針供養とは?2025年はいつ?意味や由来、方法を解説

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お裁縫や手芸で長年活躍してくれた針、どう処分すればよいか迷ったことはありませんか。この記事を読めば、針供養の意味や由来、2025年の日程、ご家庭での具体的な方法までわかります。針供養とは、硬い布を縫い続けてくれた針を、最後は豆腐やこんにゃくなど柔らかいものに刺して労い、感謝を伝えて裁縫の上達を願う日本の美しい習わしです。有名な寺社やよくある質問もご紹介します。

目次

1. 針供養とは折れた針や古い針を供養する日本の伝統行事

お裁縫箱の隅で、役目を終えた針が眠ってはいませんか。折れてしまったり、錆びてしまったり、曲がってしまったりした古い針。そんな、これまで私たちの暮らしを支えてくれた小さな針たちに感謝を込めて供養し、裁縫の上達を願う行事、それが「針供養」です。

硬い布を何度も通り抜け、私たちのために働き続けてくれた針。その最後の場所として、豆腐やこんにゃくといった柔らかいものに刺して休ませてあげるという、なんとも日本らしい、やさしい心が息づいています。単に「捨てる」のではなく、道具を大切に思う気持ちと感謝を形にした、古くから伝わる美しい風習なのです。

この行事は、和裁や洋裁、手芸などを日常的に楽しむ方々はもちろんのこと、物を大切にする心を持つ多くの人々に受け継がれてきました。

1.1 供養の対象となる針の種類

「針供養」と聞くと、着物を縫う和針を思い浮かべるかもしれませんが、供養できる針はそれだけではありません。家庭で使われるさまざまな種類の針が対象となります。

種類具体的な針の例
縫い針和針(きぬ針、もめん針など)、洋針(メリケン針など)、ミシン針
手芸用の針刺繍針、編み物のかぎ針・棒針、レース針、羊毛フェルト用の針
その他の針まち針、安全ピン、注射針(医療関係者向け)など

このように、お裁縫や手芸で使う多種多様な針を供養することができます。ご自身の愛用してきた道具に感謝を伝える良い機会ですね。

1.2 針供養に込められた二つの大切な心

針供養には、主に二つの大切な意味が込められていると言われています。

一つは、これまで身代わりのように厄を引き受け、力を尽くしてくれた針への感謝と慰霊の心です。昔の人は、硬いものを縫う際に針が折れることを、持ち主の身代わりになってくれたと考えていたそうです。そんな針をねぎらい、安らかに眠ってもらうための行事です。

そしてもう一つは、裁縫や手芸の技術がさらに上達することへの願いです。針をきちんと供養することで、針仕事の腕が上がるようにと祈りを捧げます。日々の暮らしの中で何気なく使っている道具一つひとつに感謝し、技術の向上を願う、謙虚で前向きな気持ちが表れています。

針供養は、こうした日本人の美しい精神性を今に伝える、心温まる伝統行事なのです。(参考:文化遺産オンライン

2. 針供養はいつ行われる?2025年の日程

大切に使ってきた針に感謝を伝える針供養。いざ供養したいと思っても、いつ行われるのかご存じない方も多いかもしれませんね。針供養は、主に決まった日に行われることが多いですが、地域によって少し違いがあるのですよ。

ここでは、2025年の具体的な日程を交えながら、針供養が行われる日について詳しくご紹介します。

2.1 主に2月8日と12月8日

針供養は、毎年2月8日と12月8日に行われるのが一般的です。この日は「事八日(ことようか)」と呼ばれ、古くから日本の暮らしの中で大切な節目とされてきました。

事八日には、その年最初の農作業や神事を始める「事始め」と、その年の行事を終える「事納め」という2つの意味があります。どちらを事始め、事納めとするかは地域によって異なりますが、この日は針仕事を休み、針を労う日とされてきたのです。

ちなみに、2025年の日程は以下の通りです。お近くの寺社へお出かけの際の参考になさってくださいね。

  • 2025年2月8日(土曜日)
  • 2025年12月8日(月曜日)

この事八日には、針供養の他にも、無病息災を願って「お事汁(おことじる)」と呼ばれる具だくさんの味噌汁をいただいたり、家の門に目籠(めかご)を掲げて鬼を払う風習が残っている地域もあります。昔ながらの季節の行事に思いを馳せるのも、素敵な時間ですね。

2.2 地域によって異なる針供養の日

全国的に2月8日と12月8日に行われることが多い針供養ですが、実は関東と関西では、どちらの日を主に行うかに違いが見られます

一般的に、関東地方では2月8日に、関西地方では12月8日に行う寺社が多いようです。なぜこのような違いが生まれたのか、はっきりとした理由は定かではありませんが、それぞれの地域の気候や暮らしの習慣が関係しているのかもしれませんね。

お住まいの地域や、お参りしたい寺社がどちらの日程で針供養を行っているか、事前に確認しておくと安心です。

地域主な日程特徴
関東地方2月8日年の初めに針を供養し、一年の裁縫の上達を願う意味合いが強いとされています。
関西地方12月8日一年の終わりに、使い終えた針を供養し、感謝を伝える意味合いが強いようです。

もちろん、これはあくまで一般的な傾向です。最近では、参加しやすいように週末に日程をずらしたり、両方の日に針供養を行う寺社もあったりします。必ず公式サイトなどで最新の情報を確かめてから、お出かけくださいね。

3. 針供養の意味と由来 なぜ針を供養するのか

毎日のお料理に包丁が欠かせないように、かつての暮らしでは、お裁縫道具、特に「針」は女性たちにとって無くてはならない大切なものでした。着物を縫ったり、繕い物をしたり、日々の暮らしは針仕事と共にあったのですね。そんな大切な針に感謝を伝える「針供養」には、日本人ならではの優しい心が込められています。

3.1 針への感謝と裁縫技術の上達を願う意味

針供養の根底にあるのは、一年間働き続けてくれた針への感謝と、裁縫の腕がもっと上がるようにという願いです。昔の人々は、あらゆる物に神様や魂が宿ると考えていました。これは「アニミズム」と呼ばれる、日本に古くから伝わる考え方です。大切に使ってきた道具にも魂が宿ると信じ、役目を終えたからといって、ぞんざいに捨てることはしませんでした。

特に針は、私たちの暮らしを支えるために、硬い布を何度も何度も通り抜けてくれます。そのうちに折れたり、曲がったり、錆びてしまったり…。そんな風に、私たちのために尽くしてくれた針に対して、「今までありがとう、お疲れ様でした」と感謝し、その労をねぎらう。そして、最後は安らかに休んでほしいという優しい気持ちから、硬いものではなく、豆腐やこんにゃくといった柔らかいものに刺して供養するのです。

この行いを通じて、物を大切にする心を育み、さらなる裁縫技術の上達を祈願する。それが針供養に込められた、あたたかな意味なのですよ。

3.2 針供養の由来と歴史

針供養の起源は、一説には古代中国の行事が日本に伝わったものとされています。日本での歴史は古く、平安時代にまでさかのぼると言われています。

記録として残っているものでは、平安時代の清和天皇(在位858~876年)の時代に、京都の法輪寺で針供養の法要が始まったと伝えられています。当時は宮中の人々など、一部の上流階級で行われる特別な行事でした。

その後、時代を経て庶民の間にも広まり、特に江戸時代になると、寺子屋で裁縫を学ぶ女の子たちが増えたこともあり、現在のような形で広く行われるようになりました。

針供養が行われる2月8日と12月8日は、「事八日(ことようか)」と呼ばれる特別な日でもあります。この事八日との関連も深いとされています。

日付呼び名意味と針供養との関わり
2月8日事始めその年の農作業を始める日とされています。この日から忙しくなるため、針仕事を休んで針を供養したと言われます。
12月8日事納めその年の農作業を終える日とされています。一年の仕事が無事に終わったことを祝い、針を休ませるために供養したと言われます。

このように、針供養は農作業の節目とも深く結びつきながら、物を大切にする日本の美しい心と共に、今日まで大切に受け継がれてきたのです。

4. 針供養のやり方と作法

大切に使ってきた針とお別れする針供養。いざ行おうと思っても、何から始めればよいのか迷ってしまいますよね。針供養には、ご自宅で心を込めて行う方法と、神社やお寺の供養祭に参加する方法があります。ご自身の暮らしや気持ちに合った方法で、針への感謝を伝えてみませんか。

4.1 家庭でできる針供養の方法

「供養祭の日程が合わない」「近くに針供養を行うお寺がない」という方も、ご安心ください。針供養は、ご家庭でも丁寧に行うことができます。大切なのは、これまで頑張ってくれた針への感謝の気持ちです。作法にこだわりすぎるよりも、心を込めて「ありがとう」と伝える時間を持つことが何よりの供養になりますよ。

4.1.1 豆腐やこんにゃくを用意する理由

針供養と聞くと、豆腐やこんにゃくに針を刺す風景を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。これには、とても素敵な理由があるのです。
いつも硬い布を相手に仕事をしてきた針。その労をねぎらい、「最後くらいは柔らかいものでゆっくり休んでね」という、古くからの優しい心遣いが込められています。豆腐やこんにゃくの柔らかさが、針へのいたわりの気持ちを表しているのですね。

4.1.2 家庭で行う手順

ご家庭で針供養を行う際の、簡単な手順をご紹介します。

  1. 準備をする
    豆腐やこんにゃく、供養する針、針を置くためのお皿や小鉢を用意します。豆腐やこんにゃくは、水気を軽く切っておくとよいでしょう。
  2. 針を清める
    針に残った糸くずや錆び、汚れなどをきれいに拭き取ります。一年間、あるいは長きにわたって働き続けてくれた針を、美しい姿で送り出してあげましょう。
  3. 針を刺す
    用意した豆腐やこんにゃくに、一本一本「お疲れさま」「ありがとう」と心の中で声をかけながら、ゆっくりと針を刺していきます。
  4. 手を合わせる
    すべての針を刺し終えたら、静かに手を合わせ、これまでの感謝の気持ちと、裁縫や手芸の技術が上達しますようにと願いを込めてお祈りします。
  5. 処分する
    供養が終わった針と豆腐(こんにゃく)は、そのままゴミ箱に捨てるのではなく、白い紙や半紙にそっと包みます。そして、各自治体のルールに従って処分してください。一般的には可燃ごみとして扱われることが多いですが、念のためお住まいの地域の分別方法をご確認くださいね。

4.2 神社やお寺での針供養

年に一度、針供養祭(針供養会)として、より丁寧な供養を行いたい方は、神社やお寺に足を運んでみてはいかがでしょうか。多くの人々とともに厳かな雰囲気の中で手を合わせる時間は、気持ちを新たにする良い機会にもなります。

4.2.1 参加方法と持ち物

針供養祭への参加を希望する場合、まずは事前に寺社の公式サイトやお電話で、開催日時や受付時間、参加方法を確認しましょう。予約が必要な場合もありますので、早めの確認がおすすめです。

当日の持ち物は、寺社によって多少異なりますが、一般的には次の通りです。

持ち物説明
供養する針折れた針、曲がった針、錆びた針など。小さな袋や錆びないように紙に包んで持参すると丁寧です。
初穂料(玉串料)お供えするお金のことです。金額が決まっている場合と「お気持ち」の場合があります。白い封筒に入れ、表書きは「御初穂料」や「御玉串料」とするとよいでしょう。
数珠法要に参加する場合、ご自身の宗派の数珠があれば持参しましょう。

4.2.2 郵送で受け付けてくれる寺社

「有名な寺社で供養してもらいたいけれど、遠くて行けない」「当日はどうしても都合がつかない」という場合でも、諦める必要はありません。寺社によっては、針の郵送を受け付けてくれるところもあります

例えば、東京の浅草寺や和歌山の淡嶋神社などでは、郵送での針供養を受け付けています。郵送での供養を希望される方は、必ず各寺社の公式サイトで詳細をご確認ください。送り方や初穂料の納め方(現金書留など)について、詳しい案内が掲載されています。

郵送であれば、全国どこからでも由緒ある寺社に大切な針を託すことができます。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。

5. 針供養が行われる有名な神社とお寺

ご家庭での供養も心がこもっていて素敵ですが、年に一度、特別な場所で針への感謝を伝えてみるのはいかがでしょうか。ここでは、全国各地で行われる有名な針供養の行事をご紹介します。お裁縫や手芸を楽しまれる方なら、一度は訪れてみたいかもしれませんね。お近くの方はもちろん、旅の目的として訪れてみるのも良いかもしれません。

※開催日時や内容は変更される場合がありますので、お出かけの際は必ず公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

5.1 関東地方で有名な針供養の寺社

まずは、関東地方で特に有名な針供養が行われるお寺を2つご紹介します。どちらも長い歴史を持ち、毎年多くの方が訪れます。

5.1.1 浅草寺 針供養会(東京)

浅草寺

東京の観光名所としても親しまれる浅草寺(せんそうじ)では、毎年2月8日に本堂裏手にある淡島堂(あわしまどう)で針供養会が執り行われます。淡島堂は、婦人病の治癒や裁縫の上達など、女性に関する願い事にご利益があるとされ、古くから女性の信仰を集めてきました。誰でも参加することができ、用意された大きな豆腐に、持参した古い針や折れた針を刺して供養します。色とりどりの糸をつけたままの針が豆腐に刺さっていく様子は、どこか華やかで、針への感謝といたわりの気持ちが伝わってくるようです。

項目内容
開催日毎年2月8日
場所浅草寺 淡島堂(東京都台東区)
特徴淡島堂の前に設置された大きな豆腐に針を刺して供養する。一般の参拝者も参加可能。
公式サイト聖観音宗 あさくさかんのん 浅草寺 公式サイト

5.1.2 正受院 針供養会(東京)

正受院

新宿のビル街にひっそりと佇む正受院(しょうじゅいん)は、「針塚」があることから通称「はり寺」とも呼ばれ、針供養のお寺として有名です。こちらの針供養会も毎年2月8日に行われ、裁縫を生業とする方はもちろん、趣味で手芸を楽しむ一般の方も多く訪れます。境内にある針塚の前で法要が営まれ、参拝者は用意された大きなこんにゃくに針を刺して供養し、裁縫の腕が上がるようにと祈願します。都心にありながら、静かで厳かな雰囲気の中で、針への感謝を伝えられる場所です。

項目内容
開催日毎年2月8日
場所正受院(東京都新宿区)
特徴通称「はり寺」。境内の針塚の前で法要が行われ、こんにゃくに針を刺して供養する。
関連サイト新宿観光振興協会 正受院

5.2 関西地方で有名な針供養の寺社

続いて、関西地方で知られる針供養の行事をご紹介します。どちらも長い歴史と独自の文化が感じられる、心に残る行事です。

5.2.1 淡嶋神社 針祭(和歌山)

淡嶋神社

人形供養で全国的に有名な和歌山市の淡嶋神社(あわしまじんじゃ)では、毎年2月8日に「針祭」として針供養の神事が行われます。ご祭神である少彦名命(すくなひこなのみこと)が医薬の神様であることから、人の体に刺す針の供養も大切にされてきました。当日は、本殿で神事が行われた後、全国から奉納された無数の針が、大きなこんにゃくに刺し納められます。境内には供養を待つたくさんの人形が並び、独特の雰囲気に包まれていますが、それもまた、ものを大切にする日本の美しい心を感じさせてくれます。

項目内容
開催日毎年2月8日
場所淡嶋神社(和歌山県和歌山市)
特徴人形供養で有名。全国から奉納された針を大きなこんにゃくに刺して供養する。郵送での受付も可能。
公式サイト淡嶋神社 公式サイト

5.2.2 法輪寺 針供養(京都)

法輪寺

京都・嵐山の美しい景色の中に佇む法輪寺(ほうりんじ)では、2月8日と12月8日の年2回、針供養が行われます。こちらには織物や染め物の技術を伝えたとされる渡来人の秦氏(はたうじ)や、技芸の守護神である虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)が祀られていることから、裁縫や手芸にご利益があるといわれています。法要では、高さ1メートル以上もある大きなこんにゃくに、色鮮やかな五色の糸をつけた大針を刺して供養します。着物姿の舞妓さんや和裁・洋裁関係者も参列し、古都ならではの華やかな雰囲気が感じられる針供養です。

項目内容
開催日毎年2月8日、12月8日
場所法輪寺(京都府京都市西京区)
特徴技芸の神様を祀る。巨大なこんにゃくに五色の糸をつけた大針を刺す。舞妓さんなども参列する華やかな雰囲気。
公式サイト虚空蔵法輪寺 公式サイト

6. 針供養に関するよくある質問

ここでは、針供養について皆さまが疑問に思いがちな点を、一つひとつ丁寧にお答えしていきますね。長年お裁縫を楽しまれてきた方も、これから始めてみたいという方も、ぜひ参考にしてみてください。

6.1 供養する針の種類は和針だけ?

針供養と聞くと、和裁で使うような和針や縫い針を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。でも、供養できるのは和針だけではないんですよ。洋裁で使うミシンの針やまち針はもちろん、編み物のかぎ針や棒針、刺繍針、さらには安全ピンなども供養の対象になります。

お仕事で使われる方の中には、医療用の注射針や、漁業で使う釣り針などを供養される場合もあるそうです。要するに、私たちの暮らしの中で役立ってくれた、あらゆる種類の針に感謝を伝える行事なのです。ただし、神社やお寺によっては受け付けている針の種類が異なることもありますので、持ち込む前に一度問い合わせてみると安心ですね。

6.2 折れた針や錆びた針以外も供養していい?

もちろんです。針供養は、折れたり錆びたりして使えなくなった針だけを対象とするものではありません。

例えば、お母様やお祖母様から譲り受けた大切な裁縫道具だけれど、今はもう使わなくなった針。たくさんの作品づくりを共にしてきたけれど、そろそろ役目を終えたと感じる相棒のような針。そういった、まだ使える状態の針や、思い出の詰まった針も、感謝の気持ちを込めて供養して差し上げましょう

「今までありがとう」と感謝を伝えることで、気持ちの整理がつき、また新たな気持ちで手仕事に向き合えるきっかけにもなるかもしれません。大切なのは、針の状態ではなく、感謝を伝えたいというあなたの心です。

6.3 針供養に行けない場合の針の処分方法

針供養会に参加したくても、日程が合わなかったり、近くで執り行われる場所がなかったりすることもありますよね。そんな時でも、ご家庭でできる丁寧な処分方法がありますのでご安心ください。そのままゴミ箱に捨ててしまうのは、気持ちの面でも安全の面でも避けたいものです。

ご家庭で処分する際は、次の手順を参考にしてみてください。

手順方法とポイント
1. 針をまとめる厚紙やフェルト、小さな布などで針を数本まとめてしっかりと包みます。針が突き抜けないように、テープで固定するとより安全です。
2. 袋に入れる小さな空き瓶やフィルムケースのような、硬くて蓋のできる容器に入れるのも良い方法です。
3. 分かりやすく表示する包んだ紙や容器の表面に、油性ペンなどで「キケン」や「針」とはっきり書いておきましょう。
4. 自治体のルールに従うお住まいの自治体が定める分別ルールに従ってゴミに出します。多くは「燃えないゴミ」や「小さな金属類」に分類されます。

大切なのは、ゴミを収集してくださる方が、誤って針で怪我をしないように配慮することです。そして、処分する前には心の中で「今までありがとう」と一言、感謝を伝えてみてはいかがでしょうか。それだけでも、気持ちがずいぶんと違うものですよ。

7. まとめ

今回は、針供養についてご紹介しました。針供養とは、私たちの暮らしに欠かせない針に感謝を伝え、裁縫の上達を願う日本の美しい風習です。役目を終えた針を、最後は豆腐やこんにゃくといった柔らかいものに刺して休ませてあげるという、その優しい心遣いが素敵ですね。ご家庭でも手軽に行えますし、浅草寺や淡嶋神社などで厳かに執り行われる行事に参加するのも良いでしょう。針供養を通して、身の回りの道具を大切にする心を見つめ直してみませんか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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