初午とは?2026年はいつ?意味や由来、過ごし方を解説

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2月が近づくと耳にする「初午(はつうま)」という言葉。毎年ニュースなどで見聞きするけれど、そもそもどんな日で、何をする行事なのか、詳しくは知らないという方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、そんな初午について、2026年はいつなのかという日付はもちろん、その意味や由来、縁起の良い過ごし方や食べ物まで、わかりやすく解説します。初午とは、私たちの暮らしに豊かさをもたらす稲荷神社の神様を祀る、一年に一度の縁起の良いお祭りの日。2026年の初午は2月1日です。なぜいなり寿司を食べるのか、有名な稲荷神社はどこか、二の午・三の午との違いは何かなど、気になる疑問もすっきりと解決します。この記事を参考に、福を呼び込む穏やかな一日を過ごしてみませんか。

目次

1. 初午とは そもそもどんな行事?

「初午(はつうま)」という言葉、耳にしたことはありますか?なんだか素敵な響きですが、一体どのような日なのでしょう。毎日を丁寧に暮らす中で、こうした古くからの季節の行事を知ると、日々に彩りが生まれるかもしれませんね。

初午とは、2月になって最初に迎える「午(うま)の日」のこと。昔ながらの暦である十二支(子・丑・寅…)を日にちに当てはめて数えるため、毎年日付が変わるのが特徴です。寒い冬が少しずつ和らぎ、春の足音が聞こえてくる頃に行われる、心温まる伝統行事なんですよ。

1.1 2026年の初午は2月1日

2026年の初午は、2月1日の日曜日です。ご家族やご友人と予定を合わせやすいかもしれませんね。このように、初午の日は毎年変わりますので、近年の日付を一覧にしてみました。手帳に書き込んで、季節のしるしにしてみてはいかがでしょうか。

初午の日
2024年2月12日(月・祝)
2025年2月6日(木)
2026年2月1日(日)

1.2 稲荷神を祀るお祭りの日

では、初午の日には何をするのでしょうか。この日は、全国にある「お稲荷さん」として親しまれている稲荷神社にとって、とても大切な日。稲荷神社の神様である「稲荷大神(いなりおおかみ)」をお祀りするお祭りの日なのです。

稲荷大神は、私たちの暮らしに深く関わる五穀豊穣や商売繁盛、家内安全などにご利益があるとされ、古くから多くの人々に信仰されてきました。そのため、初午の日には全国の稲荷神社で「初午大祭(はつうまたいさい)」などの大きなお祭りが行われ、一年で最もご利益を授かれる「福参り」の日として、多くの参拝者で賑わいます。一年の幸せと豊かな実りを願って神社にお参りする、それが初午の日の過ごし方なのです。

2. 初午の由来と意味をわかりやすく解説

毎年2月になると耳にする「初午(はつうま)」。なんとなく知っているけれど、どんな日なのか詳しくは知らない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。初午は、私たちの暮らしに古くから根付いている、とても縁起の良い日なんですよ。ここでは、その由来と意味を、少し紐解いていきましょう。

2.1 稲荷大神が稲荷山に鎮座した日

初午の歴史は、今から1300年以上も前の奈良時代にさかのぼります。和銅4年(711年)の2月の最初の「午(うま)の日」に、五穀豊穣の神様である稲荷大神(いなりおおかみ)が、京都の稲荷山(現在の伏見稲荷大社がある場所)に鎮座されたと伝えられています。この出来事を記念して、全国の稲荷神社では毎年2月の最初の午の日にお祭りが行われるようになりました。これが「初午」の始まりです。

昔は今のように曜日ではなく、日付を十二支で数えていました。「子(ね)、丑(うし)、寅(とら)…」と続き、7番目にやってくるのが「午(うま)」。2月になって初めて巡ってくる午の日だから、「初午」と呼ぶんですね。なんだか、昔の人の暮らしが垣間見えるようで、趣がありますね。

2.2 五穀豊穣や商売繁盛のご利益

「お稲荷さん」として親しまれている稲荷大神は、もともと稲作をはじめとする農業の神様。そのため、初午には一年の豊作を願う「五穀豊穣」のご利益があるとされています。

そして時代とともに、農業だけでなく、さまざまな産業の守り神としても信仰されるようになりました。特に江戸時代になると、商工業が盛んになり、「商売繁盛」の神様として多くの人々から篤い信仰を集めるようになったのです。今でも会社の経営者や自営業の方が、熱心にお参りする姿をよく見かけます。

お稲荷さんのご利益はそれだけではありません。私たちの暮らしに寄り添う、さまざまな願いを聞き届けてくださると言われています。

ご利益の種類内容
五穀豊穣お米をはじめとする作物が豊かに実ること。農業の神様としての最も基本的なご利益です。
商売繁盛お店や会社の事業が栄えること。全国の企業や商店からも篤く信仰されています。
家内安全家族みんなが病気や災難にあうことなく、一年を無事に過ごせること。
所願成就心に抱いているさまざまな願いごとが叶うこと。
芸能上達芸事や習い事の腕が上がること。役者さんや芸人さんからの信仰も篤いことで知られています。

このように、初午は私たちの生活のさまざまな場面にご利益をもたらしてくれる、とてもありがたい日。一年の幸せを願って、お稲荷さんに感謝の気持ちを伝えてみるのも素敵ですね。

3. 初午の日の過ごし方 何をする?

年に一度の特別な日、初午。せっかくなら、古くからの習わしに倣って縁起の良い一日を過ごしてみませんか? 初午の日の代表的な過ごし方は、大きく分けて「稲荷神社へのお参り」と「縁起の良い食べ物をいただく」の2つです。ここでは、それぞれの楽しみ方について、詳しくご紹介しますね。

3.1 稲荷神社へ参拝する

初午の日は、全国の稲荷神社が一年で最も賑わう日とも言われています。この日のお参りは「福参り」や「初午詣(はつうまもうで)」と呼ばれ、一年の開運招福や商売繁盛を願う絶好の機会とされています。お近くの稲荷神社へ足を運び、清々しい空気の中で神様にご挨拶してみてはいかがでしょうか。

3.1.1 全国の有名な稲荷神社

「どこの稲荷神社へ行こうかしら?」と迷ったら、全国的に有名な神社を訪ねてみるのも素敵ですね。特に「日本三大稲荷」と呼ばれる神社は、毎年多くの参拝者で賑わいます。

稲荷伏見大社の千本鳥居
神社名所在地特徴
伏見稲荷大社京都府京都市全国に約3万社あるといわれる稲荷神社の総本宮。朱色の鳥居が連なる「千本鳥居」は圧巻です。
豊川稲荷(妙厳寺)愛知県豊川市正式にはお寺ですが、商売繁盛の神様として有名。無数の狐の石像が並ぶ「霊狐塚」が見どころです。
祐徳稲荷神社佐賀県鹿島市豪華絢爛な社殿が特徴で「鎮西日光」とも呼ばれます。衣食住の守護神として信仰されています。
笠間稲荷神社茨城県笠間市日本三大稲荷の一つに数えられることも。五穀豊穣、商売繁盛のご利益で知られています。

※日本三大稲荷には諸説あり、上記の神社以外が数えられることもあります。

3.1.2 初午の参拝作法

稲荷神社での参拝作法は、基本的には他の神社と同じです。心を込めてお参りしましょう。

  1. 鳥居をくぐる前に一礼
    神様の領域へ入るご挨拶です。帽子の着用は避けましょう。
  2. 手水舎(てみずしゃ)で心身を清める
    右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手を清めます。次に左手に持ち替え、右手を清めます。再び右手に持ち替え、左の手のひらで水を受けて口をすすぎ、最後に柄杓を立てて柄の部分を洗い流します。
  3. 拝殿で参拝する
    お賽銭をそっと入れ、鈴を鳴らします。そして「二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)」の作法で拝礼します。

また、稲荷神のお使いである狐(お狐様)へのお供え物として、好物とされる「油揚げ」をお供えするのも良いでしょう。お供え所が設けられている神社もありますので、作法に従ってお供えしてくださいね。

3.2 初午の縁起が良い食べ物

お参りの後は、食卓にも福を呼び込みましょう。初午には、その日に食べると縁起が良いとされる「行事食」があります。家族や友人と一緒に味わいながら、一年の幸せを願うのも楽しいひとときです。

3.2.1 いなり寿司を食べる理由

初午の行事食といえば、やはり「いなり寿司」ですね。なぜ、いなり寿司を食べるのかご存知ですか?
これは、稲荷神のお使いである狐の好物が、油揚げだとされているからです。油揚げで酢飯を包んだいなり寿司は、まさに稲荷神への感謝と祈りを込めた食べ物なのです。また、いなり寿司の形が、五穀豊穣を象徴する「米俵」に見えることも、縁起が良いとされる理由の一つです。

3.2.2 いなり寿司以外の食べ物

地域によっては、いなり寿司以外にも初午に食べられる伝統的な食べ物があります。旅先などで見かけたら、ぜひ味わってみてください。

しもつかれ
食べ物特徴主に食べられる地域
初午団子(しんこ団子)米の粉で作った団子。養蚕の神様でもある稲荷神に、繭(まゆ)の形を模した団子を供え、豊作を祈願します。東日本など
しもつかれ鮭の頭や大豆、野菜などを酒粕で煮込んだ郷土料理。初午の日に作り、稲荷神社にお供えする風習があります。栃木県、茨城県など
旗飴(はたあめ)初午の日に、子どもたちの健やかな成長を願って配られる縁起の良い飴です。大阪府の一部など

このように、初午の日の過ごし方はさまざまです。ご自身の暮らしに合わせて、無理なく楽しめる方法で、一年の福を招き入れてみてくださいね。

4. 初午と二の午 三の午の違い

2月のカレンダーを眺めていると、「午(うま)の日」が一度だけでなく、二度、三度とあることに気づくかもしれませんね。それぞれ「初午(はつうま)」「二の午(にのうま)」「三の午(さんのうま)」と呼ばれていますが、一体どのような違いがあるのでしょうか。うっかり初午を逃してしまったら、もうご利益はいただけないのかしら?と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。でも、ご安心くださいね。

ここでは、それぞれの日の意味合いや違いについて、わかりやすくご紹介します。

4.1 二の午・三の午とは?

午の日は、干支(えと)をもとにして12日ごとに巡ってきます。そのため、2月には午の日が2回、年によっては3回やってくることがあるのです。

  • 二の午(にのうま):2月に入って2回目の午の日
  • 三の午(さんのうま):2月に入って3回目の午の日

稲荷大神が稲荷山に降り立ったとされる初午の日が、最も重要で賑わいのある日とされています。ですが、もし初午の日に参拝できなかったとしても、二の午や三の午に参拝すれば、初午と同じご利益をいただけると言われているんですよ。昔から、初午にお参りできなかった方々のために、二の午や三の午も大切にされてきました。ですから、ご自身の都合の良い日に、心を込めてお参りするのが一番ですね。

4.2 初午・二の午・三の午の早見表

それぞれの日の違いを、下の表で比べてみましょう。これで、いつお参りに行けばよいか一目でわかりますね。

種類日程意味合い・特徴
初午(はつうま)2月最初の午の日稲荷大神が鎮座されたとされる日で、最も縁起が良く、大切にされている日です。全国の稲荷神社で大きなお祭りが行われます。
二の午(にのうま)2月で2回目の午の日初午に参拝できなかった方のための日、という側面があります。初午と同様のご利益があるとされ、この日にお祭りを行う神社もあります。
三の午(さんのうま)2月で3回目の午の日年によっては、3回目の午の日が巡ってくることがあります。この日も参拝すればご利益をいただけると言われ、地域によっては特別な風習が残っている場所もあります。

三の午まである年は、なんだかご利益もたくさんいただけそうな気がして嬉しくなりますね。ご自身の予定に合わせて、ぜひ近くの稲荷神社へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

5. まとめ

この記事では、2月の最初の午の日に行われる「初午」について、その意味や由来、過ごし方をご紹介しました。2026年の初午は2月1日(日)です。

初午は、五穀豊穣の神様である稲荷大神が京都の稲荷山に鎮座された日とされ、古くから人々の暮らしの安泰や商売繁盛を願う大切な日として受け継がれてきました。

この日には、全国の稲荷神社へ参拝したり、縁起の良い食べ物をいただいたりして過ごします。特にいなり寿司は、稲荷神のお使いとされる狐の好物が油揚げであることから、無病息災や豊作を願って食べられるようになったといわれています。

昔ながらの風習に込められた意味を知ると、いつもの一日が少しだけ特別なものに感じられるかもしれません。今年の初午には、家族の健康や幸せを願いながら、いなり寿司を味わう穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。あなたの毎日に、ささやかな福が舞い込みますように。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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