五徳の洗い方は?食洗機は使える?重曹などの洗剤を使った掃除方法も

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ガスコンロの五徳、気づけば油汚れや焦げ付きで真っ黒になっていませんか。この記事では、そんな頑固な汚れをすっきり落とす洗い方を丁寧にご紹介します。日常のお手入れから、重曹を使ったつけ置き洗い、気になる食洗機の使用可否まで、素材を傷めずにきれいにするコツをまとめました。正しい掃除方法を知ることで、キッチンのお手入れがぐっと楽になります。毎日のお料理がもっと楽しくなる、そんなヒントをお届けします。

目次

1. 五徳とは何か?基本的な構造と汚れの原因

毎日のお料理で活躍してくれるガスコンロ。その中でも、お鍋やフライパンをどっしりと支えてくれる「五徳(ごとく)」は、キッチンの中でも特に汚れやすい場所のひとつです。いつの間にかベタベタ、ギトギトになっていて、見て見ぬふりをしている…なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、ご安心ください。五徳がなぜ汚れるのか、その原因を知ることで、お掃除がぐっと楽になりますよ。まずは、私たちの料理を支える大切な五徳について、少し詳しく見ていきましょう。

1.1 五徳の役割とガスコンロでの重要性

五徳は、コンロの火口の周りに設置されている、爪のような形をした金属製の台のことです。一見、ただの台のように見えますが、実はとても大切な役割を担っています。

一番の役割は、お鍋やフライパンといった調理器具を安定させて支えることです。重たいお鍋にたっぷりの煮込み料理が入っていても、グラつくことなく安心して調理できるのは、この五徳のおかげ。まさに、縁の下の力持ちのような存在ですね。

また、調理器具とコンロの火を適切な距離に保つという重要な役目も果たしています。この絶妙な距離があるからこそ、火の熱が効率よくお鍋の底に伝わり、お料理が美味しく仕上がるのです。もし五徳がひどく汚れていると、熱の伝わり方が悪くなってしまうこともあるんですよ。

1.2 五徳に付着する汚れの種類

「うちの五徳の汚れ、一体何かしら?」と首をかしげたことはありませんか?五徳に付着する汚れは、主に調理の過程で生まれるものです。代表的な汚れの種類と、その原因を知っておきましょう。

五徳の汚れは、いくつかの種類が混ざり合って、時間とともに頑固な汚れへと変化していきます。主な汚れは以下の通りです。

汚れの種類主な原因特徴
油汚れ炒め物や揚げ物などの調理中に飛び散った油最初は透明ですが、冷えると固まり、ホコリなどを吸着してベタベタした汚れになります。
焦げ付き煮物などの吹きこぼれた煮汁や、こぼれた食材カス吹きこぼれを放置したまま火にかけることで、汚れが高熱で炭化し、黒く硬い塊になってこびりつきます。
食品カス調理中にこぼれ落ちた野菜くずや調味料など油汚れと混ざったり、焦げ付いたりして、頑固な汚れの原因になります。
サビ五徳の素材(主に鉄)が湿気や酸によって酸化することホーロー製の五徳の表面が剥がれたり、傷ついたりした部分から発生しやすくなります。

特に手ごわいのが、油汚れと吹きこぼれによる焦げ付きが混ざり合った汚れです。調理の熱で何度も繰り返し熱せられることで、カチカチに硬化してしまい、普段の拭き掃除だけではなかなか落とせなくなってしまいます。こうした汚れの正体を知ることが、効果的なお掃除への第一歩となるのです。

2. 五徳の基本的な洗い方

毎日のお料理、本当におつかれさまです。ガスコンロを使うたびに少しずつ汚れてしまう五徳ですが、実は日々のちょっとしたお手入れで、きれいな状態を心地よく保つことができるんですよ。ここでは、年末の大掃除を待たずに済む、毎日の基本的な五徳の洗い方をご紹介します。さっそく、キッチンをすっきりさせる一歩を踏み出してみませんか?

2.1 日常的な五徳の掃除手順

お料理が終わった後、五徳がまだほんのり温かいうちにお手入れするのが、汚れを楽に落とす一番のコツです。冷え切ってしまうと油汚れが固まってしまいますから、食後の一息つく前に、さっと済ませてしまいましょう。

用意するものは、ご家庭にある身近なものだけで十分ですよ。

  • やわらかいスポンジ
  • 食器用中性洗剤
  • 乾いた布巾(吸水性の良いマイクロファイバークロスなどがおすすめです)
  • (手荒れが気になる方は)ゴム手袋

それでは、具体的な手順を一緒に見ていきましょう。

手順作業内容やさしいポイント
1. 五徳を外すガスコンロの火が消えていることをしっかり確認し、五徳が手で触れるくらいに冷めてから、そっと取り外します。熱いまま触ると火傷の危険があります。慌てず、必ず冷めてから作業してくださいね。
2. 洗剤で洗うスポンジに食器用中性洗剤をつけ、やさしく泡立てながら五徳の汚れを洗い落とします。細かい部分は使い古しの歯ブラシなどを使うと便利です。ゴシゴシ強くこすると表面のコーティングが傷つくことがあります。たっぷりの泡で汚れを浮かせるように、愛情を込めて洗いましょう。
3. すすぐ洗剤の泡が残らないように、水またはぬるま湯で丁寧にすすぎます。洗剤が残っていると、次に火にかけたときに気になるにおいがすることがあります。
4. 水分を拭き取る乾いた布巾で、五徳の水分をきれいに拭き取ります。水分が残っているとサビの原因になってしまいますので、すみずみまでしっかり拭き上げてあげましょう。
5. 元に戻す完全に乾いたことを確認してから、ガスコンロの元の位置に正しくセットします。濡れたまま戻すと不完全燃焼につながることも。きちんと乾かすことが、安全に使うための大切なひと手間です。

2.2 五徳を外す際の注意点

簡単に見える五徳の取り外しですが、安全に作業するためにいくつか知っておきたい大切なことがあります。愛用のコンロを傷つけたり、ご自身が怪我をしたりしないように、以下の点を確認してくださいね。

注意したいこと具体的な内容
必ず火を消し、十分に冷ます調理直後の五徳は大変熱くなっています。火傷を防ぐため、必ずコンロの火を消し、手で触れられる温度までしっかり冷めるのを待ってから作業を始めてください。
ホーロー製の五徳の扱い光沢が美しいホーロー製の五徳は、表面がガラス質でできています。落としたり、硬いもので強くこすったりすると、衝撃で欠けたりヒビが入ったりすることがありますので、どうぞやさしく扱ってください。
正しい位置に戻すこと五徳には多くの場合、前後左右など決まった位置があります。間違った位置に置くとガタついてしまい、お鍋が不安定になってとても危険です。外す前にスマートフォンのカメラで写真を撮っておくと、戻すときに迷わず安心ですよ。
バーナーキャップの外れに注意五徳を外す際に、中央にある炎が出る部分のフタ(バーナーキャップ)がくっついてくることがあります。そのままシンクに持っていくと、失くしてしまったり、傷つけたりする原因に。五徳だけを静かに持ち上げるようにしましょう。

これらのポイントを押さえておけば、毎日の五徳掃除も安心して行えますね。日々の小さな習慣が、キッチンをいつもきれいに、そしてあなた自身の心も晴れやかに保つ秘訣です。

3. 五徳は食洗機で洗える?使用可否と注意点

毎日のお料理で汚れてしまう五徳。「食洗機で他の食器と一緒に洗えたら、どんなに楽かしら…」と考えたことはありませんか?重くてゴシゴシ洗うのが大変な五徳だからこそ、そう思いますよね。結論から言うと、五徳の素材によっては食洗機で洗えるものもありますが、基本的にはメーカーは推奨していないことが多いのが現状です。

なぜなら、食洗機の高温洗浄や強力な水流、専用洗剤のアルカリ成分が、五徳の塗装やコーティングを傷めたり、素材によっては錆や変色を引き起こしたりする可能性があるからです。大切なガスコンロを長くきれいに使うためにも、まずはご自宅の五徳が食洗機に対応しているか、しっかり確認することから始めましょう。

3.1 食洗機対応の五徳の見分け方

「うちの五徳は食洗機で洗っても大丈夫?」それを知るための最も確実な方法は、ガスコンロの取扱説明書を確認することです。説明書にお手入れの方法として「食洗機可」といった記載があれば安心です。もし説明書が見当たらない場合は、お使いのガスコンロのメーカー公式サイトで品番を検索し、情報を確認してみましょう。

一般的に、五徳の素材によって食洗機使用の可否が分かれることが多いです。代表的な素材ごとの特徴を下の表にまとめましたので、参考にしてみてくださいね。

五徳の素材食洗機での洗浄注意点
ホーロー製多くは不可表面のガラス質のコーティングが剥がれたり、欠けたりする恐れがあります。剥がれた部分から水分が入り込み、中の金属が錆びる原因になります。
ステンレス製可能な場合が多い食洗機の高温で熱せられることで、虹色や茶色っぽく変色する「テンパーカラー現象」が起きることがあります。性能上の問題はありませんが、見た目が気になるかもしれません。
鋳物(鉄)製不可塗装やコーティングがされていない鋳物は、水分に非常に弱く、すぐに錆びてしまいます。食洗機に入れるのは絶対に避けましょう。

ご自宅の五徳がどの素材かわからない場合も、やはり取扱説明書で確認するのが一番安心ですよ。

3.2 食洗機を使用する際の設定とコツ

取扱説明書で食洗機OKと確認できた五徳を洗う場合でも、いくつかコツがあります。ちょっとした工夫で、よりきれいに、そして五徳を傷めずに洗うことができますよ。

まず、ひどい焦げ付きやこびりついた汚れは、あらかじめヘラなどで軽く落としておきましょう。食洗機は万能ではないので、固まった大きな汚れは苦手です。予洗いをしておくことで、洗い上がりが格段にきれいになります。

食洗機にセットする際は、他の食器とぶつかって傷つけ合わないように、ゆとりをもって配置するのがポイントです。ノズルからの洗浄水がまんべんなく当たるように、汚れがひどい面を下向きや内側に向けて置くと効果的です。

洗浄が終わったら、最後のひと手間を忘れずに。食洗機の乾燥機能を使った後でも、すぐに取り出して乾いた布で水分を完全に拭き取ってください。特に、細かい部分に水滴が残りやすいため、丁寧に拭き上げることが錆びを防ぎ、五徳を長持ちさせる秘訣です。このひと手間が、次にお料理をするときの気持ちよさにもつながりますよ。

4. 重曹を使った五徳の洗い方

キッチンのしつこい油汚れや焦げ付きに、頭を悩ませていませんか?そんなとき、私たちの暮らしに身近な「重曹」が、驚くほど頼りになるお掃除の味方になってくれるんですよ。重曹は、ふくらし粉などにも使われる、体にやさしい成分でできています。環境にも配慮しながら、五徳をすっきりきれいにできるのが嬉しいポイントですね。ここでは、汚れの具合に合わせて使い分けられる、2つの重曹活用術をご紹介します。

4.1 重曹ペーストでの掃除方法

「つけ置きする時間はないけれど、気になる部分だけきれいにしたい」。そんな時には、思い立ったらすぐに作れる重曹ペーストがぴったりです。五徳の表面についた軽い焦げ付きや、こびりついて間もない油汚れを手軽にお掃除できますよ。

まずは、お掃除に必要なものを揃えましょう。

準備するものポイント
重曹大さじ3杯程度
水(またはぬるま湯)大さじ1杯程度
古い歯ブラシやスポンジ細かい部分をこするのに便利です
ラップペーストの乾燥を防ぎます
キッチンペーパー最後の拭き上げに使います

準備ができたら、さっそくお掃除を始めましょう。

  1. 小さな器に重曹を入れ、水を少しずつ加えながら、なめらかなペースト状になるまで混ぜ合わせます。
  2. 五徳の汚れている部分に、作った重曹ペーストを指や歯ブラシで塗り広げます。
  3. ペーストを塗った上からラップをかぶせ、30分から1時間ほどそのまま置きます。こうすることでペーストが乾燥せず、汚れにじっくり浸透します。
  4. 時間が経ったらラップをはがし、古い歯ブラシやスポンジでやさしくこすり洗いをします。汚れが浮き上がって、落としやすくなっているはずです。
  5. 最後に、水でペーストと汚れをきれいに洗い流し、乾いたキッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ったら完了です。

4.2 重曹でのつけ置き洗いの手順

長年使い続けてこびりついた、ガンコな焦げ付きやベタベタの油汚れには、重曹を使った「つけ置き洗い」が効果的です。少し時間はかかりますが、ゴシゴシこする手間がぐっと減り、驚くほど汚れがゆるんでくれますよ。まるで魔法のように汚れが落ちる様子は、見ていて気持ちがいいものです。

つけ置き洗いには、少し大きめのお鍋が必要です。

準備するものポイント
重曹水1リットルに対して大さじ1~2杯
五徳が丸ごと入る大きな鍋アルミ製の鍋は黒く変色するため、絶対に使用しないでください。ステンレス製やホーロー製の鍋を使いましょう。
ゴム手袋手荒れ防止とやけど防止のために着用しましょう。
古い歯ブラシやスポンジ浮き上がった汚れを落とすのに使います。

手順はとてもシンプル。焦らずゆっくり進めましょう。

  1. 五徳が入る大きさの鍋に、五徳がすっぽり浸かるくらいの水を入れます。
  2. 水1リットルあたり大さじ1~2杯の重曹を加えて、軽く混ぜ溶かします。
  3. 鍋を火にかけ、沸騰したら弱火にして10分ほど煮ます。このとき、換気扇を回すのを忘れないようにしてくださいね。
  4. 10分経ったら火を止め、鍋が自然に冷めるまで数時間から一晩、そのまま放置します。熱いお湯は大変危険ですので、必ずお湯が冷めてから次の作業に移ってください
  5. 五徳を取り出し、古い歯ブラシやスポンジで残った汚れをこすり落とします。つけ置きのおかげで、力を入れなくてもスルッと汚れが落ちるはずです。
  6. 水でよくすすぎ、乾いた布で水気を完全に拭き取れば、見違えるようにきれいになります。

この方法なら、大変だった五徳掃除が少し楽しい時間になるかもしれません。ピカピカになったコンロを見ると、お料理をするのも一層楽しくなりそうですね。

5. その他の洗剤を使った五徳掃除方法

重曹がご家庭にない場合や、汚れの種類に合わせて洗剤を使い分けたい時もありますよね。そんな時に役立つ、食器用洗剤やクエン酸、市販の専用クリーナーを使ったお掃除方法をご紹介します。それぞれの特徴を知って、上手に活用してみましょう。

5.1 中性洗剤での基本の洗い方

毎日のお皿洗いと同じように、五徳も食器用の中性洗剤で手軽にきれいにすることができます。調理後、五徳がまだほんのり温かいうちにお掃除するのが、汚れを楽に落とすコツですよ。

【用意するもの】

  • 食器用中性洗剤
  • スポンジ
  • 使い古しの歯ブラシ
  • 布巾やキッチンペーパー

【洗い方の手順】

  1. 五徳をガスコンロから取り外します。
  2. スポンジに食器用中性洗剤をつけ、ぬるま湯で泡立てながら五徳を優しく洗います。油汚れは冷たい水よりも、ぬるま湯の方がすっきりと落ちやすいです。
  3. 細かい溝や凹凸部分は、使い古しの歯ブラシを使うと汚れがかき出しやすく、隅々まできれいになります。
  4. 洗剤が残らないように、水で丁寧にすすぎましょう。
  5. 最後に、乾いた布巾やキッチンペーパーで水分を完全に拭き取ります。水分が残っているとサビの原因になることもあるので、しっかり乾かしてからコンロに戻してくださいね。

この方法は、日々の軽い油汚れや吹きこぼれにぴったりです。お料理のついでにさっと洗う習慣をつけると、頑固な汚れが付きにくくなりますよ。

5.2 クエン酸を使った水垢除去方法

五徳に白っぽいポツポツとした汚れが付いていることはありませんか?それは水道水に含まれるミネラルが固まった「水垢」かもしれません。アルカリ性の水垢汚れには、酸性のクエン酸が効果的です。

ただし、鉄製の五徳にクエン酸を使うとサビを発生させる可能性があるため、ホーロー製やステンレス製の五徳のお掃除におすすめの方法です。ご自宅の五徳の素材を一度確認してみてくださいね。

【用意するもの】

  • クエン酸(粉末タイプ)
  • 水またはぬるま湯
  • スプレーボトル
  • キッチンペーパー
  • スポンジ

【掃除の手順】

  1. スプレーボトルに、水200mlあたりクエン酸小さじ1杯を入れ、よく振って溶かします。
  2. 水垢が気になる部分に、クエン酸水をスプレーしたキッチンペーパーを貼り付け、パックをします。
  3. そのまま30分から1時間ほど置いて、汚れをじっくりと浮かせます。
  4. 時間が経ったらキッチンペーパーを剥がし、スポンジで優しくこすり洗いをします。
  5. クエン酸が残らないよう水でしっかりと洗い流し、最後に乾いた布で水分を拭き取れば完了です。

掃除をする際は、「まぜるな危険」と表示のある塩素系の洗剤(カビ取り剤など)とクエン酸が絶対に混ざらないように、十分ご注意くださいね。

5.3 市販の専用クリーナーの選び方と使い方

長年使い続けた頑固な焦げ付きや油汚れには、市販の専用クリーナーの力を借りるのも一つの手です。様々な種類がありますので、ご自宅の五徳や汚れの状態に合わせて選んでみましょう。

選ぶ際は、ご自宅の五徳の素材(ホーロー、ステンレス、鉄など)に対応しているか、必ず確認することが大切です。取扱説明書を読んだり、クリーナーのパッケージに記載されている注意書きをよく読んでから使用してくださいね。

代表的なクリーナーの種類と特徴を下の表にまとめました。

クリーナーの種類主な特徴注意点
クリームクレンザータイプ研磨剤の力で、こびりついた焦げ付きや汚れを削り落とします。磨き上げる感覚でお掃除できます。強くこすりすぎると五徳の表面に傷がつくことがあります。フッ素コーティングされているものには使えません。
スプレータイプ(アルカリ性)油汚れにシュッと吹きかけて、汚れを浮かせて落とします。日常的な油汚れを手軽に掃除したい時に便利です。素材によっては変色や塗装が剥がれる原因になることも。目立たない場所で試してから使うと安心です。
つけ置きタイプ粉末や液体を溶かしたお湯に五徳を浸けて、汚れを分解します。ゴシゴシこする手間が省けるのが魅力です。アルミ製の五徳は黒く変色することがあるため使用を避けましょう。長時間のつけ置きは素材を傷める可能性もあります。

市販のクリーナーを使用する際は、肌を守るためにゴム手袋を着用し、窓を開けるなどして換気をしながら作業することをおすすめします。強力な分、取り扱いには少し注意が必要ですが、正しく使えば手ごわい汚れもすっきり落とすことができますよ。

6. 頑固な汚れ別の五徳掃除テクニック

毎日のお手入れを少しさぼってしまうと、いつの間にか五徳には手ごわい汚れが…。でも、諦めるのはまだ早いですよ。汚れの種類に合わせたお掃除テクニックで、見違えるほどきれいになるんです。ここでは、代表的な「焦げ付き」と「油汚れ」に特化したお掃除方法をご紹介しますね。

6.1 焦げ付きの落とし方

吹きこぼれや食材のカスが熱で炭化してしまった「焦げ付き」。ガチガチに固まってしまうと、本当に厄介ですよね。焦げ付きのひどさに合わせて、いくつかの方法を試してみましょう。

6.1.1 軽い焦げ付きには「重曹ペースト」

まだ新しくて軽い焦げ付きなら、重曹ペーストでこすり洗いするのがおすすめです。重曹と水を2:1くらいの割合で混ぜてペースト状にし、焦げ付き部分に塗りつけてしばらく放置します。その後、丸めたラップや使い古しの歯ブラシで優しくこすると、ポロポロと汚れが落ちていきますよ。

6.1.2 ガチガチの焦げ付きには「煮洗い」

何をしても落ちない頑固な焦げ付きには、お鍋でぐつぐつ煮てしまう「煮洗い」が効果的です。汚れがふやけて、驚くほど簡単に落とせるようになります。

【用意するもの】

  • 五徳が入る大きさの鍋(アルミ製は黒く変色する恐れがあるため避けてください)
  • 重曹 または セスキ炭酸ソーダ

【煮洗いの手順】

  1. 鍋に五徳を入れ、全体がしっかりと浸かるくらいの水を注ぎます。
  2. 水1リットルに対し、重曹なら大さじ2〜3杯、セスキ炭酸ソーダなら大さじ1杯程度を入れ、よく溶かします。
  3. 火にかけて沸騰させ、その後は弱火で10〜20分ほど煮ます。
  4. 火を止めて、お湯が触れるくらいの温度まで自然に冷めるのを待ちます。やけどには十分注意してくださいね。
  5. 五徳を取り出し、スポンジや使い古しの歯ブラシで残った汚れをこすり落とします。
  6. 最後に水でよくすすぎ、乾いた布で水気をしっかりと拭き取ったら完了です。

6.1.3 最終手段は「削り落とす」

煮洗いでも落ちないほど炭化してしまった焦げは、物理的に削り落とすという方法もあります。ただし、五徳の素材を傷つけてしまい、サビの原因になる可能性があるので、あくまで最終手段と考えてください。

使い古しのプラスチック製カードや、五徳掃除専用のヘラ(スクレーパー)などを使って、優しくカリカリと削っていきます。金属製のたわしやヘラは傷がつきやすいので、素材を確認してから慎重に使いましょう。

6.2 油汚れを効果的に除去する方法

調理中に飛び散った油が冷えて固まり、ホコリと混じってベタベタに…。そんな油汚れは「酸性」の性質を持っています。そのため、重曹やセスキ炭酸ソーダといった「アルカリ性」の洗剤を使うと、汚れが中和されて落としやすくなるんですよ。

6.2.1 ベタベタ油汚れには「セスキ炭酸ソーダ」

重曹よりもアルカリ性が強く、油汚れに優れた効果を発揮するのが「セスキ炭酸ソーダ」です。皮脂汚れにも強いので、キッチンのいろいろな場所で活躍してくれますよ。

【セスキ炭酸ソーダでのつけ置き】

  1. 洗い桶やシンクにお湯(40〜50℃)を溜めます。
  2. お湯1リットルに対し、セスキ炭酸ソーダを大さじ1杯程度溶かします。
  3. 五徳を30分〜1時間ほどつけ置きします。
  4. 汚れが浮き上がってきたら、スポンジやブラシでこすり洗いします。
  5. 水でよくすすぎ、水気を拭き取ります。

手肌への刺激が重曹より少し強いので、お掃除の際はゴム手袋を着用すると安心ですね。

6.2.2 酸化した古い油汚れには「オキシ漬け」

時間が経って茶色く変色してしまった古い油汚れには、酸素系漂白剤を使った「オキシ漬け」がおすすめです。酸素の力で汚れを分解し、浮かせて落としてくれます。

市販の酸素系漂白剤(粉末タイプ)を使ってつけ置き洗いを行います。製品によって使用量が異なるため、パッケージの説明をよく読んでからお使いくださいね。

ポイント詳細
お湯の温度40〜60℃のお湯を使うのが最も効果的です。温度が低いと効果が半減してしまい、逆に熱すぎると酸素の発生が一気に進みすぎてしまいます。
つけ置き時間1時間から、汚れがひどい場合は数時間程度つけ置きしましょう。ただし、長時間放置しすぎると素材によっては変色する可能性もあるので注意が必要です。
注意点アルミ製の鍋やシンクは黒く変色することがあるため使用を避けてください。ホーローやステンレス製のシンクであれば安心です。

つけ置きが終わったら、残った汚れをブラシで軽くこすり、しっかりと水ですすいで乾かしましょう。五徳だけでなく、換気扇のフィルターなどを一緒につけ置きするのも効率的で気持ちが良いですよ。

7. 五徳掃除の頻度とメンテナンス

毎日使うガスコンロの五徳。ついつい掃除を後回しにしてしまいがちですが、ちょっとした心がけで、いつでもきれいな状態を保つことができるんですよ。ここでは、五徳掃除のちょうど良い頻度と、大切な五徳を長持ちさせるためのコツをご紹介します。きれいなキッチンは、毎日のお料理をさらに楽しいものにしてくれますよ。

7.1 理想的な掃除頻度

五徳の汚れは、溜め込んでしまうと落とすのが大変になってしまいます。汚れの種類や度合いに合わせて、こまめにお手入れするのが、きれいを保つ一番の近道です。理想的な掃除の頻度を、簡単な表にまとめてみました。ご自身の暮らしのペースに合わせて、無理なく取り入れてみてくださいね。

頻度掃除内容ポイント
毎日の簡単ケア調理後、五徳がまだ温かいうちに、濡らした布巾やキッチンペーパーでサッと拭く。油汚れは温かい方が緩んで落ちやすいです。やけどには十分注意しながら、その日の汚れはその日のうちにリセットする習慣をつけましょう。
週に一度のしっかりケア食器用の中性洗剤とスポンジを使って、五徳全体を洗う。週末など、時間に少し余裕がある時に。普段の拭き掃除では落としきれない、こびりつき始めの汚れをしっかり落とします。
月に一度の念入りケア重曹を使ったつけ置き洗いや、焦げ付きを丁寧に落とすスペシャルケアを行う。「最近汚れが目立ってきたな」と感じたら、この念入りケアのタイミングです。頑固な汚れも、月一回のお手入れでピカピカになりますよ。

7.2 五徳を長持ちさせるコツ

お気に入りの調理道具と一緒で、五徳も大切に扱えば長くきれいに使い続けることができます。日々のちょっとした気配りで、五徳の劣化を防ぎ、キッチンに立つ時間をより心地よいものにしましょう。

  • 濡れたまま放置しない
    洗浄後は、必ず乾いた布で水分をしっかりと拭き取りましょう。特に鉄製の五徳は、水分が残っているとサビの原因になります。自然乾燥させる場合も、水滴が残らないように一度拭き上げてから乾かすのがおすすめです。
  • 硬いものでゴシゴシこすらない
    焦げ付きを落としたい一心で、金属製のたわしや硬いヘラで力任せにこするのは禁物です。五徳の表面には、サビや汚れを防ぐためのコーティングが施されていることが多く、硬いものでこするとコーティングが剥がれてしまい、かえって汚れやすく、サビやすくなってしまいます。焦げ付きには、重曹でのつけ置きなど、やさしい方法で対処しましょう。
  • 吹きこぼれはすぐに拭き取る
    調理中の吹きこぼれを放置すると、熱によって頑固な焦げ付きになってしまいます。気づいた時点ですぐに火を止め、やけどに注意しながら拭き取るように心がけましょう。早めの対処が、後のお手入れを格段に楽にしてくれます。
  • 正しく設置する
    五徳をコンロに戻す際は、コンロ本体の凹凸と五徳の脚がきちんと合うように、正しい位置に置きましょう。ガタつきがあるまま使用すると、鍋が不安定になるだけでなく、五徳やコンロを傷める原因にもなります。

8. まとめ

毎日のお料理で活躍する五徳。気が付くと、油汚れや焦げ付きが気になっていませんか。この記事では、日常のお手入れから、重曹を使った丁寧な掃除方法までご紹介しました。大切なのは、汚れを溜め込まないこと。ご自宅の五徳に合った方法で定期的にお手入れをすれば、キッチンに立つ時間も一層心軽やかになるはずです。さっそく、今日から試せる方法で、コンロ周りをすっきりとさせてみませんか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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