ヘッドライトの黄ばみの落とし方!激落ちくんやマジックリンを使う方法も

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愛車のヘッドライト、なんだか黄ばんで古びて見えませんか。夜間の運転で少し暗く感じ始めたら、それは黄ばみのサインかもしれません。この記事では、ヘッドライトの黄ばみの原因から、ご自分でできる簡単な落とし方、そして輝きを長持ちさせるコーティングのコツまで、手順を追って丁寧にご紹介します。実は、黄ばみは身近なものでも落とせますが、再発させないためには仕上げのコーティングがとても大切。すっきりと透明なライトを取り戻し、安心で快適な毎日を送りましょう。

目次

1. ヘッドライトが黄ばむ主な3つの原因

大切に乗っている愛車のヘッドライトが、いつの間にか黄ばんで曇っている…。そんな経験はありませんか?まるで車の目がしょんぼりしているようで、見た目の印象も古く感じられてしまいますよね。実はこの黄ばみ、見た目だけの問題ではないのです。まずは、なぜヘッドライトが黄ばんでしまうのか、その主な3つの原因を一緒に見ていきましょう。原因を知ることで、日頃のケアのヒントも見つかりますよ。

1.1 原因1 紫外線による素材の劣化

ヘッドライトの黄ばみが起こる一番の原因は、私たちのお肌のシミやシワと同じ「紫外線」です。驚かれるかもしれませんが、車のヘッドライトも人間のお肌と同じように、太陽の光を浴び続けることで少しずつダメージを受けているのです。

現在の車のヘッドライトの多くは、「ポリカーボネート」という、軽くて丈夫なプラスチックのような素材で作られています。昔のガラス製と違って、万が一の事故の際に破片が飛び散りにくいという大切な役割も担っています。しかし、このポリカーボネートは紫外線に弱いという弱点があるのです。

もちろん、メーカーもそのことは承知の上で、新品のヘッドライトには「ハードコート」と呼ばれる透明な保護フィルムのようなものが表面に施されています。ちょうど、私たちがお肌に日焼け止めを塗るのと同じですね。このハードコートが、紫外線や雨風からヘッドライト本体を守ってくれているのです。

ところが、長年車に乗っていると、この大切なハードコートが紫外線や酸性雨などの影響で少しずつ剥がれたり、劣化したりしてしまいます。すると、守りを失ったポリカーボネートが直接紫外線を浴びることになり、素材そのものが化学変化を起こして黄ばんでしまうのです。これが、ヘッドライトの黄ばみの正体です。

1.2 原因2 ヘッドライトの熱による変色

もう一つの原因は、ヘッドライト自身の「熱」です。特に、昔ながらのハロゲンランプを使っているヘッドライトは、点灯するとかなりの高温になります。このライトが発する熱が、内側からじわじわとポリカーボネートを温め、素材の変色を促してしまうことがあるのです。

外側からは紫外線、内側からはライトの熱という、両側からの影響で劣化が進んでしまうのですね。最近の車に多いLEDライトはハロゲンランプに比べて発熱が少ないため、この熱による影響は受けにくくなっていますが、長時間の点灯はやはり注意が必要です。

1.3 原因3 洗車傷や飛び石による細かい傷

紫外線や熱からヘッドライトを守ってくれているハードコートですが、物理的なダメージによっても劣化が進みます。その代表的なものが、日頃の洗車や走行中の飛び石でついてしまう、目に見えないほどの無数の小さな傷です。

例えば、車が汚れている時に乾いた布で拭いてしまったり、硬いブラシの洗車機を頻繁に利用したりすると、表面に細かい傷がついてしまいます。また、高速道路などを走っていると、前の車が跳ね上げた小石が当たって傷がつくこともあります。

こうした無数の小さな傷は、それ自体が光を乱反射させてくすみの原因になるだけでなく、傷の隙間に汚れが入り込んで黄ばみに見えたり、そこからハードコートの剥がれが始まったりするきっかけにもなります。良かれと思ってやっていた洗車が、かえって黄ばみの原因を作っていた、なんてこともあるかもしれませんね。

原因主な要因劣化のメカニズム
紫外線太陽光表面の保護コート(ハードコート)を劣化させ、その下の素材(ポリカーボネート)が変質・変色する。
ヘッドライトの熱ハロゲンランプなどの熱ライトの内側から素材を加熱し、変色を促進させる。
細かい傷洗車、飛び石、経年劣化保護コートに無数の傷がつき、そこから劣化が始まったり、汚れが溜まったりして黄ばみ・くすみに繋がる。

2. ヘッドライトの黄ばみを放置する危険性 車検に通らないことも

愛車のヘッドライト、少し黄ばんでいるけれど「まだ大丈夫かな」なんて、つい後回しにしていませんか?実はその黄ばみ、見た目が古く見えるだけでなく、思わぬ危険や出費につながるサインかもしれません。ここでは、ヘッドライトの黄ばみをそのままにしておくことの危険性について、少し詳しくお話ししますね。

2.1 見た目だけじゃない!黄ばみがもたらす3つのデメリット

ヘッドライトの黄ばみは、単なる「汚れ」ではありません。放置することで、主に3つの困ったことを引き起こす可能性があります。

2.1.1 1. 夜間の視界が悪くなり、運転が危険に

ヘッドライトの黄ばみや曇りは、レンズの表面にできた細かい傷や劣化した層が原因です。これがフィルターのようになってしまい、ヘッドライト本来の明るさを妨げてしまうのです。光が弱まると、夜道や雨の日、トンネルの中などで視界が悪くなり、歩行者や障害物の発見が遅れてしまう危険性があります。ご自身だけでなく、大切なご家族を乗せている時を思うと、少し心配になりますよね。

2.1.2 2. 車が古く見えてしまう

「目は口ほどに物を言う」と言いますが、これは車にも当てはまるかもしれません。ヘッドライトは、まさに「車の目」。ここが黄ばんで曇っていると、ボディをどんなにきれいに磨いても、車全体が古びて疲れた印象に見えてしまいます。せっかく大切に乗っている愛車ですから、いつでもシャキッとした表情でいてほしいものですね。

2.1.3 3. 車検に通らず、思わぬ出費につながることも

そして、最も気をつけたいのが「車検」です。現在、車検ではヘッドライトの検査基準が厳しくなっており、黄ばみが原因で光量が足りず、不合格になってしまうケースが少なくありません。もし不合格となれば、再検査のための費用や手間がかかるだけでなく、最終的には高額なヘッドライト交換が必要になることも。早めのお手入れが、結果的に一番の節約になるかもしれません。

2.2 ヘッドライトの黄ばみが車検で不合格になる理由

では、なぜヘッドライトが黄ばんでいると車検に通らないのでしょうか。その理由は、国の定める「道路運送車両の保安基準」というルールにあります。

2.2.1 光量(明るさ)の基準を満たせない

車検では、ヘッドライトの明るさが「カンデラ(cd)」という単位で測定されます。黄ばんだレンズは光を遮ってしまうため、この基準値を満たせなくなるのです。

検査項目主な基準
光度(明るさ)すれ違い用前照灯(ロービーム)1灯につき6,400カンデラ以上であること
光の色白色であること(黄ばみにより光が黄色く変色し、基準外と判断される場合がある)

特に2015年9月からは、それまでのハイビーム検査から、より日常的に使うロービームでの検査が主流になりました。ロービームは黄ばみの影響を直接受けやすいため、以前よりも厳しくチェックされるようになったのです。
より詳しい基準については、国土交通省のウェブサイトで確認することができます。

2.2.2 光軸がずれて検査に合格できない

黄ばみや無数の傷は、光を乱反射させる原因にもなります。光がまっすぐ進まずに散ってしまうと、定められた範囲を正しく照らすことができなくなり、「光軸のズレ」として不合格になることがあります。これは、対向車や前を走る車を眩惑させてしまう原因にもなり、大変危険です。

2.3 もし車検に落ちてしまったら?

もしもヘッドライトの黄ばみが原因で車検に不合格となってしまった場合、まずはヘッドライトの黄ばみを除去するか、ヘッドライトユニット自体を交換する必要があります。その上で、再度検査を受けなければなりません。

黄ばみ除去の作業を業者に依頼すればその費用がかかりますし、もしヘッドライトユニットを交換することになれば、部品代と工賃で数万円から、車種によっては10万円以上の高額な出費になることも。そうなる前に、日頃からこまめにお手入れをしておくことが、いかに大切かお分かりいただけるかと思います。

「ちょっと黄ばんできたかな?」と感じた時が、お手入れの始めどき。次の章では、ご自身でできる黄ばみの落とし方をご紹介しますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

3. 自分でできるヘッドライトの黄ばみの落とし方【レベル別】

愛車のヘッドライト、なんだか白く曇ったり、黄ばんだりしていませんか?まるで目が疲れているように見えて、少し残念な気持ちになりますよね。でも、ご安心ください。その黄ばみ、ご自身の力でクリアな輝きを取り戻せるかもしれません。ここでは、黄ばみの程度に合わせた3つのレベルのお手入れ方法をご紹介します。ご自身の愛車の状態を確かめながら、ぴったりの方法を見つけてみてくださいね。

3.1 軽度の黄ばみにおすすめの落とし方

「最近、少し黄ばんできたかな?」と感じるくらいの、初期段階の黄ばみにおすすめなのが、研磨剤(コンパウンド)の入っていない、専用のヘッドライトクリーナーを使う方法です。作業も簡単で、時間もかからないので、まずはこちらから試してみてはいかがでしょうか。

3.1.1 ヘッドライトクリーナー(研磨剤なし)を使った簡単な手順

研磨剤なしのクリーナーは、化学成分の力で表面の汚れや軽い黄ばみを浮かせて落とすため、ヘッドライトの素材を傷つける心配が少なく、初心者の方でも安心して使えます。カー用品店などで手軽に購入できますよ。

3.1.1.1 準備するもの
  • ヘッドライトクリーナー(研磨剤なしタイプ)
  • マイクロファイバークロス(または柔らかい布)を2〜3枚
  • マスキングテープ
  • カーシャンプー
  • バケツとスポンジ
3.1.1.2 作業手順
  1. 洗車と水分除去
    まずは、ヘッドライト周りの砂やホコリをきれいに洗い流します。砂などが残っていると、拭き上げの際に傷がつく原因になりますので、丁寧に洗いましょう。洗い終わったら、水分をマイクロファイバークロスで優しく拭き取ってください。
  2. マスキング
    クリーナー液がヘッドライト周りの塗装面やゴム部分に付着するのを防ぐため、ヘッドライトの縁をぐるりとマスキングテープで保護します。このひと手間が、きれいな仕上がりにつながりますよ。
  3. クリーナーで磨く
    マイクロファイバークロスにクリーナー液を適量とり、ヘッドライト全体に優しく塗り広げるように磨いていきます。円を描くのではなく、一定方向に動かすのがコツです。製品の説明書に記載された方法に従ってくださいね。
  4. 拭き上げ
    きれいなマイクロファイバークロスで、クリーナー液をきれいに拭き取ります。拭き残しがないか、様々な角度から確認しましょう。これだけで、驚くほど透明感が戻ってくるはずです。

3.2 頑固な黄ばみにおすすめの落とし方

長年の紫外線や熱で劣化し、クリーナーだけでは落としきれない頑固な黄ばみには、少し本格的なお手入れが必要です。研磨剤(コンパウンド)や耐水ペーパーを使って、黄ばんだ表面を薄く削り取る方法です。少し手間はかかりますが、見違えるほどきれいになりますので、挑戦してみる価値は十分にありますよ。

3.2.1 コンパウンド(研磨剤)で磨く方法

コンパウンドとは、車の塗装面の小傷などを消すための研磨剤のことです。粒子の細かさによって「細目」「中目」「極細」などの種類があります。黄ばみの状態に合わせて使い分けることで、表面を滑らかに磨き上げることができます。

3.2.1.1 準備するもの
  • コンパウンド(細目、極細など2〜3種類あると便利です)
  • スポンジ(コンパウンド用)
  • マイクロファイバークロスを数枚
  • マスキングテープ
  • カーシャンプー
3.2.1.2 作業手順
  1. 洗車とマスキング
    上記クリーナーの方法と同様に、まずはヘッドライト周りをきれいに洗い、水分を拭き取ります。その後、塗装面を保護するためにマスキングテープを丁寧に貼りましょう。
  2. コンパウンドで磨く
    最初は「細目」など、少し粗めのコンパウンドをスポンジにとり、ヘッドライトを磨いていきます。力を入れすぎず、縦、横と方向を変えながら均一に磨くのがポイントです。磨き終わったら、一度クロスで拭き取ります。
  3. さらに細かいコンパウンドで仕上げる
    次に「極細」など、より粒子の細かいコンパウンドで磨き、表面を滑らかに整えていきます。この作業で、磨き傷が消え、透明感とツヤが生まれます。
  4. きれいに拭き上げる
    最後に、きれいなマイクロファイバークロスでコンパウンドを完全に拭き取れば完成です。

3.2.2 耐水ペーパーで本格的に黄ばみを除去する方法

これは、黄ばみ除去の最終手段とも言える方法です。耐水ペーパー(紙やすり)で黄ばみの原因となっている劣化した表面(ハードコート)を物理的に削り落とします。非常に効果が高い反面、やり方を間違えると深い傷が残ってしまう可能性もあるため、慎重に作業を進めましょう。

3.2.2.1 準備するもの
  • 耐水ペーパー(#1000、#1500、#2000など番手の違うものを数種類)
  • サンドペーパー用の当て板(ブロック)
  • コンパウンド(極細または液体タイプ)
  • その他、洗車道具やマスキングテープ、クロスなど
3.2.2.2 作業手順
  1. 洗車と入念なマスキング
    作業中に誤って塗装面を削ってしまわないよう、マスキングテープを2重、3重に貼り、広範囲をしっかりと保護してください
  2. 粗い番手の耐水ペーパーで削る
    まず、#1000程度の粗い番手の耐水ペーパーを水で濡らしながら、ヘッドライト表面を削っていきます。この時、黄ばんだ削りカスが出てきます。全体が白く均一になるまで、優しく磨きましょう。
  3. 番手を上げて表面を滑らかにする
    次に#1500、#2000と、徐々にペーパーの番手を上げて(目を細かくして)磨いていきます。前の工程でついた磨き傷を、より細かい傷で消していくイメージです。番手を変えるごとに、磨く方向を90度変えると、磨き残しが少なくなりますよ。
  4. コンパウンドで最終仕上げ
    #2000まで磨き終わると、表面はすりガラスのように白く曇った状態になります。最後に極細のコンパウンドで磨き上げることで、この曇りが消え、新品のような透明感が蘇ります。

3.3 身近なもので黄ばみを落とす裏ワザと注意点

「専用の道具を揃えるのは少し大変…」という方のために、ご家庭にあるもので試せる裏ワザもご紹介します。ただし、これらは本来の用途とは異なる使い方であり、ヘッドライトの素材を傷めてしまう可能性もあります。あくまで応急処置として、試される場合は目立たない場所で確認してから、自己責任でお願いしますね。

3.3.1 激落ちくん(メラミンスポンジ)を使う方法

お掃除で大活躍のメラミンスポンジ「激落ちくん」ですが、実はヘッドライトの黄ばみ落としにも使えると言われています。これは、メラミンスポンジが非常に硬い樹脂でできており、水をつけてこすることで表面を削り取る研磨作用があるためです。

メリットデメリット・注意点
手軽に手に入り、安価に試せる。表面のコーティングを剥がし、無数の細かい傷をつけてしまう
軽い黄ばみなら、水だけで落とせる場合がある。一時的にきれいになっても、傷のせいで黄ばみが再発しやすくなる。
ゴシゴシ強くこするのは絶対に避ける。

もし試す場合は、たっぷりの水を含ませ、力を入れずに優しく撫でるようにこすってください。作業後は、必ず後述するコーティング剤で表面を保護することが不可欠です。

3.3.2 マジックリンなどアルカリ性洗剤を使う方法

キッチンの油汚れに強い「マジックリン」などのアルカリ性洗剤も、黄ばみ落としに効果があると言われることがあります。これは、黄ばみの原因の一つである油性の汚れを分解する力があるためです。

メリットデメリット・注意点
ご家庭にあるもので手軽に試せる。アルカリ成分がヘッドライトの素材(ポリカーボネート)を傷める恐れがある
表面の油分や汚れを落とす効果が期待できる。液だれして塗装面に付着すると、シミや変色の原因になる。
長時間の放置は絶対にせず、すぐに大量の水で洗い流す必要がある。

こちらも、あくまで応急処置的な方法です。洗剤を吹き付けてすぐに水で洗い流す程度にとどめ、長時間の使用は避けましょう。愛車を大切に思うなら、やはり専用のクリーナーやコンパウンドを使用するのが最も安心な方法と言えます。

4. ヘッドライトの黄ばみ落とし後はコーティングが必須!再発を防ぐ方法

せっかく頑張って磨き上げたヘッドライト、透き通るような輝きが戻ると、まるで愛車が若返ったようで嬉しいものですよね。でも、実は黄ばみ落としの作業は、ここで終わりではないんです。この輝きを長く保つためには、もうひと手間、とても大切な仕上げの工程が残っています。それが「コーティング」です。

黄ばみを落としただけの状態は、例えるなら、古い角質を落としたばかりのデリケートな「すっぴん肌」のようなもの。ここからしっかりと保護してあげないと、紫外線などの刺激ですぐにまたトラブルが起きてしまいます。ここでは、なぜコーティングが必要なのか、そしてご自身でできるコーティングの方法を、わかりやすく丁寧にご紹介しますね。

4.1 なぜコーティングが必要なのか

新車のヘッドライトの表面には、実は「ハードコート」という、紫外線や細かい傷から素材を守るための強力な保護膜が施されています。しかし、年月が経つとこのハードコートが劣化し、黄ばみや曇りの原因となってしまうのです。

ヘッドライトクリーナーやコンパウンドで黄ばみを落とす作業は、この劣化したハードコート層を、黄ばみと一緒に削り取っていることになります。そのため、磨き上げた直後のヘッドライトは、素材であるポリカーボネートがむき出しの状態。紫外線や雨風のダメージを直接受けてしまう、とても無防備な状態なのです。

このまま放置してしまうと、保護膜がないため以前よりもっと早いスピードで黄ばみが再発してしまいます。そうならないためにも、削り取ったハードコートの代わりに新しい保護膜となる「コーティング」を施し、紫外線や汚れからヘッドライトをしっかりと守ってあげることが不可欠なのです。

4.2 ヘッドライトコーティング剤の種類と選び方

お店に行くと様々な種類のコーティング剤が並んでいて、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。ご自身のカーライフや、どれくらいの手間で作業したいかに合わせて選ぶのがおすすめです。主な種類の特徴を下の表にまとめてみました。

種類特徴持続期間の目安こんな方におすすめ
ガラス系コーティング(硬化型)硬いガラス質の被膜を形成し、高い保護能力と深いツヤが魅力。プロ仕様に近い本格的な仕上がりになります。約1年~3年一度の作業で長持ちさせたい方、青空駐車で紫外線が気になる方
ポリマー系コーティング(樹脂系)油脂や樹脂を主成分とし、手軽に施工できるのが特徴。ツヤ出し効果も高く、価格も手頃なものが多いです。約3ヶ月~6ヶ月初めてコーティングに挑戦する方、こまめに洗車やお手入れをするのが好きな方
スプレータイプヘッドライトに直接スプレーして拭き上げるだけなので、作業がとても簡単。ムラになりにくいのも嬉しいポイントです。約1ヶ月~3ヶ月とにかく手軽に、時間をかけずに済ませたい方

どのタイプを選ぶか決まったら、製品のパッケージをよく見て「紫外線(UV)カット機能」があるものを選ぶと、より黄ばみの再発防止に効果が期待できますよ。

4.3 自分でできるコーティングの施工手順

ここでは、塗り込むタイプのコーティング剤を使った基本的な手順をご紹介します。作業を始める前には、必ずお使いになる製品の説明書をよく読んでくださいね。天気の良い、風の少ない日に行うのがおすすめです。

  1. 4.3.1 準備とマスキング まずは、コーティング剤のセットに含まれているもの(液剤、スポンジ、クロスなど)を確認します。それとは別に、ボディを保護するための「マスキングテープ」を用意しましょう。ヘッドライトの周りのボディ部分にコーティング剤が付かないよう、隙間なくテープで覆っていきます。このひと手間が、仕上がりの美しさを左右します。
  2. 4.3.2 脱脂(だっし)作業 黄ばみ取りで使ったコンパウンドの油分や、目に見えない汚れがヘッドライト表面に残っていると、コーティングがうまく密着しません。市販の「シリコンオフ」などの脱脂剤をきれいな布に含ませ、表面を優しく拭き上げましょう。キュッキュッとした感触になれば、油分が落ちたサインです。
  3. 4.3.3 コーティング剤の塗布 いよいよコーティング剤を塗っていきます。付属のスポンジやクロスに液剤を適量つけ、一定方向に薄く、均一に塗り広げていきましょう。一度にたくさん付けすぎず、まずは縦方向に、次に横方向にと、塗りムラができないように丁寧に作業するのがコツです。液剤が乾く前に手早く作業しましょう。
  4. 4.3.4 乾燥と硬化 塗り終わったら、製品の説明書に書かれている時間に従って、しっかりと乾燥させます。この乾燥時間中に、ホコリが付いたり水に濡れたりしないように注意してください。特にガラス系コーティングは、完全に硬化するまでに時間がかかる場合があります。焦らず、じっくり待つことが、美しい輝きを長持ちさせる秘訣です。

コーティングが完了し、マスキングテープをそっと剥がせば、見違えるようにクリアになったヘッドライトの完成です。これでしばらくは、黄ばみの心配なく、気持ちよくドライブを楽しめますね。

5. プロに依頼する場合の費用相場とメリット

ご自身でヘッドライトの黄ばみを取る方法をご紹介してきましたが、「作業に自信がないな」「なんだか大変そう…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんなときは、無理せずプロにお願いするのも賢い選択のひとつです。専門の知識と道具で、まるで新車のような輝きを取り戻してくれますよ。

ここでは、プロに依頼する場合の費用や、どんな良いことがあるのかを詳しく見ていきましょう。

5.1 業者別ヘッドライト黄ばみ除去の費用相場

ヘッドライトの黄ばみ除去をお願いできる場所は、主に3つあります。それぞれに特徴と費用の目安がありますので、ご自身の希望に合わせて選んでみてくださいね。

業者の種類費用相場(左右両側)特徴
カー用品店約3,000円~10,000円手軽に依頼でき、費用も比較的お手頃。お買い物のついでに立ち寄れるのが魅力です。
ディーラー約10,000円~30,000円費用は少し高めですが、メーカー直営ならではの安心感があります。質の高いサービスを期待できます。
専門業者約10,000円~20,000円コーティング専門店など、専門的な技術と設備で丁寧に仕上げてくれます。仕上がりの美しさを求める方におすすめです。

5.1.1 カー用品店(オートバックスなど)

オートバックスやイエローハットといったおなじみのカー用品店は、最も気軽に相談できる場所でしょう。費用が比較的安く、作業時間も短いことが多いのが嬉しいポイント。お買い物の合間に作業をお願いできる手軽さも魅力ですね。ただし、店舗によっては施工後のコーティングがオプションの場合もあるため、どこまでの作業が含まれているか事前に確認しておくと安心です。

5.1.2 ディーラー

いつもお世話になっているディーラーにお願いするのも良い方法です。費用は他の業者に比べて少し高くなる傾向にありますが、メーカーの基準に沿った丁寧な作業と、純正品を使った質の高いコーティングが期待できます。愛車を安心して任せたい、という方にはぴったりですね。ただし、黄ばみの状態によっては部品交換を提案されることもあり、その場合は費用が大きく変わってきます。

5.1.3 専門業者

街のコーティング専門店や板金塗装工場なども、頼れるプロです。ヘッドライトのクリーニングとコーティングを専門に扱っているため、非常に高い技術力で、見違えるほどきれいに仕上げてくれるのが最大の特長。耐久性の高いコーティング剤を選べることも多く、美しい状態を長く保ちたい方におすすめです。少し探す手間はかかりますが、仕上がりにこだわりたいなら、ぜひ検討してみてください。

5.2 プロに依頼するメリットとデメリット

プロにお願いするかどうかを決めるために、メリットとデメリットを整理してみましょう。ご自身の時間や予算と相談しながら、最適な方法を選んでくださいね。

【プロに依頼するメリット】

  • 仕上がりがとにかく美しい
    専門の機材と薬剤、そして熟練の技術で、自分で行うのとは格段に違う、透明感のある仕上がりになります。ムラになる心配もありません。
  • 手間と時間を節約できる
    面倒な下準備から根気のいる磨き作業、最後のコーティングまで、すべてお任せできます。忙しい方には大きなメリットですね。
  • 失敗する心配がない
    自分で作業して、かえって傷を増やしてしまった…というような失敗がありません。安心して任せられるのは心強いです。
  • 効果が長持ちする
    プロが使用するコーティング剤は耐久性が高いものが多く、きれいな状態を長期間キープできます。

【プロに依頼するデメリット】

  • 費用がかかる
    当然ですが、自分で道具を揃えて行うよりも費用は高くなります。
  • 車を預ける必要がある
    作業中は車を預ける必要があり、即日で終わらない場合もあります。事前に予約が必要なことも多いでしょう。

ご自身で挑戦する楽しさもありますが、時間や手間をかけずに確実な結果を得たいなら、プロの力を借りるのが一番の近道かもしれません。愛車のヘッドライトがきれいになると、気分も晴れやかになりますよ。

6. ヘッドライトの黄ばみを予防する日頃のメンテナンス

一度きれいになったヘッドライト、その透明感をいつまでも保ちたいものですよね。実は、黄ばみを落とすことと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが、日頃のちょっとした心がけです。まるでお肌のお手入れのように、愛車のヘッドライトもやさしくケアしてあげることで、黄ばみの再発を防ぎ、輝きを長持ちさせることができますよ。

ここでは、今日からすぐに始められる、ヘッドライトの黄ばみを予防するためのメンテナンス方法をご紹介します。難しいことはありませんので、ぜひ暮らしの中に取り入れてみてくださいね。

6.1 紫外線から愛車を守る駐車の工夫

ヘッドライトの黄ばみの最大の原因は、なんといっても「紫外線」です。日焼け止めを塗らずに紫外線を浴び続けるとお肌がダメージを受けるように、ヘッドライトも紫外線によって素材が劣化し、黄ばんでしまいます。そこで、毎日の駐車場所を少し工夫するだけで、黄ばみの進行を大きく遅らせることができるのです。

ご自身の環境に合わせて、できることから試してみてはいかがでしょうか。

対策レベル具体的な方法ポイント
理想的な対策屋根付きの車庫やカーポートに駐車する紫外線や酸性雨などを直接防ぐため、最も効果的な方法です。愛車を長く大切に乗りたい方にはおすすめです。
手軽な対策車両用のボディカバーをかける駐車スペースに屋根がない場合に有効です。車全体を覆うことで、ヘッドライトを紫外線からしっかり保護できます。少し手間はかかりますが、効果は絶大です。
日常のひと工夫駐車の向きを工夫する長時間駐車する場合は、太陽の向きを意識してみましょう。建物の影に入るようにしたり、ヘッドライトが太陽と反対側を向くように駐車したりするだけでも、直射日光が当たる時間を減らせます。

6.2 やさしい洗車で傷を防ぐ

きれい好きの方ほど、ついゴシゴシと力を入れて洗車してしまいがちですが、それがかえってヘッドライトを傷つける原因になることも。洗車による細かい傷(洗車傷)は、汚れが溜まりやすくなるだけでなく、黄ばみや曇りを引き起こすきっかけになってしまいます。

ヘッドライトを洗うときは、「やさしく、丁寧に」が合言葉です。次のポイントを意識して、愛車にやさしい洗車を心がけましょう。

6.2.1 洗車の基本ステップ

まず、車全体にたっぷりの水をかけて、表面に付着した砂やホコリを洗い流します。このひと手間を省くと、スポンジで擦った際に砂やホコリが研磨剤のようになり、傷の原因になってしまいます。

次に、バケツでカーシャンプーをよく泡立てます。きめ細かい泡がクッションの役割を果たし、汚れを浮かび上がらせてくれるので、力は必要ありません。柔らかい洗車スポンジやマイクロファイバークロスに泡をたっぷりと含ませ、なでるようにやさしく洗いましょう。

洗い終わったら、シャンプーの成分が残らないよう、再びたっぷりの水で丁寧にすすぎます。最後に、吸水性の高いマイクロファイバークロスなどで、水滴が乾いてシミになる前にやさしく拭き上げれば完了です。

6.3 定期的なコーティングで保護膜を維持する

前の章でご紹介したヘッドライトコーティングは、黄ばみを落とした後の再発防止だけでなく、新品の状態を維持するためにも非常に効果的です。市販のコーティング剤の多くは、黄ばみの原因となる紫外線をカットする成分を含んでおり、ヘッドライトの表面に強力な保護膜を形成してくれます。

ただし、コーティングの効果は永久ではありません。製品によって異なりますが、効果の持続期間は数ヶ月から1~2年程度のものが一般的です。効果が薄れてくると、再び紫外線などのダメージを受けやすくなってしまいますので、定期的にコーティングを再施工することが、透明感を維持する秘訣です。

ご自身で施工される場合は、製品の説明書をよく読み、推奨されている期間を目安にメンテナンスの計画を立てておくと安心ですね。

7. まとめ

愛車の顔ともいえるヘッドライトの黄ばみは、見た目の印象を左右するだけでなく、放置すると車検に通らないこともある大切な問題です。主な原因は紫外線による素材の劣化。黄ばみの程度に合わせてクリーナーやコンパウンドを使えば、ご自身でもあの頃の透明感を取り戻すことができます。そして何よりも大切なのは、お手入れの後に必ずコーティングで保護してあげること。クリアな輝きを長持ちさせ、すっきりとした気持ちで素敵なカーライフをお過ごしくださいね。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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