9月が旬の食材は?初秋の野菜・魚・果物一覧

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夏の暑さが和らぎ、過ごしやすくなる9月は、実りの秋の始まりを感じる季節。食卓にも旬の味覚を取り入れて、季節の移ろいを楽しんでみませんか?この記事では、さつまいもやきのこ、秋鮭やさんま、梨やぶどうといった、9月に旬を迎える山海の幸を野菜・魚介・果物別に一覧でご紹介します。新鮮な食材の選び方のコツから、旬の美味しさを活かす簡単レシピまで、毎日の献立作りがもっと楽しくなるヒントをお届けします。

目次

1. 9月に旬を迎える食材を楽しむ

長く続いた夏の暑さも少しずつ和らぎ、朝晩の風にふと秋の気配を感じる9月。季節の変わり目は、夏の疲れが出やすい時期でもありますね。そんなときこそ、自然の恵みをたっぷり受けた旬の食材を食卓に取り入れて、心も体もやさしく整えてみませんか。

旬の食材は、一年で最も栄養価が高まり、風味豊かになる時期に収穫されます。旬のものをいただくことは、その時期に体が必要とする栄養を効率よく摂れるだけでなく、味わいも格別で、価格が手頃になるという嬉しいことづくめなのです。日々の暮らしに季節の彩りを添える、豊かな食生活の第一歩になります。

9月は、みずみずしい夏野菜の名残と、こっくりと味わい深い秋の味覚が出会い始める、とても贅沢な季節。スーパーの店頭にも、彩り豊かな食材が並び始め、見ているだけで心が弾みます。この記事では、そんな9月にぜひ味わっていただきたい、とっておきの旬の食材を野菜・魚介・果物に分けてご紹介します。

まずは、この記事でどのような食材が登場するのか、一覧で見てみましょう。

分類食材の例
野菜さつまいも、きのこ類(しめじ、舞茸、エリンギ)、なす、かぼちゃ、里芋、れんこん
魚介さんま、かつお、秋鮭、いわし
果物梨、ぶどう、いちじく、栗、りんご

この後の章では、それぞれの食材が持つ魅力や栄養、新鮮なものの選び方のコツ、そして旬の味を活かした簡単なレシピまで、たっぷりとご紹介していきます。さあ、一緒に初秋の味覚探しの旅に出かけましょう。

2. 【野菜編】9月に旬を迎えるおすすめ食材

夏の暑さが少しずつ和らぎ、秋の気配を感じ始める9月。この時期の食卓には、大地の恵みをいっぱいに受けた、滋味あふれる野菜たちが並び始めます。夏から引き続いて美味しくいただけるものから、秋本番に向けて旬を迎える根菜まで、日々の料理がもっと楽しくなる、とっておきの野菜たちをご紹介しますね。

旬の食材を取り入れることは、季節の移ろいを感じられるだけでなく、栄養価が高く、体にとっても嬉しいことばかり。旬の野菜については、農林水産省のウェブサイトでも詳しく紹介されていますので、参考にしてみてくださいね。

2.1 秋の味覚の代表格 さつまいも

秋の訪れを感じさせてくれる野菜といえば、やはり「さつまいも」ではないでしょうか。9月になると、その年に収穫されたばかりの「新物」が出回り始めます。近年では、昔ながらのほくほくとした食感のものから、まるでスイーツのような甘さとしっとり感が魅力のねっとり系まで、たくさんの品種があり、選ぶ楽しみも広がっています。

さつまいもには、お腹の調子を整えてくれる食物繊維がたっぷり。さらに、りんごの約7倍ともいわれるビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、お肌のハリを保つ働きが期待できます。さつまいものビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱しても壊れにくいのが嬉しい特徴です。焼き芋や天ぷらはもちろん、豚肉と合わせて甘辛く炒めたり、お味噌汁の具にしたりと、毎日の食卓で大活躍してくれますよ。

ポイント内容
美味しい選び方皮の色が均一で美しく、ふっくらとした紡錘形のものを選びましょう。持った時にずっしりと重みがあり、表面に傷や黒い斑点がないものが新鮮です。
上手な保存方法寒さに弱いので、冷蔵庫には入れないのが基本です。1本ずつ新聞紙で包み、風通しの良い冷暗所(13℃~15℃が理想)で保存すると長持ちします。

2.2 旨味と香りが豊かな きのこ類

秋の味覚として欠かせない「きのこ」。独特の香りと食感、そして料理の味をぐっと深くしてくれる旨味成分が魅力です。きのこ類は低カロリーでありながら、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富。特に、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれているため、骨の健康が気になる世代には積極的に摂りたい食材のひとつです。ここでは、特に9月に美味しくいただける代表的なきのこをご紹介します。

2.2.1 しめじ

「香りまつたけ、味しめじ」と言われるように、旨味成分が豊富で、どんな料理にも合わせやすい万能きのこです。クセがないので、炒め物や和え物、炊き込みご飯、お味噌汁など、和洋中を問わず幅広く使えます。株がしっかりとしていて、カサが開きすぎていない、全体的にハリのあるものを選びましょう。

2.2.2 舞茸

豊かな香りと、シャキシャキとした歯ごたえが人気の舞茸。炒めたり、天ぷらにしたりすると、その魅力が一層引き立ちます。舞茸に含まれる旨味成分は、料理に深いコクを与えてくれます。選ぶ際は、カサの色が濃く、肉厚で、触ったときにパリッとした感触があるものが新鮮な証拠です。

2.2.3 エリンギ

まるでアワビやホタテのような、コリコリとした独特の食感が楽しいエリンギ。味や香りにクセがなく、淡白な味わいなので、他の食材ともよくなじみます。縦に手で裂いてバター醤油で炒めたり、輪切りにしてホタテのようにソテーしたりするのがおすすめです。カサがあまり開いておらず、軸が太く、白くて弾力のあるものを選びましょう。

2.3 夏から秋にかけて美味しい なす

なすは夏野菜の代表ですが、「秋なすは嫁に食わすな」ということわざがあるほど、秋に採れるなすは格別の美味しさです。夏のものに比べて皮が柔らかく、実がぎゅっと締まっており、旨味も濃厚。油との相性が抜群で、揚げびたしや麻婆茄子にすると、とろりとした食感がたまりません。

なすの紫色の皮には、「ナスニン」というポリフェノールの一種が豊富に含まれています。これは強い抗酸化作用を持つことで知られ、若々しさを保つ手助けをしてくれると言われています。選ぶときは、皮の色が濃く、ハリとツヤがあり、ヘタの切り口がみずみずしいものを。ヘタについているトゲが、触ると痛いくらいに鋭いものが新鮮な証です。

2.4 ほくほく甘い かぼちゃ

夏に収穫されるかぼちゃですが、収穫後に貯蔵して追熟させることで、でんぷんが糖に変わり、甘みが増していきます。そのため、ちょうど9月頃が一番の食べ頃。ほくほくとした食感と優しい甘さは、煮物やスープ、サラダなど、さまざまな料理で楽しめます。

かぼちゃは緑黄色野菜の王様ともいえるほど栄養満点。特に、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンが豊富で、皮膚や粘膜を健康に保つ働きが期待できます。また、強い抗酸化作用を持つビタミンEも多く含まれており、体をサビつきから守ってくれます。丸ごとの場合はずっしりと重く、ヘタがコルクのように乾燥しているものを。カットされている場合は、果肉の色が濃く、種がふっくらと詰まっているものを選びましょう。

2.5 ねっとり食感が魅力の 里芋

9月頃から出回り始める里芋は、秋の煮物には欠かせない存在です。独特のぬめりと、ねっとり、もっちりとした食感が特徴で、どこか懐かしい味わいがします。定番の煮っころがしはもちろん、豚汁やけんちん汁などの汁物に入れると、里芋から出る旨味ととろみで、ぐっと美味しくなりますよ。

あの独特のぬめりには、ガラクタンやムチンといった、私たちの健康をサポートしてくれる成分が含まれています。里芋は芋類の中でも比較的カロリーが低く、むくみ解消に役立つカリウムも豊富です。選ぶ際は、泥付きのままのものが鮮度を保ちやすいのでおすすめ。ふっくらと丸みがあり、持った時にずっしりと重みを感じるもの、表面の縞模様がはっきりしているものが良いでしょう。

2.6 シャキシャキ れんこん

秋から冬にかけて旬を迎えるれんこんですが、9月頃には、みずみずしくて柔らかい「新れんこん」が出回ります。アクが少なく、シャキシャキとした軽やかな歯ざわりが特徴で、薄切りにしてさっと茹で、サラダや和え物にするのがおすすめです。

れんこんには、熱に強いビタミンCが豊富で、レモン果汁に匹敵するほどとも言われています。季節の変わり目の体調管理や、日焼け後のお肌のケアにも嬉しいですね。また、ポリフェノールの一種であるタンニンも含まれています。選ぶ際は、ずっしりと重みがあり、表面にツヤがあって傷がないものを。切り口が変色していないものが新鮮です。

3. 【魚介編】9月に旬を迎えるおすすめ食材

夏の暑さが和らぎ、過ごしやすい日が増える9月。食卓にも秋の訪れを告げる美味しい魚介が並び始めます。この時期の魚は、冬に備えて体に栄養を蓄えているため、脂がのって格別の味わいです。ここでは、9月の食卓を豊かに彩る、旬の魚介をご紹介しますね。

3.1 秋の味覚の王様 さんま

「さんまが出始めると秋が来たな」と感じる方も多いのではないでしょうか。細長く銀色に輝く姿が刀に似ていることから「秋刀魚」と書かれる、まさに秋を代表する魚です。さんまの魅力は、なんといっても香ばしく焼いた皮と、じゅわっとあふれる脂の旨味です。大根おろしを添えた定番の塩焼きは、日本の秋の食卓に欠かせませんね。

新鮮なさんまは、お刺身でいただくのも格別です。また、わた(内臓)のほろ苦さは、通の味。栄養も豊富で、特に青魚に多く含まれるDHAやEPA、骨の健康を助けるビタミンDなどがたっぷり含まれています。旬のさんまを味わいながら、体の中から健やかになりましょう。

選び方のポイントおすすめの食べ方
目が黒く澄んでいて、お腹が硬く締まっているもの。口先が黄色いのも新鮮な証です。塩焼き、蒲焼き、煮付け、お刺身、アヒージョなど

3.2 脂がのった戻り鰹

鰹(かつお)は年に2回旬があり、春の「初鰹」と秋の「戻り鰹」が知られています。9月に旬を迎えるのは、たっぷりとエサを食べて南下してくる「戻り鰹」。春のさっぱりとした初鰹とは対照的に、たっぷりと脂がのって濃厚な味わいが楽しめ、「トロ鰹」とも呼ばれるほどです。

この時期の鰹は、なんといっても「たたき」や「お刺身」でいただくのが一番。にんにくや生姜、みょうがなどの薬味をたっぷり添えれば、戻り鰹の濃厚な旨味をさっぱりと引き立ててくれます。こっくりとした味わいは、食卓を贅沢な雰囲気にしてくれますよ。

選び方のポイントおすすめの食べ方
皮の色が鮮やかで、身の血合いの色が黒ずんでいないもの。切り口に透明感があるものが新鮮です。たたき、お刺身、角煮、カルパッチョなど

3.3 食卓の主役になる 秋鮭

9月頃から日本の川に産卵のために戻ってくる鮭は、「秋鮭(あきさけ)」と呼ばれ親しまれています。スーパーなどで見かける「白鮭」のことで、産卵前で身の脂は控えめですが、その分、旨味が凝縮されていて上品な味わいが特徴です。

淡白でクセがないため、和洋中どんな料理にも合わせやすいのが嬉しいポイント。北海道の郷土料理「ちゃんちゃん焼き」や、バターで風味豊かに仕上げるムニエル、きのこや野菜と一緒に蒸すホイル焼きなど、調理法の幅が広がります。この時期は、オスの「白子」やメスの「筋子(いくら)」も出回るので、見かけたらぜひ味わってみてくださいね。
(参考:農林水産省「aff(あふ)」2020年10月号

選び方のポイントおすすめの食べ方
切り身の場合、身の色が鮮やかなサーモンピンクで、皮にハリとツヤがあるものを選びましょう。ムニエル、ちゃんちゃん焼き、ホイル焼き、石狩鍋、フライなど

3.4 丸ごと美味しい いわし

手頃な価格で手に入り、私たちの食卓を支えてくれる「いわし」。特に9月頃の真いわしは、夏から引き続き脂がのっていて、とても美味しい時期です。小さい魚ですが、その栄養価は驚くほど高く、DHAやEPA、そして骨ごと食べればカルシウムも豊富に摂れる、まさに健康の味方です。

甘辛く煮付けたり、香ばしい蒲焼きにしたり、つみれにしてお汁に入れたりと、日々の献立に大活躍します。新鮮ないわしが手に入ったら、圧力鍋で煮て骨までやわらかくいただくのも良いですね。手で簡単にさばけるので、ぜひ旬のいわし料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

選び方のポイントおすすめの食べ方
目が澄んでいて、うろこがキラキラと輝き、お腹にハリがあるものが新鮮です。煮付け、蒲焼き、つみれ汁、塩焼き、オイルサーディンなど

4. 【果物編】9月に旬を迎えるおすすめ食材

夏の暑さが少しずつ和らぎ、爽やかな風が心地よく感じられる9月。この時期に旬を迎える果物は、夏の疲れを優しく癒やしてくれるような、みずみずしい甘さが魅力です。食後のデザートにはもちろん、ほっと一息つきたいときのおやつにもぴったり。日々の暮らしに、秋の始まりを告げる旬の果物を取り入れてみませんか。

4.1 みずみずしい甘さの 梨

シャリっとした心地よい食感と、口いっぱいに広がる豊富な果汁がたまらない梨。夏の終わりから秋にかけて旬を迎え、9月には特に人気の高い品種がたくさんお店に並びます。のどの渇きを潤すだけでなく、疲労回復を助けるアスパラギン酸や、お通じを整えるソルビトールも含まれており、夏の疲れが出やすいこの時期にぴったりの果物です。

美味しい梨を選ぶには、軸がしっかりと乾いていて、皮にハリがあり、手に取ったときにずっしりと重みを感じるものを選びましょう。形がふっくらと左右対称に整っているものが、甘みが均一に行き渡っているサインです。乾燥に弱いので、新聞紙やキッチンペーパーで一つずつ包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すると、みずみずしさを長く楽しめます。

品種名特徴
幸水(こうすい)甘みが強く、酸味は少なめ。シャリっとした食感が人気で、梨の代表格ともいえる品種です。
豊水(ほうすい)幸水よりも少し大きめで、果汁がたっぷり。甘みと酸味のバランスが良く、濃厚な味わいが楽しめます。
二十世紀(にじっせいき)きれいな緑色の皮が特徴。さっぱりとした上品な甘さと、シャキシャキとした食感が魅力です。

4.2 品種が豊富な ぶどう

一粒ほおばれば、豊かな香りと濃厚な甘さが口の中に広がるぶどう。9月は「巨峰」や「ピオーネ」といった定番品種から、皮ごと食べられる「シャインマスカット」まで、実に多くの品種が旬のピークを迎えます。品種によって色や味、食感がさまざまなので、食べ比べてお気に入りを見つけるのもこの季節ならではの楽しみ方ですね。

ぶどうの皮についている白い粉は「ブルーム」と呼ばれ、果実の水分蒸発を防ぎ、鮮度を保つ役割をしています。このブルームがまんべんなく付いていて、粒にハリがあり、軸が太くきれいな緑色をしているものが新鮮で美味しいぶどうの証拠です。保存する際は、房のままキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。

4.3 独特の食感と甘さ いちじく

漢字で「無花果」と書くいちじくは、花を咲かせずに実がなるように見えることから名付けられました。ねっとりとした濃厚な甘さと、中のつぶつぶとした食感がクセになる、少し大人な味わいの果物です。食物繊維のペクチンが豊富で、お腹の調子を整える手助けをしてくれるのも嬉しいポイント。生でいただくのはもちろん、ジャムにしたり、お肉料理のソースにしたりと、幅広く活躍してくれます。

いちじくはとてもデリケートで傷みやすいため、選び方が大切です。全体がふっくらと丸みを帯び、皮の色が均一に濃く色づいているものを選びましょう。お尻の部分が星形に少し開きかけているくらいが、完熟して一番美味しい食べごろのサインです。購入後は冷蔵庫で保存し、2〜3日中にはいただくようにしましょう。

4.4 秋の味覚の定番 栗

秋の訪れを告げる味覚の代表格といえば、やはり栗ではないでしょうか。ほくほくとした食感と、口の中に広がる素朴で優しい甘さは、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。定番の栗ごはんや甘露煮、渋皮煮はもちろん、お菓子作りにも大活躍。手間をかけて調理した栗料理は、食卓を豊かに彩ってくれます。

栗を選ぶ際は、鬼皮(硬い外側の皮)にハリと濃い茶色のツヤがあり、ずっしりと重みを感じるものが良いでしょう。表面に傷や虫食いの小さな穴がないかもしっかりと確認してください。保存する場合は、新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫のチルド室など0℃に近い場所で寝かせると、甘みが増すと言われています。

4.5 シャキッと甘い りんご

「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがあるほど、栄養価が高いことで知られるりんご。一年を通して手に入りますが、品種ごとに旬の時期があり、9月には「つがる」などの早生種(わせしゅ)が旬を迎えます。「つがる」は果汁がたっぷりで、シャキシャキとした軽やかな食感と爽やかな甘さが特徴です。

美味しいりんごを見分けるコツは、全体が均一に赤く色づき、手に持ったときに見た目よりも重く感じるものを選ぶこと。お尻の部分が緑色ではなく、黄色やあめ色になっているものは、熟していて甘みが強い証拠です。りんごが発するエチレンガスは他の野菜や果物の熟成を早めてしまうため、ポリ袋に入れて口をしっかりと縛り、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。

(参考:農林水産省「aff(あふ)2021年9月号」

5. 9月の旬食材を使った簡単おすすめレシピ

9月の豊かな恵みを、毎日の食卓で手軽に楽しんでみませんか。ここでは、旬の野菜や魚、果物を使った、どなたでも簡単に作れるおすすめのレシピを3つご紹介します。旬の食材は栄養価が高く、なにより味が濃くて美味しいのが魅力です。ほんのひと手間で、いつもの食事がぐっと豊かになりますよ。

5.1 さんまときのこのアヒージョ

秋の味覚の王様「さんま」と、香り高い「きのこ」を組み合わせた、おしゃれな一品です。アヒージョは、オリーブオイルとにんにくで具材を煮込むスペイン料理。さんまの旨味が溶け出したオイルは、パンにつけたり、パスタに絡めたりしても絶品です。おもてなしにも、普段の食卓を少し華やかにしたいときにもぴったりですよ。

材料分量
さんま1尾(3枚おろし)
お好みのきのこ(しめじ、舞茸など)100g
にんにく1〜2かけ
鷹の爪1本
オリーブオイル100ml
小さじ1/3
黒こしょう少々
パセリ(みじん切り)お好みで

5.1.1 作り方

  1. さんまは食べやすい大きさに切り、軽く塩(分量外)を振っておきます。きのこは石づきを取り、手でほぐします。にんにくは薄切りに、鷹の爪は種を取り除きます。
  2. 小さめのフライパンかスキレットに、オリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけ、香りが立つまでじっくり加熱します。
  3. さんまときのこを加え、さんまに火が通るまで5分ほど煮ます。
  4. 塩、黒こしょうで味を調え、火から下ろします。お好みでパセリを散らしたら完成です。

5.2 鶏肉とさつまいもの甘辛炒め

ほくほくとしたさつまいもの甘さと、鶏肉の旨味が食欲をそそる、ご飯によく合うおかずです。照りのある甘辛い味付けは、お子さまから大人まで、家族みんなに喜ばれること間違いなし。さつまいもをあらかじめ電子レンジで加熱しておくことで、調理時間が短縮でき、味も染み込みやすくなります。作り置きにも向いているので、毎日の食卓の心強い味方になります。

材料分量
鶏もも肉1枚(約250g)
さつまいも中1本(約200g)
片栗粉大さじ1
サラダ油大さじ1
A 醤油大さじ2
A みりん大さじ2
A 酒大さじ1
A 砂糖小さじ1
黒いりごまお好みで

5.2.1 作り方

  1. さつまいもはよく洗い、皮付きのまま乱切りにして水に5分ほどさらします。水気を切り、耐熱皿にのせてラップをし、電子レンジ(600W)で3〜4分加熱します。
  2. 鶏もも肉は余分な脂肪を取り除き、ひと口大に切って片栗粉をまぶします。Aの調味料は混ぜ合わせておきます。
  3. フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を皮目から入れて中火で焼きます。焼き色がついたら裏返し、蓋をして2〜3分蒸し焼きにします。
  4. フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取り、さつまいもを加えてさっと炒め合わせます。
  5. 混ぜておいたAを回し入れ、全体に絡めながら煮詰めます。お皿に盛り付け、お好みで黒いりごまを振ったら出来上がりです。

5.3 梨と生ハムのさっぱりサラダ

みずみずしい梨の甘さと、生ハムの塩気が絶妙にマッチした、見た目もおしゃれな前菜サラダです。火を使わずにさっと作れるので、あと一品欲しいときにも重宝します。梨のシャキシャキとした食感を活かすため、食べる直前にドレッシングと和えるのが美味しく仕上げるコツです。白ワインにもよく合いますよ。

材料分量
1/2個
生ハム4〜5枚
ベビーリーフやルッコラひとつかみ
オリーブオイル大さじ1
レモン汁小さじ1
黒こしょう少々
粉チーズやくるみお好みで

5.3.1 作り方

  1. 梨は皮をむいて芯を取り、5mm幅の薄切りにします。
  2. お皿にベビーリーフを敷き、梨と食べやすく切った生ハムを彩りよく盛り付けます。
  3. オリーブオイル、レモン汁を回しかけ、黒こしょうを振ります。お好みで粉チーズや砕いたくるみを散らしても美味しいです。

6. 新鮮で美味しい9月の食材を選ぶコツ

せっかくの旬の味覚、どうせなら一番おいしい状態でいただきたいものですよね。スーパーの売り場にずらりと並んだ野菜や魚を前に、どれを選べば良いか迷ってしまうこともあるかもしれません。でも、ご安心ください。ほんの少しのコツを知るだけで、新鮮で味の濃い、とっておきの食材を見つけられるようになりますよ。ここでは、毎日の食卓がもっと豊かになる、上手な食材選びのポイントをご紹介します。

6.1 スーパーで良い野菜を見分けるポイント

野菜は、見た目や手触りに新鮮さのサインが現れます。旬の野菜が持つ本来の美味しさを引き出すために、ぜひチェックしてみてくださいね。

野菜の種類選び方のポイント
さつまいも皮の色が均一で美しく、表面にハリがあるものを選びましょう。ふっくらと丸みがあり、ずっしりと重みを感じるものがおすすめです。ひげ根が少なく、黒いシミや傷がないものが良品です。
きのこ類
(しめじ・舞茸・エリンギ)
種類を問わず、カサが開きすぎておらず、軸が太くしっかりしているものが新鮮です。パックの中に水滴がついていないか確認しましょう。舞茸はカサが肉厚でパリッとしたものを、エリンギは軸が白く弾力のあるものを選ぶと良いですよ。
なす皮の色が濃く、ハリとツヤがあるものが美味しいサイン。ヘタの切り口がみずみずしく、トゲがチクチクと痛いくらい元気なものが新鮮です。持った時に、見た目よりも重みを感じるものを選びましょう。
かぼちゃ丸ごとの場合は、ヘタがコルクのように乾燥していて、ずっしりと重いものを。カットされているものは、果肉の色が濃いオレンジ色で、種がふっくらと詰まっているものが甘く熟しています。
里芋ふっくらと丸みがあり、手に取った時に重みを感じるものが良いでしょう。泥付きのものは乾燥しにくく、風味も長持ちします。表面に傷やひび割れがなく、お尻の部分が固いものを選んでくださいね。
れんこんふっくらと太く、持った時に重みを感じるものがおすすめです。切り口が白くみずみずしいものが新鮮で、穴が小さく、大きさが揃っているものはきめが細かく美味しいですよ。

より詳しい野菜の選び方については、農林水産省のウェブサイトも参考になりますので、ぜひご覧ください。

6.2 新鮮な魚の選び方

お魚は、鮮度が命。特にさんまや戻り鰹など、脂ののった秋の魚は、新鮮なものほど格別の美味しさです。切り身を買うときにも役立つ、共通のポイントを覚えておくと便利ですよ。

まず、お魚一匹を丸ごと買うときは、以下の3つの点を確認してみましょう。

  • 目が澄んでいて、黒目がはっきりしている
  • エラの内側が、にごりのない鮮やかな赤色をしている
  • お腹にハリがあり、触ると硬く弾力がある

これらの特徴は、水揚げされてから時間が経っていない証拠です。切り身の場合は、身の色が鮮やかで透明感があり、パックに水分(ドリップ)が出ていないものを選びましょう。旬の魚ごとのポイントも押さえておくと、さらに美味しい一品に出会えますよ。

魚介の種類選び方のポイント
さんま口先がほんのり黄色いものは、脂がのっているサインです。お腹が硬く、持った時に刀のようにピンと立つものが新鮮です。
かつお(戻り鰹)切り身の場合、血合いの色が黒ずんでおらず、鮮やかな赤い色をしているものを選びましょう。皮と身の間に白い脂肪の層が厚く入っているものが、脂ののった美味しい戻り鰹です。
秋鮭切り身の身の色が鮮やかなオレンジ色で、ツヤがあるものがおすすめです。身に入っている白い筋(脂肪)がはっきりしていると、脂がのっています。
いわし目が澄んでいて、うろこがキラキラと輝き、体にハリがあるものが新鮮です。お腹が破れていないかもしっかり確認しましょう。

6.3 美味しい果物を見分けるコツ

食後のデザートや、午後のひとときに嬉しい旬の果物。甘くてみずみずしい、完熟の果物を選ぶためのポイントをご紹介します。香りや重さも大切な手がかりになりますよ。

果物の種類選び方のポイント
軸がしっかりとしていて、果皮にハリがあるものが良いでしょう。同じ大きさなら、ずっしりと重みを感じる方が果汁をたっぷり含んでいます。お尻の部分がふっくらと広く、少しざらつきがあるものが甘い梨の目印です。
ぶどう軸が茶色く枯れておらず、きれいな緑色をしているものが新鮮です。粒が揃っていて皮にハリがあり、房から落ちていないものを選びましょう。皮についている白い粉(ブルーム)は、鮮度を保つ役割があるので、きれいに残っているものが良品です。
いちじくふっくらと丸みがあり、果皮の色が全体に濃く色づいているものが熟しています。お尻の部分が星のように少し開きかけているものは、完熟して食べごろのサイン。甘い香りが漂うものを選んでくださいね。
皮にツヤとハリがあり、濃い茶色をしているものがおすすめです。手に取った時にずっしりと重みを感じ、表面に傷や虫食いの穴がないかを確認しましょう。ふっくらと丸みのある形が美味しい栗の証です。
りんご全体が均一に色づき、お尻の部分が深くくぼんで黄色や飴色になっているものは、太陽の光をたっぷり浴びて熟した証拠です。持った時に重みがあり、指で軽く弾くと「コンコン」と澄んだ音がするものが、果肉が詰まっていて美味しいですよ。

7. まとめ

秋の気配が深まる9月は、さつまいもやきのこ、さんまや梨といった、実りの季節ならではの味覚が食卓を彩ります。旬の食材は、その時期に最も栄養を蓄え、味も濃くなるため、私たちの心とからだを豊かに満たしてくれるでしょう。ご紹介した選び方のコツを参考に、新鮮な旬の恵みをご家庭で味わってみませんか。季節の移ろいを感じながら、美味しい初秋の味覚を存分に楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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