コウモリの駆除│自分でできる対策と業者依頼の方法や相場

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天井裏からの物音やベランダの黒いフン。「もしかしてコウモリ?」と、不安な気持ちで過ごしていませんか。この記事では、ご自身でできる安全な追い出し対策から、専門業者に依頼する際の費用相場や信頼できる業者の選び方まで、コウモリのお悩みを解決する方法を丁寧に解説します。コウモリは法律で守られているため、駆除の基本は「追い出し」と「侵入させない」こと。正しい知識を身につけて、一日も早く穏やかな暮らしを取り戻しましょう。

目次

1. もしかしてコウモリ?被害と特徴をセルフチェック

夕暮れどきに家の周りを黒い影が飛び交っていたり、天井裏から「カサカサ」「チチチ」といった小さな物音が聞こえてきたり…。そんな経験はありませんか?もしかすると、その正体はコウモリかもしれません。私たちの暮らしにそっと忍び寄るコウモリですが、放置してしまうと思わぬトラブルにつながることも。まずは、ご自宅の状況がコウモリによるものなのか、一緒に確認していきましょう。

1.1 家に住み着くアブラコウモリ(イエコウモリ)の生態

日本国内の家屋に住み着くコウモリのほとんどは、「アブラコウモリ(別名:イエコウモリ)」という種類です。体は小さいですが、集団で生活する習性があるため、一匹見つけたらたくさんの仲間が潜んでいる可能性があります。まずは、このアブラコウモリがどんな生きものなのか、その特徴を見てみましょう。

項目特徴
大きさ体長4~6cmほど。羽を広げても20cm程度で、大人の手のひらに収まるくらいの小さなサイズです。
見た目全体的に黒色や暗い茶色をしています。
活動時間夜行性で、主に日没後から活動を始めます。昼間はすみかでじっとしています。
好む場所暖かくて狭い、雨風をしのげる場所を好みます。屋根の瓦の下、天井裏、壁の隙間、換気口、シャッターの戸袋などが主なすみかです。
侵入経路わずか1~2cmほどの小さな隙間があれば、簡単に出入りできてしまいます。
フンの特徴長さ5~10mmほどの黒くて細長い形をしています。水分が少なくパサパサしているため、少し触れるとポロポロと崩れやすいのが特徴です。

ネズミのフンは水分を含んでいて少し湿り気があるのに対し、コウモリのフンは昆虫を主食としているため、キラキラとした虫の羽などが混じっていることもあります。もしベランダや窓の下、換気口の周りなどでこのようなフンを見つけたら、コウモリが住み着いているサインかもしれません。

1.2 放置は危険!コウモリがもたらす4つの被害

「小さなコウモリだから、少しくらいいても大丈夫かしら」なんて思っていませんか?実は、その油断がさまざまな被害を引き起こす原因になってしまうのです。ここでは、コウモリを放置することで私たちの暮らしにどのような影響があるのか、具体的に4つの被害をご紹介します。

1.2.1 フンや尿による悪臭と建物の腐食

コウモリは同じ場所にフンや尿を排泄する「ためフン」という習性があります。一匹一匹は小さくても、群れで生活しているため、天井裏などに大量のフンが溜まってしまうのです。溜まったフンや尿は強烈な悪臭を放ち、天井や壁にシミを作ってしまいます。さらに、湿気を含んだフンは建材を腐食させ、大切なお家の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。

1.2.2 騒音による睡眠妨害やストレス

コウモリは夜行性のため、私たちが眠りにつく静かな夜間に活動が活発になります。天井裏や壁の中から聞こえる「バタバタ」という羽音や「キーキー」「チチチ」といった鳴き声は、一度気になり始めるとなかなか寝付けなくなるものです。このような夜間の騒音は、安らかな眠りを妨げ、日々の暮らしの中で大きなストレスの原因となってしまいます。

1.2.3 ダニやノミなど害虫の発生源に

コウモリの体には、コウモリの血を吸う「コウモリマルヒメダニ」やノミなどが寄生していることがあります。これらの害虫がコウモリのすみかである天井裏などで繁殖し、室内に侵入して人を刺すこともあるのです。また、コウモリのフンをエサにするゴキブリやハエなどの害虫が集まってくることも。コウモリが住み着くことで、二次的にさまざまな害虫の発生源となってしまう恐れがあります。

1.2.4 感染症を媒介するリスク

コウモリは、さまざまな病原菌やウイルスを持っている可能性があります。海外では狂犬病ウイルスを媒介した例も報告されていますが、幸いなことに日本ではアブラコウモリから人への感染事例は確認されていません。しかし、だからといって安心はできません。乾燥したフンを掃除する際に粉末を吸い込んでしまうと、アレルギーや感染症(ヒストプラズマ症など)を引き起こす可能性が指摘されています。コウモリ本体はもちろん、フンにも素手で触れるのは絶対にやめましょう。

2. コウモリの駆除は法律で禁止!絶対に捕獲や殺傷はしないこと

お家のどこかから聞こえる物音や、見慣れないフン。「もしかしてコウモリ?」と気づいたとき、一刻も早くどうにかしたい、と焦ってしまいますよね。でも、ここでひとつ、とても大切なことを知っておいてください。実は、コウモリを許可なく捕まえたり、傷つけたりすることは法律で固く禁じられているのです。

「え、害獣なのにどうして?」と驚かれるかもしれません。まずはその理由と、正しい対処法の基本を一緒に見ていきましょう。ご自身やご家族を守るためにも、とても重要なことなので、ぜひ覚えておいてくださいね。

2.1 鳥獣保護管理法により守られているコウモリ

日本に生息するほとんどの野生鳥獣は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」、通称「鳥獣保護管理法」という法律によって守られています。そして、私たちの家に住み着くことが多いアブラコウモリ(イエコウモリ)も、この法律の対象に含まれています。

この法律は、生態系のバランスを保つために、むやみに野生動物を捕獲したり殺傷したりすることを防ぐ目的で定められました。そのため、たとえご自身の敷地内に住み着いたコウモリであっても、都道府県知事の許可なく捕獲・殺傷すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる場合があります。卵やヒナがいる巣を撤去することも同様に禁止されています。

詳しい内容については、環境省のウェブサイトでも確認できますので、一度目を通しておくと安心です。
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)の概要

コウモリは害虫を食べてくれる益獣としての一面も持っており、私たちの知らないところで自然界の役に立っているのですね。被害に悩まされているときには難しいかもしれませんが、まずは法律で守られた存在なのだということを心に留めておきましょう。

2.2 コウモリ駆除の基本は「追い出し」

「捕獲も殺傷もダメなら、どうすればいいの?」と途方に暮れてしまいますよね。ご安心ください。コウモリ対策の基本は、捕まえることではなく「家から出て行ってもらい、二度と入ってこられないようにする」ことです。これを「追い出し」と呼びます。

コウモリを傷つけることなく、忌避剤などコウモリが嫌がるものを利用して、自主的に外へ出て行くように促します。そして、コウモリがいなくなったことを確認したあと、侵入経路となっていた隙間を徹底的に塞ぐのです。この「追い出し」と「侵入経路の封鎖」が、コウモリ駆除における最も重要で効果的な方法となります。

次の章からは、ご自身でできる具体的な追い出しの方法や、専門業者に依頼する場合のポイントなどを詳しくご紹介していきます。正しい知識を身につけて、安全かつ確実に対処していきましょう。

3. 自分でできるコウモリの追い出し対策と注意点

「もしかして、うちにコウモリが…?」そう気づいたとき、ご自身でなんとかしたいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。コウモリは法律で守られているため、傷つけずに「追い出す」ことが基本となります。ここでは、ご家庭でできる追い出し対策の手順と、大切な注意点について、一つひとつ丁寧にご紹介します。

3.1 コウモリ駆除に適した時期と時間帯

コウモリの追い出し作業には、実は「最適なタイミング」というものがあります。コウモリの生態や法律のことを考えると、いつでも行ってよいわけではないのです。大切なのは、コウモリの活動が活発で、かつ繁殖期を避けた時期を狙うこと。

具体的には、活動が活発になる春(4月~5月)や、冬眠に入る前の秋(9月~10月)が追い出しに適した季節です。夏(6月~8月)はコウモリの出産・子育てシーズン。巣の中に飛べない赤ちゃんがいる可能性が高く、この時期に親を追い出すと、子どもが取り残されて死んでしまうことがあります。また、冬(11月~3月)は冬眠しているため、追い出し作業は難しくなります。

時間帯については、コウモリがエサを探しに巣から出ていく日没後1~2時間が最も効果的です。巣が空になっているタイミングで作業を始めることで、コウモリを中に閉じ込めてしまう心配がありません。夕暮れ時に、コウモリがどこから出ていくのかをそっと観察してみるのも良いでしょう。

3.2 市販の忌避剤を使った追い出し方法

ドラッグストアやホームセンターで手軽に購入できる忌避剤は、ご自身で対策を行う際の強い味方です。主に「スプレータイプ」と「くん煙タイプ」の2種類があり、場所や状況によって使い分けるのがおすすめです。

3.2.1 スプレータイプの使い方と効果

スプレータイプの忌避剤は、コウモリが嫌がる天然成分(ハッカなど)を含んだものが多く、巣や出入り口に直接吹きかけて使います。即効性が高く、巣にいるコウモリを驚かせて追い出す効果が期待できます。また、コウモリがよく留まる壁や天井に吹き付けておくことで、戻ってくるのを防ぐ効果もあります。

ただし、効果の持続時間は比較的短いため、追い出しが完了するまで数日間、繰り返し使用する必要があるかもしれません。使用する際は、製品の注意書きをよく読み、吸い込んだりしないようマスクやゴーグルを着用すると安心です。

3.2.2 くん煙タイプの使い方と効果

屋根裏や天井裏など、密閉された広い空間には、くん煙タイプが適しています。煙が隅々まで行き渡るため、スプレーが届かない場所に隠れているコウモリにも効果を発揮します。製品の用法に従って設置し、煙を焚くだけなので、手間がかからないのも嬉しいポイントです。

使用する際の注意点として、火災報知器が反応しないよう、必ずビニール袋などでカバーをしてください。また、煙が充満している間は室内に入れませんし、ペットや植物なども事前に別の場所へ移動させておく必要があります。使用後は、十分に換気することを忘れないようにしましょう。

3.3 ハッカ油や超音波装置の効果について

忌避剤のほかに、「ハッカ油」や「超音波装置」を使った対策を耳にされたことがあるかもしれません。ハッカ油はコウモリが嫌うニオイのため、布などに染み込ませて巣の近くに置くことで、一定の追い出し効果が期待できます。ただ、効果の範囲が狭く、ニオイもすぐに薄れてしまうため、あくまで補助的な対策と考えるのが良いでしょう。

一方、超音波装置については、残念ながらコウモリの駆除に確実な効果があるとは言い切れないのが現状です。コウモリが超音波に慣れてしまったり、建物の構造によっては音が届かなかったりするケースも多く報告されています。そのため、過度な期待はせず、他の方法と組み合わせて試してみる程度に留めておくのが賢明かもしれません。

3.4 追い出し後の最重要作業 侵入経路の封鎖

コウモリの追い出し作業で、実は最も大切ともいえるのが、この「侵入経路の封鎖」です。コウモリには自分の巣に戻ってくる「帰巣本能」という習性があります。せっかく忌避剤で追い出しても、出入り口が開いたままでは、またすぐに戻ってきてしまうのです。

封鎖作業は、追い出しが完了し、コウモリが完全にいなくなったことを確認してから行いましょう。中にコウモリが残っている状態で塞いでしまうと、中で死んでしまい、悪臭や害虫発生の原因になるため注意が必要です。

3.4.1 コウモリの侵入経路になりやすい場所一覧

コウモリは体がとても柔らかく、わずか1~2cmほどの隙間でも侵入できてしまいます。一体どこから?と驚くような小さな隙間が、彼らにとっては格好の出入り口になっているのです。お住まいのどんな場所に注意すべきか、主な侵入経路を一覧にまとめました。

侵入経路になりやすい場所特徴とチェックポイント
屋根の隙間瓦のズレや漆喰の剥がれ、棟板金の隙間など。特に見つけにくい場所です。
換気口・通気口カバーの網目が大きい場合や、経年劣化で破損していると侵入されやすくなります。
外壁のひび割れ・隙間モルタル壁のひび割れや、サイディングボードの継ぎ目などから侵入します。
シャッターや雨戸の戸袋開閉時に隙間ができやすく、内部が巣になりやすい場所です。
エアコンの配管導入部壁を貫通する配管と壁の間に隙間(パテの劣化など)があると侵入経路になります。
軒下と壁の隙間建物の構造上、軒と壁の間にわずかな隙間ができやすく、見落としがちなポイントです。

3.4.2 侵入経路を塞ぐための資材と方法

侵入経路が見つかったら、適切な資材を使って隙間をきっちりと塞ぎましょう。ホームセンターなどで手に入るもので十分対応できます。

使用する資材特徴と使い方
金網・パンチングメタル換気口など、空気の流れを確保しつつ塞ぎたい場所に最適です。ステンレス製が錆びにくくおすすめです。
シーリング材(コーキング材)外壁のひび割れや、配管周りのような小さな隙間を埋めるのに使います。
補修用パテ粘土状で扱いやすく、エアコンの配管周りの隙間などを埋めるのに便利です。
防鳥・防獣ネット目の細かいネットを隙間に詰めたり、広い範囲を覆ったりして侵入を防ぎます。

ご自身で作業される際は、脚立やはしごの扱いに十分お気をつけくださいね。高所での作業は危険を伴いますので、決して無理はなさらないでください。少しでも不安を感じる場合は、専門の業者さんにお願いするのが一番安心です。

4. コウモリ駆除はプロの業者に依頼すべき?判断基準を解説

ご自身でコウモリを追い出す方法をご紹介してきましたが、「本当に自分でできるかしら…」「高い場所での作業は少し怖い…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。コウモリの追い出しは、やり方を間違えると再発してしまったり、思わぬケガにつながったりすることもあります。ここでは、どのような場合にプロの専門業者にお願いするのが良いのか、その判断のヒントをお伝えします。ご自身の状況と照らし合わせながら、最適な方法を見つけていきましょう。

4.1 業者に依頼するメリットとデメリット

まずは、専門の業者さんにお願いした場合の良い点と、少し考えておきたい点を整理してみましょう。どちらも知っておくことで、安心して判断ができるようになりますよ。

メリット(良い点)デメリット(考えておきたい点)
確実性と専門性コウモリの生態を熟知したプロが、法律を守りながら確実な方法で追い出し、侵入経路を特定して徹底的に封鎖してくれるため、再発のリスクが低いのが最大の魅力です。豊富な知識や経験を持つ分、ご自身で対策するよりも費用がかかります。
安全性屋根裏や軒下など、高所での危険な作業をすべて任せられます。また、感染症のリスクがあるフンの清掃や消毒も安全に行ってくれます。たくさんの業者さんがいるため、信頼できる一社を見つける手間がかかることがあります。
手間と時間追い出しから侵入経路の封鎖、フンの清掃・消毒まで、一連の作業をすべてお任せできるので、ご自身の時間や手間がかかりません。残念ながら、中には不誠実な対応をする業者も存在するため、見極めが必要です。
安心感「これで安心」という精神的な安らぎが得られます。多くの業者では再発保証を設けており、万が一の時も対応してもらえる心強さがあります。作業内容によっては、一時的に生活に制限が出たり、作業の立ち会いが必要になったりする場合があります。

4.2 こんな場合は専門業者への依頼がおすすめ

メリットとデメリットを踏まえたうえで、特に次のような状況に当てはまる場合は、無理をせず専門の業者さんにご相談することをおすすめします。安全と確実性を第一に考えましょう。

4.2.1 高い場所や狭い場所での作業が必要な場合

コウモリが住み着きやすい屋根裏や天井裏、2階の軒下などは、足場が不安定で転落の危険が伴います。慣れない高所での作業は、思わぬ事故につながる可能性があります。少しでも「危ないな」と感じたら、迷わずプロにお任せするのが賢明です。

4.2.2 コウモリの数が多い、またはフンが大量にある場合

パラパラと落ちている程度ではなく、フンが山のように積もっている場合は、長期間コウモリが住み着いている証拠です。大量のフンは建物を傷めるだけでなく、乾燥して空気中に舞い上がり、アレルギーや感染症の原因になることも。専門的な防護服や機材を使って、安全に清掃・消毒をしてもらう必要があります。

4.2.3 自分で対策しても効果がなかった、再発した場合

市販の忌避剤を試してもコウモリが出ていかなかったり、一度はいなくなったのにまた戻ってきたりする場合は、ご自身では見つけられなかった侵入経路が他にも残っている可能性が高いです。プロは経験に基づいて、わずか1~2cmほどの小さな隙間も見つけ出し、的確に塞いでくれます。

4.2.4 精神的な負担が大きい、虫が苦手な場合

コウモリの姿を直接見たり、フンを掃除したりすることに強い抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。また、コウモリにはダニやノミが付着していることも少なくありません。不快な思いや怖い思いをしながら無理に対策をする必要はありません。心穏やかに問題を解決するためにも、専門の方に頼るという選択肢をぜひ考えてみてくださいね。

5. コウモリ駆除を業者に依頼する方法と費用の相場

ご自身での対策が難しいと感じたり、被害が広がっていたりする場合には、無理をせず専門の駆除業者に相談するのが一番の近道です。とはいえ、どんな業者に頼めば良いのか、費用はどれくらいかかるのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。ここでは、安心して任せられる優良な業者の選び方から、費用の相場まで、気になるポイントを丁寧にご紹介しますね。

5.1 優良なコウモリ駆除業者の選び方5つのポイント

コウモリ駆除を依頼するなら、信頼できる業者を選びたいもの。大切な住まいを守るためにも、これからお伝えする5つのポイントを参考に、じっくりと検討してみてください。

5.1.1 自治体の許可や資格の有無を確認

コウモリは「鳥獣保護管理法」という法律で守られているため、駆除には専門的な知識が不可欠です。自治体によっては、業者に対して「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の許可」を求めている場合があります。また、害虫駆除に関する「建築物ねずみこん虫等駆除業」の登録や、「防除作業監督者」といった資格も、技術力や信頼性をはかるひとつの目安になります。公式サイトなどで資格や許可の有無をきちんと公開している業者を選ぶと、より安心してお任せできますよ。

5.1.2 実績と口コミをチェック

これまでの駆除実績が豊富かどうかも、大切な判断材料です。業者の公式サイトに掲載されている施工事例やお客様の声を参考にしてみましょう。さらに、Googleマップの口コミや地域の情報サイトなど、第三者の客観的な評価もあわせて確認するのがおすすめです。良い評価だけでなく、万が一のトラブルにどう対応したかなども見ておくと、その業者の誠実さがうかがえます。

5.1.3 見積もりの内訳が明確か

複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」は、適正な価格を知るためにとても重要です。その際、「作業一式」といった大まかな記載ではなく、「追い出し作業」「侵入口の封鎖」「清掃・消毒費用」など、作業内容ごとの料金が細かく書かれているかを確認しましょう。内訳が明確であれば、どの作業にどれくらいの費用がかかるのかが分かりやすく、後から不当な追加料金を請求されるといったトラブルを防ぐことにもつながります。

5.1.4 再発保証の有無と内容

コウモリは一度追い出しても、同じ場所に戻ってくる「帰巣本能」がとても強い生き物です。そのため、駆除後の再発保証は欠かせません。保証期間はどれくらいか、どのような場合に保証が適用されるのか、無償で対応してくれる範囲はどこまでかなど、保証の内容を契約前にしっかりと書面で確認しておきましょう。手厚い保証を用意している業者は、それだけ駆除作業に自信がある証拠ともいえます。

5.1.5 現地調査や説明が丁寧か

問い合わせをした際の電話対応や、現地調査に来てくれたスタッフの対応も、信頼できる業者を見極める大切なポイントです。こちらの不安な気持ちに寄り添い、被害の状況や駆除の方法について、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれる業者を選びましょう。疑問点や不安なことに対して、納得できるまで親身に答えてくれるかどうか、ご自身の目でしっかりと確かめてくださいね。

5.2 コウモリ駆除にかかる費用の相場は?料金の内訳も解説

専門業者に依頼する場合、やはり気になるのが費用ですよね。コウモリ駆除の費用は、被害の状況や建物のつくり、作業の範囲によって大きく変わります。ここでは、一般的な費用の相場と、料金の内訳について見ていきましょう。

5.2.1 作業内容別の費用相場

コウモリ駆除の費用は、主に「追い出し作業」「侵入口の封鎖」「フンの清掃・消毒」の3つの作業料金を合計した金額になります。以下に、それぞれの費用相場をまとめましたので、参考にしてみてください。

作業内容費用相場備考
追い出し作業20,000円~50,000円コウモリの数や巣の場所によって変動します。
侵入口の封鎖10,000円~(1か所あたり)封鎖する場所の数や広さ、使う材料によって変動します。
フンの清掃・消毒20,000円~フンの量や清掃範囲の広さによって変動します。
合計(一戸建ての場合)50,000円~300,000円被害状況や建物の構造によって大きく異なります。

これはあくまで目安の金額です。正確な費用を知るためには、必ず複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが大切です。

5.2.2 費用が高くなるケースとは

見積もりの金額が相場よりも高くなる場合、次のような理由が考えられます。

  • 屋根裏や天井裏など、作業がしにくい場所に巣がある
  • 足場を組まないと作業できないような高所である
  • 被害の範囲が広範囲にわたっている
  • 侵入口となる隙間が数多くある
  • 長年の被害でフンの量が大量に溜まっている

なぜその金額になるのか、理由をきちんと説明してくれる業者であれば、納得して依頼することができますね。

5.3 業者依頼から駆除完了までの流れ

実際に業者に依頼する場合、どのような手順で進むのでしょうか。一般的な流れを知っておくと、いざという時も落ち着いて対応できますよ。

  1. 問い合わせ・相談
    まずは電話やメールで、被害の状況を伝えて相談します。この時点でおおまかな料金を教えてくれる場合もあります。
  2. 現地調査・見積もり
    専門のスタッフが訪問し、コウモリの種類、数、巣の場所、侵入経路、フンによる被害などを詳しく調査します。調査結果をもとに、具体的な駆除方法と費用の見積もりが提示されます。
  3. 契約
    提示された見積もりと作業内容に納得できたら、正式に契約を結びます。保証内容など、大切なことは書面で確認しておきましょう。
  4. 駆除作業(追い出し)
    契約内容に基づき、忌避剤などを使ってコウモリを傷つけずに建物の外へ追い出します。
  5. 侵入口の封鎖
    コウモリが完全にいなくなったことを確認してから、金網やパンチングメタル、シーリング材などを使って、すべての侵入口を丁寧に塞ぎます。
  6. 清掃・消毒
    屋根裏などに溜まったフンを清掃し、ダニやノミの駆除、殺菌・消毒作業を行います。
  7. 作業完了・支払い
    すべての作業が完了したら、最終確認をして料金を支払います。アフターフォローや保証についての説明も、この時に再度受けておくと安心です。

信頼できる業者を見つけて、一日も早く穏やかな日常を取り戻してくださいね。

6. 駆除後の再発防止策とフンの清掃・消毒方法

専門の業者さんにお願いしたり、ご自身で対策したりして、コウモリを無事に追い出した後。「ああ、これで一安心」と思いたいところですが、実はもうひと頑張り、大切な作業が残っているのです。それは、コウモリが二度と戻ってこないための環境づくりと、残されたフンの衛生的なお掃除です。これをきちんと行うことで、心から安心して快適な毎日を取り戻すことができますよ。

6.1 コウモリを二度と寄せ付けないための環境づくり

コウモリは一度住み着いた場所を安全なすみかと記憶し、追い出されてもまた戻ってくることがあります。そうさせないためには、コウモリにとって「ここは居心地が悪いな」と感じる環境を整えてあげることが大切です。

まず、コウモリのエサとなるガやユスリカなどの虫を、お家の周りから減らす工夫をしてみましょう。虫は光に集まる習性があるので、玄関やベランダの照明を、虫が寄りにくいLEDタイプの電球に変えるだけでも効果が期待できます。また、お庭の雑草をこまめに抜いたり、水たまりをなくしたりすることも、虫の発生を抑えることにつながりますよ。

そして、追い出しの際に使った忌避剤(きひざい)の効果が続くように、定期的にスプレーをしたり、くん煙剤を焚いたりするのも良い方法です。一度封鎖した侵入経路も、時間が経つと劣化して新たな隙間が生まれるかもしれません。年に1〜2回、お家の周りを点検する習慣をつけておくと、より安心ですね。

6.2 フンの清掃と消毒の正しい手順と注意点

コウモリが残したフンは、見た目が不衛生なだけでなく、さまざまな病原菌やカビの胞を含んでいる可能性があります。乾燥したフンを吸い込んでしまうと、健康を害する恐れもあるため、お掃除は慎重に行う必要があります。ご自身で作業される場合は、体をしっかり守る準備をしてから取り掛かりましょう。

6.2.1 安全にお掃除するための準備

フンのお掃除を始める前に、まずは体を守るための道具を揃えましょう。肌の露出を避け、菌を吸い込まないようにすることが何よりも大切です。

道具役割とポイント
マスク普段使っている不織布マスクでも構いませんが、より安心なのはウイルス対策用の「N95規格」のマスクです。
ゴーグル(保護メガネ)菌が目に入るのを防ぎます。普段お使いのメガネでも代用できますが、隙間の少ないタイプがおすすめです。
ゴム手袋手に直接フンや菌が触れないようにします。使い捨てできるタイプが衛生的です。
汚れてもよい服装長袖、長ズボンを着用し、肌の露出をなくしましょう。帽子やフードをかぶるのも忘れずに。作業後に捨てられるカッパなども便利です。
霧吹き(水や消毒液入り)フンを湿らせ、ホコリや菌が舞い上がるのを防ぎます。
ほうき・ちりとりフンを集めるために使います。使い捨てできるものだと後片付けが楽になります。
ゴミ袋集めたフンや使った道具を入れます。二重にすると、臭い漏れや破損の心配が減ります。
消毒液エタノール消毒液や、家庭用の塩素系漂白剤を薄めたもの(次亜塩素酸ナトリウム)を用意しましょう。

6.2.2 清掃と消毒の具体的な手順

準備が整ったら、いよいよお掃除を始めます。焦らず、一つひとつの手順を丁寧に行いましょう。

  1. しっかりと換気する
    作業場所の窓をすべて開け、空気の通り道を作ります。閉め切った空間での作業は避けましょう。
  2. フンを湿らせる
    霧吹きを使って、フン全体に消毒液や水を吹きかけます。こうすることで、お掃除の際に菌やホコリが空気中に舞い上がるのを防げます
  3. フンを集めて処分する
    湿らせたフンを、ほうきとちりとりで優しく集めます。集めたフンはビニール袋に入れ、口を固く縛りましょう。念のため、もう一枚の袋に入れて二重にすると安心です。お住まいの自治体のルールに従って処分してください。
  4. 消毒液で拭き掃除
    フンがあった場所やその周辺を、消毒液を染み込ませた雑巾やキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。シミになっている場合は、何度か拭き取りを繰り返しましょう。
  5. 後片付けと体の洗浄
    使った手袋やマスク、汚れた雑巾などは、すべてゴミ袋に入れて処分します。着ていた服はすぐに洗濯し、作業後はシャワーを浴びて、手洗い・うがいを念入りに行ってください。

ここで一つ、とても大切な注意点があります。それは、フンの掃除に掃除機は絶対に使わないでください。掃除機の排気口から、目に見えない菌やウイルスの胞子が部屋中に拡散してしまう危険性があるためです。もしフンの量がとても多かったり、ご自身での作業に少しでも不安を感じたりする場合は、決して無理をせず、専門の清掃業者に相談することをおすすめします。

7. まとめ

家の気配やフンに気づいたら、それはコウモリからのサインかもしれませんね。コウモリは鳥獣保護管理法という法律で守られているため、ご自身で捕まえたり傷つけたりすることはできません。大切なのは、あくまで「追い出し」と、戻ってこないための「侵入経路の封鎖」です。ご自身での対策も可能ですが、不安な点や難しい作業がある場合は、無理せず専門の業者に相談してみましょう。この記事が、あなたの穏やかで安心な毎日を取り戻すための一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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