寒さの中にも、ふと春の気配を感じる2月。この時期の食材は、冬の間に蓄えた栄養と旨みが凝縮され、格別の美味しさです。この記事では、そんな2月に旬を迎える野菜・魚・果物を一挙にご紹介。菜の花やふきのとうといった春の味覚から、脂がのった寒ぶりまで、美味しい見分け方や保存方法、旬を味わう簡単レシピをお届けします。季節の恵みで、日々の食卓に彩りを添えてみませんか。
1. 2月に旬を迎える食材を食卓へ!その魅力とは
暦の上では春を迎える2月。まだまだ厳しい寒さが残る一方で、梅のつぼみがほころび始め、どこか春の気配を感じる季節ですね。そんな季節の変わり目は、知らず知らずのうちに体に負担がかかりがち。だからこそ、日々の食事で心と体をやさしく整えてあげることが大切になります。
そこでおすすめしたいのが、2月に旬を迎える生命力あふれる食材たちです。旬の食材には、その時期の体を支えてくれる栄養がぎゅっと詰まっています。いつもの食卓に旬の恵みを取り入れるだけで、お料理がぐっと美味しくなり、食事がもっと楽しい時間になりますよ。
1.1 栄養満点、美味しさ格別!旬の食材を選ぶべき理由
「旬のものが美味しい」とはよく耳にしますが、具体的にどのような魅力があるのでしょうか。旬の食材を食卓に取り入れるべき、嬉しい理由を3つご紹介します。
1.1.1 1. 栄養価が最も高い
旬の食材は、その食材が最も生育するのに適した環境で育ち、収穫されたものです。そのため、厳しい冬を越すために蓄えた栄養や、これから芽吹くためのエネルギーが豊富に含まれています。例えば、冬野菜は寒さで凍らないように糖分を蓄えるため甘みが増し、ビタミン類も豊富になります。農林水産省のウェブサイトでも、旬の食材は栄養価が高いことが紹介されており、旬のものを食べることは、私たちの体を自然のリズムに合わせ、健やかに保つ知恵とも言えるでしょう。
1.1.2 2. 食材本来の味が濃く、美味しい
旬の食材は、なんといっても味が濃く、香り高いのが特徴です。太陽の光をたっぷり浴び、自然の恵みを受けて育った野菜や果物は、甘みや旨みが格別。また、冬の冷たい海で育った魚は、身が引き締まり、脂がのって、とろけるような美味しさです。旬の食材が持つ本来の力強い味わいは、シンプルな調理法でも十分に楽しめ、料理の腕が上がったように感じさせてくれます。
1.1.3 3. 手頃な価格で手に入りやすい
旬の時期は、その食材の収穫量が最も多くなるため、市場にたくさん出回ります。その結果、価格が安定し、他の季節に比べて手頃な価格で手に入りやすくなるのです。栄養満点で美味しい旬の恵みを、気兼ねなくたっぷりと食卓に取り入れられるのは、家計にとっても嬉しいポイントですね。
1.2 2月に食卓を彩る旬の食材たち
それでは、2月に旬を迎える代表的な食材を少しだけ見てみましょう。この後の章で、それぞれの選び方や美味しい食べ方を詳しくご紹介していきますので、お楽しみに。
分類 | 2月に旬を迎える主な食材 |
---|---|
野菜 | 菜の花、ふきのとう、春菊、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、ほうれん草 など |
魚介類 | ぶり、たら、わかさぎ、あんこう、牡蠣、やりいか、しらうお など |
果物 | いちご、いよかん、ぽんかん、きんかん、はっさく など |
春の訪れを告げるほろ苦い山菜から、寒さで甘みを増した冬野菜、脂がのった魚介類まで、2月は冬と春、両方の味覚を楽しめる贅沢な季節です。これらの食材を上手に取り入れて、日々の食卓から季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。
2. 【野菜編】2月に美味しい旬の食材
暦の上では春を迎える2月ですが、まだまだ厳しい寒さが続きますね。けれど、自然は少しずつ春の準備を始めています。この時期の野菜は、寒さから身を守るために糖分を蓄え、ぐっと甘みが増すのが特徴です。また、春の訪れを告げるほろ苦い山菜も顔を出し始め、食卓に季節の移ろいを感じさせてくれますよ。今回は、そんな2月にぜひ味わっていただきたい、旬の美味しい野菜たちをご紹介します。
2.1 春の訪れを感じる菜の花

鮮やかな緑色と黄色い花が目にも楽しい菜の花は、春の訪れを感じさせてくれる代表的な野菜です。独特のほろ苦さと香りが特徴で、一口食べれば春の息吹が口いっぱいに広がります。おひたしや和え物など、シンプルな調理法でその風味を存分に楽しむのがおすすめです。
2.1.1 美味しい菜の花の選び方と保存方法
せっかくなら、新鮮で美味しい菜の花を選びたいものですね。お店で選ぶときは、次のポイントをチェックしてみてください。
- つぼみが固く、ぎゅっと締まっているもの
- 葉や茎の色が鮮やかな緑色のもの
- 茎が太すぎず、切り口がみずみずしいもの
保存する際は、湿らせたキッチンペーパーで根元を包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てておくと、鮮度が長持ちします。早めに食べきるのが一番ですが、このひと手間で美味しさが変わってきますよ。
2.1.2 菜の花を使ったおすすめ料理
菜の花の風味を活かすなら、まずは定番の「おひたし」や「辛子和え」がおすすめです。さっと茹でることで、苦みが和らぎ、色鮮やかに仕上がります。また、ベーコンやにんにくと一緒に炒めて「ペペロンチーノ」にするのも、ほろ苦さがアクセントになってとても美味しいですよ。
2.2 ほろ苦さが魅力のふきのとう

雪解けとともに顔を出すふきのとうは、まさに「春の使者」。独特の香りと心地よい苦みは、春ならではの大人の味わいです。この苦み成分には、新陳代謝を促す働きがあるともいわれています。天ぷらにすると、その香りが一層引き立ちます。
2.2.1 ふきのとうの選び方とアク抜き
ふきのとうを選ぶ際は、つぼみが固く閉じていて、外側の葉の色がきれいな緑色のものを選びましょう。葉が開いてきたものは、苦みが強くなっているサインです。
天ぷらにする場合はアク抜きは不要ですが、和え物や炒め物にする際は、さっと茹でてから冷水にさらすと、余分なアクが抜けて食べやすくなります。
2.2.2 ふきのとうを使ったおすすめ料理
一番人気は、やはり「天ぷら」でしょう。衣をつけて揚げることで、香りが閉じ込められ、苦みもマイルドになります。刻んで味噌と和える「ふき味噌」も、ごはんのお供にぴったり。一度作っておけば、しばらくの間、春の味覚を楽しめます。
2.3 鍋物や和え物に欠かせない春菊

春菊という名前から春の野菜と思われがちですが、実は最も美味しい旬は11月から2月にかけての冬の時期。独特の香りが特徴で、特にすき焼きやお鍋に入れると、その風味が全体を引き立ててくれます。栄養価も高く、β-カロテンやビタミン類が豊富です。
選ぶときは、葉の緑色が濃く、みずみずしくて香りが強いものを。茎が細めのほうが、やわらかくて食べやすいですよ。お鍋のほか、さっと茹でて胡麻和えにしたり、最近ではやわらかい葉を生でサラダとして楽しむのも人気です。
2.4 甘みが増す冬の白菜
冬の寒さに当たることで、白菜は凍らないようにと糖分を蓄え、甘みがぐっと増します。ずっしりと重みがあり、葉がぎっしりと詰まっているものが美味しい白菜の証拠です。カットされたものを買う場合は、切り口が白くみずみずしいものを選びましょう。
お鍋やスープでくたくたに煮込むと、甘みが溶け出してたまらない美味しさに。クリーム煮や、豚肉と重ねて蒸し煮にするのもおすすめです。生のまま塩昆布と和えて浅漬け風のサラダにするのも、手軽で美味しい一品です。
2.5 栄養満点なブロッコリー

一年中見かけるブロッコリーですが、旬は11月から3月頃の寒い時期。この時期のものは、甘みが強く、栄養価も高まります。特にビタミンCが豊富で、美肌作りや風邪予防にも嬉しい野菜ですね。
選ぶ際は、つぼみが小さく密集していて、こんもりと盛り上がり、緑色が濃いものが良いでしょう。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。茹でるだけでなく、蒸したり、炒めたり、スープに入れたりと、調理法もさまざま。茎の部分も甘くて美味しいので、皮を厚めにむいてぜひ活用してくださいね。
2.6 その他2月に旬を迎える野菜
これまでご紹介した以外にも、2月には美味しくなる野菜がたくさんあります。毎日の食卓に、ぜひ取り入れてみてくださいね。
野菜 | 特徴・おすすめの食べ方 |
---|---|
カリフラワー | ブロッコリーと同じく冬が旬。淡白な味わいで、ポタージュやピクルス、炒め物に向いています。 |
ほうれん草 | 冬のほうれん草は「ちぢみほうれん草」とも呼ばれ、葉が肉厚で甘みが強いのが特徴。おひたしやソテーに。 |
小松菜 | 霜にあたると甘みが増し、やわらかくなります。アクが少ないので下茹で不要で手軽。炒め物や汁物に。 |
ねぎ | 冬のねぎは、加熱するととろりとした食感と甘みが出ます。鍋物や焼きねぎ、スープに最適です。 |
ごぼう | 冬のごぼうは香りが強く、味が濃いのが特徴。きんぴらごぼうや煮物、豚汁などで風味を楽しみましょう。 |
れんこん | 粘り気と甘みが増す冬のれんこん。シャキシャキ感を活かしてサラダや炒め物に、もっちり感を活かしてすりおろし団子や煮物に。 |
(参考:農林水産省 広報誌 aff(あふ)2020年1月号「冬野菜を食卓へ」)
3. 【魚介類編】2月に美味しい旬の食材
厳しい寒さが続く2月、冷たい海で育った魚介類は、身が引き締まり、たっぷりと脂を蓄えて一年で最も美味しい季節を迎えます。この時期ならではの豊かな旨みを、ぜひ日々の食卓で味わってみませんか。ここでは、2月に旬を迎える代表的な魚介類とその魅力をたっぷりとご紹介します。
3.1 脂がのった寒ぶり

冬の魚の代表格といえば、やはり「寒ぶり」ですね。ぶりは成長するにつれて名前が変わる出世魚としても知られ、古くから縁起の良い魚として親しまれてきました。特に冬の時期にとれる寒ぶりは、丸々と太り、とろけるような脂のりが格別です。DHAやEPAといった良質な脂質や、ビタミン類も豊富に含まれており、美味しくて体にも嬉しい、まさに旬の恵みといえるでしょう。
3.1.1 美味しいぶりの選び方
せっかくなら、より美味しいぶりを選びたいもの。スーパーで切り身を買うときは、次のポイントをチェックしてみてくださいね。
- 血合いの色が鮮やかな赤色をしている
- 身に透明感とハリがある
- パックの中にドリップ(赤い水分)が出ていない
これらの点に注目すると、新鮮で美味しいぶりを見つけやすくなりますよ。
3.1.2 ぶりを使ったおすすめ料理
脂がのった寒ぶりは、さまざまな料理でその美味しさを発揮します。定番の「ぶり大根」や甘辛い味付けが食欲をそそる「照り焼き」はもちろん、新鮮なものが手に入ったら、ぜひお刺身でそのとろけるような旨みを味わってみてください。薄切りにしてさっとお湯にくぐらせる「ぶりしゃぶ」も、冬ならではの贅沢な楽しみ方です。
3.2 淡白で上品な味わいのたら

「鱈」という漢字が魚へんに雪と書くように、たらもまた冬を代表する魚です。脂肪が少なく、ふっくらと柔らかい白身は、クセがなくとても上品な味わい。どんな味付けにもよくなじむので、和洋中さまざまな料理で活躍してくれます。高たんぱくで消化にも良いため、胃腸が疲れ気味のときにも嬉しい食材です。お鍋の具材としてはもちろん、ムニエルやフライ、野菜と一緒のあんかけなどもおすすめです。
3.3 冬の風物詩わかさぎ

氷に穴をあけて釣りをする「わかさぎ釣り」は、冬の風物詩としておなじみですね。わかさぎは骨まで丸ごと食べられる小さな魚で、カルシウムを手軽に摂ることができます。淡白な味わいの中にほんのりとした苦みがあり、それがまた魅力のひとつ。定番の天ぷらや唐揚げにすると、サクサクとした食感と香ばしさが楽しめます。少し手間をかけて、揚げたてを甘酢に漬け込む「南蛮漬け」にするのも美味しいですよ。
3.4 鍋の王様あんこう

「東のあんこう、西のふぐ」と並び称される、冬の味覚の王様あんこう。見た目は少し個性的ですが、その味わいはまさに絶品です。淡白でプリプリとした身はもちろん、「あん肝」と呼ばれる肝の濃厚でクリーミーな味わいは、多くの食通を虜にしてきました。あんこうは身や皮にコラーゲンがたっぷり含まれているため、美容が気になる方にも嬉しい食材。味噌や醤油ベースの出汁で煮込む「あんこう鍋」で、体の芯から温まるのはいかがでしょうか。
3.5 クリーミーな海のミルク牡蠣

つるんとした食感と、濃厚でクリーミーな味わいが魅力の牡蠣。「海のミルク」と呼ばれるほど栄養価が高く、エネルギー源となるグリコーゲンや、亜鉛、鉄分などを豊富に含んでいます。冬の体調管理にもぴったりの食材ですね。お店では「生食用」と「加熱用」が並んでいますが、これは鮮度の違いではなく、採取された海域や殺菌洗浄の方法が異なります。詳しくは農林水産省のウェブサイトも参考にしてみてください。カキフライや土手鍋、炊き込みご飯など、加熱してもその美味しさは格別です。
3.6 その他2月に旬を迎える魚介類
これまでご紹介した魚介類のほかにも、2月には美味しい旬を迎えるものがたくさんあります。見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
魚介類 | 特徴 | おすすめの食べ方 |
---|---|---|
さわら(鰆) | 春の魚と書きますが、脂がのる「寒鰆」は冬が旬。上品な白身が特徴です。 | 西京焼き、塩焼き、照り焼き |
ひらめ(平目) | 「寒びらめ」と呼ばれ、冬に旨みが増します。きめ細かく締まった身は絶品です。 | お刺身、昆布締め、ムニエル |
やりいか | 冬から春にかけて旬を迎えます。肉厚で柔らかく、強い甘みが楽しめます。 | お刺身、煮付け、天ぷら |
しらうお(白魚) | 透き通った美しい姿が特徴。ほろ苦さと上品な味わいが春の訪れを感じさせます。 | お吸い物、卵とじ、かき揚げ |
4. 【果物編】2月に美味しい旬の食材
厳しい寒さが続く2月ですが、果物売り場には春の訪れを感じさせる彩り豊かな顔ぶれが並び始めます。この時期の果物は、甘みと酸味のバランスが絶妙で、ビタミンもたっぷり。乾燥しがちな季節の潤いや、風邪の予防にも一役買ってくれますよ。日々の食卓に旬の果物を取り入れて、心も体も華やかに彩ってみませんか。
4.1 旬の盛りを迎えるいちご

可愛らしい見た目と甘酸っぱい香りで、世代を問わず愛されるいちご。12月頃から出回りますが、本来の旬は春先にかけてで、2月はまさに美味しさの盛りを迎える時期です。ハウス栽培の技術向上により、冬から春にかけて長く楽しめるようになりました。いちごには、美容と健康に嬉しいビタミンCが非常に豊富に含まれています。数粒食べるだけで一日に必要なビタミンCを補えるとも言われ、日々の健康維持にぴったりの果物です。(参考:農林水産省「特集1 いちご(1)」)
4.1.1 美味しいいちごの選び方と保存方法
せっかくなら、一番美味しい状態のいちごを選びたいものですよね。下の表を参考に、新鮮ないちごを見つけてみてください。
美味しいいちごの選び方 | |
---|---|
ヘタ | 緑色が濃く、みずみずしくて、反り返るくらい元気なもの。 |
色とツヤ | ヘタの近くまで全体が真っ赤に色づき、表面にツヤとハリがあるもの。 |
表面の粒 | 表面のつぶつぶ(種)がくっきりと立っているもの。 |
香り | パック越しでも、いちご特有の甘い香りがするもの。 |
いちごはとてもデリケートな果物です。保存する際は、洗わずにヘタも付けたまま、パックごとポリ袋に入れるかラップをかけて乾燥を防ぎましょう。冷蔵庫の野菜室で、いちご同士が重ならないように並べてあげると、より長持ちしますよ。食べる直前にさっと水洗いして、優しい甘さを存分にお楽しみください。
4.2 爽やかな香りの柑橘類(いよかん・ぽんかん)

こたつで温まりながらいただく柑橘は、冬の暮らしの楽しみのひとつ。2月には「いよかん」や「ぽんかん」が旬を迎えます。どちらもビタミンCやクエン酸が豊富で、爽やかな香りは気分をリフレッシュさせてくれます。
種類 | 特徴 | 選び方のポイント |
---|---|---|
いよかん | みずみずしくジューシーで、甘みと酸味のバランスが良いのが魅力。爽やかな香りが広がります。 | 皮にハリとツヤがあり、持った時にずっしりと重みを感じるもの。 |
ぽんかん | 外皮が手でむきやすく、中の袋(じょうのう)ごと食べられます。独特の芳香があり、酸味が少なく甘みが強いのが特徴です。 | 形が扁平で、皮の色が濃いオレンジ色のもの。皮がフカフカしていないものがおすすめです。 |
保存する際は、風通しの良い涼しい場所が適しています。乾燥が気になる場合は、ひとつずつ新聞紙で包んだり、ポリ袋に入れたりして冷蔵庫の野菜室で保存すると、みずみずしさが長持ちします。
4.3 甘露煮も美味しいきんかん

小さな見た目が愛らしいきんかんも、2月に旬を迎える果物です。きんかんの最大の特徴は、皮ごと丸かじりできること。皮には独特の甘みとほのかな苦みがあり、果肉の酸味と合わさって絶妙な味わいを生み出します。皮には、のどの調子を整える効果が期待される成分や、ビタミンC、ヘスペリジン(ビタミンP)などが豊富に含まれています。
そのまま食べるのはもちろん、はちみつ漬けや甘露煮にするのもおすすめです。甘く煮詰めることで保存性も高まり、お茶うけやヨーグルトのトッピングとして長く楽しめますよ。選ぶ際は、色が濃いオレンジ色で、皮にハリとツヤがあるものを選びましょう。
5. 2月の旬食材を活かした簡単レシピ
2月に旬を迎える食材は、厳しい寒さの中で栄養と旨みをたっぷりと蓄えています。そんな旬の恵みをふんだんに使って、心も体も温まるお料理を作ってみませんか?ここでは、毎日の食卓にすぐ取り入れられる簡単なレシピを3つご紹介します。旬ならではの美味しさを、ぜひご家庭で味わってみてくださいね。
5.1 旬の野菜と魚介で作るあったか鍋
寒い夜には、家族みんなで囲むお鍋が一番のごちそうです。2月に美味しいぶりやたら、そして甘みを増した白菜や春菊を使えば、それぞれの食材から出る旨みが溶け合った、格別の味わいが楽しめます。おだしの香りに、心までほっと温まりますよ。
5.1.1 材料(2〜3人分)
食材 | 分量 |
---|---|
ぶり(切り身) | 2切れ |
たら(切り身) | 2切れ |
白菜 | 1/8株 |
春菊 | 1/2束 |
長ねぎ | 1本 |
しいたけ | 4枚 |
焼き豆腐 | 1/2丁 |
だし昆布 | 10cm角1枚 |
水 | 1000ml |
酒 | 大さじ2 |
ポン酢、薬味(大根おろし、刻みねぎなど) | お好みで |
5.1.2 作り方
- ぶりとたらは一口大に切り、軽く塩(分量外)を振って10分ほど置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取ります。こうすることで、魚の臭みが和らぎます。
- 白菜はざく切り、長ねぎは斜め切り、春菊は長さを半分に切ります。しいたけは石づきを取り、お好みで飾り切りを。焼き豆腐は食べやすい大きさに切ります。
- 土鍋に水とだし昆布を入れ、30分ほどおいてから中火にかけます。沸騰直前に昆布を取り出します。
- 鍋に酒を加え、白菜の芯や長ねぎなど、火の通りにくい野菜から入れて煮ます。
- 野菜が少ししんなりしたら、ぶり、たら、しいたけ、焼き豆腐を加えます。アクを丁寧に取りながら、魚に火が通るまで煮ましょう。
- 最後に春菊と白菜の葉の部分を加え、さっと火が通ったら完成です。ポン酢にお好みの薬味を添えて、熱々をお召し上がりください。
鍋のシメには、残ったおだしにご飯と溶き卵を加えて作る雑炊や、うどんを入れるのもおすすめです。旬の恵みを余すことなく楽しんでくださいね。
5.2 春を先取りする菜の花のパスタ
ほろ苦い菜の花と、旨みたっぷりのしらすを使った、春の訪れを感じさせる一皿です。にんにくの香りが食欲をそそり、お昼ごはんにもぴったり。菜の花の鮮やかな緑が食卓に彩りを添えてくれます。さっと作れる手軽さも嬉しいポイントです。
5.2.1 材料(1人分)
食材 | 分量 |
---|---|
スパゲッティ | 100g |
菜の花 | 5〜6本 |
釜揚げしらす | 30g |
にんにく | 1片 |
鷹の爪(輪切り) | 少々 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
塩、こしょう | 各少々 |
5.2.2 作り方
- 菜の花は根元の硬い部分を切り落とし、長さを半分に切ります。にんにくはみじん切りにします。
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩(分量外)を加えてスパゲッティを袋の表示時間通りに茹で始めます。
- フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけ、香りが立ってきたら中火にします。
- スパゲッティが茹で上がる1分前に菜の花を加え、一緒に茹でます。こうすると、菜の花の色が鮮やかに仕上がります。
- フライパンにしらすを加えてさっと炒め、茹で上がったスパゲッティと菜の花、茹で汁(お玉1杯分)を加えて手早く混ぜ合わせます。
- 塩、こしょうで味を調えたら、お皿に盛り付けて完成です。
ベーコンやあさりを加えても美味しくいただけます。菜の花のほろ苦さが、春の爽やかな気分を運んできてくれる一品です。
5.3 旬のいちごで楽しむ簡単スイーツ
2月は、いちごが最も美味しくなる季節のひとつ。そんな旬のいちごをたっぷり使った、ひんやり冷たいデザートはいかがでしょうか。火を使わず、混ぜて冷やすだけなので、食後のデザートやお子様のおやつにも気軽に作れます。いちごの甘酸っぱさとヨーグルトの爽やかさが絶妙にマッチした、やさしい味わいのムースです。
5.3.1 材料(グラス2個分)
食材 | 分量 |
---|---|
いちご | 10粒程度 |
プレーンヨーグルト(無糖) | 150g |
砂糖 | 大さじ3 |
粉ゼラチン | 5g |
水(ゼラチン用) | 大さじ2 |
レモン汁 | 小さじ1 |
5.3.2 作り方
- 粉ゼラチンは水に振り入れてふやかしておきます。
- いちごはヘタを取り、飾り用に2粒残して、残りはフォークなどで粗く潰します。
- ボウルにヨーグルト、砂糖、潰したいちご、レモン汁を入れてよく混ぜ合わせます。
- ふやかしたゼラチンを電子レンジ(600W)で20秒ほど加熱して溶かし、(3)のボウルに加えて手早く混ぜます。
- グラスに流し入れ、冷蔵庫で2〜3時間、固まるまで冷やします。
- 固まったら、飾り用に残しておいたいちごを半分に切って飾れば出来上がりです。ミントの葉を添えると、より彩り豊かになりますね。
生クリームを少し加えると、より濃厚でクリーミーな味わいになります。旬のいちごだからこそ味わえる、フレッシュな美味しさを存分にお楽しみください。
6. まとめ
今回は、2月に旬を迎える野菜や魚介、果物をご紹介しました。厳しい寒さの中で育った冬の食材は、栄養をたっぷりと蓄え、甘みや旨みが凝縮されています。だからこそ、旬のものをいただくことは、美味しさだけでなく、私たちの心と体を健やかにしてくれるのですね。菜の花やふきのとうに春の足音を感じながら、自然の恵みを日々の食卓に取り入れて、彩り豊かな毎日を過ごしてみませんか。
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