エアコンから漂うカビのような嫌なニオイ、気になりますよね。その主な原因は、内部に「湿気」「ホコリ」「温度」というカビが好む3つの条件が揃ってしまうことにあります。この記事では、ご自分でできる応急処置や掃除方法、今後のための予防策まで、ニオイ対策のすべてを丁寧にご紹介します。正しいお手入れの知識を身につけて、さわやかで心地よい空気を取り戻し、健やかな毎日を送りませんか。
1. エアコンがカビ臭い 主な原因は3つ
久しぶりにエアコンのスイッチを入れたら、もわっと酸っぱいような、ホコリっぽいような嫌なニオイ…。そんな経験はありませんか?その不快なニオイの正体は、多くの場合エアコンの内部で繁殖してしまったカビが原因です。

「どうしてエアコンの中にカビが生えるの?」と不思議に思いますよね。実は、エアコンの内部はカビにとって、まるで楽園のような環境になりやすいのです。ここでは、その主な3つの原因を、ひとつずつ丁寧に見ていきましょう。
1.1 原因1 エアコン内部の結露による湿気
カビが元気に育つために、まず欠かせないのが「水分」です。エアコンの内部は、この水分がとても発生しやすい場所なのです。

特に冷房を使う夏場、エアコンは室内の暖かい空気を吸い込んで、内部で冷やしてからお部屋に戻しています。このとき、冷たい飲み物を入れたグラスの周りに水滴がつくのと同じ現象が、エアコンの内部で起こります。これを「結露」といいます。
この結露によって発生した水分が、エアコン内部にある「熱交換器(ねつこうかんき)」という部品や、水分の受け皿である「ドレンパン」に溜まります。このジメジメとした湿気が、カビが繁殖するための絶好の温床になってしまうのですよ。
1.2 原因2 カビの栄養源となるホコリや汚れ
水分があるだけでは、カビは大きく繁殖できません。カビが育つためには、人間と同じように「栄養」が必要です。では、エアコン内部のどこに栄養があるのでしょうか?

その栄養源とは、お部屋の空気中に漂っているホコリやハウスダスト、人の皮脂、髪の毛、キッチンの油煙などです。エアコンは室内の空気を吸い込んで循環させるため、これらの目に見えない汚れも一緒に吸い込んでしまいます。
吸い込まれた汚れは、まずフィルターに付着しますが、通り抜けてしまった細かな汚れは内部に溜まっていきます。この溜まった汚れが、湿気と結びつくことで、カビにとってのごちそうに変わってしまうのです。
1.3 原因3 カビが繁殖しやすい温度
カビが最も活発に繁殖する条件の最後の一つが「温度」です。一般的に、カビは気温が20℃から30℃くらいの、少し暖かい環境を好みます。
冷房運転を止めた後のエアコン内部は、まさにこの温度帯になりがちです。外の暑さと室内の涼しさが混じり合い、カビにとって過ごしやすい環境が整ってしまいます。
このように、エアコンの内部ではカビが喜ぶ3つの条件が、いとも簡単にそろってしまうのです。
条件 | エアコン内部で起こること |
---|---|
水分(湿気) | 冷房や除湿運転で発生する「結露」による水分。 |
栄養源 | 空気と一緒に吸い込んだホコリ、人の皮脂、油煙など。 |
温度 | カビが好む20℃~30℃。特に運転停止後にこの温度になりやすい。 |
これらの条件がそろうことで、エアコンの内部はカビにとって最高の住処となり、あの嫌なニオイを発生させてしまうのですね。
2. エアコンのカビ臭さを放置する健康へのリスク
エアコンから漂ってくる、あのイヤなカビの臭い。実は、ただ不快なだけでなく、私たちの健康を脅かすサインかもしれません。臭いの原因であるカビは、目に見えないほど小さな胞子(ほうし)をエアコンの風に乗せて、お部屋のすみずみまで飛ばしてしまいます。私たちは、その空気を毎日吸い込んでいるのです。
カビの胞子を吸い込み続けると、アレルギー症状や呼吸器系の病気を引き起こすことがあります。特に、ご家族の健康を考えると、見過ごすことはできませんよね。具体的にどのようなリスクがあるのか、一緒に見ていきましょう。
2.1 カビの胞子が引き起こす代表的なアレルギー症状
「なんだか最近、くしゃみや鼻水が止まらない…」「目がかゆくて仕方ないわ」。そんな症状はありませんか?もしかしたら、それはエアコンから排出されたカビの胞子が原因かもしれません。カビは、花粉症と同じようにアレルギーの原因(アレルゲン)となり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー性鼻炎や結膜炎を引き起こすことがあります。また、皮膚に付着することで、アトピー性皮膚炎を悪化させる一因になることも指摘されています。
2.2 特に注意したい呼吸器系の病気
カビの胞子はアレルギーだけでなく、より深刻な呼吸器系の病気の引き金になることもあります。もともと喘息(ぜんそく)の持病がある方は、カビを吸い込むことで発作が起きやすくなるため、特に注意が必要です。
2.2.1 夏型過敏性肺炎
夏になると咳が続いたり、微熱が出たり、体がだるくなったり…。そんな「夏風邪」に似た症状が毎年繰り返される場合、「夏型過敏性肺炎(かびんせいはいえん)」という病気の可能性があります。これは、エアコン内部で繁殖した「トリコスポロン」という種類のカビを吸い込むことで起こるアレルギー性の肺炎です。自宅にいる時に症状が悪化し、外出したり旅行に行ったりすると症状が和らぐのが特徴です。思い当たる節がある場合は、一度、呼吸器内科の受診を検討してみるのがよいでしょう。
2.2.2 アスペルギルス症
「アスペルギルス」というありふれたカビが原因で起こる感染症です。健康な人であれば感染することはまれですが、ご高齢の方や持病などで免疫力が低下している方が吸い込んでしまうと、肺の中でカビが増殖し、気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。
2.3 カビによる健康被害のリスクをまとめた表
カビが原因で起こりうる代表的な病気や症状を、分かりやすく表にまとめてみました。ご自身やご家族の体調と見比べて、チェックしてみてくださいね。
病名・症状 | 主な症状 | 特に注意したい方 |
---|---|---|
アレルギー性鼻炎・結膜炎 | くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ | アレルギー体質の方 |
気管支喘息の悪化 | 咳、痰(たん)、息苦しさ、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音 | 喘息の持病がある方 |
夏型過敏性肺炎 | 乾いた咳、発熱、息切れ、倦怠感 | ご自宅で過ごす時間が長い方 |
アスペルギルス症 | 咳、痰、血痰、呼吸困難、発熱 | 免疫力が低下している方(ご高齢の方、抗がん剤治療中の方など) |
このように、エアコンのカビ臭さをそのままにしておくのは、心地よさだけでなく、大切なご家族の健康にとっても良くありません。でも、ご安心ください。きちんと対策をすれば、カビのリスクはぐっと減らすことができます。次の章からは、ご自身でできる具体的な対策方法を見ていきましょう。
3. 自分でできるエアコンのカビ臭い対策と掃除方法
「なんだかお部屋の空気がカビ臭い…?」その原因、もしかしたらエアコンかもしれません。でも、すぐに業者さんを呼ぶ前に、ご自身で試せることがいくつかあるんですよ。ここでは、気になるニオイへの応急処置から、安全にできるお掃除の範囲と方法まで、一つひとつ丁寧にご紹介しますね。
3.1 まずは応急処置 窓を開けて暖房運転
カビのニオイが気になったら、まず試していただきたいのがこの方法です。カビは湿気が大好きなので、エアコンの内部をしっかり乾かしてあげることが大切。そのための、とても簡単な応急処置です。
手順はたったこれだけ。
- お部屋の窓をすべて開けて、換気をします。
- エアコンを「暖房」運転に切り替えます。
- 設定温度を一番高い30℃前後に設定し、そのまま30分から1時間ほど運転させます。
こうすることで、エアコン内部の結露で濡れた部分が温風で乾き、カビの繁殖を一時的に抑える効果が期待できます。あくまで応急処置ですが、ニオイがかなり和らぐこともありますよ。お出かけ前などに試してみてはいかがでしょうか。
3.2 自分で掃除できる範囲と注意点
応急処置でニオイが少し落ち着いたら、次はお掃除に挑戦してみましょう。ただし、大切なのは「無理をしないこと」。ご家庭で安全にお掃除できるのは、基本的に「フィルター」と「吹き出し口(ルーバー)」の見える範囲だけです。エアコンの心臓部である内部の洗浄は、専門的な知識と道具が必要なため、プロにお任せするのが安心です。
お掃除を始める前に、次のものを準備しておくとスムーズですよ。
- 掃除機
- 使い古しの歯ブラシ
- やわらかい布やマイクロファイバークロスを数枚
- ゴム手袋とマスク
- 中性の食器用洗剤
- 綿棒
準備ができたら、安全のために必ずエアコンの電源プラグをコンセントから抜いてくださいね。さあ、始めましょう。
3.2.1 フィルターの掃除手順
ホコリをキャッチしてくれるフィルターは、カビの栄養源がたまりやすい場所。月に1〜2回のお手入れが理想です。
- エアコンの前面パネルをそっと開け、フィルターを取り外します。外し方は取扱説明書を確認すると確実です。
- フィルターの表面(ホコリが付いている側)から、掃除機でゆっくりとホコリを吸い取ります。
- 汚れがひどい場合は、裏側からシャワーの水を当てて、ホコリを洗い流しましょう。表から水を当てるとホコリが目詰まりしてしまうので気をつけてくださいね。
- 薄めた中性洗剤と歯ブラシを使って、やさしくこすり洗いをします。
- 洗剤をしっかり洗い流したら、タオルで水気を拭き取り、風通しの良い日陰で完全に乾かします。ここで生乾きのまま戻してしまうと、新しいカビの原因になるので、しっかり乾かすのが大切なポイントです。
- 完全に乾いたことを確認して、フィルターを元の場所に戻します。
3.2.2 吹き出し口(ルーバー)の掃除手順
冷たい風が出てくる吹き出し口も、よく見ると黒い点々としたカビが付いていることがあります。ここからカビの胞子が部屋中に広がってしまうので、きれいに拭き掃除をしましょう。
- 電源プラグが抜いてあることを再度確認します。
- 手でやさしく羽根(ルーバー)を動かし、内側をのぞき込みます。
- まずは乾いた布で、見える範囲のホコリを拭き取ります。
- 固く絞った布で水拭きをします。細かい部分は、割り箸に布を巻き付けたものや綿棒を使うと、隅々まできれいになりますよ。
- 汚れが落ちにくい場合は、薄めた中性洗剤を布に含ませて拭き、その後、洗剤が残らないように水拭きと乾拭きで仕上げます。
3.3 危険!自分でやってはいけないエアコン掃除
最近はご家庭用のエアコン洗浄スプレーなども市販されていますが、使い方を間違えると故障や火災の原因になることもあり、注意が必要です。ご自身の安全と大切なエアコンのために、以下のことは避けるようにしましょう。
やってはいけないこと | その理由 |
---|---|
市販のエアコン洗浄スプレーを内部の機械部分(フィン)に使う | 洗浄成分が内部に残り、ホコリと混ざって新たなカビの原因になったり、電子部品にかかって故障や火災につながる危険性があります。消費者庁からも注意喚起がなされています。 |
カバーを外して内部の機械を掃除する | 電子部品が複雑に配置されており、感電やショートの危険が非常に高いです。元に戻せなくなる可能性もあります。 |
アルコールや塩素系漂白剤、アルカリ性の洗剤を使う | エアコンのプラスチック部分が変色したり、傷んだりする原因になります。また、内部の金属部品を腐食させてしまうこともあります。 |
「簡単そう」「きれいになりそう」と思っても、エアコン内部の掃除はとても繊細です。ご自身でのお手入れは、あくまで「手の届く安全な範囲」にとどめておくことが、長く安心してエアコンを使うための秘訣ですよ。
4. 自分での掃除は限界?プロのエアコンクリーニングを頼む基準
ご自身でフィルターや吹き出し口をきれいにお掃除しても、まだイヤな臭いが取れないと、がっかりしてしまいますよね。実は、ご家庭でできるお掃除には限界があり、臭いの大元である内部の汚れまではなかなか手が届かないものなのです。そんな時は、無理をせず専門の業者、つまり「プロ」にお願いするのも賢い選択。ここでは、プロのエアコンクリーニングを頼むタイミングや、安心してお願いできる業者の選び方について、詳しく見ていきましょう。
4.1 こんな症状なら業者へ カビ臭さが取れない場合
「そろそろプロにお願いした方がいいのかしら?」と迷ったら、エアコンの状態をチェックしてみてください。次のようなサインが見られたら、専門業者に相談するタイミングかもしれません。
- 自分で掃除してもカビの臭いがまったく消えない
フィルターなどを掃除しても酸っぱいような、ホコリっぽいような臭いが続く場合、内部の熱交換器や送風ファンにカビがびっしりと繁殖している可能性が高いです。 - 吹き出し口の奥を覗くと黒い点々が見える
懐中電灯などで照らして、風が出てくる奥の方に黒いシミや点々が見えたら、それはカビです。ご自身では届かない場所にカビが広がっている証拠といえます。 - エアコンの風と一緒に黒い粉が飛んでくる
運転を開始した時に、黒くて細かい粉のようなものが飛んでくることがあります。これは、内部で増殖したカビの胞子やホコリの塊が剥がれ落ちてきている状態で、健康のためにも早急な対応が必要です。 - 冷房や暖房の効きが悪くなったと感じる
内部のフィルターや熱交換器がホコリやカビで目詰まりすると、空気の通り道が狭くなり、お部屋を冷やしたり暖めたりする効率が落ちてしまいます。結果的に電気代が高くなる原因にもなります。
これらの症状は、エアコンの内部が深刻に汚れているサインです。ご自身で無理に掃除しようとすると、故障の原因になったり、カビの胞子を部屋中にまき散らしてしまったりする恐れもあります。専門の知識と道具を持つプロに任せるのが安心ですよ。
4.2 エアコンクリーニングの料金相場と作業時間
いざプロにお願いするとなると、気になるのが料金やどのくらいの時間がかかるのか、ということですよね。一般的な料金の相場と作業時間の目安を、エアコンの種類ごとにまとめてみました。
エアコンの種類 | 料金相場 | 作業時間の目安 |
---|---|---|
壁掛けエアコン(通常タイプ) | 8,000円 ~ 15,000円 | 1時間 ~ 2時間 |
壁掛けエアコン(お掃除機能付き) | 15,000円 ~ 25,000円 | 2時間 ~ 3時間 |
「お掃除機能付き」のエアコンは、内部の構造が複雑なため、分解や組み立てに手間がかかり、料金が高くなる傾向にあります。また、汚れがひどい場合や、カビの臭いを抑える「抗菌コート」などのオプションを追加すると、別途料金がかかることもあります。
多くの業者では、2台以上まとめて依頼すると割引が適用されることがありますので、リビングと寝室など、複数のエアコンを一度にきれいにするのもおすすめです。料金や作業内容は業者によって異なりますので、必ず事前に確認しましょう。
4.3 信頼できる業者の選び方
大切な住まいのエアコンを任せるのですから、信頼できる業者を選びたいもの。たくさんの業者の中から、安心してお願いできるところを見つけるためのポイントをいくつかご紹介します。
- 料金体系がはっきりと示されているか
作業を始める前に、必ず見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。「汚れの度合いによって追加料金が発生します」といった曖昧な説明ではなく、どのような場合に追加料金がかかるのか、その金額はいくらなのかを事前にきちんと説明してくれるところが信頼できます。 - 実績や利用者の口コミを確認する
業者のウェブサイトで過去の作業実績を確認したり、暮らしのサービスを比較できるサイトなどで実際に利用した人の口コミを参考にしたりするのも良い方法です。良い評価だけでなく、万が一の際の対応がどうだったか、といった点も見ておくと安心材料になります。 - 「損害賠償保険」に加入しているかを確認する
プロとはいえ、万が一エアコンを故障させてしまったり、お部屋の家具を傷つけてしまったりする可能性がゼロではありません。作業中の事故に備えて「損害賠償保険」に加入している業者を選ぶことが、ご自身の安心につながります。ウェブサイトに記載があるか、事前に問い合わせて確認しておきましょう。 - 事前の説明や質問への対応が丁寧か
問い合わせをした際の電話対応や、訪問時のスタッフの態度も大切な判断基準です。専門用語ばかりを使わず、こちらの質問に分かりやすく丁寧に答えてくれる業者なら、作業も安心して任せられそうですよね。
一つの業者にすぐに決めてしまうのではなく、できれば2~3社から見積もりを取り、料金やサービス内容、対応の丁寧さなどを比べてみる「相見積もり」をすると、ご自身に合った業者を見つけやすくなりますよ。
5. エアコンをカビ臭くさせないための予防策
エアコンのお掃除も大切ですが、なによりも日頃からカビを寄せ付けないように心がけることが、快適な空気を保つ一番の近道です。ここでは、今日からすぐに始められる、簡単なカビの予防策を3つご紹介します。毎日の暮らしの中に、ひと手間を加えてみませんか?
5.1 冷房使用後は送風運転を習慣に
夏場、冷たい飲み物を入れたグラスの周りに水滴がつくのと同じように、冷房を使った後のエアコン内部は結露で濡れています。この湿気がカビの温床になってしまうのです。そこでおすすめしたいのが、冷房を切る前に1〜2時間ほど「送風運転」をするという、とても簡単な習慣です。
送風運転は、扇風機のように風を送り出すだけの機能。これを活用することで、濡れたエアコンの内部をしっかりと乾かし、カビが繁殖しにくい環境を作ることができます。お出かけ前や、おやすみ前などにタイマーをセットしておくと、無理なく続けられますよ。
5.2 定期的なフィルター掃除と部屋の換気
カビの栄養源となるホコリをためないことも、とても大切です。エアコンのフィルターは、お部屋の空気に含まれるホコリやペットの毛などをキャッチしてくれる、いわば「空気の玄関」。ここが汚れていると、カビが繁殖しやすくなるだけでなく、エアコンの効きも悪くなってしまいます。
理想は2週間に1回ですが、まずは月に1〜2回を目安にフィルターのお掃除を心がけてみてください。掃除機でホコリを吸い取るだけでも効果は十分です。汚れがひどい場合は、水洗いして、しっかり乾かしてから元に戻しましょう。
また、お掃除の際にはお部屋の窓を開けて換気をするのもお忘れなく。お部屋全体の湿気を外に逃がし、新鮮な空気を取り入れることで、カビが好むジメジメした環境を改善できますよ。
5.3 内部クリーン機能の活用
「毎回、送風運転に切り替えるのは少し面倒…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな時に頼りになるのが、エアコンに搭載されている「内部クリーン機能」です。これは、冷房や除湿運転を停止した後に、自動で送風や暖房運転を行って、エアコン内部を乾燥させてくれる便利な機能なのです。
お使いのエアコンのリモコンに「内部クリーン」や「内部乾燥」といったボタンがないか、ぜひ一度確認してみてください。メーカーによって名称が異なりますが、ボタンひとつでカビ予防ができるので、積極的に活用したいですね。
ただし、この機能はすでについてしまったカビや汚れを取り除くお掃除機能ではありません。あくまでカビの発生を抑えるための予防策としてお役立てください。
メーカー名 | 機能の名称 |
---|---|
パナソニック | 内部クリーン、ナノイーX内部クリーン |
ダイキン | 内部クリーン、水内部クリーン |
三菱電機 | 内部クリーン |
日立 | 内部クリーン |
東芝 | セルフクリーン |
シャープ | 内部清浄 |
※お使いの機種や製造年によって、機能の有無や名称が異なる場合があります。詳しくは取扱説明書をご確認ください。
6. まとめ
エアコンから漂う嫌な臭いは、気分も少し沈んでしまいますね。その主な原因は、内部に溜まった湿気とホコリでした。ご自身でできるフィルターのお掃除や、応急処置としての暖房運転も大切ですが、臭いが取れない時はプロの力を頼ることも考えてみましょう。何より重要なのは、日々のちょっとした予防です。冷房を使った後に送風運転を心がけるだけで、カビの発生を抑えられます。ひと手間を加えて、これからの季節も心地よい風とすっきりした毎日を送りませんか。
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