玉ねぎの辛味を抜く方法5選!栄養を逃さず甘くする裏ワザ

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サラダで食べたい玉ねぎですが、ツンとした辛味が気になりますよね。この記事では、玉ねぎの辛味を上手に抜く5つの方法を詳しくご紹介します。水にさらす、塩もみするといった定番から、レンジや冷凍を使った裏ワザまで、ご家庭で手軽に試せるものばかり。辛味の原因である栄養をできるだけ逃さず、甘みを引き出すコツや、そもそも辛味が少ない玉ねぎの選び方も解説します。このひと手間で、いつもの料理がぐっと美味しくなりますよ。

目次

1. 玉ねぎの辛味の原因は硫化アリル

玉ねぎを切ると、目にツーンときて思わず涙が…。あの独特の辛味や香りの正体は、「硫化アリル」という成分です。実は、もともと玉ねぎの中に硫化アリルが存在しているわけではないんですよ。

玉ねぎの細胞の中には、「アリイナーゼ」という酵素と、辛味のもとになる成分が別々の場所に入っています。包丁で切ったり、すりおろしたりして細胞が壊れると、この2つが出会って化学反応を起こし、気体になりやすい「硫化アリル」に変化するのです。これが私たちの目や鼻の粘膜を刺激して、「辛い!」「涙が出る!」という現象を引き起こしていたのですね。

1.1 硫化アリルは体に良い栄養素

目にしみる厄介な成分…と思われがちな硫化アリルですが、実は私たちの体にとって、とても嬉しい働きをしてくれる優れた栄養素でもあります。辛いからといって、すべて取り除いてしまうのはもったいないかもしれません。具体的にどんな効果が期待できるのか、見てみましょう。

期待できる主な効果内容
血液をサラサラにする血液が固まるのを抑え、血流をスムーズにする働きが期待できます。動脈硬化の予防にもつながるといわれています。
疲労回復を助けるビタミンB1の吸収を高め、体の中に長くとどめてくれる働きがあります。ビタミンB1はエネルギー作りに欠かせない栄養素なので、疲れを感じやすい方には嬉しい効果ですね。
殺菌作用強い殺菌作用があり、体内の有害な細菌から守ってくれる効果が期待できます。

このように、玉ねぎの辛味成分は、私たちの健康を支えてくれる「元気の素」ともいえる存在です。この後の章では、この大切な栄養をできるだけ逃さずに、辛味だけを上手に和らげる方法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

2. 玉ねぎの辛味を抜く基本的な方法5選

生の玉ねぎを美味しくいただくために、辛味を抜く方法はいくつかあります。定番の方法から「そんな手があったの!」という驚きの裏ワザまで、ご家庭で簡単に試せる5つの方法をご紹介しますね。お料理に合わせて使い分けることで、玉ねぎの美味しさがぐっと引き立ちますよ。

2.1 方法1 水にさらして辛味を抜く

玉ねぎの辛味を抜く方法として、もっともよく知られているのが「水にさらす」方法です。スライスした玉ねぎを冷たい水に浸すだけで、辛味成分である硫化アリルが水に溶け出し、マイルドな味わいになります。シャキシャキとした食感を活かしたいサラダや和え物を作る際にぴったりの、基本のひと手間です。

2.1.1 水にさらす時間の目安

水にさらす時間は、お好みの辛味の抜け具合や食感によって調整するのがおすすめです。長くさらしすぎると、玉ねぎの持つ栄養や風味まで流れ出てしまうので、注意しましょう。下の表を目安に、あなた好みの加減を見つけてみてくださいね。

さらす時間辛味の抜け具合と食感おすすめの料理
5分程度ほんのり辛味が残り、シャキシャキ感が強い。玉ねぎの風味をしっかり楽しめます。薬味、カルパッチョのトッピング、サンドイッチ
10分程度辛味が和らぎ、マイルドで食べやすい状態に。多くの方にとって丁度良い加減です。オニオンサラダ、マリネ、ポテトサラダ
15分以上辛味はほとんど感じなくなりますが、風味も弱まり、少し水っぽく感じることもあります。辛味が本当に苦手な方やお子様向けのサラダ

さらした後は、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取ることが、美味しく仕上げる大切なポイントです。水気が残っていると、ドレッシングや他の調味料が薄まってしまいますからね。

2.2 方法2 塩もみで辛味を抜く

塩の力(浸透圧)を利用して、玉ねぎの水分と一緒に辛味成分を外に出すのが「塩もみ」です。水にさらすよりも短時間で済み、玉ねぎがしんなりとするので味がなじみやすくなるのが特徴です。

やり方はとても簡単。スライスした玉ねぎにひとつまみの塩を振り、指先でやさしく揉み込みます。5分ほど置くと水分が出てくるので、水でさっと洗い流してから、手でぎゅっと水気を絞ります。ポテトサラダやコールスローなど、他の具材と一体感を出したいお料理におすすめですよ。

2.3 方法3 砂糖を使って辛味を抜く

塩もみと同じ浸透圧の原理を「砂糖」で応用する方法もあります。塩の代わりに砂糖をまぶしてしばらく置くと、同じように水分が出てきて辛味が抜けます。ほんのりとした甘みが玉ねぎに加わるので、酸味のあるマリネや、甘めのドレッシングで和えるサラダに使うと、味に深みとまとまりが生まれます

塩分を控えたいときにも嬉しい方法ですね。水分が出た後は、塩もみの時と同様に、水気をしっかり絞ってから使ってくださいね。

2.4 方法4 レンジで加熱して辛味を抜く

「生の食感にはこだわらないけれど、手早く辛味を抜きたい!」そんな時に大活躍するのが電子レンジです。玉ねぎの辛味成分は熱に弱いため、加熱することで分解され、甘みに変わります。

スライスした玉ねぎを耐熱皿に広げ、ふんわりとラップをかけます。電子レンジ(600W)で1分~1分半ほど加熱するだけで、辛味が抜けて甘みがぐっと増します。水を使わないので、栄養が流れ出る心配が少ないのも嬉しいポイント。温野菜サラダやスープの具、炒め物の下ごしらえなど、幅広く活用できます。

2.5 方法5 冷凍して辛味を抜く

少し意外かもしれませんが、「冷凍」するのも辛味を抜く効果的な方法のひとつです。玉ねぎを冷凍すると、中の水分が凍って膨張し、細胞壁が壊れます。これを解凍する際に、壊れた細胞から辛味成分が水分と一緒に流れ出るのです。

スライスした玉ねぎを食品用保存袋に入れて冷凍庫へ。使うときは、自然解凍や流水解凍をします。解凍後はしんなりとした食感になるので、生のサラダには向きませんが、炒め物や煮込み料理に使うと、短時間で火が通り、とろりとした食感に仕上がります。カレーやスープに使うと、まるでじっくり炒めた飴色玉ねぎのようなコクと甘みを手軽に出せる裏ワザですよ。

3. 栄養を逃さず玉ねぎの辛味を抜くコツ

玉ねぎの辛味を抜きたいけれど、水にさらしすぎると栄養まで逃げてしまいそうで、なんだかもったいない…。そんな風に感じたことはありませんか?玉ねぎの辛味成分「硫化アリル」は、血液をサラサラにしてくれるなど、私たちの体にとって嬉しい働きをしてくれる大切な栄養素です。せっかくなら、その栄養をできるだけ逃さずに、美味しくいただきたいものですよね。

ここでは、栄養の流出を最小限に抑えながら、玉ねぎの辛味を上手に和らげるための、とっておきのコツを2つご紹介します。ちょっとした工夫で、いつもの玉ねぎがぐっと甘く、食べやすくなりますよ。

3.1 水にさらす時間は短くする

玉ねぎの辛味を抜く定番の方法である「水にさらす」。実はこの方法、やり方次第で栄養が大きく失われてしまう可能性があります。辛味成分である硫化アリルは水に溶けやすい性質を持っているため、水にさらすことで辛味が和らぎます。しかし、同時にビタミンB群やビタミンC、カリウムといった水溶性の栄養素も流れ出てしまうのです。

そこでおすすめなのが、水にさらす時間をぐっと短くすること。目安は5分以内です。長くても10分以上は避けるようにしましょう。短時間でも、辛味は十分に和らぎます。

さらに栄養を大切にしたい方には、「空気にさらす」という方法もおすすめです。スライスした玉ねぎをバットなどに広げ、15分から30分ほど置いておくだけ。硫化アリルは蒸発しやすい性質も持っているため、空気に触れさせるだけでも辛味が抜けていくのです。この方法なら、水を使わないので栄養が流れ出る心配もありません。

3.2 繊維を断ち切るようにスライスする

実は、玉ねぎの「切り方」ひとつで、辛味の感じ方や抜けやすさが大きく変わることをご存知でしたか?玉ねぎの辛味成分は、細胞が壊れることで生成されます。この仕組みを上手に利用するのがポイントです。

玉ねぎには、根と頭を結ぶように縦方向に繊維が走っています。この繊維を断ち切るように横方向にスライスすると、細胞がたくさん壊れるため、辛味成分が外に出やすくなります。空気に触れる面も増えるので、辛味が効率よく抜けていくのです。シャキシャキとした食感も楽しめるので、生のままいただくサラダにはぴったりの切り方です。

反対に、繊維に沿って縦方向に切ると、細胞が壊れにくいため辛味の発生が抑えられます。玉ねぎの食感をしっかり残したい炒め物や煮込み料理には、こちらの切り方が向いています。作りたいお料理に合わせて切り方を使い分けることで、玉ねぎをもっと美味しく楽しめますよ。

切り方特徴おすすめの料理
繊維を断ち切る(横切り)細胞が壊れやすく、辛味が抜けやすい。シャキシャキとした食感になる。サラダ、マリネ、サンドイッチなど
繊維に沿って切る(縦切り)細胞が壊れにくく、辛味が出にくい。加熱しても形が崩れにくい。炒め物、煮込み料理、カレー、スープなど

4. 辛味が少ない玉ねぎの選び方

玉ねぎの辛味を抜く下ごしらえも大切ですが、せっかくなら、お料理に使う玉ねぎそのものから辛味の少ないものを選んでみませんか?スーパーや八百屋さんで、ほんの少し選び方を意識するだけで、調理の手間がぐっと楽になりますし、玉ねぎ本来の甘みを存分に楽しめますよ。ここでは、毎日の食卓がもっと豊かになる、甘くておいしい玉ねぎを見分けるコツをご紹介しますね。

4.1 新玉ねぎを選ぶ

春先になると店先に並ぶ「新玉ねぎ」。みずみずしくて、辛味が少なく甘みが強いのが特徴です。その秘密は、収穫後すぐに出荷されるため、水分がたっぷり含まれていて、辛味成分である硫化アリルが少ないことにあります。

旬の時期は3月から5月頃。皮が薄く、真っ白でツヤツヤしているものを選びましょう。葉付きで売られていることもありますね。この時期にしか味わえない特別な風味は、生のままスライスしてサラダにするのが一番のおすすめです。シャキシャキとした食感と優しい甘みが、春の訪れを感じさせてくれますよ。

ただし、新玉ねぎは水分が多い分、普通の玉ねぎ(黄玉ねぎ)に比べて少し傷みやすいという一面も。購入したら、なるべく早めに新鮮なうちに味わってあげてくださいね。

4.2 平たい形の玉ねぎを選ぶ

一年中手に入る黄玉ねぎの中でも、辛味がマイルドなものを見分けるコツがあるんです。それは、玉ねぎの「形」に注目すること。一般的に、まん丸な球形のものよりも、少し押しつぶしたような平たい形のものの方が、辛味が少なく甘みが強い傾向があると言われています。

これは、早生(わせ)品種に平たい形のものが多く、比較的やわらかく水分が多いことが理由のひとつです。お買い物に行く際は、ぜひ玉ねぎの形をじっくりと見比べてみてください。下の表に、おいしい玉ねぎの選び方のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

チェック項目辛味が少なく甘い玉ねぎ(おすすめ)辛味が強い傾向の玉ねぎ
少し平たい形をしているきれいな球形や縦に長い形
重さ大きさに比べてずっしりと重い(水分が多い証拠)持った時に軽い感じがする
よく乾燥していて、きれいなツヤとハリがある湿っている、傷や黒いシミがある
頭と根首の部分が細く、根の部分が小さい首の部分が太い、芽が出ている

もちろん個体差はありますが、このポイントを覚えておけば、きっとお料理にぴったりの甘い玉ねぎに出会えるはずです。いつものカレーや煮物が、一段とコク深く、おいしく仕上がりますよ。

5. まとめ

今回は、玉ねぎの辛味を抜く5つの方法と、栄養を逃さないコツをご紹介しました。辛味の原因である硫化アリルは体に良い成分なので、水にさらしすぎないのがポイントです。塩もみや加熱など、お料理に合わせて方法を選んでみてくださいね。新玉ねぎや平たい形の玉ねぎを選ぶのもおすすめです。ちょっとしたひと手間で玉ねぎの甘みを引き出し、毎日の食卓を豊かに彩ってみませんか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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