2026年「節分」はいつ?恵方の方角は?意味や由来、豆まきの流れも解説

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「今年の節分はいつかしら?」とお考えではありませんか。2026年の節分は2月2日です。実は節分の日は毎年2月3日とは限らず、暦の基準となる「立春」の日付にあわせて変わります。この記事では、日付が決まる理由から、豆まきや恵方巻の正しい作法、柊鰯といった昔ながらの風習まで、節分をより深く楽しむための知識をわかりやすく解説します。由来を知って、心を込めて丁寧に過ごしてみませんか。

目次

1. 2026年の節分はいつ?恵方の方角も紹介

暦の上では春が始まる「立春」。その前日にあたるのが「節分」ですね。豆まきをしたり、恵方巻をいただいたりと、日本の暮らしに根付いた大切な一日です。さて、来たる2026年の節分はいつになるのでしょうか。さっそく日付と、その年の縁起の良い方角である「恵方」を確認して、今から準備を始めましょう。

1.1 2026年の節分は2月2日

2026年の節分は、2月2日(月曜日)です。「節分といえば2月3日」と思われている方も多いかもしれませんが、実は近年、節分の日付は必ずしも3日とは限らなくなっているんですよ。少し驚きですよね。どうして日付が変わるのか、その詳しい理由は後の章でゆっくりとご説明しますね。

まずは、来年の計画を立てやすいように、2026年の節分の日付と恵方を一覧で見てみましょう。

項目内容
2026年の節分の日付2月2日(月曜日)
2026年の恵方丙(ひのえ)
恵方の具体的な方角南南東のやや南

※節分の日付や恵方については、国立天文台の暦計算室が発表する情報に基づいています。

1.2 2026年の恵方は「丙(ひのえ)」の方角

2026年の恵方は「丙(ひのえ)」、方角でいうと「南南東のやや南」となります。恵方とは、その年に福をもたらす歳徳神(としとくじん)という神様がいらっしゃる、縁起の良い方角のことです。恵方巻をいただく際には、この方角を向いて、心の中で願い事をしながら静かに食べるのが習わしとされています。

普段あまり聞きなれない「丙(ひのえ)」という言葉は、「十干(じっかん)」と呼ばれる暦の考え方の一つです。この十干によって、毎年恵方の方角が決められているのですよ。お手持ちのスマートフォンの方位磁石アプリなどを使えば、正確な方角を簡単に見つけられますので、ぜひ試してみてくださいね。

2. 節分はいつ?実は毎年2月3日とは限らない理由

「節分といえば2月3日」と、子どもの頃から慣れ親しんできた方も多いのではないでしょうか。カレンダーを見て「あれ、今年は違うの?」と驚かれた経験があるかもしれませんね。実は、節分の日は必ずしも2月3日と決まっているわけではないのですよ。

暮らしの節目となる大切な日だからこそ、その理由を知ると、より一層季節の移ろいを身近に感じられるかもしれません。ここでは、節分の日付が変わる不思議な仕組みについて、わかりやすく紐解いていきます。

2.1 節分の日付が決まる仕組み

2.1.1 立春の日付によって変動する

節分の日付を理解する上で、最も大切なポイントがあります。それは、節分が「立春(りっしゅん)の前日」と定められていることです。つまり、立春の日付が変われば、それに合わせて節分の日も変わるというわけです。

立春は、冬が終わり春の気配が立ち始める日として「二十四節気(にじゅうしせっき)」の始まりを告げる重要な日。この立春の日付は、国立天文台が太陽と地球の位置関係を計算して決定しています。

地球が太陽の周りを一周するのにかかる時間は、ぴったり365日ではありません。正確には約365.2422日と、少しずつズレが生じます。このズレを調整するために4年に一度「うるう年」を設けていますが、それでも解消しきれないわずかな時間のズレが積み重なっていくのです。

この影響で、春の始まりである立春の日付が2月4日になったり、時には2月3日になったりします。その結果、前日である節分も2月3日や2月2日に変動するのですね。なんだか、地球の大きなリズムを感じるお話だと思いませんか。より詳しい暦の情報は、国立天文台暦計算室のウェブサイトでもご覧になれます。

2.2 近年の節分の日付一覧

「最近、節分が2月2日だったことがあるわ」と思い出された方もいらっしゃるでしょう。2021年には、実に124年ぶりに節分が2月2日となり、話題になりましたね。今後も、しばらくは4年ごとに2月2日が節分になる年が続きます。

近年の節分と立春の日付を、下の表にまとめてみました。ご家族との会話のきっかけにも、ぜひ役立ててみてくださいね。

節分の日付立春の日付
2021年2月2日(火)2月3日(水)
2022年2月3日(木)2月4日(金)
2023年2月3日(金)2月4日(土)
2024年2月3日(土)2月4日(日)
2025年2月2日(日)2月3日(月)
2026年2月2日(月)2月3日(火)
2027年2月2日(火)2月3日(水)
2028年2月3日(木)2月4日(金)
2029年2月2日(金)2月3日(土)

このように、節分の日付は私たちの暮らしと宇宙の大きな関わりの中で決まっています。毎年「今年の節分はいつかしら?」とカレンダーを確認するのも、季節の訪れを感じる素敵な習慣になりそうですね。

3. そもそも節分とは?その意味と由来を解説

毎年当たり前のように迎える節分ですが、その本当の意味や由来をご存知でしょうか。節分がどうして「立春の前日」に行われるのか、そしてなぜ豆をまくようになったのか。その背景を知ると、いつもの節分がより一層味わい深いものになりますよ。

3.1 節分は季節の変わり目を意味する

「節分」という言葉は、もともと「季節を分ける」という意味を持っていました。昔は、現在のように年に一度だけではなく、「立春(りっしゅん)」「立夏(りっか)」「立秋(りっしゅう)」「立冬(りっとう)」という四季の始まりの日の、それぞれの前日を「節分」と呼んでいたのです。

季節の始まり(四立)その前日が「節分」でした
立春(春の始まり)現在の節分
立夏(夏の始まり)夏の節分
立秋(秋の始まり)秋の節分
立冬(冬の始まり)冬の節分

では、なぜ春の前の節分だけが今でも大切にされているのでしょうか。それは、旧暦では春が一年の始まりとされていたためです。立春を新しい年(元旦)とするならば、その前日の節分は今でいう大晦日のような、とても大切な一日だったのですね。

季節の変わり目には、目に見えない悪いもの、つまり「邪気(鬼)」が入り込みやすいと考えられていました。そこで、新しい年を清らかな気持ちで迎えるために、一年の終わりである節分に邪気を追い払う行事が行われるようになったのです。

3.2 豆まきで鬼を追い払う由来

節分の主役ともいえる「豆まき」。この習慣は、中国から伝わった「追儺(ついな)」という、鬼を追い払う宮中行事がもとになったといわれています。昔の人々にとって、病気や災害といった災いはすべて「鬼」のしわざと考えられていました。豆まきは、目に見えない災いを鬼の姿に見立て、それを追い払って一年の無病息災を願う儀式なのです。

では、なぜ「豆」をまくのでしょうか。これには諸説ありますが、穀物には悪いものを追い払う力「穀霊(こくれい)」が宿ると信じられていたことや、「豆(まめ)」が「魔を滅する(まをめっする)」や「魔の目(まのめ)」を射ることに通じるという語呂合わせから、大豆が使われるようになったといわれています。年の初めに、一年の健康を願う気持ちが込められているのですね。

4. 節分の豆まき 正しいやり方と基本的な流れ

節分と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが「豆まき」ではないでしょうか。子どもから大人まで、家族みんなで楽しめる大切な年中行事ですね。一年の無病息災を願う豆まきですが、正しいやり方や流れを知ることで、より一層の福を呼び込むことができるかもしれません。ここでは、豆まきの基本的な流れや作法を、準備から丁寧にご紹介します。

4.1 豆まきに必要なもの

まずは、豆まきに欠かせないものを準備しましょう。最近ではスーパーマーケットなどで手軽に揃えることができますよ。

4.1.1 福豆(炒った大豆)の準備

豆まきに使う豆は「福豆」と呼ばれ、必ず炒った大豆を用意します。これは、生の豆をまいて拾い忘れた場合、そこから芽が出てしまうと「悪いこと(魔の芽)が起こる」とされ、縁起が悪いと考えられているためです。炒ることで「魔を射る」という語呂合わせの意味も込められています。

市販の節分豆で手軽に準備するのも良いですし、ご家庭で大豆を炒って手作りするのも趣がありますね。用意した福豆は、豆まきを行う直前まで枡(ます)に入れるか、白い紙を敷いた三方(さんぽう)に乗せて神棚にお供えしておくと、神様の力が宿り、よりご利益をいただけると言われています。

4.1.2 鬼のお面

豆まきを一層盛り上げてくれるのが、鬼のお面です。お父さんやおじいちゃんが鬼役になって、子どもたちが一生懸命に豆をまく姿は、とても微笑ましい光景ですね。市販のお面も良いですが、お子さんと一緒に画用紙で手作りするのも、楽しい思い出になりますよ。

4.2 豆まきはいつやる?おすすめの時間帯

豆まきを行う時間帯に厳密な決まりはありませんが、鬼がやってくるとされる夜に行うのが一般的です。具体的には、家族みんなが揃う夕食の後、夜8時〜10時頃が良いとされています。昔から、鬼は真夜中(丑寅の刻)にやってくると考えられていたため、その前に鬼を追い払うという意味合いがあります。ご家族の生活スタイルに合わせて、皆が楽しめる時間を選んでくださいね。

4.3 豆まきの流れと口上

さあ、いよいよ豆まきです。基本的な流れと作法を知って、しっかりと邪気を追い払い、福を呼び込みましょう。

4.3.1 「鬼は外、福は内」のかけ声

豆まきのかけ声は、皆さんご存知の「鬼は外、福は内」です。これは文字通り、「鬼(邪気や災い)は家の外へ出ていき、福(幸せや幸運)は家の中へ入ってきますように」という願いが込められています。大きな声で、元気よく唱えるのがポイントです。

豆をまく際は、まず家の窓や玄関の戸を開け放ち、「鬼は外!」のかけ声とともに、家の外に向かって豆をまきます。そして、鬼が戻ってこないようにすぐに窓や戸を閉めてから、今度は「福は内!」のかけ声で家の中に豆をまくのが正式な流れです。

4.3.2 豆をまく人や順番

豆をまくのは、その家の一家のあるじ、またはその年の干支(えと)生まれの「年男」「年女」が務めると、縁起が良いとされています。厄年の人が厄払いのためにまくのも良いでしょう。もちろん、家族みんなで順番にまいて、行事を楽しむのが一番ですね。

豆をまく順番も大切です。鬼を家の中から追い出すイメージで、家の最も奥の部屋から始め、順番に玄関に向かってまいていくのが正しいとされています。こうすることで、家中の隅々まで邪気を払い、清めることができるのです。

手順行うことポイント
1窓や玄関を開ける鬼(邪気)の通り道を作ります。
2「鬼は外!」と外へ豆をまく家の奥の部屋から玄関に向かってまいていきます。
3すぐに窓や玄関を閉める追い出した鬼が戻ってこないように、福が逃げないようにします。
4「福は内!」と家の中へ豆をまく部屋の中に福を呼び込みます。

4.4 まいた豆はどうする?年の数だけ食べて福を呼ぶ

豆まきが終わったら、家の中にまいた福豆を拾い集め、自分の年齢(数え年)の数、または年齢よりも一つ多く豆を食べます。年の数だけ豆を食べることで、体に福を取り込み、その一年を健康に過ごせると言われています。「一つ多く」というのは、来年も健康でいられますように、という願いを込めたものだそうです。

たくさんの豆を食べるのが難しいという方は、「福茶」をいただくのもおすすめです。湯呑みに福豆を3粒(縁起の良い数)と、昆布や梅干しなどを入れ、お湯を注いでいただきます。こうすることで、豆を食べたときと同じようにご利益をいただけるとされています。ぜひ試してみてくださいね。

5. 節分のもう一つの楽しみ 恵方巻の由来と食べ方

豆まきと並んで、今や節分の代表的な行事となった「恵方巻」。ご家族で楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。スーパーやコンビニでも色とりどりの恵方巻が並び、見ているだけでも心が躍りますね。ここでは、そんな恵方巻の由来や、福を呼び込むための正しい食べ方について、詳しくご紹介します。

5.1 恵方巻とはどんなもの?

恵方巻とは、節分の日にその年の縁起の良い方角「恵方」を向いて食べる太巻き寿司のことです。福を巻き込むという願いが込められており、縁を切らないように包丁で切らず、丸ごと一本をいただくのが特徴です。

七福神にあやかって7種類の具材を使うのが良いとされ、かんぴょうやきゅうり、しいたけ、伊達巻、うなぎ、桜でんぶなどが代表的です。最近では、海鮮をたっぷり使った豪華なものや、お肉を使ったもの、スイーツのロールケーキまで、さまざまな恵方巻が登場し、選ぶ楽しみも増えました。

その発祥は、江戸時代の終わりから明治時代にかけて、大阪の商人たちの商売繁盛と厄払いのために始まったという説が有力です。詳しい起源は諸説ありますが、節分の夜に恵方を向いて太巻きを食べる風習が、やがて全国に広まっていきました。(参考:農林水産省「うちの郷土料理」

5.2 恵方巻の正しい食べ方とルール

せっかく恵方巻をいただくなら、正しい作法でたくさんの福を呼び込みたいものですね。いくつかのルールがありますが、決して難しいものではありません。ご家族や大切な人と一緒に、楽しみながら試してみてはいかがでしょうか。

5.2.1 その年の恵方を向いて食べる

恵方巻を食べる時、最も大切なのが方角です。恵方とは、その年の福を司る「歳徳神(としとくじん)」という神様がいらっしゃる方角のこと。恵方巻を食べる際は、この縁起の良い方角をしっかりと向いて、神様に願い事を届けましょう。2026年の恵方は「丙(ひのえ)」の方角、方角でいうと「南南東のやや南」です。スマートフォンのコンパスアプリなどを使うと、正確な方角がわかりやすいですよ。

5.2.2 願い事をしながら無言で一気に食べる

恵方巻を食べている最中は、おしゃべりをしてはいけません。これは、話すと口から福が逃げてしまうと考えられているためです。心の中で「家内安全」や「健康第一」など、ご自身の願い事を一つだけ唱えながら、最後まで黙々と食べきりましょう。

また、「一気に食べる」というのも大切なルールです。これは、縁が途切れないようにという意味が込められています。もちろん、無理をする必要はありませんが、途中で休憩を挟まずに最後までいただくことを心がけてみてくださいね。

5.3 恵方の方角はどうやって決まるのか

「今年の恵方はどっちかしら?」と毎年話題になりますが、この方角がどうやって決まるのかご存知ですか?恵方は、実は「十干(じっかん)」という暦の考え方に基づいて決められています。

十干とは、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類の要素のことで、その年の十干がどれに当たるかによって、恵方が決まるのです。恵方には「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4つしかなく、下の表のように毎年巡っています。

その年の西暦の下一桁その年の十干恵方の方角
4・9甲(きのえ)・己(つちのと)東北東
0・5乙(きのと)・庚(かのえ)西南西
1・3・6・8丙(ひのえ)・丁(ひのと)・辛(かのと)・壬(みずのえ)南南東
2・7戊(つちのえ)・癸(みずのと)北北西

少し難しいお話に聞こえるかもしれませんが、こうした古くからの暦の知恵が、私たちの暮らしの行事を彩っているのですね。ご家族との会話のきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

6. 豆まきや恵方巻以外の節分の風習

節分といえば豆まきや恵方巻が思い浮かびますが、日本各地には古くから伝わる興味深い風習がまだまだたくさんあるのですよ。魔除けの飾りを飾ったり、縁起の良い食べ物をいただいたり。ここでは、そんな節分のもう一つの楽しみ方をご紹介します。ご自身の出身地や、今お住まいの地域の風習と比べてみるのも面白いかもしれませんね。

6.1 柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る意味と由来

節分の日に、柊(ひいらぎ)の枝に焼いた鰯(いわし)の頭を刺した「柊鰯」を玄関先に飾る風習をご存知でしょうか。これは「焼嗅(やいかがし)」とも呼ばれる、古くから伝わる魔除け・厄除けのおまじないです。

鬼は、柊の葉のトゲに目を刺されることと、鰯を焼いたときに出る煙と強い臭いをひどく嫌うとされています。そのため、鬼が嫌うとされる柊のトゲと鰯の臭いで、災いを家の中に入れないようにするという願いが込められているのです。この風習は平安時代の書物にも記述が見られるほど、歴史のあるものなのですよ。

今でもこの風習が残る地域では、節分が近づくとスーパーなどで柊の枝と鰯がセットで売られている光景を目にすることができます。ご家庭で試してみてはいかがでしょうか。

6.2 けんちん汁や節分そばを食べる地域

節分の日の食卓を彩るのは、恵方巻だけではありません。地域によっては、体を温めたり、厄を断ち切ったりする願いを込めた、さまざまな料理が食べられています。

その土地ならではの食文化に触れるのも、節分の楽しみ方のひとつです。代表的なものをいくつかご紹介しますね。

食べ物主な地域込められた願い・意味
けんちん汁関東地方など寒い時期に根菜たっぷりの汁物で体を温め、健康を願います。もともとは精進料理であり、身を清める意味合いもあります。
節分そば長野県、島根県出雲地方など大晦日に食べる年越しそばと同じように、「季節の変わり目」である節分にそばを食べることで、一年の厄を断ち切るという願いが込められています。
こんにゃく四国地方などこんにゃくを食べることで、体の中にたまった砂(悪いもの)を洗い流す「お腹の砂下ろし」や「胃のほうき」として、体内をきれいにする意味があります。
くじら山口県など「大きなものを食べて縁起を担ぐ」「福を呼び込む」といった意味合いで、節分にくじらを食べる風習が残っています。

これらの風習は、昔の人が季節の節目を大切にし、家族の健康や幸せを願う気持ちの表れといえるでしょう。今年の節分には、恵方巻に加えて、こうした地域ならではの料理を一品添えてみるのも素敵ですね。

7. 節分についてよくある質問

節分について、多くの方が疑問に思う点をいくつか集めてみました。豆まきや行事に関するちょっとした豆知識を知って、今年の節分をもっと楽しんでみませんか。

7.1 豆まきに落花生を使うのはなぜ?

節分の豆まきといえば炒った大豆が一般的ですが、北海道や東北、信越地方などの雪国、そして鹿児島県や宮崎県など南九州の一部では、殻付きの落花生をまくのが主流です。これには、雪国の暮らしの知恵が関係しているのですよ。

雪の中にまいた大豆は、後から見つけて拾うのが大変ですが、殻付きの落花生なら見つけやすく、衛生的ですよね。まいた後、拾って食べる楽しみもありますし、何よりお部屋が汚れにくく後片付けが簡単なのが嬉しいポイント。最近では、その手軽さから雪国以外でも落花生で豆まきを楽しむご家庭が増えているようです。

7.2 マンションやアパートでの豆まきの注意点

集合住宅で暮らしていると、豆まきの声や音がご近所の迷惑にならないか少し気になりますよね。でも、ちょっとした心遣いで、どなたでも気持ちよく豆まきを楽しめますよ。

まず大切なのは時間帯です。夜遅くは避け、家族が集まる夕食後など、常識的な時間帯に行うようにしましょう。「鬼は外!」のかけ声も、あまり大きな声にならないよう、少しボリュームを抑えるのが思いやりです。

また、ベランダや共用廊下に豆が散らばってしまうと、お掃除も大変ですし、ご近所の方の迷惑にもなりかねません。窓は開けても、豆は部屋の中から外に向かってまくようにし、ベランダにはまかないようにしましょう。後片付けが簡単な個包装の豆や、先ほどご紹介した落花生を使うのも良い方法です。ご近所付き合いを大切にしながら、日本の素敵な習慣を楽しみたいものですね。

7.3 神社やお寺で行われる節分祭とは

毎年節分の時期になると、全国の神社やお寺で「節分祭(せつぶんさい)」や「節分会(せつぶんえ)」と呼ばれる行事が盛大に行われます。これは、年男・年女をはじめ、大相撲の力士や芸能人などが豆まきをして、多くの参拝者のために厄を祓い、一年の無病息災や招福を祈願する神事や仏事です。

テレビのニュースなどでも、その賑やかな様子が紹介されますよね。有名な寺社では、毎年たくさんの人々で賑わいます。ご家庭での豆まきとはまた違った、活気あふれる雰囲気を味わいにお出かけしてみるのも素敵です。

特に有名な節分祭をいくつかご紹介しますね。

寺社名所在地特徴
成田山新勝寺千葉県成田市不動明王の前では鬼も改心するとされ、かけ声は「福は内」のみ。多くの芸能人や大相撲の力士が豆まきに参加することで有名です。
浅草寺(せんそうじ)東京都台東区観音様の前には鬼はいないという考えから、かけ声は「千秋万歳(せんしゅうばんぜい)福は内」。こちらも多くの有名人が参加します。
壬生寺(みぶでら)京都府京都市重要無形民俗文化財の「壬生狂言」が上演され、その中で豆まきが行われます。素焼きのお皿「炮烙(ほうらく)」を奉納し、割って厄を落とす習わしが特徴的です。
吉田神社京都府京都市室町時代から続く伝統ある節分祭で、3日間にわたって多くの神事が行われます。特に夜の「火炉祭(かろさい)」は圧巻です。

お近くの神社やお寺でも、節分祭が行われているかもしれません。それぞれの地域の特色ある節分祭に参加して、一年の福を願うのも良い思い出になりそうですね。

8. まとめ

2026年の節分は2月2日、恵方は「丙(ひのえ)」です。節分は立春の前日と定められているため、実は毎年同じ日とは限らないのですね。この記事では、そんな日付の秘密から、豆まきや恵方巻の由来、正しい楽しみ方までを詳しくご紹介しました。鬼を払い福を招くという古くからの風習には、新しい季節を健やかに迎えたいという人々の願いが込められています。由来を知ることで、毎年の行事もより心豊かな時間に変わることでしょう。どうぞ、あなたらしい素敵な節分をお過ごしください。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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