キッチンに立つたびに気になる生ゴミの嫌な臭い。特に湿気の多い季節は悩ましいものですよね。実は、その臭いの主な原因は「雑菌」と「水分」にあります。この記事では、重曹やお酢など家にあるものでできる応急処置から、臭いを元から断つ予防策、簡単な手作り消臭スプレーまで幅広くご紹介します。原因を知って正しく対策すれば、キッチンはもっと快適な空間になりますよ。
1. 生ゴミが臭う根本的な原因は雑菌と水分
キッチンに立つたびに、ふと感じる生ゴミの嫌な臭い。きちんと片付けているつもりでも、どこからか漂ってくる臭いに、少し気持ちが滅入ってしまうこともありますよね。実はその臭いの正体、そのほとんどは目に見えない「雑菌」と、生ゴミに含まれる「水分」が作り出しているのです。
臭いの原因をきちんと知ることで、対策もぐっと簡単になります。まずは、なぜ生ゴミが臭ってしまうのか、その根本的な理由を一緒に見ていきましょう。

1.1 原因1 雑菌の繁殖による腐敗臭
生ゴミには、野菜くずやお肉、お魚の食べ残しなど、栄養豊富なものがたくさん含まれています。これらは、私たちにとっては不要なものですが、雑菌にとってはまさに「ごちそう」の山。雑菌が生ゴミを分解する過程で、さまざまなガスを発生させ、これが腐敗臭となってあの嫌な臭いを放つのです。
特に、生ゴミの中で繁殖しやすい代表的な雑菌には、食中毒の原因にもなる黄色ブドウ球菌や大腸菌などがいます。これらの菌が活動することで、次のような臭いの元となる成分が作られてしまいます。
臭いの成分 | 臭いの特徴 | 主な発生源 |
---|---|---|
硫化水素 | 卵が腐ったような臭い | 肉や魚、卵などのタンパク質 |
アンモニア | ツンと鼻をつく刺激臭 | 肉や魚などのタンパク質 |
メチルメルカプタン | 腐った玉ねぎのような臭い | 野菜くず(特にキャベツやネギ類) |
トリメチルアミン | 魚が腐ったような生臭さ | 魚介類 |
これらの臭いが混ざり合うことで、私たちは「生ゴミの嫌な臭い」として感じているのですね。
1.2 原因2 生ゴミに含まれる水分
雑菌が元気に活動し、繁殖するためには「栄養」のほかに「水分」が欠かせません。生ゴミに含まれる水分は、雑菌にとって快適な住みかとなり、繁殖を後押ししてしまうのです。
例えば、三角コーナーに残った野菜くずや、水気を切りきれていないお茶がら、果物の皮などは、たくさんの水分を含んでいます。こうした湿った環境は、まさに雑菌たちの楽園。水分が多ければ多いほど、菌はどんどん増え、それに伴って臭いも強くなってしまいます。
つまり、生ゴミの臭い対策では、この「水分」をいかに減らすかが、とても大切な鍵となるわけです。
1.3 原因3 夏場の高い気温と湿度
「夏になると、特に生ゴミの臭いが気になる」と感じる方は多いのではないでしょうか。それは気のせいではなく、きちんとした理由があります。
雑菌が最も活発に繁殖するのは、気温が25℃から35℃くらいの、人間にとっても過ごしやすい暖かい季節です。日本の夏は、まさにこの条件にぴったり。気温が上がることで雑菌の活動が活発になり、生ゴミの分解、つまり腐敗のスピードが速まってしまうのです。
さらに、梅雨時から夏にかけてのジメジメとした高い湿度も、雑菌の繁殖を助長します。空気中に水分が多いと、発生した臭いの分子も広がりやすくなるため、より一層臭いを強く感じやすくなります。
このように、生ゴミの臭いは「雑菌」「水分」「温度」という3つの要素が深く関係し合って発生しています。原因がわかれば、的確な対策が見えてきますね。
2. 【家にあるものですぐできる】生ゴミの臭い消し応急処置7選
「しまった、生ゴミの臭いが気になる…!」そんな時でも大丈夫。わざわざ特別なものを買いに行かなくても、お家にある身近なもので、気になる臭いをすぐに和らげることができますよ。ここでは、今日からすぐに試せる7つの応急処置をご紹介します。ご家庭の状況に合わせて、ぴったりの方法を見つけてみてくださいね。

方法 | 特徴 | こんな生ゴミ・状況におすすめ |
---|---|---|
重曹 | 酸性の腐敗臭を中和します。粉のまま使えて手軽です。 | 調理くずや食べ残しなど、酸っぱい腐敗臭が気になる時に。 |
クエン酸・お酢 | アルカリ性のアンモニア臭を中和。殺菌効果も期待できます。 | 魚やイカの内臓など、ツンとくる生臭さが気になる時に。 |
コーヒーかす・茶殻 | 無数の穴が臭いを吸着します。エコな再利用方法です。 | 毎日の消臭習慣として。香ばしい香りで気分もすっきり。 |
新聞紙 | 水分と臭いを同時に吸収。インクの炭素成分が消臭に役立ちます。 | 水分の多い野菜くずや、ゴミ箱全体の臭い対策に。 |
アルコールスプレー | 臭いの原因となる雑菌を除菌し、臭いの発生を抑えます。 | 臭いが出る前の予防として。調理後の三角コーナーに。 |
塩 | 浸透圧の力で生ゴミの水分を抜き、菌の繁殖を抑えます。 | スイカの皮や野菜の切れ端など、水分の多いゴミに。 |
冷凍 | 菌の繁殖を完全にストップさせます。最も確実な方法です。 | 夏場や、特に臭いの強いゴミ(肉や魚介類)の保管に。 |
2.1 重曹を振りかけて臭いを中和する
お掃除でも大活躍の重曹は、生ゴミの臭い消しにも優れた効果を発揮します。生ゴミの腐敗によって発生する酸性の臭いを、アルカリ性の重曹が中和してくれるのです。使い方はとってもかんたん。三角コーナーやゴミ袋の中の生ゴミに、重曹を大さじ1杯ほどパラパラと振りかけるだけ。ゴミ箱の底にあらかじめ振りかけておくのも、臭い予防におすすめですよ。
2.2 クエン酸やお酢をスプレーして消臭する
魚や肉の腐敗臭など、アンモニア系のアルカリ性の臭いには、酸性のクエン酸やお酢が効果的です。水200mlにクエン酸を小さじ1杯溶かした「クエン酸水」や、水とお酢を1:1で混ぜた「お酢スプレー」を作り、生ゴミにシュッと吹きかけてみましょう。殺菌効果も期待できるので、臭いの発生を抑えることにもつながります。ただし、塩素系の漂白剤などと混ざると有毒なガスが発生する危険があるため、絶対に混ぜて使わないでくださいね。
2.3 乾燥させたコーヒーかすや茶殻で消臭
毎日飲むコーヒーやお茶の出がらしも、立派な消臭剤になります。コーヒーかすや茶殻には、臭いを吸着する小さな穴がたくさん空いているのです。使い方のコツは、しっかりと乾燥させること。湿ったままだとカビの原因になってしまうので、電子レンジで加熱したり、天日干ししたりして水分を飛ばしてから使いましょう。乾燥させたものを生ゴミに振りかけたり、お茶パックに入れてゴミ箱の隅に置いたりするだけで、気になる臭いを穏やかに吸い取ってくれます。
2.4 新聞紙で生ゴミを包み水分と臭いを吸収
読み終えた新聞紙も、生ゴミ対策の強い味方。新聞紙は水分をよく吸収するだけでなく、印刷に使われているインクのカーボン成分が臭いを吸着する働きも持っています。水分の多い生ゴミは、捨てる前にぎゅっと新聞紙で包んでみましょう。これだけで、ゴミ箱の中に水分や臭いが広がるのをぐっと抑えられます。ゴミ箱の底に何枚か敷いておくのも、汚れ防止と消臭の一石二鳥になりますよ。
2.5 キッチンのアルコールスプレーで除菌消臭

普段、食卓や調理台の除菌に使っているキッチン用のアルコールスプレーも、生ゴミの臭い対策に役立ちます。臭いの根本的な原因は雑菌の繁殖ですから、原因となる菌を直接除菌してしまえば、臭いの発生を元から抑えることができます。三角コーナーの生ゴミにシュッと一吹きする習慣をつけるだけで、キッチンの空気がずいぶん快適になります。手軽にできる予防策として、ぜひ試してみてください。
2.6 塩を振って生ゴミの水分を抜く
お野菜を塩もみすると水分が出るように、生ゴミにも塩を振ることで水分を外に出すことができます。これは「浸透圧」という働きによるものです。生ゴミの臭いの大きな原因である水分を減らすことで、雑菌が繁殖しにくい環境を作り、腐敗を遅らせる効果が期待できます。特に、スイカの皮や野菜くずなど、水分の多い生ゴミが出た時に試してみてください。ただし、塩分は金属を錆びさせることもあるので、ステンレス製の三角コーナーなどで使用する際は、長時間放置しないように気をつけましょう。
2.7 生ゴミを冷凍して菌の繁殖をストップ
「とにかく次のゴミの日まで、この臭いを完全に止めたい!」という時に最も効果的なのが、生ゴミを冷凍してしまう方法です。臭いの原因である雑菌は、温度が低いと活動できなくなります。冷凍庫に入れてしまえば、腐敗の進行が完全に止まり、臭いも全く発生しません。水気をよく切った生ゴミを小さなポリ袋に入れて口を固く縛り、ゴミの日まで冷凍庫で保管しましょう。特に、魚の内臓や肉の脂身など、臭いが強烈なものや、気温が高くなる夏場には、この方法が心強い味方になってくれますよ。
3. 【臭いを元から断つ】生ゴミの臭いを発生させないための予防策
キッチンに漂う嫌な臭い。その原因となる生ゴミは、臭いが発生してから慌てて対処するよりも、そもそも臭わせないように「予防」することが何よりも大切です。日々の暮らしの中でほんの少し意識を変えるだけで、ゴミの日まで気持ちよく過ごせるようになりますよ。ここでは、臭いを元から断つための、かんたんな予防策をご紹介します。
3.1 とにかく生ゴミの水分をしっかり切る
生ゴミの臭いの最大の原因は、なんといっても「水分」です。雑菌は水分と栄養、そして適度な温度があると、あっという間に増殖してしまいます。この雑菌がゴミを分解する過程で、あの嫌な腐敗臭が発生するのです。つまり、ゴミを捨てる前に水分をできる限り取り除くことが、臭い対策の基本中の基本となります。
3.1.1 三角コーナーには水切りネットを使う
調理中に出る野菜くずなどを入れる三角コーナーは、常に濡れていて雑菌が繁殖しやすい場所。ここに溜まった生ゴミの水分を効率よく切るために、水切りネットの活用は欠かせません。ゴミを捨てる際には、ネットの口を閉じ、上から手でぎゅっと押さえて水分を絞りましょう。このひと手間だけで、ゴミ箱の中の環境が大きく変わりますよ。
水切りネットには、主に不織布タイプとストッキングタイプがあります。それぞれの特徴に合わせて使い分けるのもおすすめです。
種類 | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
不織布タイプ | 目が細かく、油分や小さなゴミもしっかりキャッチしてくれます。丈夫で破れにくいのも嬉しいポイントです。 | 揚げ物の油を濾したり、細かい茶殻を捨てたりすることが多い方。 |
ストッキングタイプ | 伸縮性に優れ、どんな形の三角コーナーにもぴったりフィットします。水切れが非常に良いのが特長です。 | とにかく水切れの良さを重視し、素早く水分を切りたい方。 |
3.1.2 野菜の皮は乾かしてから捨てる
調理で出た野菜の皮や、果物の芯などは、特に水分を多く含んでいます。これらはすぐに三角コーナーへ入れず、捨てる前に少し乾かす習慣をつけてみましょう。新聞紙や広告のチラシ、キッチンペーパーなどの上に広げて、半日ほど置いておくだけでも効果があります。特にスイカやメロンの皮、とうもろこしの芯などは、意識して乾かしてから捨てるのがおすすめです。
3.2 ゴミ箱に入れる前のひと工夫
水分をしっかり切った生ゴミも、ゴミ箱に入れる前にもうひと工夫することで、さらに臭いを抑えることができます。ゴミの日まで臭いを閉じ込めて、快適なキッチンを保ちましょう。
3.2.1 新聞紙やチラシで個別に包む
読み終えた新聞紙や不要なチラシは、優れた消臭・吸湿アイテムになります。水分を切った生ゴミを、捨てる前に新聞紙でくるりと包んでみてください。紙が残った水分を吸い取ってくれるだけでなく、新聞のインクに含まれる炭素の成分が臭いを吸着してくれる効果も期待できます。特に魚のアラやお肉の脂身など、臭いが強いものを捨てる際にはぜひ試していただきたい方法です。
3.2.2 小さなポリ袋に入れて口を固く縛る
臭いを物理的に閉じ込めてしまう、最も確実な方法です。生ゴミを小さなポリ袋に入れ、袋の中の空気をできるだけ抜いてから、口を数回ねじって固く縛ります。こうすることで、臭いが外に漏れ出すのをしっかりと防ぐことができます。お買い物の際にもらった小さなポリ袋や、パンの袋などを再利用するのも良いですね。特に気温が上がる夏場や、ゴミ収集日まで数日間ある場合にとても有効な対策です。
4. かんたん手作り 生ゴミ用消臭スプレーの作り方
市販の消臭剤も便利ですが、キッチンにあるおなじみの材料で、驚くほど効果的な消臭スプレーを手作りできるのをご存知でしたか? 環境にもお財布にもやさしく、思い立ったときにすぐに作れるのが手作りスプレーの素敵なところ。ここでは、生ゴミの臭いの性質に合わせて使い分けられる、3種類の消臭スプレーの作り方をご紹介します。暮らしの知恵として、ぜひ試してみてくださいね。
4.1 クエン酸水の作り方と使い方
魚や肉の生ゴミから発生するアンモニア臭は、アルカリ性の性質を持っています。そこに酸性のクエン酸スプレーを使うことで、臭いを中和してすっきりと消してくれるのです。お料理でレモンを添えるのと同じ原理と考えると、分かりやすいかもしれませんね。
4.1.1 クエン酸スプレーの材料と作り方

用意するものは、ドラッグストアや100円ショップで手軽に手に入るものばかりです。
材料 | 分量 |
---|---|
クエン酸(粉末) | 小さじ1杯 |
水 | 200ml |
スプレーボトル | 1本 |
作り方はとてもかんたん。スプレーボトルに水とクエン酸を入れ、粉が完全に溶けるまでよく振り混ぜるだけで完成です。
4.1.2 使い方と注意点
生ゴミに直接シュッと吹きかけるのはもちろん、三角コーナーやゴミ箱の底、フタの内側など、臭いが気になるところにスプレーしておくと、臭いの予防にもなります。ただし、塩素系の漂白剤や洗剤と混ざると有毒なガスが発生する危険があるため、絶対に一緒に使わないでください。また、鉄や大理石など、酸に弱い素材への使用は避けるようにしましょう。
4.2 重曹水の作り方と使い方
調理くずや野菜の皮など、生ゴミの酸っぱい腐敗臭には、弱アルカリ性の重曹が力を発揮します。お掃除でもおなじみの重曹は、酸性の臭いを中和してくれる、頼もしい暮らしの味方です。
4.2.1 重曹スプレーの材料と作り方
こちらも、ご家庭に常備されている方も多いのではないでしょうか。
材料 | 分量 |
---|---|
重曹 | 小さじ1杯 |
ぬるま湯(40℃くらい) | 200ml |
スプレーボトル | 1本 |
スプレーボトルに重曹とぬるま湯を入れ、よく振って溶かします。水でも溶けますが、ぬるま湯を使うと溶け残りが少なく、スムーズに作れますよ。
4.2.2 使い方と注意点
使い方はクエン酸スプレーと同じように、臭いが気になる生ゴミやゴミ箱に直接スプレーするだけ。特に、野菜くずなどを捨てた後にひと吹きしておくと効果的です。ただし、重曹は水に溶けにくい性質があるため、スプレーの噴射口で固まって詰まってしまうことがあります。使い終わったらノズル部分を水で軽くすすいでおくと、次に使うときも快適です。アルミ製品に使用すると黒ずみの原因になるため、避けてくださいね。
4.3 ハッカ油スプレーの作り方 虫除けにも効果的
消臭だけでなく、キッチンを爽やかな香りで満たしたい方には、ハッカ油を使ったスプレーがおすすめです。スーッとする清涼感のある香りは、気分をリフレッシュさせてくれるだけでなく、コバエなどの虫が嫌う香りなので、虫除け効果も期待できるのが嬉しいポイントです。
4.3.1 ハッカ油スプレーの材料と作り方
水と油は混ざりにくいため、無水エタノールを一緒に使って混ざりやすくするのがコツです。
材料 | 分量 |
---|---|
ハッカ油 | 10〜20滴 |
無水エタノール | 10ml |
精製水(または水道水) | 90ml |
スプレーボトル(ポリスチレン(PS)製以外) | 1本 |
まず、スプレーボトルに無水エタノールとハッカ油を入れてよく振り混ぜます。そこに精製水を加えて、さらに振れば出来上がりです。
4.3.2 使い方と注意点
生ゴミに直接かけるほか、ゴミ箱のフタや周り、コバエが発生しやすい場所にスプレーしておくと効果的です。使う前にはボトルをよく振ってからお使いください。注意点として、ハッカ油の成分がプラスチックの一種であるポリスチレン(PS)を溶かすことがあるため、スプレーボトルはポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、ガラス製のものを選びましょう。また、香りが強いため、ペット、特に猫を飼っているご家庭では使用を控えるようにしてくださいね。
5. 場所別に見る生ゴミの臭い対策
生ゴミそのものだけでなく、キッチンにふんわりと漂う嫌な臭い。その原因は、三角コーナーやゴミ箱にこびりついた汚れかもしれません。臭いの発生源となりやすい場所ごとに、的を絞った対策ですっきり快適なキッチンを取り戻しましょう。
5.1 キッチンの三角コーナーと排水口の臭い消し
調理中に出る野菜くずなどを受け止める三角コーナーや排水口のゴミ受けは、常に湿っていて雑菌が繁殖しやすい場所。ぬめりやカビは、強烈な臭いの元凶です。汚れが軽いうちに、こまめにお手入れするのが臭いを防ぐ一番の近道ですよ。
5.1.1 環境にやさしい重曹とクエン酸を使ったお掃除
食品にも使われる重曹とクエン酸なら、キッチンでも安心してお使いいただけます。シュワシュワと発泡する力で、ぬめりや汚れを浮かせて落とします。
- 三角コーナーやゴミ受けの中身を空にします。
- 全体にまんべんなく重曹を振りかけます(1/2カップほどが目安です)。
- 重曹の上から、クエン酸水(水200mlにクエン酸小さじ1を溶かしたもの)か、お酢をスプレーボトルで吹きかけます。
- シュワシュワと泡が出てきたら、そのまま5〜10分ほど置きます。
- 時間が経ったら、使い古しの歯ブラシなどで優しくこすり、汚れを落とします。
- 最後にお湯でしっかりと洗い流せば、すっきりきれいに。
5.1.2 しつこい汚れや臭いを元から断つ市販の漂白剤
ぬめりや黒カビがひどい時には、市販のキッチン用塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)を使った徹底除菌がおすすめです。製品に表示されている使用方法をよく読み、必ず換気をしながらゴム手袋を着用してください。酸性タイプの製品と混ざると有毒なガスが発生して大変危険ですので、絶対に同時に使用しないでくださいね。
5.2 ゴミ箱本体に染み付いた臭いを取る掃除方法
ゴミ袋を交換したばかりなのに、なんだかゴミ箱の周りが臭う…。そんな時は、ゴミ袋から漏れ出た水分や汚れがゴミ箱本体に染み付いているのかもしれません。月に一度を目安に、ゴミ箱そのものもお掃除してあげましょう。
まずはゴミ箱を空にして、浴室や屋外で丸洗いするのが一番です。食器用の中性洗剤とスポンジで洗い、水でよくすすぎます。もし丸洗いが難しい場合は、固く絞った雑巾で内側と外側を丁寧に水拭きするだけでも効果があります。
それでも臭いが取れない場合は、臭いの種類に合わせたひと工夫を試してみましょう。
臭いの種類 | 原因 | 効果的な洗浄剤 | お掃除方法 |
---|---|---|---|
酸っぱい腐敗臭 | 生ゴミの腐敗(酸性の臭い) | 重曹(アルカリ性) | 水で練った重曹ペーストを臭いの気になる部分に塗り、しばらく置いてから拭き取ります。 |
アンモニア臭など | 魚介類などの臭い(アルカリ性の臭い) | クエン酸(酸性) | クエン酸水をスプレーして拭き取ります。頑固な汚れにはキッチンペーパーで湿布をすると効果的です。 |
お掃除が終わった後の大切なポイントは、水分が残らないよう、から拭きをしてから風通しの良い場所で完全に乾かすこと。水分はカビや雑菌が繁殖する原因になってしまいます。仕上げにアルコールスプレーで除菌しておくと、さらに清潔が長持ちしますよ。
6. 【市販品】ドラッグストアで買えるおすすめ生ゴミ消臭グッズ
手作りの消臭スプレーも素敵ですが、「もっと手軽に、確実に臭いを抑えたい」と感じる日もありますよね。そんな時に頼りになるのが、ドラッグストアやスーパーで手軽に購入できる市販の消臭グッズです。忙しい毎日の中でも、上手に活用してキッチンを快適な空間に保ちましょう。
ここでは、代表的な3つのタイプと、それぞれの選び方のポイントをご紹介します。
6.1 スプレータイプの消臭剤
気になる臭いに気づいた時、シュッとひと吹きするだけで、すぐに効果を実感できるのがスプレータイプの魅力です。生ゴミに直接吹きかけるだけでなく、ゴミ箱の中やその周辺の空間にも使えます。除菌や抗菌効果をうたう製品も多く、臭いの原因菌に直接アプローチできるのが嬉しいポイントですね。
チェックポイント | 内 dung |
---|---|
香りの種類 | 爽やかな柑橘系やミント系、香りでごまかさない無香料タイプなど様々です。キッチンの雰囲気に合わせてお好みのものを選びましょう。 |
付加効果 | 消臭だけでなく、「除菌」「抗菌」「防カビ」「コバエよけ」といった嬉しい効果がプラスされた商品もあります。目的に合わせて選ぶと、より快適になりますよ。 |
成分 | 食品にかかっても安心な天然由来成分や、アルコールベースのものなどがあります。小さなお子様やペットがいるご家庭では、成分表示を確認すると安心です。 |
代表的な商品には、エステーの「消臭力 生ゴミ用スプレー」や、KINCHOの「生ゴミが臭う前に」などがあります。どちらもスーパーやドラッグストアで手軽に手に入ります。
6.2 ゴミ箱に貼るタイプの消臭剤
「毎回スプレーするのは少し面倒…」という方には、ゴミ箱のフタの裏などに貼っておくだけで、消臭効果が持続するタイプがおすすめです。一度セットすれば1〜2ヶ月ほど効果が続くものが多く、手間をかけずに臭い対策ができます。交換時期が分かりやすい工夫がされている製品も便利です。
選ぶ際は、ゴミ箱の大きさに合ったサイズのものか、効果の持続期間はどれくらいか、そして好みの香りかどうかをチェックしましょう。消臭成分がゲル状になっているものや、活性炭や消臭フィルターを使ったものなど、様々な種類があります。
小林製薬の「ゴミサワデー」シリーズは香りの種類も豊富で、長年愛されている定番商品。また、アース製薬の「コバエがホイホイ ゴミ箱用」のように、コバエ対策も同時にできる製品は、特に夏場に心強い味方となってくれます。
6.3 防臭効果の高いゴミ袋
臭いの対策として、実はとても効果的なのが「臭いを元から閉じ込める」こと。特殊な素材で作られた防臭効果の高いゴミ袋は、生ゴミの嫌な臭いを根本からシャットアウトしてくれます。
特に、魚のアラや傷みやすい果物の皮など、特に臭いが気になるものを捨てる時に大活躍。夏場の旅行で数日間家を空ける時や、ゴミの収集日まで間がある時なども安心です。普段使いのゴミ袋とは別に、臭いの強いゴミ専用としていくつか常備しておくと、いざという時にとても重宝しますよ。
驚異的な防臭力で知られるクリロン化成の「BOS(ボス)」は、もともと医療向けに開発された素材を使っているため、その効果は折り紙付き。様々なサイズが展開されているので、キッチンの生ゴミ用にはSサイズやSSサイズが使いやすいでしょう。ドラッグストアやベビー用品店、ホームセンターなどで探してみてくださいね。
7. まとめ
キッチンに立つたび気になる生ゴミの臭い。その主な原因は「水分」と、それを好む「雑菌」の仕業でした。だからこそ、一番大切なのは生ゴミの水分をしっかり切ること。そのひと手間を基本に、重曹やお酢など家にあるものを上手に使えば、臭いは驚くほど抑えられます。ご紹介した簡単な工夫を取り入れて、憂鬱な臭いとさよならし、すっきりと心地よい毎日を過ごしましょう。
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