お年玉の年齢別の相場は？入れ方やマナーについても解説

お正月の準備で悩ましいお年玉。甥や姪など、親戚の子供たちにいくら渡せば良いか、年齢ごとの相場は気になるところですよね。この記事では、未就学児から大学生までの詳しい相場を実際のアンケート結果をもとに解説します。さらに、ポチ袋の書き方や新札の入れ方といった基本マナーから、喪中の場合の対応まで、お年玉にまつわる疑問を網羅しました。これさえ読めば、スマートに新年を迎えられますよ。

1. お年玉の相場一覧 年齢別の平均金額をアンケート結果から紹介

新しい年を迎えるお正月の楽しみの一つ、お年玉。ですが、親戚やお孫さんへいくら渡せば良いのか、毎年頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。多すぎても少なすぎても気になりますし、他の人はどれくらい包んでいるのか気になりますよね。

ここでは、いくつかのアンケート結果を参考にしながら、お子さんの年齢に合わせたお年玉の相場を詳しくご紹介します。あくまで目安として、ご自身の家計やお相手との関係性を考えながら、無理のない範囲で金額を決める参考にしてみてくださいね。

1.1 未就学児（0歳〜小学生未満）のお年玉相場

まだお金の価値がよくわからない未就学のお子さんへは、「1,000円以下」が相場となっているようです。特に0歳から2歳くらいの小さなお子さんには、500円玉をポチ袋に入れたり、現金ではなく絵本やおもちゃをプレゼントしたりする方もいらっしゃいます。

お子さんがお金を認識し始める3歳を過ぎたあたりから、1,000円札を渡すケースが増えてくるようです。親御さんが管理することがほとんどですから、高額にする必要はなく、気持ちが伝われば十分でしょう。

年齢	一般的な相場
0歳～3歳	500円～1,000円 （または品物）
4歳～6歳	1,000円～3,000円

1.2 小学生のお年玉相場

小学生になると、自分でお金の管理を始めたり、欲しいものを自分で買ったりする機会も増えてきます。そのため、お年玉の金額も少しずつ上がっていく傾向にあります。低学年と高学年で金額に差をつけるご家庭が多いようです。

1.2.1 低学年（1年生〜3年生）

小学校低学年のお子さんへの相場は、1,000円から3,000円が中心です。「学年×1,000円」といったユニークなルールを決めているご家庭もあるようですよ。3,000円を一つの区切りとして考えている方が多い印象です。

1.2.2 高学年（4年生〜6年生）

高学年になると、友人同士で遊びに出かけたり、欲しいものの値段も上がってきたりします。そのため、お年玉の相場もぐっと上がり、3,000円から5,000円が一般的です。特に5,000円を渡す方が増え始めるのがこの年代の特徴です。

学年	一般的な相場
低学年（1～3年生）	1,000円～3,000円
高学年（4～6年生）	3,000円～5,000円

1.3 中学生のお年玉相場

中学生になると、行動範囲も興味の対象もぐっと広がります。そのため、お年玉の金額も小学生の頃より一段階上がります。相場は5,000円が最も多く、5,000円から10,000円の間で渡す方が大半を占めます。

親戚間で金額を合わせているという声も多く聞かれるのがこの年代。もし迷われたら、5,000円を一つの目安にされると良いかもしれませんね。

1.4 高校生のお年玉相場

高校生へのお年玉は、10,000円が相場といえるでしょう。5,000円という方もいますが、多くの方が10,000円を包むようです。アルバイトを始めるお子さんもいますが、お年玉はそれとは別の特別なお祝いとして渡したい、という気持ちの表れかもしれません。

住信SBIネット銀行が2020年12月に発表した「お年玉に関する意識調査 2021」によると、高校生への金額で最も多かった回答は10,000円でした。高価なものを買ったり、将来のために貯金をしたりと、お金の使い方も少しずつ大人びてくる頃ですね。

1.5 大学生・専門学生のお年玉相場

大学生や専門学生になると、「お年玉は高校生まで」と考えて渡さない方も増えてきます。一方で、成人のお祝いも兼ねて渡したり、学業の足しにしてほしいという気持ちを込めて渡したりする方も多くいらっしゃいます。

渡す場合の相場は、10,000円が一般的です。高校生と同額か、少し奮発してそれ以上の金額を包むこともあるようです。一人暮らしをしていたり、学費や交際費もかさんだりする時期なので、きっと喜ばれることでしょう。

相手	一般的な相場
中学生	5,000円～10,000円
高校生	5,000円～10,000円（10,000円が主流）
大学生・専門学生	10,000円（渡さない選択も）

お年玉の金額は、あくまで気持ちです。大切なのは、新しい一年を健やかに過ごしてほしいと願う心遣い。これらの相場を参考に、あなたらしいお祝いの形を見つけてみてくださいね。

2. お年玉は誰にあげる？渡す相手の一般的な範囲

新しい年を迎えると、お年玉を誰にどこまで渡せばよいのか、ふと悩んでしまうことはありませんか。お世話になっている方のお子さんにも渡すべきかしら、と迷うこともありますよね。ここでは、お年玉を渡す相手の一般的な範囲と、親戚以外のお子さんへ渡す際の心遣いについて、丁寧にご紹介します。

2.1 自分の子供や親戚の子供が基本

お年玉を渡す相手として最も一般的なのは、ご自身の子供やお孫さん、そして甥や姪といった近い親戚の子供たちです。年に一度の特別な贈り物として、子供たちの成長を祝う気持ちを込めて渡す素敵な習慣ですよね。

ただ、「親戚」といってもその範囲は広く、どこまで渡すかをご家庭で決めている場合も多いようです。例えば、いとこの子供など、少し遠い親戚に会う機会がある場合はどうすれば良いのでしょうか。一番安心なのは、事前に兄弟姉妹や親戚同士で話し合っておくことです。「お互いの子供が高校を卒業するまで」や「小学生まで」といったように、簡単なルールを決めておくと、お正月に会ったときに慌てずに済み、お互いに気持ちよく過ごせますよ。

渡す相手	考え方のポイント
自分の子供・孫	渡すのが一般的です。年齢に応じた相場で用意しましょう。
甥・姪	渡すのが一般的です。兄弟姉妹間で金額の目安などを相談しておくとスムーズです。
いとこの子供など	ご家庭や親戚間の付き合いの深さによります。お互いの負担にならないよう、事前に相談しておくのがおすすめです。

2.2 友人やご近所の子供に渡す場合の注意点

お正月にお家に遊びに来てくれたご友人や、ご近所のお子さんにお年玉を渡すべきか悩むこともあるかもしれません。基本的には、親戚以外の子供に必ずしもお年玉を渡す必要はありません。むしろ、突然渡すことで相手の親御さんに気を遣わせてしまう可能性もあります。

もし渡したい場合は、相手に負担を感じさせないための心遣いが大切です。以下の点に気を付けて、気持ちよくやり取りができると良いですね。

• 事前に親御さんと相談する
  親しい間柄であれば、「お互い様だから、お年玉はなしにしましょうね」と事前に打ち合わせておくのが最もスマートな方法です。
• 渡す場合は少額にする
  もし渡すのであれば、高額にするのは避けましょう。相手がお返しに困らないよう、500円から1,000円程度のかわいらしいポチ袋に入れ、「これで好きなお菓子でも買ってね」と気軽に渡せる金額が目安です。
• 毎年続けるかを考える
  一度渡すと、子供は来年も期待してしまうかもしれません。「今年だけ特別に」というつもりでも、毎年続けることになる可能性も考えておくと良いでしょう。

親戚ではないお子さんへのお年玉は、あくまで「気持ち」として、相手への配慮を一番に考えましょう。お年玉にこだわらず、お菓子や小さな文房具などをプレゼントするのも素敵な方法ですよ。

3. お年玉はいつまであげる？やめどきの目安

かわいいお孫さんや甥っ子・姪っ子さんへのお年玉。「いつまで渡すのが良いのかしら？」と、毎年頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。実は、お年玉をいつまであげるかという点に、決まったルールはありません。ご家庭ごとの方針や、お子さんとの関係性によって決めるのが一番です。ここでは、一般的なやめどきの目安をいくつかご紹介しますので、ご自身の考えをまとめる参考にしてみてくださいね。

3.1 高校卒業までが一つの区切り

お年玉をあげる期間として、最も一般的な目安とされているのが「高校卒業まで」です。18歳という年齢は、大学や専門学校への進学、あるいは就職など、多くのお子さんにとって人生の大きな節目を迎える時期。自分の力で未来を切り拓いていくお子さんへの、最後のエールとしてお年玉を渡すのも素敵ですね。

親族間で「お年玉は高校生まで」と暗黙の了解がある場合も少なくありません。「子供」から「大人」へと羽ばたくタイミングとして、高校卒業は非常に分かりやすい区切りと言えるでしょう。

3.2 成人年齢や大学卒業までという考え方

「いえいえ、学生の間はまだまだ応援したい」というお気持ちも、とてもよく分かります。高校卒業後もお年玉を渡す場合は、「いつをゴールにするか」を考えておくと良いでしょう。主な考え方には、次のようなものがあります。

一つは「成人するまで」という考え方です。2022年4月から、成人年齢は18歳に引き下げられました。（参考：法務省：民法の一部を改正する法律（成年年齢関係）について）そのため、高校3年生の18歳になったタイミングで「成人おめでとう」の気持ちを込めて、最後のお年玉とするのも良い区切りになります。

もう一つ、非常に多いのが「大学や専門学校を卒業するまで」とする考え方です。「学生として学んでいる間は応援したい」「社会人として自分で収入を得るようになったら卒業」というルールは、渡す側も受け取るお子さん自身も納得しやすい、明確な目安となります。大学院へ進学した場合など、状況に応じて対応を考えてあげられると、より親切かもしれません。

どのタイミングを「やめどき」にするか、ご家庭ごとの考え方を下の表にまとめました。ご親族と話し合う際の参考にしてみてください。

やめどきの目安	主な考え方や理由
高校卒業まで	進学や就職といった人生の大きな節目であり、「大人」への門出と考えるため、区切りとして分かりやすい。
大学・専門学校卒業まで	学生の間はまだ経済的に自立していないため、応援したいという気持ちの表れ。「社会人になるまで」という明確な基準。
成人するまで（18歳）	法律上の「大人」になるタイミング。成人祝いを兼ねて、最後のお年玉とする考え方。
就職するまで	浪人や留年、大学院進学なども考慮し、「自分で収入を得るようになったら卒業」とする柔軟な考え方。

どのタイミングを選ぶにしても、大切なのはお子さんの成長を祝う気持ちです。ご家庭の状況に合わせて、無理のない範囲で、愛情のこもったお年玉を渡してあげてくださいね。

4. 知らないと恥ずかしいお年玉の基本マナー

お年玉は、新しい年の始まりに子供たちの健やかな成長を願って贈る、心温まる習慣です。金額の相場も気になるところですが、同じくらい大切なのが渡し方のマナー。ちょっとした心遣いを知っているだけで、贈る側も受け取る側も、もっと嬉しい気持ちになれるものですよ。ここでは、お孫さんや親戚のかわいい子供たちに喜ばれる、お年玉の基本マナーをご紹介します。

4.1 ポチ袋の選び方と正しい書き方

お年玉を入れる「ポチ袋」。最近では、干支のかわいらしいデザインや、人気のキャラクター、少し落ち着いた和柄など、素敵なものがたくさんありますね。渡す相手の年齢や好みに合わせて選ぶ時間もまた、楽しいひとときです。そして、ポチ袋には書き方の作法があります。心を込めて、丁寧に書いていきましょう。

4.1.1 宛名の書き方

ポチ袋の表面、中央か少し左上に、渡す相手の名前を書きます。「〇〇ちゃんへ」「〇〇くんへ」のように、親しみを込めた呼び方で大丈夫です。少し年上のお子さんには「〇〇さんへ」と書くと、より丁寧な印象になりますね。フルネームでなくても構いません。

4.1.2 自分の名前の書き方

自分の名前は、ポチ袋の裏面、左下に書くのが一般的です。誰からのお年玉か分かるように、「おじいちゃんより」「〇〇おばさんより」といったように、相手から見た自分の呼び名を書くと親切です。もちろん、ご自身のフルネームを書いても問題ありません。

書く場所	内容	ポイント
表面（おもてめん）	渡す相手の名前（宛名）	中央か左上に「〇〇ちゃんへ」のように書きます。
裏面（うらめん）	自分の名前（贈り主）	左下に「〇〇より」と、誰からか分かるように書きます。

4.2 お札のきれいな入れ方 新札と三つ折りの方法

ポチ袋の中に入れるお札も、ひと手間かけることで、お祝いの気持ちがより深く伝わります。特に新札を用意することや、きれいな折り方には、昔ながらの素敵な意味が込められているのですよ。

4.2.1 新札を用意するのが望ましい理由

お年玉に新札（ピン札）を用意するのは、「新しい年の門出を、汚れのないきれいなものでお祝いする」という気持ちの表れです。また、前もって準備していたことを示す心遣いにもなります。年末になると銀行や郵便局の窓口が混み合いますので、早めに両替を済ませておくと安心ですね。

4.2.2 お札の正しい折り方と向き

お札は、ポチ袋の大きさに合わせて折るのが基本です。一般的には「三つ折り」が美しく、理にかなっているとされています。いざという時に慌てないよう、折り方を覚えておきましょう。

【お札のきれいな三つ折りの手順】

1. お札の肖像画（福沢諭吉など）が描かれている面を上に向け、表側にして広げます。
2. まず、左側から中央に向かって、およそ三分の一を内側へ折ります。
3. 次に、右側を、先ほど折った部分に重なるように内側へ折ります。

この折り方をすると、ポチ袋からお札を取り出したときに、最初に肖像画のお顔が見えるようになり、縁起が良いとされています。ポチ袋に入れる際は、折りたたんだお札の「わ」の部分が上（ポチ袋の入り口側）に来るように、そして上下が逆さまにならないように入れましょう。

4.3 縁起が悪いとされる金額は避ける

お祝い事の贈り物では、縁起の悪い「忌み数（いみかず）」を避けるのがマナーとされています。お年玉も例外ではありません。「死」を連想させる「4」や、「苦」を連想させる「9」がつく金額、例えば4,000円や9,000円は避けるのが一般的です。せっかくのお祝いですから、お互いが気持ちよくいられるよう、金額にも少し気を配りたいですね。

4.4 お年玉を渡すタイミングと添える言葉

お年玉は、新年の挨拶を交わす元旦や三が日に渡すのが理想的です。親戚一同が集まる賑やかなタイミングで渡すことが多いかと思いますが、その際には少し配慮が必要です。

ご家庭によってお年玉の金額に差があることも考えられますので、子供たちに渡す際は、他の大人の目が少ない場所でそっと渡すか、あらかじめ親御さんに「お子さんへのお年玉です」と預けておくのが、とてもスマートな方法です。親御さんへの配慮が、大人の素敵なマナーですね。

そして、お金をただ渡すだけでなく、ぜひ温かい言葉を添えてあげてください。「あけましておめでとう。今年も元気に過ごしてね」「勉強も部活もがんばってね。応援しているよ」など、その子に向けた一言があるだけで、お年玉の価値が何倍にも膨らむはずです。

5. こんな時どうする？お年玉の気になるQ&A

お年玉にまつわる習慣も、時代とともに少しずつ変わってきているようです。いざという時に迷いがちな疑問や、最近ならではのお悩みについて、一つひとつ丁寧にお答えしますね。

5.1 自分が喪中の場合お年玉はあげてもいい？

ご自身が喪中の期間は、新年のお祝い事を控えるのが一般的です。お年玉は「年神様からの賜物（たまもの）」という意味合いがあり、新年を祝う贈り物ですので、「お年玉」として渡すのは避けた方が良いでしょう。

ですが、楽しみにしている子供たちの気持ちを思うと、何かしてあげたいと感じますよね。そんな時は、お年玉という名目ではなく、別の形で渡す方法があります。

例えば、ポチ袋も紅白の水引などが描かれたお祝い用のデザインは避け、無地のものや干支のイラストだけが描かれたシンプルなものを選びます。そして表書きを「書籍代」や「文具代」「おこづかい」などとして渡せば、お祝い事とは切り離して気持ちを届けることができますよ。

5.2 相手が喪中の場合はどうすればいい？

お相手が喪中の場合も、お祝い事であるお年玉を渡すのは控えるのがマナーです。ご家族を亡くされた悲しみの中で、お正月を静かに過ごされていることでしょう。まずはお相手の気持ちに寄り添うことが大切です。

もし渡したい場合は、松の内（1月1日～7日、地域によっては15日）が明けてから、「お小遣い」や「玩具代」などの名目で渡すのが丁寧な対応です。その際も、事前にご両親に「お渡ししても大丈夫かしら？」と一声かけて確認すると、より安心ですね。相手への深い思いやりが伝わるはずです。

5.3 キャッシュレスでお年玉を渡すのはあり？

最近では、PayPayやLINE Payといったキャッシュレス決済サービスを使ってお年玉を送る方も増えてきました。遠くに住んでいるお孫さんや親戚の子供にも手軽に送金できて便利な反面、少し味気ないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

キャッシュレスのお年玉が「あり」か「なし」かは、お相手との関係性や考え方によります。もし利用する際は、事前に相手のご両親に「今年のお年玉はキャッシュレスで送ってもいいかしら？」と相談してみるのがおすすめです。

送金する際には、「あけましておめでとう！勉強がんばってね」といった温かいメッセージを添えるなど、気持ちを伝える工夫をすると、きっと喜ばれることでしょう。時代に合わせた新しいコミュニケーションの形として、上手に取り入れていきたいですね。

5.4 新札が用意できない時の対処法

年末の慌ただしい中で、うっかり新札を用意し忘れてしまうこともありますよね。銀行の窓口が閉まってしまった後で気づくと、焦ってしまうかもしれません。

ですが、どうぞご安心ください。必ずしも新札でなければマナー違反というわけではありません。一番大切なのは、お祝いする気持ちです。

もし新札が手元にない場合は、できるだけシワや汚れのないきれいなお札（ピン札）を選んで使いましょう。手持ちのお札の中から一番状態の良いものを選んで、丁寧に折って入れてあげれば、あなたの気持ちは十分に伝わります。「新札じゃなくてごめんなさいね」と一言添えるのも、やさしい心遣いですね。

5.5 子供がもらったお年玉の管理方法

子供たちがもらったたくさんのお年玉。嬉しい半面、「どう管理すれば良いかしら？」と悩むのは、多くの親御さんに共通するお悩みです。これは、お子さんにお金の大切さを教える絶好の機会と捉えてみてはいかがでしょうか。

お子さんの年齢に合わせて、管理の方法を一緒に考えてみるのがおすすめです。

年齢	管理方法のヒント
未就学児～小学生低学年	まだ自分でお金の管理をするのが難しい年齢です。親御さんが預かり、お子さん名義の銀行口座を作って貯金してあげるのが良いでしょう。「将来のために貯めておこうね」と目的を話してあげることが大切です。一部を好きなおもちゃを買うために使わせてあげるのも、お金の価値を学ぶ良い経験になります。
小学生高学年～中学生	少しずつお金の管理を学ばせたい時期です。もらったうちの一部を本人に渡し、残りは貯金するなど、ルールを一緒に決めましょう。お小遣い帳をつける習慣を促し、自分でお金の出入りを管理する練習を始める良いきっかけになります。
高校生	アルバイトを始める子もいるなど、金銭感覚が育ってくる頃です。基本的には本人に管理を任せ、使い方について話し合う機会を持つのが良いでしょう。高額なものを買う計画がある場合など、必要に応じて相談に乗ってあげる姿勢が大切です。一方的に取り上げるのではなく、お子さんの意思を尊重しながら、お金との上手な付き合い方をサポートしてあげてくださいね。

6. そもそもお年玉の由来と意味とは

毎年、当たり前のようにやり取りしているお年玉ですが、その由来や本来の意味をご存知でしょうか。何気なく渡しているお年玉も、そのルーツを知ることで、より一層心のこもった新年の贈り物になりますよ。ここでは、お年玉の奥深い歴史と意味について、やさしく紐解いていきます。

6.1 お年玉の始まりは「お餅」だった？その語源と由来

実は、お年玉は元々お金ではなく、お餅だったのです。その歴史は古く、年の初めにやってくる「歳神様（としがみさま）」をお迎えするための風習にさかのぼります。

昔の人々は、歳神様へのお供え物として鏡餅を飾り、そこに神様の魂が宿ると考えていました。年が明けると、そのお餅を家長が家族に分け与えました。これは、歳神様の魂が宿ったお餅、すなわち「御歳魂（おとしだま）」をいただくことで、一年を健やかに過ごすための力を授かるという意味合いがありました。この「御歳魂」が、現在の「お年玉」の語源になったといわれています。

子供だけでなく、家族みんなで新しい年の幸せを願う、とても大切な儀式だったのですね。

6.2 「お餅」から「お金」へ 時代の変化とともに変わったお年玉

神様からの恩恵であった「御歳魂」は、時代とともに少しずつ形を変えていきます。江戸時代になると、商家などで奉公人にお餅や品物を渡す習慣が生まれました。そして、昭和30年代以降の高度経済成長期になると、都市部を中心に、親が子供にお小遣いとしてお金を渡す習慣が一般家庭にも広まっていきました。

このように、お年玉は「神様からの魂の分け前」から、「大人から子供への新年の贈り物・お小遣い」へと意味合いを変えながら、現代に受け継がれてきたのです。昔と今のお年玉を比べてみると、その違いがよくわかりますね。

項目	昔のお年玉（御歳魂）	現代のお年玉
渡すもの	お餅	お金
渡す人	家長	親、親戚、知人など
もらう人	家族・使用人	主に子供
意味合い	歳神様からの魂の分かち合い（一年の力）	新年の挨拶、お祝い、お小遣い

今では、子供たちの大きな楽しみの一つとなったお年玉。その由来を知ると、ポチ袋に入れる一万円札や千円札一枚一枚に、子供の健やかな成長を願う昔ながらの温かい心が込められているように感じられませんか。次のお正月は、ぜひそんな気持ちを添えて渡してみてくださいね。

7. まとめ

お年玉の準備は、新年の心弾む習慣のひとつですね。この記事では、気になる年齢別の相場から、意外と知らないポチ袋の書き方や新札の入れ方といったマナーまで詳しく解説しました。大切なのは、子供たちの健やかな成長を願うあたたかい心遣いです。相場はあくまで目安として、相手への思いやりを忘れずに。気持ちよく新年を迎えられるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。