【残暑見舞い】いつからいつまで?時期や例文、書き方を解説

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残暑見舞いの季節、いつからいつまでに出せば良いのか、どんな内容を書けば失礼がないのか、迷うことも多いのではないでしょうか。この記事を読めば、残暑見舞いを送る適切な時期や、相手に合わせた丁寧な例文、そして押さえておきたいマナーまで、知りたい情報がすべて分かります。心遣いの伝わる残暑見舞いで、大切な方へ夏の終わりのご挨拶を届け、あたたかな気持ちを分かち合いましょう。

目次

1. 残暑見舞いとは そもそもどんな挨拶状?

夏の暑さが少し和らぎ、秋の気配を感じ始める頃。けれど、まだまだ暑い日が続く時期に送るのが「残暑見舞い」です。この季節の挨拶状には、相手を思いやるあたたかな心が込められています。まずは、残暑見舞いがどのようなものなのか、その意味や目的から見ていきましょう。

1.1 残暑見舞いの意味と目的を解説

残暑見舞いとは、暦の上では秋を迎えてもなお続く暑さ(残暑)のなかで、相手の健康を気遣うとともに、自身の近況などを伝えるための季節の挨拶状です。立秋を過ぎても暑さが続く日本の気候ならではの風習と言えるでしょう。

主な目的は以下の通りです。

  • 相手の健康を気遣う: 夏の疲れが出やすい時期に、相手の体調を気遣う気持ちを伝えます。
  • 夏の終わりの挨拶: 過ぎゆく夏を惜しみつつ、秋の訪れを感じ始める季節の変わり目の挨拶としての役割があります。
  • 近況報告: 自身の最近の出来事や変わらない日常を伝え、相手との心の距離を縮めます。
  • 日頃の感謝を伝える: お世話になっている方へ、改めて感謝の気持ちを伝える良い機会にもなります。
  • 人間関係を円滑にする: 定期的な便りは、相手との良好な関係を維持し、深めるきっかけとなります。特に、普段なかなか会えない方への心遣いとして喜ばれます。

暑中見舞いを出しそびれてしまった場合や、暑中見舞いをいただいた相手への返礼としても用いられることがあります。

1.2 暑中見舞いと残暑見舞いの違いは時期と内容

夏の挨拶状には「暑中見舞い」もありますが、「残暑見舞い」とは何が違うのでしょうか。最も大きな違いは、送る時期とそれに伴う時候の挨拶です。それぞれの特徴を理解して、適切な時期にふさわしい挨拶状を送りましょう。

項目暑中見舞い残暑見舞い
送る時期夏の土用(小暑から立秋の前日まで)
一般的には梅雨明けから立秋(8月7日頃)までとされています。
立秋(8月7日頃)を過ぎてから
処暑(8月23日頃)まで、遅くとも8月末までが目安です。
挨拶の言葉「暑中お見舞い申し上げます」「残暑お見舞い申し上げます」
内容・ニュアンス一年で最も暑い時期に、相手の健康を気遣う意味合いが強いです。夏の盛りの厳しい暑さに対するお見舞いです。暦の上では秋になったものの、まだ暑さが残る時期に相手の健康を気遣うものです。「秋の気配」といった言葉が使われることもあります。
はがきの種類夏らしいデザインのかもめーる(夏のおたより郵便葉書)などがよく使われます。かもめーるも使用できますが、秋を感じさせる落ち着いたデザインのはがきも適しています。

このように、暑中見舞いは「暑さの真っ只中」に送るのに対し、残暑見舞いは「暦の上では秋になったけれど、まだ暑いですね」というニュアンスで送る挨拶状です。出すタイミングを間違えないように気をつけたいものですね。

2. 残暑見舞いを出す時期 いつからいつまで送るのが適切?

残暑見舞いは、暦の上で秋を迎えてもなお続く暑さの中、相手の健康を気遣い、自身の近況を伝える大切な季節の挨拶状です。せっかく心を込めて準備するのですから、相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう、送る時期の目安をきちんと押さえておきたいものですね。ここでは、残暑見舞いをいつからいつまでに出すのが一般的なのか、具体的な時期について詳しくご説明します。

2.1 残暑見舞いを出す一般的な期間 立秋を目安に

残暑見舞いを出し始めるのは、暦の上で秋が始まる「立秋(りっしゅう)」を過ぎてからとされています。立秋は二十四節気の一つで、例年8月7日頃にあたりますが、年によって日付が多少前後することがあります。正確な日付は、事前に確認しておくと安心ですね。たとえば、国立天文台 暦計算室「暦要項」などでその年の日付を確認できます。

立秋までは「暑中見舞い」として送りますが、立秋を迎えたら「残暑見舞い」に切り替えるのがマナーです。暦の上では秋とはいえ、実際には一年で最も暑さが厳しい時期と重なることも多いですから、「残暑」という言葉がしっくりきますね。うっかり暑中見舞いを出しそびれてしまった場合も、立秋を過ぎていれば残暑見舞いとしてお便りできますよ。

2.2 残暑見舞いを送る時期の終わりは処暑までが通例

残暑見舞いを送る期間の終わりについては、「処暑(しょしょ)」の頃までが一つの目安とされています。処暑も二十四節気の一つで、例年8月23日頃にあたります。「処」という字には「止まる」「落ち着く」といった意味があり、処暑は暑さが峠を越して和らぎ始める頃とされています。

とはいえ、処暑を過ぎてもまだまだ暑い日は続くことが多いものです。厳密に「この日まで」という決まりがあるわけではありませんが、相手に秋の気配を感じさせないうちにお届けするのが、残暑見舞いとしての心遣いと言えるでしょう。

2.3 遅くとも8月末までには残暑見舞いを届けたい

処暑を過ぎてしまった場合でも、一般的には8月いっぱい、つまり8月31日までに残暑見舞いが相手に届くようにするのが望ましいとされています。9月に入ると、いくら暑い日が続いていたとしても、世間一般の感覚としては「秋」という認識が強まります。そのため、9月に入ってからの残暑見舞いは、季節外れの印象を与えてしまう可能性があります。

お盆の帰省で会えなかった方へのお便りや、夏の疲れが出やすい時期に相手を気遣う意味でも、8月中に届けることを心がけると良いでしょう。もし8月末を過ぎてしまいそうな場合は、残暑見舞いとして出すか、あるいは別の形でお便りをするか、少し考えてみるのも良いかもしれませんね。

2.4 地域によって異なる残暑見舞いの時期

これまでお伝えしてきた残暑見舞いの時期は、あくまでも一般的な目安です。日本は南北に長く、地域によって気候に大きな違いがあります。そのため、送る相手が住んでいる地域の気候を考慮することも、大切な心遣いの一つと言えるでしょう。

例えば、北海道や東北地方など、比較的早く涼しくなる地域にお住まいの方へは、あまり遅くならないうちにお届けするのが良いかもしれません。逆に、沖縄や九州南部など、残暑が長く続く地域では、8月末を少し過ぎても不自然ではない場合もあります。

画一的なルールに縛られず、相手の状況やその年の天候などを鑑みながら、柔軟に対応するのがおすすめです。迷ったときには、一般的な目安である8月末までを目処にすると、多くの場合で失礼にあたることはないでしょう。

残暑見舞いを出す時期の目安をまとめると、以下のようになります。

項目時期の目安ポイント
出し始め立秋(りっしゅう)以降暦の上で秋が始まる日。例年8月7日頃。暑中見舞いから残暑見舞いへ切り替えます。
出す期間の目安立秋から処暑(しょしょ)の頃まで処暑は暑さが和らぎ始める頃。例年8月23日頃。
遅くとも8月末日まで9月に入ると秋本番の印象が強まるため、8月中に届くように心がけましょう。
地域差への配慮相手の地域の気候を考慮涼しくなるのが早い地域、残暑が長い地域など、相手の状況に合わせて柔軟に。

これらの目安を参考に、相手への思いやりを込めた残暑見舞いを、ぴったりのタイミングでお届けできると良いですね。

3. 残暑見舞いの基本的な書き方と構成要素

残暑見舞いは、暦の上では秋に入ってもなお続く暑さのなかで、相手の健康を気遣い、自身の近況を伝える大切な季節の挨拶状ですわね。心を込めて書いたつもりが、基本的な構成やマナーから外れてしまっては、かえって相手に気を使わせてしまうかもしれません。ここでは、どなたに送る場合にも役立つ、残暑見舞いの基本的な書き方と、それぞれの要素で心を配りたいポイントを丁寧にご紹介いたします。この基本を押さえておけば、自信を持って残暑見舞いを準備できますよ。

3.1 残暑見舞いの構成 挨拶から結びまでの流れ

残暑見舞いも、一般的なお手紙と同じように、いくつかの要素で成り立っていますの。それぞれの役割を理解して、スムーズな流れで気持ちを伝えられるようにしましょう。主な構成は次の通りです。

区分内容ポイント
前文1. 時候の挨拶(「残暑見舞い申し上げます」など)
2. 相手の安否を気遣う言葉
立秋を過ぎてからの挨拶を選びましょう。相手の健康や状況を思いやる言葉を添えると、より温かい印象になります。
主文3. 自身の近況報告
4. 相手への感謝や今後の厚誼を願う言葉(必要に応じて)
簡潔に、明るい話題を選ぶのがコツです。相手に負担を感じさせない、さわやかな内容を心がけましょう。
末文5. 結びの挨拶(相手の健康を祈る言葉など)夏の疲れが出やすい時期ですので、相手の健康や息災を心から願う言葉で締めくくりましょう
後付6. 日付
7. 差出人名
「令和○年 晩夏」のように書きます。住所、氏名も忘れずに記載しましょう。

この流れに沿って書くことで、相手に失礼なく、かつ温かい気持ちが伝わる残暑見舞いになりますわ。一つひとつの要素に心を配ることで、きっとあなたの想いが届くはずです。

3.2 残暑見舞いの冒頭 時候の挨拶の選び方

残暑見舞いの書き出しは、季節感を表す時候の挨拶から始めるのが一般的ですの。「残暑見舞い申し上げます」という定型句が最も広く使われており、迷ったときにはこちらを選ぶと安心ですわ。

その他にも、少し言葉を添えて、「立秋とは暦の上ばかりの暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。」や「残暑なお厳しき折柄、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。」のように、相手を気遣う言葉を続けると、より丁寧で心のこもった印象になります。

ここで大切なのは、暦の上で秋になったことを意識した言葉を選ぶこと。暑中見舞いで使う「猛暑」や「酷暑」といった言葉は避け、「残暑」「晩夏(ばんか)」「秋暑(しゅうしょ)」などの言葉を用いると、季節に合った挨拶になりますわね。

3.3 相手の安否を気遣う言葉を添える

時候の挨拶に続けて、相手の健康や日々の暮らしぶりを気遣う一言を添えましょう。この一言があるだけで、相手を思いやるあなたの温かい気持ちがぐっと伝わりやすくなりますの。

例えば、「厳しい暑さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」や、「夏の疲れが出やすい頃ですが、皆様お元気でお過ごしのことと存じます。」といった言葉が使えますわね。相手の状況が分かっている場合は、「先日はお心のこもったお品を頂戴し、ありがとうございました。その後お加減はいかがでしょうか。」のように、具体的なことに触れても良いでしょう。ただし、相手が返答に困るような個人的な詮索や、心配をかけすぎるような表現は避けるのが心遣いですわ。

3.4 自身の近況報告を簡潔に伝える

次に、ご自身の近況を伝えます。ここでは、長々と詳細に書くのではなく、簡潔に、そして明るい話題を選ぶのがポイントです。相手が読んでいて、ほっとしたり、微笑ましく思ったりするような内容が良いですわね。

「おかげさまで、私どもは元気に過ごしております。」や「家族一同、変わりなく暮らしておりますのでご安心ください。」といった一般的な報告で十分気持ちは伝わります。もし何か伝えたい出来事があれば、「先日、孫たちと近くの公園へ水遊びに出かけ、賑やかで楽しいひとときを過ごしました。」のように、相手が微笑ましく思うような日常の小さな幸せを短く添えると、親しみが湧くでしょう。

病気や心配事など、ネガティブな内容は残暑見舞いには書かないのがマナーとされています。あくまで季節の挨拶として、相手に余計な心配をかけない配慮が大切です。

3.5 相手の健康を願う言葉で結ぶ

残暑見舞いの結びには、相手の今後の健康や無事を祈る言葉を心を込めて添えましょう。夏の疲れが体に現れやすい時期ですので、相手を思いやる気持ちを丁寧に表現することが大切です。

「残暑厳しき折から、くれぐれもご無理なさらないでくださいませ。」や、「秋風を感じる頃まで、どうぞお健やかにお過ごしください。」、「皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」などが一般的な結びの言葉ですわね。相手との関係性に合わせて、言葉の丁寧さや親しみを込めた表現を調整すると、より自然で心に響く結びになります。

3.6 残暑見舞いにおける日付の書き方

最後に日付を書きますが、残暑見舞いを出すのは立秋(8月7日頃)を過ぎてからですわね。そのため、それに合わせた日付を記載することが大切です。

一般的には、「令和○年 晩夏」や「令和○年 八月」のように、年号と月、または季節を表す言葉を書きます。具体的な日付まで細かく入れる必要はございません。「晩夏(ばんか)」は夏の終わりを指す言葉で、残暑見舞いにふさわしい、趣のある表現ですわね。

投函する日ではなく、手紙を書いた日付、またはそのおおよその時期を記すのが基本とされています。差出人の名前とともに、忘れずに記載しましょう。

4. 【相手別】残暑見舞いの例文集 心遣いが伝わる一文

残暑見舞いは、送る相手によって文面や心遣いのポイントが少しずつ異なります。ここでは、上司や目上の方、取引先、親しい友人や親戚、そして恩師へ送る場合の例文と、それぞれの書き方のコツをご紹介します。相手に合わせた温かい一言を添えて、あなたの気持ちを伝えてみませんか。

4.1 上司や目上の方への残暑見舞い 丁寧な例文とポイント

上司や目上の方へ残暑見舞いを送る際は、敬意を払い、丁寧な言葉遣いを心がけることが何よりも大切です。日頃の感謝の気持ちや、相手の健康を気遣う言葉を添えましょう。また、ご自身の近況報告は簡潔に、そして今後の指導をお願いする言葉で結ぶと、より丁寧な印象になります。

【例文】

残暑お見舞い申し上げます。
立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いておりますが、〇〇様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご指導ご鞭撻を賜り、心より感謝申し上げます。
おかげさまで、私も変わりなく元気に過ごしております。
まだまだ暑い日が続きそうですので、くれぐれもご無理なさらないでください。
今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

【ポイント】

  • 時候の挨拶は、相手への敬意を示す丁寧な言葉を選びましょう。
  • 相手の健康を気遣う言葉は必ず入れ、日頃の感謝の気持ちを具体的に伝えると、より心に響きます。
  • 自分の近況は控えめに、仕事への前向きな姿勢を示すと良いでしょう。
  • 「ご指導ご鞭撻」や「お力添え」といった言葉を使い、相手を立てる表現を心がけましょう。

4.2 取引先などビジネスシーンでの残暑見舞い 失礼のない例文と注意点

ビジネスシーンで残暑見舞いを送る場合は、会社の代表として送るという意識を持ち、失礼のないように細心の注意を払いましょう。時候の挨拶は簡潔に、そして日頃の感謝を伝えることが大切です。個人的な話題に深入りせず、ビジネスライクな内容に留めるのがマナーです。今後の良好な関係を願う言葉で締めくくりましょう。

【例文】

残暑お見舞い申し上げます。
貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
弊社もおかげさまで、変わりなく業務に邁進しております。
残暑厳しき折から、皆様のご健勝と貴社の一層のご発展を心よりお祈り申し上げます。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

【注意点】

  • 時候の挨拶は、ビジネス文書として適切な、やや硬めの表現を選びましょう。
  • 日頃の取引への感謝の気持ちを丁寧に伝えます。
  • 自社の状況は簡潔に触れる程度にし、相手企業の繁栄を願う言葉を添えるのが一般的です。
  • 個人的な話題や、相手に返信を強要するような内容は避けましょう。
  • 印刷の場合でも、宛名や差出人名は手書きにするか、一言手書きのメッセージを添えると、より丁寧な印象になります。

4.3 親戚や親しい友人への残暑見舞い 親しみを込めた例文とアイデア

親しい間柄の親戚や友人へ送る残暑見舞いは、堅苦しい表現は避け、温かい気持ちが伝わるように心がけましょう。相手やその家族の健康を気遣う言葉とともに、ご自身の近況を少し詳しく伝えたり、共通の思い出に触れたりするのも良いですね。手書きのメッセージや、ちょっとしたイラストを添えるのも喜ばれます。

【例文】

残暑お見舞い申し上げます!
毎日うだるような暑さが続いているけれど、変わりなく元気にしていますか?
こちらは家族みんな、夏バテ気味ながらもなんとか元気に過ごしています。
先日、久しぶりに〇〇へ行ってきました。とても楽しかったので、今度ぜひ一緒に行きたいね!
まだまだ暑い日が続きそうだから、無理せず身体に気をつけて過ごしてね。
また近いうちに、ゆっくりお話しできるのを楽しみにしています。

【アイデア】

  • 相手の趣味や関心事に触れた一言を添えると、よりパーソナルなメッセージになります。
  • 家族ぐるみのお付き合いがある場合は、ご家族皆様の健康を気遣う一言を添えると、より丁寧な印象になります。
  • 「また会いたいね」「涼しくなったら〇〇へ行こうね」など、再会を楽しみにしている気持ちを伝えると、相手も嬉しく感じるでしょう。
  • 手作りの押し花や、可愛らしいシールなどを貼って、見た目にも楽しい残暑見舞いにするのも素敵です。

4.4 恩師への残暑見舞い 感謝を伝える例文と書き方のコツ

お世話になった恩師へ残暑見舞いを送る際は、お世話になったことへの感謝の気持ちを改めて伝える良い機会です。先生の健康を気遣う言葉とともに、ご自身の近況を具体的に伝えることで、先生も喜んでくださるでしょう。学生時代の思い出や、先生の教えが今にどう活きているかなどを綴るのも良いですね。

【例文】

残暑お見舞い申し上げます。
〇〇先生にはお変わりなくお過ごしのことと、心よりお慶び申し上げます。
立秋を過ぎてもなお厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで、私も元気に社会人生活を送っております。
在学中に先生からいただいた〇〇というお言葉は、今も私の大きな支えとなっております。
まだまだ暑い日が続きますので、どうぞご無理なさらないでください。
またお目にかかれる日を、心より楽しみにしております。

【書き方のコツ】

  • 時候の挨拶とともに、先生の健康を気遣う言葉を丁寧に述べましょう。
  • ご自身の近況報告は、学生時代からどのように成長したか、あるいは変わらずに頑張っている様子が伝わるように書くと良いでしょう。
  • 具体的なエピソードを交えながら感謝の気持ちを伝えると、より心のこもったメッセージになります。
  • 「またお会いしたい」という気持ちを伝えることで、先生とのつながりを大切に思っていることが伝わります。

5. 残暑見舞いで使える時候の挨拶と結びの言葉

残暑見舞いを書く際、どのような言葉を選べば心からの気遣いが伝わるのでしょうか。時候の挨拶や結びの言葉は、季節感を大切にしつつ、お相手への思いやりを表す大切な要素です。ここでは、残暑見舞いにふさわしい時候の挨拶と、温かい気持ちが伝わる結びの言葉を、いくつかのパターンに分けてご紹介いたします。お相手とのご関係や状況に合わせて、ぴったりの表現を見つけるお手伝いができれば幸いです。

5.1 残暑見舞いにふさわしい時候の挨拶例一覧

残暑見舞いの時候の挨拶は、暦の上では秋を迎えたものの、まだ暑さが続いていることを伝える言葉を選ぶのが基本です。一般的には「立秋」(8月7日頃)を過ぎてから用います。ここでは、使いやすい代表的な時候の挨拶をいくつかご紹介しましょう。

5.1.1 一般的な時候の挨拶

どのようなお相手にも失礼なく使える、基本的な時候の挨拶です。迷ったときには、こちらから選んでみてはいかがでしょうか。

  • 立秋とは名ばかりの暑い日が続いておりますが、皆様お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
  • 残暑なお厳しき折から、〇〇様にはご健勝にお過ごしのことと、お慶び申し上げます。
  • 朝夕は幾分しのぎやすくなりましたものの、日中の暑さはまだ格別でございますね。
  • 秋の気配を感じる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 晩夏の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。(少し改まった印象です)
  • 処暑の候、暑さもようやく峠を越したように感じられますが、お元気でいらっしゃいますか。(「処暑」は8月23日頃です)

5.1.2 親しい方への時候の挨拶

ご友人や親しいご親戚などへ送る場合は、少しくだけた表現で親しみを込めるのも良いでしょう。相手を気遣う気持ちがよりストレートに伝わります。

  • 厳しい暑さが続いていますが、お元気でお過ごしですか。
  • まだまだ暑い日が続きますが、夏バテなどしていませんか。どうぞ無理なさらないでくださいね。
  • 暦の上ではもう秋だというのに、この暑さは一体いつまで続くのでしょうね。
  • 虫の音に、ようやく秋の訪れを感じるようになりました。お変わりありませんか。

5.1.3 ビジネスシーンでの時候の挨拶

お仕事でお世話になっている方や取引先へ送る場合は、丁寧な言葉遣いと相手の発展を願う気持ちを込めた時候の挨拶を選びましょう。敬意を払った表現が大切です。

  • 残暑の候、貴社におかれましては益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。
  • 晩夏の候、〇〇様にはなお一層ご活躍のことと拝察いたしております。
  • 立秋とは申しながら、厳しい暑さが続いております。皆様にはご健勝にてお過ごしのことと存じます。
  • 残暑厳しき折、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

時候の挨拶を選ぶ際には、お相手との関係性はもちろんのこと、お手紙を出す日の気候や季節の進み具合も考慮に入れると、より自然で心のこもった挨拶になりますよ。

5.2 残暑見舞いの結びに使える言葉のバリエーション

残暑見舞いの結びの言葉は、引き続き相手の健康を気遣う言葉や、今後の良好な関係を願う言葉、あるいは季節の移り変わりを意識した言葉などを添えて、温かく締めくくりましょう。こちらもいくつかの例をご紹介します。

5.2.1 相手の健康を気遣う結びの言葉

夏の疲れが出やすいこの時期、お相手の健康を気遣う一言は、心に優しく響きます。

  • 残暑厳しき折から、くれぐれもご無理なさらないでください。
  • 夏の疲れが出やすい頃と申します。どうぞお身体を大切にお過ごしくださいませ。
  • 暑さももうしばらく続きそうです。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
  • 秋風が心地よい季節まで、もうひと息ですね。どうぞお元気で。
  • くれぐれもご自愛専一にてお願い申し上げます。

5.2.2 今後の関係性を示唆する結びの言葉

ビジネスシーンでは今後の変わらぬお付き合いを、親しい間柄では再会を楽しみにする気持ちなどを伝えるのに適しています。

  • 今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。(目上の方や恩師へ)
  • 引き続きご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。(取引先などへ)
  • また近いうちにお目にかかれる日を心待ちにしております。
  • 涼しくなりましたら、ぜひまたお茶でもご一緒しましょう。

5.2.3 季節の移り変わりを感じさせる結びの言葉

残暑から初秋へと移りゆく季節感を言葉に託すのも、風情があって素敵です。

  • 穏やかな秋の訪れとともに、〇〇様のご健勝をお祈りいたしております。
  • 実り豊かな秋となりますよう、心より願っております。
  • 秋涼の候、また改めてお便りさせていただきます。

結びの言葉も、時候の挨拶と同じように、お相手への気持ちや伝えたいメッセージに合わせて、心を込めて選びましょう。印刷された残暑見舞いの場合でも、手書きでこうした結びの言葉や、ひと言メッセージを添えると、より温かい気持ちが伝わりますよ。

6. 残暑見舞いを書く際の注意点とマナー

残暑見舞いは、相手を気遣う心を伝える大切な季節の挨拶状です。せっかく送るのですから、マナーを守り、気持ちよく受け取っていただけるようにしたいものですね。ここでは、残暑見舞いを書く際に押さえておきたい注意点とマナーを、わかりやすくご説明します。

6.1 残暑見舞いに使用するはがきの種類と選び方

残暑見舞いに使うはがきには、いくつかの選択肢があります。相手や状況に合わせて、最適なものを選びましょう。

はがきの種類特徴選び方のポイント
官製はがき(通常はがき)切手が印刷されており、手軽に送れます。インクジェット紙や普通紙などがあります。胡蝶蘭がデザインされたものが一般的です。手軽さを重視する方や、たくさん送る場合におすすめです。デザインにこだわりたい場合は、絵柄の入ったものを選ぶと良いでしょう。
私製はがき(絵はがきなど)自分で好きなデザインのはがきを選び、切手を貼って送ります。夏らしいデザインや、相手の好みに合わせたものを選べます。デザインにこだわりたい方や、より心のこもった印象を与えたい場合に適しています。ただし、切手を別途用意し、貼る手間が必要です。夏らしい絵柄の切手を選ぶと、季節感が増して素敵ですね。

以前は夏のお便り用として「かもめ~る」(夏のおたより郵便葉書)がありましたが、2020年の発行をもって販売終了となりました。現在は購入できませんのでご注意くださいね。参考情報として、日本郵便のお知らせをご確認いただけます。くじ引番号付き郵便はがき(かもめ~る)の発行終了 – 日本郵便

はがきを選ぶ際は、送る相手との関係性も考慮しましょう。目上の方へは落ち着いたデザイン、親しい友人へは少し個性的なデザインなど、相手に合わせた心遣いが喜ばれます。

6.2 残暑見舞いにおける句読点の使い方 「、」や「。」は必要?

残暑見舞いをはじめとする季節の挨拶状では、句読点(「、」読点や「。」句点)の扱いに少し迷うことがあるかもしれませんね。

伝統的な毛筆で書く手紙では、句読点を用いないのが慣習とされてきました。これには、「お祝い事には区切りをつけない」「相手への敬意を表すため、途中で区切らずに一気に書き上げる」といった意味合いがあったとも言われています。また、文章の区切りは改行によって示すという考え方もありました。

しかし、現代では、読みやすさを重視して句読点を使っても全く問題ありません。特にパソコンやスマートフォンで作成する場合や、横書きで書く場合、また親しい間柄の方へ送る場合は、句読点があった方が自然で読みやすいでしょう。

もし、目上の方へ送る場合や、より伝統的な形式を重んじたいとお考えでしたら、句読点を使わないか、使うとしても控えめにすると、より丁寧な印象を与えるかもしれません。基本的には、相手が読みやすいように配慮することが大切ですので、ご自身の判断で使い分けてみてくださいね。

6.3 忌み言葉やネガティブな話題は避けるのが残暑見舞いのマナー

残暑見舞いは、厳しい暑さが続く中、相手の健康を気遣い、お互いの無事を喜び合うためのものです。そのため、お祝い事と同様に、縁起の悪い言葉(忌み言葉)や、暗い気持ちにさせるようなネガティブな話題は避けるのが基本的なマナーです。

例えば、以下のような言葉や話題は控えましょう。

  • 病気や怪我、体調不良を連想させる言葉(例:「衰える」「枯れる」「倒れる」「弱る」など)
  • 不幸や不運を連想させる言葉(例:「失う」「終わる」「絶える」「悲しむ」など)
  • 災害や事故に関する話題(相手が被災された場合などを除き、こちらから積極的に触れるのは控える)
  • 自身の過度な苦労話や愚痴

残暑見舞いを受け取った相手が、明るく前向きな気持ちになれるような、温かい言葉を選ぶことを心がけたいですね。厳しい暑さの中でも、相手の健康と幸せを願う気持ちを伝えましょう。

6.4 印刷の残暑見舞いでも手書きの一言を添える心遣い

最近では、パソコンや印刷サービスを利用して残暑見舞いを作成する方も多いことでしょう。デザインも豊富で手軽に準備できるのは嬉しいですよね。しかし、すべてが印刷されたものだけだと、どこか事務的な印象を与えてしまうこともあります。

そこでぜひおすすめしたいのが、印刷した残暑見舞いにも、手書きで一言メッセージを添えるという心遣いです。たとえ短い言葉でも、手書きの文字には温かみが宿り、相手への気持ちがより深く伝わります。「あなたのために書きました」という特別な思いが感じられるものです。

何を添えたら良いか迷うかもしれませんが、難しく考える必要はありません。

  • 相手の健康を気遣う言葉(例:「くれぐれもご自愛ください」「お変わりなくお過ごしでしょうか」)
  • 共通の思い出に触れる言葉(例:「また近いうちにお会いしたいですね」「あの時のお話、楽しかったです」)
  • 季節を感じさせる言葉(例:「涼風が待ち遠しいですね」「秋の訪れが楽しみです」)
  • お名前だけでも手書きにする

こうした手書きの一言があるだけで、受け取った方の印象はぐっと良くなるはずです。ボールペンでももちろん構いませんが、万年筆や筆ペンなどを使うと、より丁寧で心のこもった印象になりますよ。ぜひ、あなたらしい言葉で、大切な方へメッセージを届けてみてくださいね。

7. 残暑見舞いをもらったら 返信は必要?いつまでに出す?

心のこもった残暑見舞いをいただくと、嬉しい気持ちになりますね。お返事を出すことは必ずしも義務ではありませんが、相手の心遣いには、やはり感謝の気持ちを伝えたいものです。ここでは、残暑見舞いのお返事について、いつ頃までにどのような形でお出しするのが良いか、そして心温まるお返事を書くためのポイントや例文を、わかりやすくご紹介します。

7.1 残暑見舞いへの返信はいつまでに出すべきか

残暑見舞いのお返事は、受け取ったらできるだけ早く出すのが基本的なマナーとされています。相手の方が、こちらが無事に過ごしているか気にかけてくださっていることへのお礼の気持ちを込めて、速やかにお返事できると良いですね。

具体的にいつまでに出すかについては、いくつかの目安があります。

相手からの残暑見舞いを受け取った時期返信を出す時期の目安
8月中旬頃まで8月末まで
8月下旬から9月はじめ頃9月上旬(処暑の期間が終わる9月7日頃まで)

もし、暑中見舞いを出しそびれていて、立秋(8月7日頃)を過ぎてすぐの時期に相手から残暑見舞いをいただいた場合は、暑中見舞いのお礼を兼ねて残暑見舞いとしてお返しする形でも構いません。

9月も半ばを過ぎてしまうと、季節の挨拶としては少し時期外れになってしまう可能性があります。もしお返事が大幅に遅れてしまいそうな場合は、無理にはがきにこだわらず、お電話などでまずお礼の気持ちを伝えるのも良いでしょう。その際、「お葉書も改めてお送りしますね」と一言添えると、より丁寧な印象になります。

万が一、お返事が遅くなってしまった場合は、そのことへのお詫びの言葉を一言添えると、相手への配慮が伝わります。「お返事が遅くなり、大変申し訳ございません」といった言葉を添えて、感謝の気持ちを伝えましょう。

7.2 残暑見舞いへ返信する際の例文と感謝を伝えるポイント

残暑見舞いへのお返事を書く際には、まずいただいたお見舞いへの感謝の気持ちを伝えることが大切です。そして、相手の健康を気遣う言葉や、ご自身の近況などを簡潔に記しましょう。

お返事を書く際の基本的な構成は以下のようになります。

  1. 残暑見舞いをいただいたことへのお礼
  2. 相手の健康を気遣う言葉
  3. 自身の近況報告(簡潔に)
  4. 相手の健康を改めて気遣い、無事を祈る言葉
  5. 結びの挨拶
  6. 日付

ここでは、いくつかの例文と、感謝の気持ちがより伝わるポイントをご紹介します。

7.2.1 一般的なお返事の例文(丁寧な表現)

目上の方や、改まったお付き合いの方へのお返事に適した例文です。

例文:
残暑お見舞い申し上げます

このたびはご丁寧な残暑のお見舞い状をいただき、誠にありがとうございました。
厳しい暑さが続いておりますが、〇〇様におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと拝察いたしております。
おかげさまで、私どもも元気に過ごしておりますので、ご安心ください。
秋風が待ち遠しい今日この頃ではございますが、くれぐれもご無理なさらないでくださいませ。

令和〇年 晩夏

7.2.2 親しい友人や知人へのお返事の例文

親しい間柄の方へは、少しくだけた表現で、よりパーソナルな内容を加えても良いでしょう。

例文:
残暑お見舞いありがとう!

心のこもったお葉書、とっても嬉しく拝見しました。
毎日暑い日が続くけれど、〇〇さんは元気にしていますか?
こちらは家族みんな、夏バテもせずに元気に過ごしていますよ。
先日のお便りにあった〇〇(相手の近況など)、とても楽しそうですね!またお話聞かせてください。
もう少し暑さが続きそうだから、体調には気をつけて過ごしてね。

令和〇年 八月

7.2.3 感謝の気持ちをより伝えるポイント

  • 「お心遣い痛み入ります」「温かいお言葉に励まされました」など、感謝の気持ちを具体的に表現しましょう。
  • いただいたお見舞いの内容に軽く触れることで、「ちゃんと読みましたよ」という気持ちが伝わり、相手も嬉しく感じるはずです。「〇〇へお出かけになったのですね、素敵ですね」や「お孫さんのご成長、微笑ましいですね」など、一言添えてみましょう。
  • ご自身の近況は、相手が安心するような、明るい話題を選ぶのが基本です。長々と書く必要はなく、簡潔に伝えることを心がけましょう。
  • お返事に使うはがきは、通常の官製はがきや、落ち着いたデザインの私製はがきを選びましょう。暑中見舞い用の「かもめ~る」(夏のおたより郵便葉書)の残りで返信するのは、時期的に少しずれている印象を与える可能性があるため、避けた方が無難です。

残暑見舞いのお返事は、相手への感謝と気遣いの気持ちを伝える良い機会です。難しく考えすぎず、素直な気持ちを言葉に託して、心のこもったお返事を書いてみてくださいね。

8. まとめ

残暑見舞いを送る時期は立秋から処暑の頃、遅くとも8月末までが目安です。この記事では、その意味から基本的な書き方、相手に合わせた心遣いが伝わる例文、そして大切なマナーまで詳しく解説しました。厳しい残暑の中、相手の健康を気遣い、日頃の感謝や温かい気持ちを伝える残暑見舞い。ご紹介した内容が、あなたの心のこもった挨拶状作りのお役に立てれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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