お料理をはじめようとした時、計量カップが見当たらなくて困った経験はありませんか。そんな時でも、ペットボトルやそのキャップ、大さじ・小さじといったご家庭にある身近なもので代用できるのでご安心ください。この記事では、お米や水、小麦粉などを測りたい目的別に、詳しい代用の方法をご紹介します。基本の計量知識もあわせて解説しますので、もう慌てることなく、いつでもお料理を楽しめますよ。
1. 計量カップがない時に代用品となる身近なもの一覧
さあ、夕飯の準備をしようと思ったら、「あら、計量カップが見当たらない…」なんて経験はありませんか?毎日使うものだからこそ、いざという時にないと焦ってしまいますよね。でも、どうぞご安心ください。実は、私たちのキッチンや身の回りには、計量カップの代わりとなってくれるものがたくさん隠れているんです。
ここでは、いざという時に大活躍する、計量カップの代用品を一覧でご紹介します。これさえ知っておけば、もう計量で困ることはありません。ご家庭にあるものを思い浮かべながら、見てみてくださいね。

代用品 | 測れる量の目安 | 測りやすいもの |
---|---|---|
ペットボトルのキャップ | 約7.5ml | 液体(醤油、みりんなど) |
大さじ | 15ml | 液体、粉類 |
小さじ | 5ml | 液体、粉類 |
おたま | 約30ml~50ml(※製品による) | 液体(水、だし汁など) |
紙コップ(一般的な205mlサイズ) | すりきり1杯で約200ml | 液体、粉類、お米 |
一般的なマグカップ | 約200ml~250ml(※製品による) | 液体、お米 |
500mlペットボトル | 500ml | 液体(水など) |
いかがでしょうか?いつもお料理で使っている大さじや小さじはもちろん、飲み終わったペットボトルのキャップまで、便利な代用品になるなんて、ちょっとした発見ですよね。特に、ご家庭にストックしてあることも多い紙コップは、お米にも液体にも使えて、とても重宝しますよ。
ただし、表にもあるように、おたまやマグカップは製品によって大きさが異なります。あくまで「目安」として上手に活用するのが、おいしく仕上げるポイントです。
さて、どんなものが代用品になるか分かったところで、次の章からはこれらの道具を使って、お米や水、小麦粉などを具体的にどうやって測るのか、目的別にご紹介していきますね。
2. 【目的別】計量カップの代用品を使った測り方
さあ、ここからは「何を測りたいか」に合わせて、具体的な代用品と測り方を見ていきましょう。お米、お水、そしてお料理やお菓子作りに欠かせない粉類。それぞれにぴったりの方法がありますから、ご安心くださいね。
2.1 お米を測る場合の代用品と測り方
毎日炊くご飯だからこそ、お米の計量はとても大切。水加減が変わると、ご飯の炊きあがりも変わってしまいますものね。お米1合は180ml(cc)です。これを覚えておくと、代用する時にとても便利ですよ。

2.1.1 紙コップで測る方法
ご家庭や職場にもある一般的な紙コップ(容量205mlのもの)は、お米を測るのにとても役立ちます。お米1合は180mlなので、紙コップのふちから1.5cmほど下までお米を入れれば、だいたい1合分になります。
すりきり一杯入れてしまうと1合より多くなってしまうので、そこだけ気をつけてくださいね。一度この方法で炊いてみて、お好みの固さに合わせて少し量を調整するのも良い方法です。
2.1.2 一般的なコップで測る方法
ご自宅にあるガラスのコップやマグカップも、立派な計量カップの代わりになります。ただ、大きさがまちまちなので、ひと工夫してみましょう。
まず、炊飯器のお釜を使って正確に180mlの水を測り、それを代用にしたいコップに移します。そして、水面の高さに油性ペンで印を付けておくだけ。これで、あなただけの「お米1合専用カップ」の完成です。これなら、毎回ぶれることなく、いつも通りの美味しいご飯が炊きあがりますね。
2.2 水などの液体を測る場合の代用品と測り方
お料理の味の決め手となる、お水やお醤油、みりんなどの液体。少し量が違うだけで味が変わってしまうこともあるので、できるだけ正確に測りたいものです。そんな時に役立つ代用品をご紹介します。

2.2.1 ペットボトルやキャップを使う方法
500mlのペットボトルは、容量が正確なので、たくさんの水分量を測りたい時に重宝します。例えば、お鍋でスープをたくさん作る時など、500mlのペットボトル1本分のお水、といったように使えます。
そして、意外と使えるのがペットボトルのキャップです。一般的なペットボトルのキャップは、すりきり1杯で約7.5ml。小さじが5ml、大さじが15mlなので、「小さじ1杯より少し多め」「大さじのちょうど半分」と覚えておくと、ちょっとだけお醤油を足したい時などに便利ですよ。
2.2.2 大さじや小さじを使う方法
計量スプーンは、少量でも正確に測れる優れものです。それぞれの容量は下の表の通りです。
計量スプーン | 容量(ml/cc) |
---|---|
大さじ | 15ml |
小さじ | 5ml |
例えば、100mlを測りたい時は「大さじ6杯(90ml)と小さじ2杯(10ml)」のように、組み合わせて使います。少し手間はかかりますが、煮物など、味をしっかり決めたいお料理の時には、この方法が一番確実かもしれませんね。
2.2.3 おたまを使う方法
お味噌汁やスープ作りで活躍する「おたま」も、おおよその量を測るのに役立ちます。製品によって差はありますが、一般的なサイズのおたま1杯で、だいたい30ml〜50mlほどです。
もし時間に余裕があれば、ご自宅のおたまが何ml入るのか、一度大さじなどを使って測っておくことをおすすめします。「うちのおたまは、大さじ3杯分くらいね」と分かっていれば、お料理がぐっと楽になりますよ。
2.3 小麦粉や砂糖など粉類を測る場合の代用品と測り方
お菓子作りやパン作りでは、粉類の計量が成功の鍵を握ります。粉類は、液体と違ってスプーンへの入れ方で重さが変わってしまうのが難しいところ。ふんわりと山盛りにすくい、ヘラやナイフの背などで平らにならす「すりきり」で測るのが基本です。

2.3.1 大さじや小さじを使う方法
計量スプーンで粉類を測る場合、容量(ml)ではなく重さ(g)でレシピに書かれていることが多いですよね。主な粉類の、すりきり1杯あたりの重さの目安をまとめましたので、参考にしてみてください。
種類 | 大さじ1(15ml)の重さ | 小さじ1(5ml)の重さ |
---|---|---|
上白糖 | 約9g | 約3g |
グラニュー糖 | 約12g | 約4g |
塩 | 約18g | 約6g |
薄力粉 | 約9g | 約3g |
片栗粉 | 約9g | 約3g |
これらの数値は、農林水産省のウェブサイトでも紹介されている一般的な目安です。詳しくは「実践食育ナビ」などもご覧くださいね。
2.3.2 紙コップを使う方法
ホットケーキなど、ある程度の量の粉を一度に使う時には、紙コップが便利です。一般的な紙コップ(容量205ml)にすりきり1杯入れた時の重さの目安は、以下の通りです。
- 薄力粉:約100g
- 上白糖:約110g
ぎゅっと押し込まず、ふんわりと入れて測るのがコツですよ。たくさんの量を測る必要がある時に、ぜひ試してみてください。
3. これだけは覚えたい 計量の基本知識
計量カップの代用品を使う前に、まずは料理の基本となる「計量」の知識をここで一緒におさらいしておきましょう。単位を覚えておけば、いざという時に慌てずに済みますし、お料理がもっとスムーズになりますよ。
3.1 計量カップの1カップは何ml?
日本のレシピ本などで「1カップ」と書かれている場合、一般的には200ml(ミリリットル)を指します。これは覚えておくと、とても便利です。
ただし、少し注意したいのが、炊飯器に付属しているお米用のカップです。お米を炊くときに使う付属のカップは、次にご紹介する「1合」を測るためのもので、180mlとなっています。「普通の料理で使うカップ」と「お米用のカップ」は量が違う、と覚えておくと、味付けの失敗がぐっと減りますよ。
3.2 お米1合は何mlで何g?
日本人にとってなじみ深いお米の単位「合(ごう)」。これは、先ほどの計量カップの「1カップ(200ml)」とは量が違うので、間違えないようにしたいですね。
お米の1合は、容量にすると180ml、重さにすると約150gです。炊飯器についている透明のカップは、この1合(180ml)を測るための専用カップなんですよ。
お米を代用品で測る時は、この「180ml」という数字を思い出してくださいね。お米の計量を一覧にまとめましたので、参考にしてみてください。
単位 | 容量(ml) | 重さ(g)の目安 |
---|---|---|
1合 | 180ml | 約150g |
0.5合(半合) | 90ml | 約75g |
2合 | 360ml | 約300g |
※お米の重さは、お米の種類や水分量によって多少前後します。
3.3 大さじと小さじの容量
お料理の味付けに欠かせない、大さじと小さじ。それぞれの正しい容量をご存知ですか?この機会にしっかり覚えておきましょう。

基本は、大さじが15ml、小さじが5mlです。つまり、大さじ1杯は、小さじ3杯分とまったく同じ量ということになります。もし大さじが見当たらない時は、小さじで3回測れば代用できると覚えておくと安心ですね。
この基本の数字を覚えておくと、レシピの分量を調整したい時にも役立ちます。例えば「大さじ2分の1」なら「小さじ1杯と半分(7.5ml)」というように、頭の中でさっと計算できますよ。
スプーンの種類 | 容量(ml) |
---|---|
大さじ1 | 15ml |
小さじ1 | 5ml |
小さじ1/2 | 2.5ml |
また、ml(ミリリットル)と大さじ・小さじの換算も覚えておくと、何かと重宝します。
容量(ml) | 計量スプーンでの目安 |
---|---|
30ml | 大さじ2 |
50ml | 大さじ3杯 + 小さじ1杯 |
100ml | 大さじ6杯 + 小さじ2杯 |
これらの基本知識があれば、計量カップがない時でも、身近なものを上手に使って、いつも通り美味しいお料理が作れるはずです。
4. 計量カップの代用品を使う際の注意点
いざという時にとても便利な計量カップの代用品ですが、使う際にはいくつか心に留めておきたい大切なポイントがあります。ちょっとしたコツを知っておくだけで、お料理がもっとスムーズに、そしておいしく仕上がりますよ。ここでは、代用品を上手に活用するための注意点をいくつかご紹介しますね。
4.1 代用品での計量はあくまで「目安」と心得る
ご家庭にあるコップやペットボトルなどは、計量専用の器具ではありません。そのため、メーカーや製品のデザインによって、大きさや形が少しずつ異なります。代用品で測る量は、きっちり正確なものではなく、あくまで「おおよその目安」である、ということを覚えておきましょう。
特に、スポンジケーキやクッキー、パン作りといったお菓子作りは、材料のわずかな差がふくらみ方や食感に大きく影響してしまいます。こうした繊細なレシピに挑戦するときは、やはり正確な計量カップやキッチンスケール(はかり)を使うのがおすすめです。普段の煮物や炒め物など、多少分量が前後しても味の調整がしやすいお料理で、代用品を賢く活用してみてくださいね。
4.2 測り方を統一して誤差を少なくする工夫
「目安」とはいえ、できるだけ正確に測りたいのが正直なところですよね。毎回測り方が違うと、味にもばらつきが出てしまいます。ちょっとした一手間でぐっと正確に測れるようになりますから、ぜひ試してみてください。
4.2.1 粉類は「すりきり」を徹底する
小麦粉やお砂糖などの粉類を大さじや紙コップで測るときは、「すりきり」で測るのが基本です。ふんわりと山盛りにしたり、ぎゅっと押し込んだりすると、同じ「一杯」でも量が大きく変わってしまいます。
粉を容器にふんわりと入れた後、スプーンの柄やバターナイフ、厚紙など平らなものですり切って表面を平らにしましょう。このひと手間を毎回同じように行うことで、計量のばらつきをぐっと減らすことができますよ。
4.2.2 液体は表面張力を意識する
水やお醤油などの液体を測るとき、コップやスプーンの縁ギリギリまで注ぐと、表面がぷっくりと盛り上がりますよね。この表面張力による盛り上がりも、実は量に影響します。
毎回同じように「表面が盛り上がるまで」なのか、「縁の高さまで」なのかを決めて測るようにしましょう。また、コップなどを使う際は、テーブルのような平らな場所に置いてから液体を注ぎ、目線を容器の目盛りの高さに合わせて確認すると、より正確に測りやすくなります。
4.3 素材によっては使えないものもある
代用品として使う容器の「素材」にも注意が必要です。特に、熱いものを入れたり、油分や酸が強いものを測ったりする際には、容器が傷んだり、思わぬ変化が起きたりすることがあります。
代用品の例 | 注意が必要なもの | 理由 |
---|---|---|
ペットボトル・キャップ | 熱い液体(お湯など) | 容器が変形したり、有害な物質が溶け出したりする恐れがあります。耐熱性の表示がないものは避けましょう。 |
紙コップ | 熱い液体、油分の多い液体 | 熱い液体を入れると、コーティングが溶けたり、ふやけて漏れたりすることがあります。油分も染み込みやすいので注意が必要です。 |
一般的なプラスチック製のコップ | 油分の多いもの、柑橘類の果汁など酸の強いもの | 素材によっては油や酸で劣化したり、細かい傷が付いたりすることがあります。 |
4.4 衛生面にも気を配りましょう
お料理に使うものですから、清潔さは何よりも大切です。一度飲み物を飲んだペットボトルやコップを、そのまま計量に使うのは避けたいですね。
代用品として使う前には、必ず食器用洗剤で丁寧に洗い、しっかりと乾かしてから使いましょう。特にペットボトルの飲み口やキャップの溝は汚れが残りやすい部分です。隅々まで清潔にしてから、気持ちよくお料理を始めたいものですね。
5. まとめ
お料理の途中で計量カップが見当たらず、思わず手が止まってしまうこともありますよね。でも、そんな時でも慌てなくて大丈夫。ペットボトルや紙コップ、いつも使う大さじなど、ご家庭にある身近なものできちんと代用できるのです。1カップは200ml、お米1合は180mlといった基本を覚えておけば、毎日のごはん作りはもっとスムーズに、心にもゆとりが生まれます。このひと工夫が、日々の暮らしをそっと豊かにしてくれるかもしれませんね。
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