おうち焼き肉のニオイ対策!事前の予防策と匂いの消し方

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おうちで焼き肉、家族で囲む食卓は格別ですが、気になるのがお部屋に残る匂いですよね。この記事では、そんなお悩みをすっきり解決する、匂い対策の全てをご紹介します。実は、匂いを防ぐ鍵は煙を広げないための『事前準備』にあります。調理中や後片付けの工夫はもちろん、部屋や衣類に残った匂いの消し方まで丁寧に解説。もう匂いを気にすることなく、心ゆくまでおうち焼き肉を楽しめますよ。

目次

1. 家焼き肉の匂いの原因は油を含んだ煙「油煙」

ご家族やご友人と囲む、おうちでの焼き肉。熱々のお肉を頬張る時間は、とても楽しくて幸せなひとときですよね。けれど、その楽しい時間の後について回るのが、お部屋にこもった独特の匂い。翌朝になっても「まだ焼き肉の匂いがする…」と、窓を開けてため息をついた経験がある方も多いのではないでしょうか。

換気扇を回しているのに、どうしてあんなにも強く匂いが残ってしまうのでしょう。そのしつこい匂いの正体は、お肉の脂が熱せられてできた「油煙(ゆえん)」と呼ばれる、油を含んだ煙なのです。

1.1 油煙とは?お肉の脂が気体になって部屋中に広がる

お肉をホットプレートやグリルで焼くと、ジュージューというおいしそうな音と一緒に白い煙が立ち上りますよね。この煙の中に、匂いの原因となる油煙がたっぷりと含まれています。

油煙が発生する仕組みは、次の通りです。

  1. お肉を加熱すると、脂(脂肪)が溶け出します。
  2. 溶け出した脂が200℃以上の高温で熱せられることで、気体になります。
  3. 気体になった細かい油の粒子が、水蒸気などと一緒に煙となって空気中に舞い上がります。

つまり、目には見えないほど小さな油の粒が、煙と一緒に部屋の隅々まで広がっている状態なのです。これはまるで、油を霧吹きで部屋中に撒いているようなもの。この油の粒子が壁や床、カーテンなどに付着することが、頑固な匂いの始まりとなります。

1.2 油煙がしつこい匂いになる2つの理由

ただの煙であれば換気すれば消えていきますが、油煙の匂いが残りやすいのには、油ならではの厄介な性質が関係しています。

1.2.1 理由1:油の粒子が冷えて壁や床に付着するため

空気中を漂っていた油煙は、やがて冷やされると、気体から液体や固体の油に戻ります。そして、壁紙の凹凸やカーテンの繊維、フローリングの溝、家具の表面など、至るところにベタベタとした油汚れとして付着してしまうのです。

この付着した油汚れが、焼き肉が終わった後も匂いを放ち続けるため、いつまでもお部屋が焼き肉の匂いに包まれてしまうというわけです。

1.2.2 理由2:付着した油が酸化して不快な匂いを発生させるため

さらに時間が経つと、事態は少し厄介になります。壁や家具に付着した油は、空気中の酸素に触れることで「酸化」という化学反応を起こします。使い古した天ぷら油が嫌な匂いを放つのと同じ現象です。

この酸化によって、「アセトアルデヒド」などの揮発性の高い物質が生成されます。これが、翌日以降に感じる、あの何とも言えない酸っぱくて重たい匂いの正体なのです。

タイミング匂いの特徴主な原因
焼き肉の最中香ばしく、食欲をそそる匂い加熱されたお肉の脂やタンパク質から発生する「油煙」
焼き肉の後~翌日油っぽく、少し重たい匂い壁や床、布製品に付着した油煙(油の粒子)
数日後酸っぱく、不快な匂い付着した油が酸化して発生する「アセトアルデヒド」など

このように、家焼き肉の匂いは時間と共に原因と質が変化していきます。だからこそ、匂いの原因である油煙を「いかに広げないか」「いかに早く取り除くか」が、快適な焼き肉後の暮らしの鍵を握っているのですね。

2. 【事前準備編】家焼き肉の匂いを防ぐ徹底予防策

おうちで焼き肉、考えただけでも心が弾みますね。でも、気になるのが後片付けと、お部屋に残る独特の匂い。せっかくの楽しい時間が、匂いの心配で心から楽しめないのはもったいないことです。実は、焼き肉が始まる前のほんの少しの工夫で、後の手間と匂いをぐっと減らすことができるのですよ。ここでは、誰でも簡単にできる、とっておきの予防策をご紹介します。しっかり準備をして、心おきなくおうち焼き肉を楽しみましょう。

2.1 部屋の環境を整える

まず大切なのは、焼き肉をするお部屋の環境づくりです。煙がこもらないように、そして油が飛び散ってもお掃除が楽になるように、あらかじめお部屋を整えておきましょう。

2.1.1 換気扇を回し空気の通り道を作る

焼き肉中の換気は基本中の基本ですが、ただ換気扇を回すだけでは効果が半減してしまいます。大切なのは、お部屋の中に「空気の通り道」を作ってあげること。焼き肉を始める10分ほど前からキッチンの換気扇を「強」で回し、換気扇から一番遠い場所にある窓を5cm〜10cmほど開けてみてください。こうすることで、お部屋の空気がスムーズに入れ替わり、煙が効率よく外へ排出されます。一か所だけでなく、対角線上にある二か所の窓を開けると、さらに空気の流れが生まれて効果的ですよ。

2.1.2 床や壁を新聞紙でガードする

焼き肉の匂いの原因となる油を含んだ煙は、意外なほど遠くまで飛び散り、床や壁にも付着します。これが、時間が経ってから「なんだかお部屋が匂う…」という原因になるのです。そうなる前に、テーブルの周りの床には新聞紙や使い古しのレジャーシートなどを敷き詰めておきましょう。壁にも、マスキングテープを使えば傷をつけずに新聞紙を貼り付けられます。このひと手間が、後片付けの時間を驚くほど短縮してくれます。終わったら新聞紙を丸めて捨てるだけなので、とっても簡単ですね。

2.1.3 カーテンやソファなど布製品を保護する

お部屋の中で特に匂いを吸い込みやすいのが、カーテンやソファ、クッションといった布製品です。一度匂いが染み付いてしまうと、なかなか取れずに困ってしまうことも。焼き肉を始める前に、カーテンはレールから外しておくか、大きなビニール袋(ゴミ袋を開いたものでも大丈夫です)ですっぽりと覆ってしまいましょう。ソファや椅子にも、使わない大きな布やベッドカバーをかけておくと安心です。可能であれば、クッションなどの小物は別の部屋に移動させておくのが一番確実な方法です。

2.1.4 ベストポジションはキッチンの換気扇下

もし、リビングやダイニングではなくキッチンで焼き肉ができるなら、ぜひ試していただきたいのが「換気扇の真下」で行う方法です。カセットコンロやホットプレートを使えば、ダイニングテーブルでなくても焼き肉は楽しめます。キッチンのコンロの上で調理すれば、発生した煙がダイレクトに換気扇に吸い込まれていくため、お部屋への匂いの拡散を最小限に抑えることができます。少し場所は変わりますが、その効果は絶大ですよ。

2.2 匂いが出にくい調理器具を選ぶ

最近では、おうち焼き肉の匂いや煙の問題を解決してくれる、とても便利な調理器具がたくさん登場しています。いつもの道具を少し見直すだけで、驚くほど快適になるかもしれません。ご家庭のスタイルに合わせて、お気に入りの一品を探してみてはいかがでしょうか。

2.2.1 スモークレスのカセットコンロを使う

煙が出にくい「スモークレス」や「減煙」をうたった焼き肉用のカセットコンロは、匂い対策の強い味方です。イワタニの「やきまる」シリーズなどが有名ですね。これらのコンロは、お肉から落ちた脂が直接火に触れないような工夫がされているため、煙の発生そのものを抑えてくれます。プレートの下に水を張るタイプなど、仕組みは様々ですが、どれも煙を大幅にカットしてくれる優れものです。

2.2.2 焼き肉用のホットプレートもおすすめ

ご家庭にあるホットプレートも、焼き肉専用のものを選ぶと煙を減らすことができます。煙が出にくいホットプレートには、主に次のような特徴があります。

プレートの種類特徴煙を抑える仕組み
穴あきプレートプレートに穴が開いているタイプです。余分な脂がプレート上の穴から下の受け皿に落ちるため、脂が熱せられて煙になるのを防ぎます。
特殊加工プレートプレートの表面に溝などの加工がされています。お肉の脂をプレートの端にある油受けに流すことで、脂がプレート上に溜まるのを防ぎます。

象印の「やきやき」シリーズやタイガーの製品など、大手メーカーから様々な種類が販売されています。脂がプレート上で焦げ付くのを防ぐことが、煙と匂いを抑えるポイントなのですね。

2.2.3 煙を吸い込む無煙ロースターを活用する

「おうち焼き肉が大好きで、頻繁に楽しみたい」という方には、ファンで煙を吸い込んでくれる「無煙ロースター」がおすすめです。ザイグルやアラジンの「グラファイトグリラー」などが知られています。プレートの横や上から煙を強力に吸い込むファンが内蔵されており、煙がお部屋に広がる前にキャッチしてくれるので、匂いがほとんど気になりません。少しお値段は張りますが、後片付けの手間や匂いのストレスから解放されることを考えれば、十分にその価値があるかもしれませんね。

3. 【焼き肉中】匂いを最小限に抑える3つのコツ

さあ、いよいよおうち焼き肉の始まりですね。ジュージューという音と美味しそうな香りが食欲をそそりますが、同時に気になるのがお部屋に広がる煙と匂い。でも、ご安心ください。焼きながらほんの少し工夫するだけで、後の片付けがぐっと楽になるんですよ。楽しい時間を心ゆくまで満喫するための、3つの小さなコツをご紹介しますね。

3.1 換気は絶対に止めない

焼き肉を始めたら、お部屋の換気は決して止めないようにしましょう。匂いの元となる油を含んだ煙「油煙」が部屋にこもってしまうと、壁紙やカーテンに匂いが染み付いてしまいます。一度染み付いた匂いは、なかなか取れにくいもの。そうなる前に、煙を外へ逃がしてあげることが大切です。

換気扇は必ず「強」で運転し、窓を2か所以上開けて空気の通り道を作ってあげてくださいね。冬場など、窓を開け続けるのが少し肌寒く感じるかもしれませんが、後のお掃除の手間を考えると、換気はとても重要です。ひざ掛けを用意したり、一枚多く羽織ったりして、少しだけ暖かくして乗り切りましょう。継続的な換気が、匂いを残さない一番の近道ですよ。

3.2 扇風機やサーキュレーターで煙を外へ誘導する

換気扇だけでは吸い込みきれない煙は、お部屋の空気を循環させる扇風機やサーキュレーターに手伝ってもらいましょう。焼き肉を楽しんでいるテーブルの近くから、開けた窓や換気扇の方向へ向けて風を送ることで、煙が効率よく外へ排出されます。

このとき、人に直接風が当たらないように角度を調整するのがポイント。お料理が冷めてしまったり、体が冷えたりするのを防ぐためです。床に置いて、煙が立ち上る方向へ少し上向きに風を送るようにすると、自然な空気の流れが生まれて効果的ですよ。

3.3 こまめにホットプレートの油を拭き取る

お肉から出てくる余分な油は、匂いの大きな原因のひとつ。ホットプレートの上に溜まった油が熱せられて焦げ付くと、さらに強い匂いと煙が発生してしまいます。お肉を焼くのに夢中になってしまいますが、キッチンペーパーでこまめに油を拭き取ることを心がけてみてください。

この一手間だけで、煙の量が驚くほど変わります。拭き取る際は、火傷をしないように菜箸を使うと安全です。拭き取った油で汚れたキッチンペーパーは、すぐにビニール袋などに入れて口を縛っておくと、匂い漏れを防げます。美味しいお肉を味わう合間にさっとお掃除する習慣が、快適なおうち焼き肉の秘訣です。

4. 【後片付け編】部屋に残った家焼き肉の匂いを消す方法

楽しかった焼き肉の時間。でも、おなかがいっぱいになった後にふと気づくのが、お部屋に残った独特の匂いです。この匂いをそのままにしておくと、翌日まで残ってしまうことも。ここでは、焼き肉の後にさっとできる匂い消しの工夫から、しっかりお掃除する方法まで、暮らしの知恵をご紹介します。楽しい思い出の余韻を、すっきりとした空間で楽しみましょう。

4.1 すぐにできる部屋の匂い消し

焼き肉が終わった直後が、匂い対策の一番大切な時間です。まだ空気中に漂っている匂いの粒子を、手軽な方法で取り除いていきましょう。

4.1.1 濡れタオルを振り回して匂いを吸着させる

昔ながらの知恵ですが、これが意外と効果的なんです。水で濡らして固く絞ったタオルを、お部屋の中で数回、ぶんぶんと振り回してみましょう。空気中に漂う水蒸気が、匂いの原因となる油の粒子を捕まえてくれるのです。

タオルを回す際は、周りの家具や人にぶつからないように、十分気をつけてくださいね。アロマオイルを数滴たらせば、お部屋にやさしい香りが広がって、一石二鳥ですよ。

4.1.2 お茶の葉を煎る

緑茶やほうじ茶の茶殻が残っていたら、ぜひ試してみてください。フライパンで弱火にかけ、乾煎りするだけで、お茶の香ばしい香りが立ち上ります。これは「焙煎香(ばいせんこう)」と呼ばれるもので、お茶に含まれるカテキンの消臭効果と相まって、焼き肉の匂いを和らげてくれるのです。

茶葉が焦げ付かないように、軽く揺すりながら煎るのがコツ。お部屋が趣のある和の香りに包まれて、心もほっと落ち着きます。コーヒーを淹れた後の豆のカスでも、同じような効果が期待できますよ。

4.1.3 市販の消臭スプレーを効果的に使う

手軽で頼りになるのが、市販の消臭スプレーです。ただやみくもに吹きかけるのではなく、少し工夫するだけで効果がぐんと上がります。

まず、カーテンやソファ、クッションなど、匂いがつきやすい布製品には、布用の消臭スプレーを使いましょう。表面がしっとりするくらい、20〜30cm離して吹きかけるのがポイントです。

お部屋全体の匂いには、空間用の消臭スプレーがおすすめです。部屋の中心あたりで、天井に向かってスプレーすると、消臭成分がゆっくりと降りてきて、効率よく匂いを捕まえてくれます。香りがついているタイプを選ぶ際は、焼き肉の匂いと混ざらないよう、柑橘系やミント系など、すっきりとした香りのものを選ぶと良いでしょう。

4.2 床や壁についた匂いの掃除方法

お部屋の匂いがなかなか取れない場合、目には見えない油煙が床や壁に付着しているのかもしれません。焼き肉の油は酸性の汚れなので、お掃除には反対の性質を持つアルカリ性のものを使うのが効果的です。

そこでおすすめなのが、環境にもやさしい重曹やセスキ炭酸ソーダ。水に溶かしてスプレーボトルに入れれば、手軽なお掃除アイテムになります。

掃除場所おすすめのアイテムお掃除のポイント
床(フローリング)重曹水(水100mlに重曹小さじ1)雑巾に重曹水をスプレーし、固く絞ってから拭きます。ワックスが剥がれることがあるため、目立たない場所で試してから行いましょう。
壁(ビニールクロス)セスキ炭酸ソーダ水(水500mlにセスキ炭酸ソーダ小さじ1)壁に直接スプレーせず、布巾に含ませてから優しく拭き上げます。最後は水拭きで洗剤成分をきれいに拭き取りましょう。
テーブル・家具アルカリ電解水二度拭き不要で手軽に使えます。油汚れを浮かせて落とすので、テーブルのべたつきもすっきりします。

壁紙の種類によってはシミになる可能性もあるため、必ず目立たない隅の方で試してからお掃除を始めてくださいね。

4.3 服や髪についた焼き肉の匂いの消し方

お部屋だけでなく、自分自身についた匂いも気になりますよね。特に、髪の毛やウールなどの天然素材の衣類は匂いを吸着しやすいものです。翌日に匂いを持ち越さないための、簡単なケアをご紹介します。

まず、着ていたお洋服は、できるだけ早く洗濯するのが一番です。すぐに洗濯できない場合は、お風呂上がりの湿気が残る浴室に一晩吊るしておくだけでも、匂いがかなり和らぎます。衣類用のスチーマーをお持ちなら、蒸気を当てるのも大変効果的です。

髪の毛の匂いは、シャンプーで洗い流すのが最善ですが、夜遅くてすぐにお風呂に入れない時もありますよね。そんな時は、濡らしたタオルで髪全体をポンポンと優しく叩くように拭いてみてください。その後、ドライヤーの冷風を当てると、匂いが飛びやすくなります。お出かけ前なら、お好みの香りのヘアフレグランスを軽くつけるのも良いでしょう。

5. まとめ

おうち焼き肉の気になる匂いは、油を含んだ煙「油煙」が原因です。でも、もう大丈夫。事前の換気や煙の出にくい調理器具選び、そして焼き肉後の手軽な消臭法を知っておけば、心置きなく楽しめます。大切なのは、煙を「広げない・残さない」という視点を持つこと。これらの工夫で、お部屋の空気も気持ちも晴れやかに保てます。匂いを気にせず、ご家族やご友人と囲む美味しいひとときを、もっと気軽に楽しんでみませんか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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