10月といえば?特徴、風物詩、行事、季語、食材、花など一覧で紹介

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秋本番を迎え、過ごしやすい日が増える10月。お出かけの計画を立てるのも楽しい時期ですね。この記事では、ハロウィンなどの行事から、さつまいもや栗といった旬の味覚、コスモスやキンモクセイの美しい花々まで、10月の魅力を余すことなく一覧でご紹介します。暮らしを豊かに彩るたくさんのヒントを知って、実りの秋を心ゆくまで楽しんでみませんか。あなたの毎日がより輝くきっかけが、きっと見つかります。

目次

1. 10月はどんな月?秋本番の気候と特徴

夏の厳しい暑さが遠のき、風の中に心地よい涼しさを感じる10月。空は高く澄みわたり、木々の葉が少しずつ色づき始める、まさに「秋本番」を迎える月です。日々の暮らしの中でも、季節の移ろいを豊かに感じられる素敵な時期ですね。ここでは、そんな10月の気候の特徴や、季節の節目となる暦についてご紹介します。

1.1 過ごしやすい秋晴れと朝晩の冷え込み

10月の気候は、移動性高気圧に覆われることが多く、日中は「秋晴れ」の過ごしやすい日が続きます。湿度が低くからりとした空気はとても爽やかで、お出かけするのにも最適な季節といえるでしょう。どこかへお散歩に出かけたくなりませんか。

その一方で、日が暮れるのが早まり、朝晩はぐっと気温が下がって肌寒さを感じるようになります。日中との寒暖差が大きくなるため、体調を崩しやすい時期でもあります。お出かけの際にはカーディガンやストールなど、さっと羽織れるものを一枚持っていくと安心ですね。温かい飲み物で体を内側から温めるのもおすすめです。

1.2 本格的な衣替えのシーズン

10月1日は「衣替えの日」。この日を目安に、夏物の衣類をしまい、本格的に秋冬の装いへと切り替える方も多いのではないでしょうか。日中の陽射しはまだ暖かく感じられても、朝晩の冷え込みに備えて、クローゼットの中を秋色に入れ替える準備を始めたい頃です。

お気に入りのセーターやあたたかな風合いのジャケットに袖を通すのは、この季節ならではの楽しみのひとつ。去年の服を整理しながら、今年は何を買い足そうかと考えるのもわくわくしますね。本格的な寒さが来る前に、少しずつ冬支度を始めてみてはいかがでしょうか。

1.3 10月の暦と二十四節気 寒露と霜降

古くから季節の移ろいの目安とされてきた「二十四節気(にじゅうしせっき)」。10月には「寒露(かんろ)」と「霜降(そうこう)」という、秋の深まりを感じさせる二つの節気があります。言葉の響きからも、季節がゆっくりと進んでいく様子が伝わってきますね。

それぞれの時期や意味合いを、下の表にまとめてみました。

二十四節気時期(2024年)意味
寒露(かんろ)10月8日頃草木に冷たい露が降りる頃。秋の長雨が終わり、空気が澄んで秋晴れの日が多くなります。本格的な秋の始まりを感じさせます。
霜降(そうこう)10月23日頃朝晩の冷え込みにより、初めて霜が降りる頃。北国からは初霜や初氷の便りが届き始め、山々は紅葉で美しく彩られます。冬の気配が少しずつ近づいてくる季節です。

※二十四節気の日付は年によって1日程度前後することがあります。より詳しくは国立天文台のウェブサイトなどでご確認いただけます。

このように、暦の上でも10月は秋が深まり、冬へと向かう大切な節目であることがわかります。季節の言葉に耳を傾けながら日々を過ごすと、何気ない日常もより味わい深く感じられるかもしれません

2. 10月といえばこの行事 イベントや記念日一覧

爽やかな秋風が心地よい10月は、心躍るような行事やイベントがたくさんありますね。祝日から古くからの習わしまで、暮らしに彩りを添える10月の様々な行事をご紹介します。カレンダーを眺めながら、楽しい計画を立ててみませんか。

2.1 国民の祝日 スポーツの日

10月の祝日といえば「スポーツの日」です。以前は「体育の日」という名前で親しまれていましたね。この祝日は、1964年に開催された東京オリンピックを記念して制定されたもので、もともとは10月10日でした。現在はハッピーマンデー制度により、10月の第2月曜日となっています。

「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」ことを目的とした日で、まさに秋晴れのもとで体を動かすのにぴったりの一日です。この機会に、軽いウォーキングやストレッチなど、ご自身のペースで楽しめる運動を取り入れてみるのも素敵ですね。

参考:国民の祝日について – 内閣府

2.2 秋の風物詩 運動会や体育祭

「天高く馬肥ゆる秋」のことわざ通り、澄み渡る青空が広がるこの季節は、多くの学校で運動会や体育祭が開催されます。お子さんやお孫さんが一生懸命に走る姿に、思わず声援を送りたくなった経験のある方も多いのではないでしょうか。

子どもたちの元気な声が響き渡り、地域全体が活気づく運動会は、秋の訪れを感じさせてくれる大切な風物詩。家族や地域の人々との温かいつながりを再確認できる、特別な一日ですね。

2.3 日本でも定着したイベント ハロウィン

10月31日は、すっかり日本でもおなじみのイベントとなったハロウィンです。もともとは古代ケルト人が秋の収穫を祝い、悪霊などを追い払うために行っていたお祭りが起源とされています。

現在では、宗教的な意味合いは薄れ、かぼちゃをモチーフにした飾り付けをしたり、思い思いの仮装を楽しんだりする民間行事として定着しています。街中がオレンジや紫に彩られる様子は、見ているだけでも楽しい気分になりますね。ご家庭でかぼちゃ料理を作ったり、可愛らしいお菓子を用意したりして、季節のイベントを気軽に楽しむのもおすすめです。

2.4 神無月(かんなづき)の由来と意味

10月の和風月名(旧暦の呼び名)は「神無月(かんなづき)」です。この少し寂しげな響きの名前には、面白い由来があるのですよ。

最もよく知られている説は、この時期に日本全国の八百万(やおよろず)の神々が、縁結びの会議などのために島根県の出雲大社へとお出かけになり、各地から神様が不在になるため「神無月」と呼ばれるというものです。反対に、神様が集まる出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。日本の古くからの言い伝えに思いを馳せると、いつもの10月が少し違って見えるかもしれません

2.5 十三夜(栗名月 豆名月)

秋のお月見といえば十五夜(中秋の名月)が有名ですが、その約1ヶ月後にある「十三夜」も、古くから月を愛でる風習として大切にされてきました。十五夜の月を見たら、十三夜の月も見ないと「片見月」といって縁起が良くないとされていたほどです。

十三夜は、ちょうど旬を迎える栗や豆をお供えすることから「栗名月(くりめいげつ)」や「豆名月(まめめいげつ)」とも呼ばれ、収穫への感謝の意味も込められています。少し満ち欠けした、趣のある月を眺めながら、静かで豊かな秋の夜長を過ごしてみてはいかがでしょうか。

2.6 10月にあるその他の記念日

10月には、私たちの暮らしに関わる様々な記念日があります。日々の生活のヒントになるような、ちょっと素敵な記念日をいくつかご紹介します。

日付記念日名簡単な説明
10月1日コーヒーの日国際協定によって、コーヒーの新年度が始まる日です。
10月4日天使の日「てん(10)し(4)」の語呂合わせから。
10月8日木の日「十」と「八」を組み合わせると「木」の字になることから。
10月10日目の愛護デー「10」を横にすると眉と目の形に見えることから。
10月16日世界食料デー国連が制定した、世界の食料問題を考える日です。
10月27日読書の日「読書週間」(10月27日~11月9日)の初日にあたります。

3. 10月といえば「〇〇の秋」で連想する風物詩

「〇〇の秋」という言葉を耳にすると、なんだか心が弾みますよね。夏のにぎやかさが落ち着き、心地よい気候に包まれる10月は、さまざまなことに挑戦したくなる季節です。ここでは、暮らしを豊かに彩る「〇〇の秋」の楽しみ方をご紹介します。

3.1 食欲の秋

夏の暑さで落ちていた食欲も、涼しくなるとともに戻ってくる頃。実りの季節である秋は、旬を迎える美味しい食材が一年で最も豊富です。つやつやと輝く新米、香り高いきのこ、脂がのった秋鮭やさんま、ほくほくのさつまいもやかぼちゃ。考えるだけでお腹が空いてきそうですね。この後の章では、10月が旬の食材を詳しくご紹介しますので、ぜひ献立の参考にしてみてください。

3.2 スポーツの秋

澄み渡る秋空の下で体を動かすのは、とても気持ちが良いものです。「スポーツの秋」といわれるようになったのは、1964年に開催された東京オリンピックがきっかけだといわれています。過ごしやすい気候は、無理なく運動を始めるのにぴったりの季節です。
激しい運動でなくても、近所を少し長めに散歩したり、景色の良い公園でウォーキングを楽しんだりするだけでも、心と体がすっきりとしますよ。週末には、少し足をのばしてハイキングに出かけるのも素敵ですね。

参考:「体育の日」の由来は、1964年の東京オリンピック|スポーツ庁Web広報マガジン

3.3 読書の秋

夜が少しずつ長くなる10月は、静かに自分と向き合う時間を持つのにも最適なとき。「読書の秋」は、秋の夜長(よなが)に、落ち着いて本の世界に没頭できることからいわれています。お気に入りの椅子に深く腰かけ、温かい飲み物を片手にページをめくる時間は、何にも代えがたい贅沢です。気になっていた作家の小説を手に取ったり、知的好奇心を満たす本を探しに図書館へ足を運んだりするのも楽しいひととき。きっと、新しい世界への扉が開かれるはずです。

3.4 芸術の秋

感性が豊かになる秋は、美しいものに触れたくなる季節でもあります。全国の美術館や博物館では、この時期に見ごたえのある展覧会が多く開催されます。また、音楽会や演劇鑑賞に出かけるのも良いですね。心を揺さぶる芸術に触れることで、日常がより一層色鮮やかになるでしょう。
鑑賞するだけでなく、自分で創作活動を始めるのにも良い季節です。紅葉の写真を撮ったり、スケッチブックを片手に公園へ出かけたり、手芸や陶芸に挑戦してみたりと、自分らしい表現を楽しんでみてはいかがでしょうか。

3.5 行楽の秋 紅葉狩り

秋の行楽といえば、やはり紅葉狩りは外せません。10月になると、北海道や東北地方、標高の高い山々から木々が色づき始め、日本列島をゆっくりと南下していきます。燃えるような赤や鮮やかな黄色に染まった景色は、まさに自然が織りなす芸術品です。
本格的な紅葉シーズンへの期待感が高まるこの時期は、旅行の計画を立てるのもわくわくしますね。遠くの名所まで出かけなくても、近所の公園の木々が少しずつ色を変えていく様子を日々眺めるのも、この季節ならではのささやかな楽しみです。

4. 10月といえば旬の食べ物 食材を味わおう

「実りの秋」「食欲の秋」という言葉があるように、10月は自然の恵み豊かな食材が一年で最も輝く季節です。スーパーの店先にも、色とりどりの野菜や果物が並び、見ているだけで心が躍りますね。この時期ならではの旬の味覚を食卓に取り入れて、季節の移ろいを五感で味わってみませんか。ここでは、10月にぜひ楽しみたい代表的な食材をご紹介します。

4.1 旬の野菜

夏野菜のみずみずしさとはまた違う、大地のエネルギーをぎゅっと蓄えたような、滋味深い野菜たちが旬を迎えます。ほっくりとした根菜や、香り高いきのこ類は、秋の食卓に欠かせない存在です。体をやさしく温めてくれる料理で、季節の変わり目を健やかに過ごしましょう。

4.1.1 さつまいも

秋の味覚の代表格といえば、さつまいもを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ほくほくとした食感と、じんわり広がる自然な甘みは、どこか懐かしく、心を和ませてくれます。食物繊維が豊富で、お腹の調子を整える手助けをしてくれるのもうれしいですね。定番の焼き芋や天ぷらはもちろん、お味噌汁の具にしたり、レモンと一緒に煮てさっぱりといただくのもおすすめです。スイートポテトや大学芋など、少し手を加えるだけで素敵なデザートにもなりますよ。

4.1.2 かぼちゃ

ハロウィンの飾りつけでもおなじみのかぼちゃは、10月にぜひ味わいたい緑黄色野菜です。鮮やかな色合いと栄養価の高さが魅力で、煮物にすれば、その甘みが口いっぱいに広がります。なめらかなポタージュスープにすれば、冷え込む朝に体を芯から温めてくれます。サラダやグラタンの具材としても活躍し、食卓を明るく彩ってくれます。

4.1.3 きのこ類(松茸 しめじなど)

秋の深まりを感じさせる豊かな香りが魅力のきのこ類も、10月が旬のピーク。食感や風味がそれぞれ異なるので、いろいろな種類を組み合わせて楽しむのも一興です。「香り松茸、味しめじ」と言われるように、しめじや舞茸、エリンギ、椎茸など、普段使いしやすいきのこも旨みがたっぷり。炊き込みご飯やお吸い物、炒め物、パスタなど、和洋中どんなお料理にも秋の風味を添えてくれます。

4.2 旬の果物

木々が豊かに実らせた果物は、秋のティータイムを特別なものにしてくれます。太陽の光をたっぷり浴びて育った、自然の甘みとみずみずしさを楽しみましょう。

4.2.1 柿

軒先に柿がなっている風景は、日本の秋の原風景ともいえるでしょう。「柿が赤くなれば、医者が青くなる」といわれるほど栄養満点で、特にビタミンCが豊富に含まれています。そのままいただくのはもちろん、熟した柿を凍らせてシャーベットのように楽しんだり、サラダや白和えに加えたりするのも、いつもと違った味わいでおすすめです。

4.2.2 栗

ほっくりとした食感と上品な甘さがたまらない栗は、秋ならではのごちそうです。手間をかけて作る栗ご飯や渋皮煮は、格別のおいしさ。甘露煮を使えば、もっと手軽に楽しめますね。モンブランやマロングラッセなど、栗を使ったお菓子もこの季節の楽しみのひとつ。お茶の時間に、秋の味覚をゆっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

4.2.3 梨

夏の終わりから楽しめる梨ですが、10月には「新高(にいたか)」や「南水(なんすい)」といった大玉で甘みの強い品種が旬を迎えます。シャリシャリとした心地よい歯ざわりと、口の中にじゅわっとあふれる果汁は、乾燥しがちな季節に喉を潤してくれます。食後のデザートに、ひんやりと冷やした梨をいただけば、お口の中がさっぱりとしますね。

4.3 旬の魚介類

海の中も実りの秋。この時期の魚は、冬に備えて体に脂肪を蓄えるため、脂がのってぐっとおいしくなります。食卓の主役になる、旬の魚を味わいましょう。

4.3.1 さんま

秋の魚といえば、やはりさんまは外せません。七輪で焼く煙と香ばしい匂いは、秋の訪れを告げる風物詩です。香ばしく焼いた皮と、脂ののった旨みたっぷりの身に、大根おろしとすだちを添えていただく塩焼きは、まさに絶品。近年は漁獲量が減り、貴重な存在となりつつありますが、見かけた際にはぜひ旬の味を楽しみたいものです。

4.3.2 鮭

「秋鮭(あきあじ)」とも呼ばれる鮭は、産卵のために日本の川へ戻ってくる10月頃に旬を迎えます。産卵を控えた「秋鮭」は、身が引き締まり、さっぱりとした上品な味わいが特徴です。シンプルな塩焼きやムニエルはもちろん、きのこや野菜と一緒に蒸し焼きにする「ちゃんちゃん焼き」も北海道の郷土料理として有名です。また、この時期ならではの「生筋子」から作る自家製のいくらの醤油漬けは、あたたかいご飯との相性が抜群ですよ。

5. 10月の自然 風に揺れる花と季節の言葉

秋風が心地よく、空が高く澄み渡る10月は、自然の美しさがひときわ心に染みる季節ですね。日々の暮らしのなかでふと目にする草花や、季節を表す言葉に少しだけ意識を向けると、毎日がより豊かに感じられるかもしれません。お散歩の途中で見つけたい可憐な花々と、大切な方へのお手紙に添えたい季節の言葉をご紹介します。

5.1 10月に咲く代表的な花

秋の柔らかな日差しを浴びて、公園や道端、お庭の片隅で色とりどりの花が咲き誇ります。眺めているだけで心が和む、10月を代表するお花たちです。

5.1.1 コスモス

秋の花といえば、多くの方がコスモスを思い浮かべるのではないでしょうか。「秋桜」と書くその名の通り、日本の秋を象Pする花として古くから親しまれています。ピンクや白、赤紫色の可憐な花びらが、秋風に優しくそよぐ姿は、どこか懐かしく、見る人の心を和ませてくれますね。花言葉には「乙女の真心」「調和」「謙虚」などがあり、その繊細な佇まいにぴったりの言葉が並びます。

5.1.2 キンモクセイ

どこからともなく漂ってくる甘い香りで、秋の訪れを実感させてくれるのがキンモクセイ(金木犀)です。オレンジ色の小さな花が集まって咲く姿は、とても愛らしいですね。その香りの良さから、ジンチョウゲ、クチナシと並んで「三大香木」のひとつに数えられます。ふと香りに気づいて、辺りを見回してキンモクセイの木を探した経験がある方もいらっしゃるかもしれません。花言葉は「謙虚」「気高い人」など。その強い香りとは対照的に、控えめな花言葉を持っています。

5.1.3 ダリア

夏から秋にかけて、ひときわ華やかな存在感を放つのがダリアです。花の大きさや形、色の種類が非常に豊富で、一重咲きや八重咲き、ポンポンのように丸い形のものまで、さまざまな表情で楽しませてくれます。その豪華絢爛な姿から「花の女王」とも呼ばれ、見る人の心を惹きつけます。花言葉も「華麗」「優雅」「感謝」など、その美しい姿にふさわしいものばかり。一輪お部屋に飾るだけで、空間がぱっと明るくなりますよ。

5.2 手紙にも使える10月の季語

季節の移ろいを短い言葉で表現する「季語」は、日本語の美しい文化のひとつです。俳句や短歌だけでなく、時候の挨拶として手紙に取り入れることで、相手を気遣う気持ちや季節感を豊かに伝えられます。ここでは、10月にぴったりの代表的な季語をご紹介します。

5.2.1 秋晴れ(あきばれ)

空気がからりと澄んで、清々しく晴れ渡った秋の天気を表す言葉です。高く広がる青空と心地よい日差しは、思わず深呼吸したくなりますね。「秋晴れの候」は、10月上旬から中旬にかけての手紙で使える時候の挨拶としてよく使われます。

5.2.2 紅葉(もみじ)

秋が深まるにつれて、木々の葉が赤や黄色に色づく様子を「紅葉(こうよう)」といいます。特にカエデの葉が赤く染まったものは「紅葉(もみじ)」と呼ばれ、秋の象徴的な風景として愛されています。山々が美しく染まる様子は「錦秋(きんしゅう)」とも表現され、その美しさは格別です。

5.2.3 夜長(よなが)

秋分の日を過ぎると、昼が短くなり夜の時間が長くなっていきます。この長くなった秋の夜を「夜長」と呼びます。「秋の夜長」という言葉があるように、虫の音が心地よく響く静かな夜に、ゆっくりと趣味や読書を楽しむのにぴったりの季節です。

5.2.4 秋の空(あきのそら)

うろこ雲やいわし雲といった特徴的な雲が浮かび、高く澄み渡っている空のことです。その美しさに見とれてしまう一方、天気が変わりやすいことから「女心と秋の空」ということわざも生まれました。空の表情が豊かで、見ていて飽きないのも秋の空の魅力ですね。

こうした季語を使って、季節の挨拶を手紙に添えてみてはいかがでしょうか。ほんの一言でも、季節感が伝わり、心のこもった手紙になりますよ。

時期時候の挨拶(書き出しの例)結びの言葉の例
10月上旬~中旬秋晴の候、〇〇様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。朝晩は冷え込んでまいりますので、どうぞご自愛ください。
10月中旬~下旬紅葉の候、いよいよ秋も深まってまいりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。実り多き秋となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
10月全般秋冷の候、さわやかな好季節となりました。皆様お元気でいらっしゃいますか。天候不順の折、くれぐれもご無理なさらないでください。

6. まとめ

秋本番を迎える10月は、過ごしやすい気候のなかで様々な楽しみが見つかる、心豊かな季節ですね。澄んだ秋空のもとでの紅葉狩りやスポーツ、旬の味覚を堪能する食欲の秋、心静かに楽しむ読書や芸術の秋。この記事でご紹介したように、10月はたくさんの魅力にあふれています。キンモクセイの香りに季節の移ろいを感じながら、あなたらしい素敵な秋のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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