2025年「立秋」はいつ?意味や由来、風習について解説

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「立秋」はいつかしら?そんな疑問をお持ちの方へ。2025年の立秋は8月7日です。この記事では、立秋の日付だけでなく、言葉に込められた意味や古くからの由来、そして毎年日付が少しずつ変わる理由も優しく解説します。暦の上では秋の始まりですが、まだまだ暑い日が続きますね。そんな立秋の頃の気候や、季節の移ろいを感じる暮らしのヒント、心と体をいたわる旬の味覚まで、あなたの毎日が少し豊かになる情報をお届けします。

目次

1. 2025年の立秋はいつ?

「暑さ寒さも彼岸まで」と申しますが、暦の上では秋の始まりを示す「立秋」が近づいてまいりました。夏の盛りを過ぎ、少しずつ秋の気配を感じ始めるこの頃、2025年の立秋はいつになるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1.1 2025年の立秋の日付

2025年の立秋は、8月7日(木曜日)です。この日から暦の上では秋へと移り変わります。まだまだ残暑が厳しい時期ではありますが、ふとした瞬間に秋の訪れを感じられるかもしれませんね。

1.2 立秋の時刻について

実は、立秋には日付だけでなく、より正確に秋が始まる瞬間を示す「時刻」も定められています。これは、天文学に基づいて太陽の位置から計算されるものです。

2025年の立秋の時刻は、14時51分とされています。この時刻に、太陽の黄経(太陽が天球上で通る道である黄道上の位置を示す角度)が135度に達することで、暦の上での秋が始まるとされています。少し専門的なお話に聞こえるかもしれませんが、このようにして私たちの暮らしに馴染み深い二十四節気の日時は決められているのですね。

これらの情報は、国立天文台暦計算室のウェブサイトなどで公表されている暦要項に基づいており、毎年正確な日時が計算されています。ご興味のある方は、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

2. 立秋とは 暦の上での秋の始まり

「立秋(りっしゅう)」という言葉を耳にすると、厳しい暑さのなかにも、ふと秋の気配を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。立秋は、暦の上では秋が始まる日とされています。まだまだ残暑が厳しい時期ではありますが、この立秋がどのような意味を持つのか、一緒に見ていきましょう。

2.1 二十四節気における立秋の位置づけ

日本の季節の移ろいをより細やかに捉えるために、古くから使われてきたのが「二十四節気(にじゅうしせっき)」です。これは、太陽の天球上の通り道である黄道を基準に、1年を24等分し、それぞれに季節を表す名前を付けたもの。昔の人々が農作業の目安などに活用してきた、自然のリズムに寄り添う暮らしの知恵ですね。

立秋は、この二十四節気の一つで、秋の訪れを告げる最初の節気にあたります。具体的には、一年で最も昼の時間が長い夏至(げし)と、昼夜の長さがほぼ同じになる秋分(しゅうぶん)のちょうど中間に位置しています。

二十四節気には、それぞれの季節の始まりを示す「四立(しりゅう)」と呼ばれる節気があります。「立春(りっしゅん)」が春の始まり、「立夏(りっか)」が夏の始まり、そして「立秋」が秋の始まり、「立冬(りっとう)」が冬の始まりを意味します。立秋は、まさに秋という季節への入り口なのですね。

立秋を過ぎると、秋の節気は次のように続きます。暑さが和らぎ始める頃の「処暑(しょしょ)」、草花に白い露がつく頃の「白露(はくろ)」、秋の夜長を感じる「秋分(しゅうぶん)」、冷たい露が降りる頃の「寒露(かんろ)」、そして霜が降り始める「霜降(そうこう)」へと、季節は少しずつ深まっていきます。

より詳しく二十四節気についてお知りになりたい方は、国立天文台暦計算室の「二十四節気とは」のページも参考になさってくださいね。

2.2 立秋はいつからいつまでの期間を指す?

「立秋」という言葉には、実は二つの意味合いがあります。一つは、二十四節気の一つとして特定の日を指す場合。もう一つは、その日から次の節気までの期間を指す場合です。

まず、特定の日としての立秋は、太陽の黄経が135度に達する瞬間を含む日を指します。毎年ニュースなどで「今年の立秋は8月〇日です」と報じられるのは、この日のことですね。

そして、期間としての立秋は、立秋の日から次の節気である「処暑(しょしょ)」の前日までの約15日間を指します。「処暑」とは、「暑さが処(おさ)まる」という意味合いがあり、厳しい暑さのピークを過ぎて、朝夕には少しずつ涼しさが感じられるようになる頃とされています。

ですから、立秋の日を迎えると、その日から処暑の前日までは、暦の上では「秋」の期間に入ったということになります。まだまだ日中は汗ばむ陽気が続いていたとしても、自然界ではゆっくりと、しかし確実に秋へと向かう準備が始まっているのかもしれませんね。

3. 立秋の日付はなぜ毎年変わるの?

「立秋って、毎年同じ日じゃないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、立秋の日付は年によって少しずつ変わることがあるんですよ。そのちょっとした不思議、一緒に見ていきましょう。

3.1 太陽黄経と立秋の関係

私たちが普段使っているカレンダーでは1年を365日としていますが、地球が太陽の周りをひと回りするのにかかる時間は、実はきっかり365日ではないのです。ほんの少しだけ長いんですね。このわずかなズレを調整するために、4年に1度「うるう年」を設けて2月が29日まである年がありますが、それでも完全にずれがなくなるわけではありません。

そこで、立秋をはじめとする「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、カレンダーの日付ではなく、太陽の動きをもとに決められています。具体的には、「太陽黄経(たいようこうけい)」という天文学的な指標が用いられるのです。

太陽黄経とは、空の上での太陽の見かけ上の通り道である「黄道(こうどう)」を角度で示したものです。春分の日を0度として、太陽が黄道上を一周すると360度になります。そして、立秋は、この太陽黄経が135度に達した瞬間を含む日と定義されています。地球の公転する速さは常に一定ではないため、太陽黄経が135度になる日も毎年微妙に変動します。そのため、立秋の日付も年によって8月7日になったり、8月8日になったりするのですね。なんだか宇宙の大きなリズムを感じさせてくれます。

3.2 近年の立秋の日付一覧

それでは、実際に近年の立秋がいつだったのか、そしてこれから迎える立秋はいつになるのか、一覧で見てみましょう。毎年少しずつ日付が動く可能性があることがお分かりいただけると思います。

立秋の日付
2020年(令和2年)8月7日
2021年(令和3年)8月7日
2022年(令和4年)8月7日
2023年(令和5年)8月8日
2024年(令和6年)8月7日
2025年(令和7年)8月7日
2026年(令和8年)8月7日
2027年(令和9年)8月8日
2028年(令和10年)8月7日

これらの日付は、国立天文台暦計算室の暦要項などの情報に基づいて計算されています。毎年2月のはじめに、翌年の暦が「暦要項」として官報に掲載され、正確な日付が発表されるんですよ。

4. 立秋の意味と古来からの由来

「立秋」という言葉を聞くと、どこか涼やかな響きを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。厳しい暑さが続く毎日の中でも、暦の上では秋の始まりを告げる大切な日。この「立秋」という言葉には、古くから受け継がれてきた深い意味と、興味深い由来が秘められているのですよ。ここでは、その背景を一緒に紐解いていきましょう。

4.1 「立つ」に込められた意味

立秋の「立」という字には、「新しい季節が始まる」という大切な意味が込められています。皆さまもご存知の「立春」や「立夏」、「立冬」と同じように、季節の大きな節目を示しているのですね。単に「始まる」というだけでなく、それまでとは異なる季節の気配がはっきりと「立ち現れる」、そんなニュアンスを感じさせます。

たとえば、どんなに暑い日が続いていても、ふとした瞬間に朝夕の風にほんの少し涼しさを感じたり、空の色や雲の形がどことなく秋めいて見えたりすることがあるかもしれません。そうした秋の気配が静かに立ちのぼってくる様子を、昔の人々は「立つ」という一文字で巧みに表現したのでしょう。なんだか、とても風情があって素敵な言葉だと思いませんか?

4.2 中国から伝わった立秋の考え方

立秋を含む「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、もともと古代中国で農作業の目安として生まれた暦の考え方です。太陽の黄道上の位置によって1年を24等分し、それぞれの時期にふさわしい名前を付けて、季節の移り変わりを的確に捉えようとした古人の知恵の結晶なのですね。

古代中国では、立秋は夏の終わりと秋の始まりを告げる、非常に重要な日と位置づけられていました。厳しい暑さがようやく峠を越し、穀物が実り始めるこの時期は、収穫への期待感とともに、自然界の大きな変化を肌で感じる大切な節目でもあったのです。少し専門的になりますが、陰陽五行思想という考え方では、秋は万物が成熟し、エネルギーが内へと収まっていく「金の気」を持つとされ、立秋はその入り口にあたると考えられていました。自然の大きなサイクルの中で、季節の移ろいを捉えていたのですね。

こうした二十四節気の考え方は、暦とともに日本へと伝わり、私たちの生活や文化の中にも深く根付いていきました。季節ごとの行事や、俳句や和歌といった文学作品にも、立秋の風情が数多く詠まれているのは、その何よりの証と言えるでしょう。昔の人々が自然に寄せた細やかなまなざしを、私たちも感じ取ることができると素敵ですね。

5. 立秋の頃の気候と季節感

暦の上では秋の始まりを告げる立秋ですが、実際の気候はまだまだ夏の暑さが真っ盛り、ということが多いですよね。ここでは、立秋の頃の気候の特徴と、そんな中でも感じられる秋の気配について見ていきましょう。

5.1 暦の上では秋でも残暑が厳しい理由

「立秋とは名ばかりの暑さ」とよく言われるように、8月上旬から中旬にあたる立秋の頃は、一年で最も気温が高くなる時期と重なることが少なくありません。これにはいくつかの理由があります。

まず、太陽のエネルギーが地面や海を暖めるのには時間がかかるため、太陽の高さが最も高くなる夏至(6月下旬頃)から1ヶ月半ほど遅れて、気温のピークがやってくるのです。これを「熱の遅れ」や「気温の遅れ」と呼びます。

また、この時期は依然として夏の太平洋高気圧の勢力が強く、日本列島を覆いやすいため、晴れて厳しい暑さが続く日が多くなります。近年では地球温暖化の影響も指摘されており、残暑が長引く傾向も見られますね。

そのため、立秋を過ぎても厳しい暑さが続くことを「残暑」と呼び、この時期に出す見舞い状も「暑中見舞い」から「残暑見舞い」へと切り替わります。暦の上では秋ですが、熱中症対策など、引き続き体調管理には十分な注意が必要ですわね。

5.2 「秋の気配」を感じる変化とは

うだるような暑さが続く中でも、ふとした瞬間に秋の気配を感じることがあります。意識して周りを見渡したり、耳を澄ませたりすると、小さな変化に気づくかもしれません。どんな変化があるのか、いくつかご紹介しますね。

変化の種類具体的な例
空の様子空がなんとなく高くなったように感じられたり、刷毛で描いたようなすじ雲(巻雲)や、うろこ雲・いわし雲(巻積雲)といった秋らしい雲が見られるようになったりします。また、夕焼けの色が深みを増し、美しく感じられることもあります。
光と風日差しは依然として強いものの、真夏のようなジリジリとした痛いような感覚が少し和らぎ、どことなく柔らかさを感じる瞬間が出てきます。また、朝晩には時折、ひんやりとした風が吹いたり、日中の風も少し乾いた心地よさを運んできたりすることがあります。
生き物の変化夜になると、コオロギや鈴虫といった秋の虫の声が聞こえ始めるのは、秋の訪れを感じさせる代表的なサインですね。日中はまだセミの声が賑やかでも、夕暮れ時からは虫たちの涼やかな音色が主役になることも。
植物の様子道端や公園の植物にも目を向けてみましょう。ススキの穂が出始めたり、萩(ハギ)の花が咲き始めたりするのを見かけるかもしれません。稲作地帯では、稲穂が少しずつ頭を垂れ始める頃でもあります。
日暮れの早まり夏至を過ぎると少しずつ日が短くなっていきますが、立秋の頃になると「なんだか暗くなるのが早くなったな」と感じる方が増えてくるのではないでしょうか。夕方の時間が愛おしく感じられるかもしれませんね。

これらの変化は、地域やその年の気候によって感じられる時期に差がありますが、暑さの中にも確かに季節は移り変わっていることを教えてくれます。小さな秋のサインを見つけるのも、この時期の楽しみ方のひとつかもしれませんね。

6. 立秋にまつわる風習や行事

立秋を迎えると、暦の上では秋。私たちの暮らしの中にも、少しずつ秋の気配を取り入れる風習や行事があります。ここでは、立秋にまつわる代表的な風習や、この時期に行われる行事についてご紹介しますね。

6.1 暑中見舞いから残暑見舞いへ切り替える時期

季節の挨拶状である暑中見舞いと残暑見舞い。この二つの挨拶状をいつ切り替えるか、その目安となるのが「立秋」です。

一般的に、暑中見舞いは夏の土用(立秋前の約18日間)から立秋の前日までに送るものとされています。そして、立秋を過ぎたら「残暑見舞い」として送るのがマナーとされています。立秋の日付は年によって変わりますので、その年の立秋の日を確認してから準備をすると安心ですね。

残暑見舞いには、「暦の上では秋になりましたが、まだ厳しい暑さが続いていますね。お変わりなくお過ごしでしょうか」といったように、相手の健康を気遣う言葉を添えるのが一般的です。季節の移り変わりを感じながら、大切な方へ心を込めたメッセージを届けてみてはいかがでしょうか。

6.2 お盆との関連性

立秋の頃といえば、多くの方が「お盆」を思い浮かべるのではないでしょうか。お盆は、ご先祖様の霊をお迎えし、供養する大切な期間です。全国的にみると、お盆の時期は地域によって異なり、主に新暦の7月15日を中心とする「新盆(しんぼん・にいぼん)」と、月遅れの8月15日を中心とする「旧盆(きゅうぼん)」があります。

特に8月に行われる旧盆は、立秋の時期と重なることが多いです。そのため、立秋とお盆は直接的な行事としての結びつきは強くありませんが、夏の終わりと秋の始まりという季節の節目に、ご先祖様をお迎えし、静かに思いを馳せる時期として、私たちの心に深く刻まれています。

立秋を過ぎ、お盆の準備を始める頃になると、吹く風にふと秋の気配を感じたり、夜には虫の音が聞こえ始めたりと、季節の移ろいを実感することも多いでしょう。こうした自然の変化も、お盆という行事とともに、私たちの暮らしに深く根付いているのですね。

6.3 立秋に行われる各地の行事

立秋「当日」に特化した全国的な行事というのはあまり多くありませんが、立秋の頃、つまり夏の終わりから初秋にかけては、各地で様々な行事やお祭りが行われます。これらは、過ぎゆく夏を惜しみつつ、実りの秋の訪れを予感させるものが多いようです。

代表的なものや、この時期に開催されることがある行事の例をいくつかご紹介しますね。

行事の例時期の目安特徴・立秋との関連
仙台七夕まつり例年8月6日~8日東北三大祭りの一つで、立秋の頃に開催されることが多いです。豪華絢爛な笹飾りが街を彩り、夏の終わりと秋の気配を感じさせます。詳しくは仙台七夕まつり協賛会公式サイトなどでご確認ください。
京都五山送り火例年8月16日お盆の精霊を送る伝統行事で、立秋後まもなく行われます。東山如意ヶ嶽の「大文字」などが有名で、夏の夜空に浮かび上がる炎は、過ぎゆく夏を象徴する厳かな風景です。
各地の盆踊り大会主に8月中旬(お盆の時期)立秋を過ぎた夏の夜、地域の人々が集い、ご先祖様の供養や豊作を願って踊ります。日本の夏の風物詩として親しまれていますね。
灯籠流し・花火大会7月下旬~8月下旬夏の終わりを告げる行事として、立秋の頃に開催されるものも多くあります。水面に揺れる灯籠の灯りや夜空を彩る花火は、どこか切なくも美しい情景です。

これらの行事は、立秋という暦の節目と相まって、私たちに季節の移り変わりを強く意識させてくれます。お近くで行われる行事があれば、暦の上での秋の始まりを感じながら参加してみるのも素敵ですね。ただし、開催状況は年によって異なる場合がありますので、お出かけの際は事前に最新情報をご確認ください。

7. 立秋の頃に楽しみたい食べ物

暦の上では秋が始まる立秋ですが、まだまだ暑さが厳しい日も多いですよね。そんな時期だからこそ、旬の味覚を取り入れながら、夏の疲れをいたわる食事が大切になります。ここでは、立秋の頃におすすめの食べ物をご紹介します。毎日の食卓に、季節の恵みを取り入れてみませんか。

7.1 立秋に食べると良いとされる旬の食材

立秋の頃に出回る旬の食材は、夏の終わりと秋の始まりを感じさせてくれます。栄養価も高く、この時期の体調管理にも役立ちますよ。ぜひ、食卓に取り入れてみてくださいね。

7.1.1 秋の気配を運ぶ野菜や果物

みずみずしい野菜や果物は、火照った体に優しく、ビタミンやミネラルも補給できます。秋の味覚の先取りとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

食材特徴とおすすめポイント
なす「秋なすは嫁に食わすな」と言われるほど美味しい秋なす。皮が柔らかく、実が締まっています。体を適度に冷やす働きもあると言われていますので、残暑にはぴったりです。焼きなすや煮浸し、揚げ浸しなど、さまざまな料理で楽しめます。
かぼちゃ夏に収穫され、貯蔵することで甘みが増すかぼちゃは、立秋の頃に食べ頃を迎えます。ビタミンA(β-カロテン)やビタミンC、Eが豊富で、夏の紫外線で疲れたお肌のケアや免疫力アップも期待できます。煮物や天ぷら、スープにするのも良いですね。
とうがん体の余分な熱を取り、水分代謝を促す働きがあると言われています。約95%が水分で低カロリーなので、食欲がない時でもさっぱりといただけます。冷たく冷やした煮物やスープがおすすめです。
シャリシャリとした食感と豊富な果汁が魅力の梨は、この時期の代表的な果物です。体の熱を冷まし、喉を潤す働きもあるとされています。幸水や豊水など、品種によって味わいも異なりますので、食べ比べてみるのも楽しいですね。
ぶどうデラウェアや巨峰など、さまざまな品種が旬を迎えます。皮ごと食べられるシャインマスカットも人気ですね。ポリフェノールが豊富で、疲労回復効果も期待できます。
いちじく独特の甘みとプチプチとした食感が楽しめるいちじく。食物繊維やミネラル、カリウムを多く含み、お通じの改善やむくみ予防にも役立ちます。そのまま食べるのはもちろん、サラダや生ハムと合わせるのもおしゃれです。

7.1.2 海の幸も秋の訪れを告げる

少しずつ秋の気配が感じられるようになると、魚介類も脂がのって美味しくなってきます。食卓から季節の移ろいを感じてみましょう。

食材特徴とおすすめポイント
さんま「秋の味覚の王様」とも言われるさんま。立秋の頃にはまだ少し早いかもしれませんが、走りが出始めることもあります。脂ののったさんまは、塩焼きにすると絶品ですね。DHAやEPAといった良質な脂質も豊富です。
かつお春の初鰹に対し、秋には「戻り鰹」が旬を迎えます。立秋の頃は、ちょうどその移行期にあたりますが、脂がのり始めたかつおも楽しめます。たたきやお刺身でいただくのがおすすめです。

7.2 夏の疲れを癒す食べ物

立秋とはいっても、残暑による夏バテや食欲不振に悩まされる方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、胃腸に優しく、栄養満点の食材を選んで、体を内側から元気にしましょう。

7.2.1 スタミナ回復を助ける食材

暑さで消耗した体力を回復させるには、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルをバランス良く摂ることが大切です。

  • うなぎ:土用の丑の日だけでなく、夏バテ防止・回復に効果的な食材として知られています。ビタミンA、B群、D、E、そしてミネラルも豊富です。蒲焼きやひつまぶしで、元気をチャージしましょう。
  • 豚肉:ビタミンB1が豊富で、糖質をエネルギーに変えるのを助け、疲労回復に役立ちます。冷しゃぶや生姜焼きなど、さっぱりと食べられる調理法がおすすめです。
  • 鶏むね肉:高タンパク低脂肪で、イミダゾールジペプチドという抗疲労成分が含まれています。蒸し鶏にしてサラダに加えたり、スープに入れたりするのも良いでしょう。
  • 大豆製品(豆腐、納豆、味噌など):良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルが手軽に摂れます。特に納豆は発酵食品であり、腸内環境を整える効果も期待できます。冷奴や味噌汁など、毎日の食事に取り入れやすいですね。

7.2.2 食欲がない時でも食べやすい工夫

暑さで食欲が落ちている時には、口当たりが良く、消化しやすいものがおすすめです。

  • 梅干しやレモンなどの酸味:クエン酸が豊富で、疲労回復を助けるとともに、唾液の分泌を促して食欲を増進させます。ご飯に混ぜたり、和え物に使ったりと、アクセントになります。
  • 香味野菜(みょうが、しそ、しょうが、ねぎなど):独特の香りが食欲を刺激し、料理の風味を引き立てます。薬味として使うだけでなく、刻んで和え物に加えるのも良いですね。
  • 冷たいスープやおかゆ:のどごしが良く、水分と栄養を同時に補給できます。ガスパチョや冷製ポタージュ、冷や汁、冷たいおかゆなどがおすすめです。
  • ネバネバ食材(オクラ、山芋、モロヘイヤなど):ムチンなどの成分が胃の粘膜を保護し、消化を助けると言われています。刻んで和え物にしたり、ごはんにかけたりするのも手軽です。

立秋の頃は、夏の疲れが出やすい時期でもあります。旬の美味しいものを上手に取り入れながら、体調を整えて、元気に秋を迎えたいものですね。日々の食事を楽しみながら、健やかな毎日をお過ごしください。

8. まとめ

2025年の立秋は8月7日です。暦の上ではこの日から秋が始まりますが、実際にはまだ暑さが厳しい頃ですね。立秋の日付が毎年少しずつ変わるのは、太陽の黄道上の位置(太陽黄経)によって決まるためです。この時期は、暑中見舞いから残暑見舞いへと切り替える大切な節目。梨やぶどうといった旬の味覚を取り入れながら、夏の疲れを癒し、少しずつ訪れる秋の気配を感じてみてはいかがでしょうか。この記事が、季節の移ろいを楽しみ、健やかな毎日を送るための一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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