押し入れの収納術│奥行きの活用方法や本棚にするアイディアも

押入れの奥行き、広くて便利そうに見えても、奥の物が取り出しにくかったり、スペースを持て余してしまったりと、悩みの種になることもありますよね。この記事では、そんな押入れの深い奥行きを賢く使いこなすための収納術や、DIYで本棚にするアイデア、ニトリや無印良品、100均で見つかる便利グッズまで、具体的なヒントをたっぷりご紹介します。読めばきっと、ご自宅の押入れがもっと使いやすく、快適な収納空間に変わるはずですよ。

目次

1. 押入れの奥行きってどれくらい?一般的なサイズと特徴

日本の住まいに古くからある押入れは、布団などをしまうための大切な収納スペースですよね。でも、その奥行きが思ったより深くて、「どうやって使ったらいいのかしら?」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは、押入れの一般的なサイズや、その奥行きがもたらす特徴について見ていきましょう。ご自宅の押入れと比べながら、これからの収納計画のヒントにしてくださいね。

1.1 押入れの標準的な奥行きと間口の寸法

押入れのサイズは、実は地域や建てられた年代によって少しずつ違いがあるんです。でも、多くの場合、布団を収納することを前提に設計されているため、奥行きにはある程度の共通性が見られます。

一般的に、押入れの奥行きは約75cmから85cm程度とされています。これは、一般的な敷布団(シングルサイズで幅100cm×長さ210cm程度)を三つ折り(幅100cm×長さ70cm程度)にして収納するのにちょうど良いサイズ感なんですよ。中には、マンションなどで少し浅めの約65cm~70cm程度のものや、逆に90cm近い深さを持つ押入れもあります。

間口(押入れの横幅)については、主に「一間(いっけん)」と「半間(はんげん)」の2つのタイプが代表的です。

種類一般的な間口の寸法一般的な奥行きの寸法備考
一間(いっけん)約165cm~180cm約75cm~85cm畳の長辺と同じくらいの幅です。
半間(はんげん)約80cm~90cm約75cm~85cm一間の約半分の幅です。

また、押入れの内部は、多くの場合「中段(ちゅうだん)」と呼ばれる棚板で上下に仕切られています。この中段の高さは、床から約70cm~80cmの位置に設けられるのが一般的で、下段に衣装ケースを置いたり、上段に布団をしまったりするのに便利な高さになっています。この中段があることで、奥行きのある空間を少しでも有効活用しやすくなっているんですね。

ご自宅の押入れの寸法を一度測ってみると、より具体的な収納プランを立てやすくなりますよ。

1.2 奥行きがある押入れのメリットと使いにくい点

押入れの深い奥行きは、一見すると「たくさん物が入って便利そう!」と感じますよね。確かにその通りで、大きなメリットがある一方で、ちょっとした使いにくさも潜んでいるんです。両方の側面を知っておくことで、より上手に押入れを活用できるようになりますよ。

1.2.1 奥行きがある押入れのメリット

  • 収納力が抜群:なんといっても、たくさんの物をしまえるのが最大の魅力です。かさばる布団やお客様用の寝具、扇風機やヒーターといった季節家電、スーツケースなど、普段あまり使わない大きな物もすっきり収納できます。
  • 隠す収納に適している:ふすまを閉めてしまえば中が見えないので、生活感が出やすいものを隠して、お部屋をスッキリと見せることができます。急な来客時にも安心ですね。
  • 工夫次第で空間を有効活用:手前と奥、上段と下段といったように空間を区切って使うことで、収納のバリエーションが広がります。例えば、手前にはよく使うものを、奥には使用頻度の低いものをしまう、といった使い分けが可能です。

1.2.2 奥行きがある押入れの使いにくい点

  • 奥の物が取り出しにくい:これが一番のお悩みかもしれません。手前の物を一度どかさないと奥の物が取り出せないため、だんだん奥の物が「開かずの間」状態になってしまうことも…。
  • デッドスペースが生まれやすい:奥行きがある分、奥の方に手が届きにくく、空間を上手に使いこなせないと無駄なスペースが生まれてしまいがちです。
  • 何が入っているか分からなくなる:奥にしまった物を忘れてしまい、同じような物をまた買ってしまう…なんて経験はありませんか?一覧性が低いのも、奥行きのある押入れの悩みどころです。
  • 湿気がこもりやすくカビが生えやすい:押入れは空気が滞留しやすく、特に奥の方は湿気がこもりやすい環境です。そのため、衣類や布団にカビが生えたり、イヤなニオイが発生したりする原因になることもあります。定期的な換気や除湿対策が大切になりますね。

このように、押入れの奥行きには良い面と少し注意が必要な面があります。でも大丈夫、これらの使いにくい点も、ちょっとした工夫や便利なアイテムを使うことで、上手にカバーしていくことができるんですよ。次の章からは、その具体的な方法をご紹介していきますね。

2. 押入れの深い奥行きを攻略する収納の基本テクニック

押入れの魅力はなんといってもその深い奥行き。でも、その奥行きゆえに「奥のものが取り出しにくい」「スペースを上手に使えない」といったお悩みもよく耳にします。ここでは、そんな押入れの奥行きを上手に活かし、使いやすい収納に変えるための基本的なテクニックをご紹介します。ちょっとした工夫で、押入れがもっと便利な収納スペースに生まれ変わりますよ。

2.1 手前と奥でスペースを分割する収納術

押入れの奥行きを攻略する最初のステップは、手前と奥のスペースを意識して使い分けることです。すべてを同じように収納しようとすると、どうしても奥のものが埋もれてしまいがち。そこで、使用頻度に合わせて収納場所を分けてみましょう。

例えば、奥のスペースには、普段あまり使わないものを収納します。季節の家電製品(扇風機やヒーターなど)、お客様用の寝具、思い出の品々、防災グッズ、日用品のストックなどが適しています。これらを収納ケースやボックスに入れ、何が入っているかラベルを貼っておくと、いざという時に分かりやすいですね。

そして、手前のスペースには、日常的によく使うものを配置します。毎日着る衣類や、頻繁に出し入れする掃除道具、お子様のおもちゃなどです。手前にあることで、さっと取り出せて、しまうのも簡単。この「手前と奥」のゾーニングを意識するだけで、押入れの使い勝手は格段に向上します。

2.2 キャスター付き収納で押入れの奥行きを使いこなす

押入れの奥にしまった物を取り出すのは、なかなか骨が折れる作業ですよね。特に重いものだと、なおさらです。そんな時に大活躍するのが、キャスター付きの収納アイテムです。キャスター付きのラックやワゴン、収納ボックスを使えば、奥に収納したものでも軽い力で手前に引き出すことができます。

例えば、お布団や季節ものの衣類、飲料水のストックなど、ある程度の重さがあるものを収納するのにぴったり。掃除の際も、キャスター付きならさっと動かせるので、押入れの中を清潔に保ちやすいというメリットもあります。押入れのサイズ、特に奥行きと高さを測って、ぴったり合うものを選ぶのがポイントです。キャスターがスムーズに動くか、耐荷重は十分かなども確認しておくと安心ですね。

2.3 引き出し式収納ケースで奥の物も楽々取り出し

奥行きのある押入れで衣類や小物を整理するなら、引き出し式の収納ケースが大変便利です。積み重ねるタイプの収納ボックスだと、下のものを取り出すのに上のものを一度どかさなければならず、手間がかかりますよね。でも、引き出し式なら、奥にしまったものでもスムーズに取り出すことができます。

特に、Tシャツや下着、靴下といった畳んでしまう衣類や、細々としたおもちゃ、趣味の道具などを分類して収納するのに向いています。押入れの奥行きに合わせたサイズの引き出しケースを選ぶことで、スペースを無駄なく活用できます。透明や半透明のタイプを選べば、中に何が入っているか一目で分かり、探す手間も省けます。高さや幅も様々なものがありますから、押入れのスペースや収納したいものに合わせて、上手に組み合わせてみてください。

2.4 突っ張り棒や棚板で押入れの奥行きに合わせた空間作り

押入れは高さも十分にあることが多いですが、そのまま使うと上の空間がデッドスペースになりがちです。そこで役立つのが、突っ張り棒や棚板を使って空間を立体的に活用するアイデアです。これらを使えば、押入れの中を上下に仕切り、収納力をぐんとアップさせることができます。

例えば、押入れの奥側や上部に突っ張り棒を設置し、S字フックを使ってバッグや帽子、ベルトなどを吊るして収納するのはいかがでしょう。また、短い丈の衣類なら、突っ張り棒を2本使って簡易的なハンガーラックのようにすることも可能です。棚板を設置すれば、収納ケースを置いたり、本を並べたりと、さらに多様な使い方ができます。市販されている押入れ用の伸縮棚やラックも手軽で便利です。設置する際には、壁を傷つけないように注意し、耐荷重をしっかり確認することが大切です。ご自身の押入れのサイズや収納したいものに合わせて、工夫してみてくださいね。

3. 押入れの奥行きを最大限に活かすアイテム別収納アイディア

押入れの深い奥行きは、一見すると使いにくそうに感じるかもしれませんが、しまうものに合わせて少し工夫するだけで、驚くほどたくさんのものをすっきりと収納できるんですよ。ここでは、押入れにしまうことが多い代表的なアイテム別に、奥行きを上手に使いこなすための具体的なアイディアをご紹介しますね。毎日の暮らしがもっと快適になるヒントが見つかるかもしれません。

3.1 布団収納 押入れの奥行きを活かした上手なしまい方

かさばる布団は、押入れ収納の代表的なお悩みの一つではないでしょうか。でも、奥行きを味方につければ、見た目も使い勝手もぐっと良くなります。大切なのは、布団の種類や使用頻度に合わせて収納方法を選ぶことです。

まず試していただきたいのが、布団を立てて収納する方法です。市販の布団収納袋や専用の収納ケースに入れると、形が安定し、立てて並べやすくなります。こうすることで、奥にある布団も比較的取り出しやすくなり、見た目もスッキリ。手前には普段使いのものを、奥にはお客様用や季節外のものを、というように分けて収納すると便利ですね。

スペースを有効活用したい場合には、布団圧縮袋が役立ちます。特にシーズンオフの羽毛布団や毛布などは、圧縮してコンパクトにすれば、押入れの収納力が格段にアップします。ただし、布団の素材によっては圧縮が向かないものもありますし、長期間圧縮したままにすると布団が傷む原因にもなりかねませんので、取り扱い説明書をよく読んで、定期的に風通しをすることをおすすめします。

押入れは湿気がこもりやすい場所なので、布団の収納には特に注意が必要です。床に直接布団を置かず、すのこを敷くだけで通気性が良くなり、カビの発生を抑える効果が期待できます。また、除湿剤や防カビ剤を一緒に置くのも効果的です。天気の良い日には押入れの襖を開けて空気を入れ替えるなど、こまめな湿気対策を心がけましょう。

布団収納のポイントをまとめてみました。

収納方法メリット気をつけること
立てる収納出し入れが比較的しやすい、見た目がスッキリする布団収納袋やケースが必要な場合がある、詰め込みすぎると取り出しにくい
圧縮袋の利用大幅な省スペースが期待できる素材によっては不向き、長期間の圧縮は避ける、定期的な陰干しが必要
布団用ラックの活用通気性が良く、キャスター付きなら移動も楽ラック自体のスペースが必要になる

これらの方法を参考に、ご自宅の押入れと布団の種類に合ったしまい方を見つけてみてくださいね。

3.2 衣類収納 奥行きのある押入れもスッキリ整理

衣類も押入れに収納することが多いアイテムのひとつですね。奥行きがある押入れは、工夫次第でたくさんの衣類を効率よくしまうことができます。ポイントは、「取り出しやすさ」と「見やすさ」を意識することです。

ハンガーにかけて収納したい衣類には、押入れ用のハンガーラックが便利です。奥行きを活かすなら、手前と奥に2本のポールがあるダブルタイプや、奥のものが取り出しやすいスライド式のハンガーラックがおすすめです。手前にはよく着る服やそのシーズンの服を、奥にはシーズンオフの服やあまり着ない服を掛けるなど、使い分けると衣替えも楽になりますよ。

引き出し式の衣装ケースを使う場合は、押入れの奥行きに合ったサイズを選ぶことが大切です。奥行きが深いタイプのケースなら収納力もアップします。中身が見える透明なケースや、ラベルを貼って分類できるものを選ぶと、何がどこに入っているか一目で分かり、探す手間が省けます。ケースを重ねる場合は、下のものが取り出しにくくならないよう、キャスター付きの台に乗せるなどの工夫も良いでしょう。

Tシャツやセーター、下着類など、畳んで収納する衣類は、「立てて」収納するのがおすすめです。引き出しの中で衣類を立てて並べると、上から見たときに何があるか分かりやすく、取り出すときも他の衣類が崩れにくいというメリットがあります。仕切り板やブックエンドを活用すると、さらにきれいに整理できますよ。

大切な衣類を長持ちさせるためには、防虫対策と湿気対策も忘れずに行いましょう。防虫剤や除湿剤を適切に使い、衣替えの際には一度風通しをするなど、ひと手間かけることで、お気に入りの服を良い状態で保つことができます。

3.3 小物やおもちゃ収納 押入れの奥行き対策

バッグや帽子、趣味の道具といった細々とした小物類や、お子様のおもちゃは、形も大きさも様々で、押入れの奥行きがあるとつい奥にしまい込んでしまいがちですね。こうしたアイテムこそ、分類と定位置管理を意識して、奥行きを上手に使うことがスッキリ収納の鍵となります。

おすすめなのは、同じシリーズの収納ボックスをサイズ違いで揃えて活用する方法です。奥行きのある押入れなら、奥と手前でボックスを使い分けることができます。奥には使用頻度の低いものやストック品を、手前にはよく使うものを収納しましょう。中身が見えないボックスの場合は、ラベルを貼っておくと何が入っているか分かりやすくて便利です。

押入れの中に棚板を追加したり、コの字型のラックを置いたりするのも、空間を縦に仕切って収納力をアップさせるのに有効な方法です。特に奥行きがある場合、棚を作ることで奥のものが格段に取り出しやすくなります。DIYが得意な方は、ご自身で棚を取り付けてみるのも良いかもしれませんね。

お子様のおもちゃ収納では、「自分でできる」仕組みを作ってあげることが大切です。おもちゃの種類ごとにカラフルなボックスに分けたり、ボックスに写真やイラストのラベルを貼ったりすると、お子様も楽しみながらお片付けができるようになります。奥行きのある押入れの場合、手前によく遊ぶおもちゃ、奥にあまり遊ばないおもちゃと分けるのも良いでしょう。キャスター付きの収納ボックスなら、お子様でも楽に引き出せます。

また、押入れの扉の裏や側面の壁なども、見逃せない収納スペースです。フックを取り付けてバッグや帽子を掛けたり、ウォールポケットを使って小物を整理したりするのも、デッドスペースを有効活用する賢いアイディアです。ちょっとした工夫で、収納の可能性が広がりますよ。

4. 押入れの奥行きをDIYで活用 本棚にするアイディアと方法

押入れのあの深い奥行き、どうにかして有効活用できないかしら…とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、押入れの奥行きはDIYで本棚を作るのにぴったりなんです。ここでは、押入れを素敵な本棚に変身させるアイディアや、DIYの手順、さらには本棚以外の活用法まで、詳しくご紹介します。ちょっとした工夫で、ご自宅の押入れが便利な収納スペースや、お気に入りの空間に生まれ変わりますよ。

4.1 押入れの奥行きが本棚に最適な理由

押入れの奥行きは、一般的な本棚よりも深いことが多いですよね。一見すると使いにくそうに感じるかもしれませんが、この深さが本棚として活用する際には大きなメリットになるんです。

例えば、文庫本や漫画、新書など比較的小さなサイズの本であれば、手前と奥の2列に分けてたっぷり収納できます。普段よく読む本を手前に、大切に保管しておきたい本を奥に、というように使い分けるのも便利ですね。また、雑誌や画集、アルバムといった大判の本も、奥行きがあるからこそすっきりと収まります。市販の本棚ではなかなか収まりきらないサイズの書籍も、押入れなら安心して収納できるでしょう。このように、押入れの奥行きは、様々な種類の本を効率よく、そしてたくさん収納するための可能性を秘めているのです。

4.2 DIYで押入れを本棚にする手順と注意点

「DIYなんて難しそう…」と思われるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫。ご自身のペースで、楽しみながら取り組んでみてくださいね。ここでは、基本的な手順と、安全に作業するための注意点をご案内します。

4.2.1 手順

押入れを本棚にするための基本的なDIY手順は以下の通りです。ホームセンターなどで材料を揃え、週末などに挑戦してみてはいかがでしょうか。

ステップ内容ポイント
1. 計測と設計まず、押入れの幅、高さ、奥行きを正確に測ります。その上で、どんな本をどれくらい収納したいか、棚の高さをどうするかなど、簡単な設計図を描いてみましょう。収納したい本のサイズや量に合わせて、棚の段数や各段の高さを決めるのがコツです。手持ちの本を実際に並べてみて、必要なスペースを確認するのも良いでしょう。
2. 材料の準備設計図に合わせて、棚板となる木材(SPF材やパイン集成材などが扱いやすいです)、棚受け、ネジなどを用意します。木材のカットが難しい場合は、ホームセンターのカットサービスを利用すると便利ですよ。壁に直接棚受けを取り付ける方法のほか、「ラブリコ」や「ディアウォール」といった突っ張り式のDIYパーツを使えば、壁を傷つけずに柱を立てて棚を作れます。賃貸住宅にお住まいの方にもおすすめです。
3. 組み立てと設置設計図に従って、棚受けを取り付け、棚板を設置していきます。電動ドライバーがあると作業がスムーズに進みます。棚板が水平になるように、水平器を使って確認しながら取り付けることが大切です。安全のため、棚板や棚受けがしっかりと固定されているかも確認しましょう。
4. 仕上げお好みで棚板に塗装をしたり、押入れの壁に壁紙を貼ったりすると、よりおしゃれな仕上がりになります。カビ対策として、背板をなくしたり、すのこ状の棚板を使ったりして通気性を確保するのも良いアイディアです。

4.2.2 注意点

DIYで押入れを本棚にする際には、いくつか注意しておきたい点があります。安全で快適な本棚作りのために、ぜひ参考にしてください。

  • 強度と安全性:本は意外と重さがあります。棚板が本の重みでたわんだり、壊れたりしないよう、棚板の厚みや材質、棚受けの強度を十分に検討しましょう。特に、たくさんの本を収納する場合は、棚の中央部分にも支えを入れるなどの工夫が必要です。
  • 通気性の確保:押入れは湿気がこもりやすい場所です。本が傷んだりカビが生えたりするのを防ぐため、通気性を良くする工夫をしましょう。例えば、棚板と壁の間に少し隙間を空ける、背板をつけない、除湿剤を置くなどの対策が考えられます。
  • 原状回復の確認(賃貸の場合):もしお住まいが賃貸物件の場合は、壁に穴を開けたり、大きな変更を加えたりする前に、契約内容を確認し、必要であれば大家さんや管理会社に相談しましょう。退去時の原状回復が必要な場合が多いので、突っ張り式の棚を利用するなど、元に戻せる方法を選ぶのが安心です。
  • 作業スペースと安全管理:作業を始める前には、押入れの中を空にして、動きやすいように十分なスペースを確保してください。また、工具の取り扱いには十分注意し、必要であれば保護メガネや手袋を着用するなど、安全に配慮して作業を進めましょう。

4.3 本棚以外にも使える押入れの奥行きDIY活用例

押入れの奥行きを活かしたDIYは、本棚だけにとどまりません。あなたのアイディア次第で、押入れはもっと便利で楽しい空間に生まれ変わりますよ。いくつか素敵な活用例をご紹介します。

  • 自分だけの小さな書斎・デスクスペース:押入れの奥行きを利用して、コンパクトなデスクスペースを作るのはいかがでしょう。棚板をデスクの天板として活用し、椅子を置けば、集中して作業できる空間が生まれます。使わないときは扉を閉めて隠せるのも魅力ですね。折りたたみ式の天板にすれば、さらにスペースを有効活用できます。
  • 趣味のコレクションを飾るギャラリースペース:大切なフィギュアや模型、集めている雑貨などを飾る、自分だけのギャラリースペースにするのも素敵です。奥行きがあるので、手前と奥で立体的にディスプレイすることも可能。小さなスポットライトを取り付ければ、お店のような雰囲気も演出できますよ。
  • お子さんのわくわく秘密基地:押入れの下段を改造して、お子さん専用の遊び場や秘密基地を作るのも楽しいアイディアです。壁に好きな絵を描いたり、おもちゃを収納するボックスを置いたりすれば、お子さんにとって特別な空間になるでしょう。安全に遊べるように、角を丸くしたり、クッション材を使ったりする工夫も忘れずに。
  • 愛するペットのためのくつろぎ空間:ワンちゃんやネコちゃんがいるご家庭なら、押入れをペット専用のくつろぎスペースにするのも良いですね。落ち着けるようにベッドを置いたり、隠れ家のような空間を作ったりすれば、ペットもきっと喜んでくれるはずです。

このように、押入れの奥行きは、工夫次第で様々な可能性を秘めています。ご自身のライフスタイルや好みに合わせて、素敵なDIYに挑戦してみてくださいね。

5. 押入れの奥行き収納を助ける人気おすすめアイテム

押入れの深い奥行きは、上手に使えば大容量の収納スペースになりますが、一方で「奥のものが取り出しにくい」「何を入れたか忘れてしまう」といったお悩みも耳にします。そんなお悩みを解決し、押入れの奥行きを最大限に活用するためには、便利な収納アイテムの力を借りるのがおすすめです。ここでは、人気のニトリや無印良品、そして手軽な100均で見つかる、押入れの奥行き対策に役立つアイテムをご紹介しますね。

5.1 ニトリや無印良品で見つかる押入れ奥行き対応グッズ

品質や機能性にこだわりたい方には、ニトリや無印良品のアイテムがぴったりです。押入れのサイズに合わせて設計された商品が多く、シンプルで使いやすいデザインも魅力。長く愛用できるアイテムが見つかるでしょう。

5.1.1 定番人気の押入れ用引き出しケース

押入れ収納の基本ともいえるのが、引き出し式の収納ケースです。特にニトリの「押入れ収納ケース」シリーズや、無印良品の「ポリプロピレン収納ケース・引出式」シリーズは、押入れの奥行きに合わせたサイズ展開が豊富で、多くの方に選ばれています。衣類はもちろん、タオルや小物類など、様々なものをすっきりと整理できますよ。中身が見える半透明タイプなら何が入っているか一目で分かり、中身を隠したい場合は不透明タイプや別売りの目隠しを使うのも良いですね。積み重ねて使えるものを選べば、縦の空間も有効活用できます。

5.1.2 奥の物も楽々!キャスター付き収納ラック・ワゴン

「押入れの奥に入れたものが取り出しにくい…」というお悩みを解決してくれるのが、キャスター付きの収納ラックやワゴンです。布団や季節家電、飲料水のストックなど、重くてかさばるものの収納に特におすすめ。キャスターが付いていることで、奥にしまったものでも軽い力で手前に引き出せるため、出し入れがぐっと楽になります。ニトリや無印良品では、押入れの幅や高さに合わせて選べる様々なサイズのキャスター付きアイテムが見つかります。使用頻度の低いものを奥に、よく使うものを手前に置いたキャスター付きラックに収納すれば、押入れの奥行きを無駄なく活用できますね。

5.1.3 空間を仕切る押入れ整理棚

押入れの中は高さもあるため、そのまま物を積み重ねてしまうと下のものが取り出しにくくなりがちです。そんな時に役立つのが、押入れ整理棚。棚板を追加することで上下の空間を仕切り、収納力をアップさせることができます。衣類を畳んで収納したり、バッグや帽子などの小物を置いたりするのに便利です。ニトリの「押入れ整理棚」は、幅を調整できるタイプもあり、押入れのスペースに合わせてぴったり設置できるのが嬉しいポイント。無印良品の「スチールユニットシェルフ」などを押入れのサイズに合わせてカスタマイズするのも良いでしょう。

ニトリや無印良品で押入れ収納グッズを探す際は、ぜひ公式オンラインストアもチェックしてみてくださいね。サイズやレビューを確認しながら、ご自宅の押入れにぴったりのアイテムを見つけられるはずです。

これらの人気ブランドのアイテムを上手に取り入れて、使いやすい押入れ収納を実現しましょう。

5.2 100均でも揃う便利な押入れ奥行き対策アイテム

「まずは手軽に試してみたい」「コストを抑えたい」という方には、100円ショップのアイテムが強い味方です。アイデア次第で、押入れの奥行きを上手に活用できる便利なグッズがたくさん見つかりますよ。ここでは、代表的なアイテムとその活用法をご紹介します。

5.2.1 万能選手の突っ張り棒

100均の突っ張り棒は、押入れ収納の可能性を広げてくれる万能アイテムです。デッドスペースになりがちな押入れの上部に突っ張り棒を設置すれば、軽い衣類をハンガーで吊るしたり、S字フックと組み合わせて帽子やバッグを掛けたりすることができます。また、短い突っ張り棒を数本使って棚板を支え、小物を置くスペースを作ることも可能です。奥行きのある押入れの手前と奥で、突っ張り棒を使って空間を区切るのも良いアイデアですね。

5.2.2 小物の整理に役立つ収納ボックス・ファイルボックス

細々としたおもちゃや雑貨、シーズンオフの小物などは、100均の収納ボックスやファイルボックスを使って整理しましょう。同じ種類のボックスで揃えれば、見た目もすっきりとし、統一感が生まれます。奥行きのある押入れには、同じボックスを前後に並べて置くことで、奥のスペースまで有効活用できます。手前のボックスにはよく使うものを、奥のボックスにはたまにしか使わないものを入れるなど、使用頻度で分けるのがポイントです。中身がわかるようにラベルを貼っておくと、さらに使いやすくなりますよ。

5.2.3 吊り下げ収納をプラスするS字フック

S字フックも、100均で手軽に手に入る便利なアイテムです。前述の突っ張り棒と組み合わせることで、簡単に吊り下げ収納のスペースを作り出すことができます。ベルトやネクタイ、小さなバッグなど、畳んでしまうと型崩れが心配なものや、サッと取り出したいものの収納に便利です。押入れの側面やふすまの裏などにワイヤーネットを取り付け、そこにS字フックを掛けて小物を整理するのも良いでしょう。

5.2.4 湿気対策にもなる「すのこ」の活用

100均でも手に入る「すのこ」は、押入れの湿気対策として役立つだけでなく、DIYで棚を作る際の材料としても活用できます。押入れの床に敷いて通気性を良くしたり、数枚組み合わせて簡易的な棚を作ったりと、アイデア次第で多様な使い方ができます。特に奥行きのある押入れでは、奥のものが湿気で傷まないように、すのこを敷いてから収納ケースなどを置くと安心ですね。

100均アイテムは種類も豊富で、気軽に試せるのが魅力です。ご紹介した以外にも、ブックスタンドを仕切りに使ったり、書類ケースを立てて収納に使ったりと、工夫次第で押入れの奥行きを攻略するアイテムが見つかるはず。ぜひお店に足を運んで、ご自身の押入れに合うアイテムを探してみてくださいね。

6. 押入れの奥行きがどうしても合わない場合の解決策

いろいろな収納術を試してみても、どうしても押入れの奥行きが使いにくい、と感じることもあるかもしれません。そんなときは、思い切って押入れそのものを見直すという方法もあります。ここでは、そんな最終手段ともいえる解決策を2つご紹介しますね。

6.1 プロに依頼する押入れリフォームという選択肢

ご自身での工夫だけでは限界を感じたら、専門の業者さんにリフォームをお願いするのも一つの手です。押入れの悩みを根本から解決できるかもしれません。

6.1.1 押入れリフォームでできること

リフォームと聞くと大掛かりなイメージがあるかもしれませんが、押入れのリフォームにはさまざまな選択肢があります。例えば、こんなことができるんですよ。

  • 奥行きを浅くする、または深くする調整
  • 内部に棚板や仕切りを造作してもらう
  • ハンガーパイプを取り付けて、洋服を掛けられるようにする
  • 引き出し式の収納を組み込んでもらう
  • 襖(ふすま)を引き戸や折れ戸に変更して使いやすくする

今の押入れの不満な点を伝えれば、プロの視点から最適なプランを提案してくれるはずです。

6.1.2 リフォームのメリットとデメリット

押入れリフォームには、良い点もあれば、少し考えておきたい点もあります。両方をよく理解して検討しましょうね。

メリットデメリット
押入れの使い勝手が劇的に向上する費用がかかる
デッドスペースがなくなり、収納力がアップする工事期間中は押入れが使えないことがある
見た目もスッキリと美しくなる信頼できる業者を選ぶ手間がかかる
家の資産価値が上がる可能性もある賃貸の場合は大家さんや管理会社の許可が必要

6.1.3 リフォーム費用の目安と業者選びのポイント

リフォーム費用は、工事の内容や規模、選ぶ素材によって大きく変わってきます。簡単な棚板の追加なら数万円から可能ですが、奥行き変更やクローゼット化など大掛かりなものになると数十万円かかることもあります。まずは複数の業者さんに見積もりを依頼して、費用と提案内容を比較検討することが大切です。

業者さんを選ぶ際には、次の点をチェックすると良いでしょう。

  • 押入れリフォームの実績が豊富か
  • こちらの要望を丁寧に聞いてくれるか
  • 見積もりの内訳が明確で分かりやすいか
  • アフターサービスや保証がしっかりしているか
  • 口コミや評判が良いか

信頼できる業者さんと出会えれば、きっと満足のいくリフォームが実現しますよ。

6.2 押入れを奥行きの浅いクローゼットに変更する

特に衣類の収納にお困りの場合、押入れを奥行きの浅いクローゼットに作り変えるというのも、とても魅力的な解決策です。布団を収納する必要がなくなったご家庭などでは、検討してみる価値がありそうですね。

6.2.1 クローゼット化のメリット

押入れをクローゼットに変えることで、こんな嬉しい変化がありますよ。

  • 洋服をハンガーに掛けて収納できるので、シワになりにくく、選びやすい
  • 奥まで見渡しやすくなり、衣替えの手間も減る
  • 通気性が良くなり、湿気やカビの心配が軽減される
  • 布団を畳んで収納する手間がなくなる

毎日の身支度が、もっとスムーズで楽しくなるかもしれませんね。

6.2.2 DIYでのクローゼット化に挑戦してみる?

もし「少しでも費用を抑えたい」「自分で作るのが好き」という方でしたら、DIYで押入れをクローゼット風に改造することも可能です。例えば、こんな方法があります。

  • 中板を外し、突っ張り棒式のハンガーパイプを取り付ける
  • カラーボックスや市販の棚ユニットを組み合わせて仕切りを作る
  • 襖を外し、カーテンやロールスクリーンを取り付ける

ただし、構造に関わるような大きな変更は専門知識が必要ですので、無理のない範囲で楽しむのが大切です。賃貸住宅の場合は、原状回復ができる範囲にとどめましょうね。

6.2.3 業者に依頼する場合のポイントと費用感

本格的なクローゼットへのリフォームは、やはりプロの業者さんにお願いするのが安心です。襖を扉に変えたり、内部の壁紙を張り替えたり、照明をつけたりと、より機能的で美しい仕上がりを期待できます。

費用は、工事の範囲によって異なりますが、簡単なもので10万円前後から、本格的なウォークインクローゼット風にする場合は数十万円以上かかることもあります。こちらも複数の業者さんから見積もりを取り、じっくり比較検討しましょう。その際、ハンガーパイプの高さや棚の配置など、ご自身の使い勝手に合わせて細かく要望を伝えることが、満足のいくリフォームにつながるのですよ。

最近では、リフォーム会社さんのウェブサイトで施工事例をたくさん見ることができますので、参考にしてみるのも良いかもしれませんね。例えば、LIXILリフォームショップのページなどでは、様々なアイデアが紹介されています。

7. まとめ

押入れの深い奥行きは、一見すると使いづらく感じられるかもしれませんが、実は工夫次第で大容量の収納スペースへと変わります。この記事では、奥行きを上手に分割するテクニックやキャスター付き収納、引き出しケースの活用法、さらにはDIYで本棚を作るアイデアまで、多岐にわたる活用術をご紹介しました。ニトリや無印良品、100円ショップのアイテムも上手に取り入れ、ご自身の暮らしに合った方法で、押入れの奥行きを最大限に活かし、すっきりとした快適な毎日をお過ごしくださいね。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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