冬の訪れを感じる12月、旬を迎える食材は栄養をたっぷり蓄え、一年で最も味わい深くなります。この記事では、そんな12月が旬の野菜・魚・果物を一覧でご紹介。白菜やぶりといった馴染み深い食材の美味しい選び方から、毎日の食卓に役立つ食べ方のヒント、さらには冬至やクリスマス、お正月準備にぴったりのレシピまで詳しく解説します。旬の恵みを取り入れて、心も体も温まる豊かな毎日を過ごしませんか。

1. 12月に旬を迎える代表的な食材
コートが手放せない季節、12月がやってきましたね。街が華やぐ一方で、寒さが身にしみる日も増えてきます。そんな時期だからこそ、旬の食材を食卓に取り入れて、体の中から元気に過ごしませんか?12月に旬を迎える食材は、厳しい冬を乗り越えるための栄養がぎゅっと詰まっていて、味も濃く、格別のおいしさです。
ここでは、初冬の豊かな恵みである野菜、魚介類、果物を一覧でご紹介します。スーパーでのお買い物の際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.1 12月の旬野菜
冬野菜の代表格である白菜や大根をはじめ、鍋物や煮物に活躍する野菜がたくさん旬を迎えます。甘みが増して、野菜本来の味をしっかりと感じられるのがこの時期の魅力です。
食材名 | 特徴 |
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白菜(はくさい) | 霜にあたると甘みが増し、鍋物や漬物に欠かせない冬の主役です。 |
大根(だいこん) | みずみずしく甘みがあり、煮物やおでん、大根おろしなど万能に活躍します。 |
ほうれん草 | 鉄分やビタミンが豊富。寒さで甘みが凝縮され、おひたしやソテーにぴったりです。 |
春菊(しゅんぎく) | 独特の香りが食欲をそそり、すき焼きや鍋の名脇役として知られています。 |
長ねぎ(ながねぎ) | 加熱するととろりとした甘みが出ます。薬味から主役までこなす万能野菜です。 |
れんこん | シャキシャキとした食感が魅力。煮物やきんぴら、天ぷらなどでおいしくいただけます。 |
ごぼう | 豊かな土の香りと食物繊維が豊富。煮物や炊き込みご飯で風味を楽しめます。 |
かぶ | きめ細やかでやわらかく、やさしい甘みが特徴。スープやあんかけにすると絶品です。 |
カリフラワー | 淡白な味わいとほくほくした食感。シチューやポタージュ、ピクルスにもおすすめです。 |
1.2 12月の旬魚介類
寒さとともに脂がのり、旨みが増す魚介類が豊富です。特に「寒ぶり」や「たら」はこの時期ならではのごちそう。お刺身や鍋料理で、冬の海の幸を存分に味わいましょう。
食材名 | 特徴 |
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ぶり | 「寒ぶり」と呼ばれ、脂がのって身が引き締まり、一年で最もおいしい時期です。 |
たら | 淡白で上品な白身魚。鍋物やムニエル、フライなど、どんな料理にもよく合います。 |
あんこう | 「西のふぐ、東のあんこう」と称される冬の味覚。あんこう鍋は格別です。 |
牡蠣(かき) | 「海のミルク」とも呼ばれる栄養豊富な食材。旨みが濃厚になり、生食やカキフライで楽しめます。 |
ひらめ | 冬に旬を迎える高級魚。淡白ながらも上品な旨みがあり、お刺身や昆布締めに最適です。 |
ずわいがに | 冬の味覚の王様。ぎっしり詰まった甘い身は、茹でても焼いても鍋にしても絶品です。 |
キンメダイ | 鮮やかな赤い皮と、脂がのったおいしい白身が特徴。煮付けにすると最高です。 |
1.3 12月の旬果物
こたつのお供に欠かせないみかんをはじめ、甘酸っぱくて香り高い果物が旬を迎えます。ビタミンCが豊富な果物で、風邪の予防にも役立てたいですね。
食材名 | 特徴 |
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みかん(温州みかん) | 甘みと酸味のバランスが良く、ジューシー。手軽にビタミン補給ができます。 |
りんご(ふじなど) | 蜜が入り、甘みが強くなる「サンふじ」などが旬。シャキシャキの食感を楽しめます。 |
ゆず | 爽やかで気品のある香りが特徴。料理の風味付けや、ゆず湯としても楽しめます。 |
キウイフルーツ | 国産のものが旬を迎える時期。追熟させると甘みが増し、おいしくいただけます。 |
より詳しい旬の食材については、農林水産省のウェブサイトも参考になります。
旬の食材カレンダー:農林水産省
2. 12月が旬の野菜 おすすめの食材と食べ方

寒さが日に日に増していく12月。この時期の野菜は、凍ってしまわないように自らの体に糖分を蓄えるため、甘みがぐっと増して栄養価も高まります。まさに、自然の恵みが凝縮された季節です。体を芯から温めてくれる冬野菜を日々の食卓に取り入れて、健やかな毎日を送りませんか?ここでは、12月にぜひ味わっていただきたい、おすすめの野菜とその楽しみ方をご紹介します。
2.1 白菜
冬の食卓に欠かせない白菜は、鍋料理の主役としておなじみですね。霜にあたることで葉の繊維がやわらかくなり、甘みが増すのが特徴です。ずっしりと重みのある白菜は、水分をたっぷり含んでいる証拠。ビタミンCやカリウムなどの栄養素も含まれており、風邪が気になる季節にもぴったりの野菜です。
2.1.1 美味しい白菜の選び方とおすすめ料理
美味しい白菜を見分けるには、いくつかのポイントがあります。丸ごとの場合と、カットされている場合で見るべき点が少し異なりますので、お買い物の際にぜひ参考にしてみてください。
形状 | 選び方のポイント |
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丸ごと1玉 | 葉が隙間なくぎっしりと巻いていて、持ったときにずっしりと重みを感じるものを選びましょう。外葉がみずみずしく、緑色が鮮やかなものが新鮮です。 |
カット白菜 | 切り口が平らで、白くみずみずしいものがおすすめです。芯の部分が盛り上がっていないものは、収穫から時間が経っていない証拠です。 |
白菜のやさしい甘みは、どんな料理にもよく合います。定番の鍋料理はもちろん、豚バラ肉と交互に重ねて蒸し煮にする「白菜と豚バラの重ね蒸し」は、素材の味を存分に楽しめる一品。また、クリーム煮やシチューに加えると、とろりとした食感がたまりません。塩昆布と和えるだけの簡単な浅漬けも、箸休めにぴったりですよ。
2.2 大根
冬大根はみずみずしく、甘みが強いのが魅力です。おでんやぶり大根など、じっくり煮込む料理にすると、味が染み込んで格別の美味しさ。実は、大根は部位によって辛みや食感が違うため、料理に合わせて使い分けるのが上手に味わうコツです。
2.2.1 美味しい大根の選び方とおすすめ料理
まっすぐで美味しそうな大根を選ぶには、表面の状態をよく見ることが大切です。葉付きのものは、葉の状態も鮮度の目安になります。
部位 | 選び方のポイント |
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全体 | 表面にハリとツヤがあり、ひげ根の毛穴が少なく、まっすぐに伸びているものが良品です。持ったときにずっしりと重いものを選びましょう。 |
葉付きの場合 | 葉がシャキッとしていて、鮮やかな緑色のものが新鮮です。 |
大根は、葉に近い上部、真ん中、先端部分で味わいが異なります。甘みの強い上部は、サラダや大根おろしに。やわらかく味しみの良い真ん中は、おでんやふろふき大根などの煮物に最適です。辛みのある先端部分は、お漬物や炒め物、薬味にすると、味が引き立ちます。葉も栄養豊富なので、細かく刻んでじゃこと炒めれば、美味しいふりかけになりますよ。
2.3 ほうれん草
冬の寒さに耐えて育ったほうれん草は、「ちぢみほうれん草」とも呼ばれ、葉が肉厚で甘みが強く、栄養価も高まります。特に、鉄分やβ-カロテン、ビタミンCが豊富で、私たちの体を元気にしてくれる緑黄色野菜の代表格です。
2.3.1 美味しいほうれん草の選び方とおすすめ料理
新鮮で美味しいほうれん草は、葉と根元を見れば一目瞭然です。栄養がぎゅっと詰まったものを選びましょう。
選ぶ際は、葉の色が濃い緑色で、葉先までピンとハリがあるものが良いでしょう。また、根元の部分がふっくらとしていて、赤みが鮮やかなものは、甘みが強く栄養価が高い証拠です。株がしっかりとしていて、葉が根元から密生しているものを選んでください。
定番の「おひたし」や「胡麻和え」は、ほうれん草本来の味をシンプルに楽しめます。バターでさっと炒める「ほうれん草のソテー」は、パンにもご飯にも合う一品。卵との相性も抜群なので、キッシュやオムレツの具材にするのもおすすめです。アクが気になる場合は、たっぷりの熱湯でさっと茹でてから調理すると、えぐみが和らぎます。
2.4 春菊
春菊は、その独特の香りが食欲をそそる、冬の食卓の名脇役です。特にすき焼きや鍋物に入れると、全体の風味を豊かにしてくれます。β-カロテンを豊富に含み、「食べる風邪薬」ともいわれるほど栄養価が高い野菜です。
2.4.1 美味しい春菊の選び方とおすすめ料理
香りが命の春菊は、葉の状態で新鮮さを見分けます。茎の硬さもチェックポイントです。
選ぶときは、葉が根元から茎の上まで、みずみずしく生き生きとしているものを選びましょう。緑色が鮮やかで、香りが強いものが新鮮です。茎はあまり太すぎず、やわらかいものが食べやすいでしょう。葉が黄色っぽくなっていたり、しおれていたりするものは避けてください。
鍋物やすき焼きに入れるのが定番ですが、やわらかい葉先は生のままサラダにしても美味しくいただけます。ごま油と塩で和えるだけの簡単なナムルも、箸が進む一品。また、さっと茹でて豆腐と和える「白和え」は、春菊のほろ苦さと香りが引き立つ、上品な味わいです。天ぷらにすると、香りが一層際立ち、サクサクとした食感も楽しめます。
2.5 長ねぎ
薬味としてだけでなく、主役にもなれる長ねぎ。特に冬の長ねぎは、寒さで甘みが増し、加熱するととろりとした食感に変わります。白い部分と緑の葉の部分、それぞれに異なる栄養と美味しさがあります。
2.5.1 美味しい長ねぎの選び方とおすすめ料理
美味しい長ねぎは、白と緑のコントラストと、全体のハリで見分けます。
選ぶポイントは、白い部分と緑の葉の部分の境目がはっきりしていること。白い部分は巻きがしっかりしていて、触ったときに弾力があるものが良品です。緑の葉の部分は、先までみずみずしく、枯れたり折れたりしていないものを選びましょう。
長ねぎの甘さを存分に味わうなら、シンプルに「焼きねぎ」がおすすめです。フライパンやグリルでこんがりと焼き色がつくまで焼くと、中の甘さが引き出されます。もちろん、鍋物や汁物の具材としても大活躍。細かく刻んで、豚ひき肉と炒めて作る「ねぎ味噌」は、ご飯のお供にぴったりです。緑の葉の部分は、炒め物やスープの彩りに使うと、無駄なくいただけます。
2.6 れんこん
シャキシャキとした食感が楽しいれんこんも、冬に旬を迎える根菜です。穴が開いていることから「見通しが良い」とされ、お正月料理にも使われる縁起の良い食材。ビタミンCや食物繊維が豊富で、日々の健康維持にも役立ちます。
2.6.1 美味しいれんこんの選び方とおすすめ料理
美味しいれんこんを選ぶには、色と重さ、そして穴の中をチェックするのがコツです。
表面に自然なツヤがあり、ふっくらと丸みを帯びているものを選びましょう。持ったときにずっしりと重みがあるものは、水分が豊富でみずみずしい証拠です。切り口や穴の中が黒ずんでいたり、変色したりしているものは避け、きれいな色のものを選んでください。泥付きのものは、乾燥しにくく風味が長持ちします。
れんこんは調理法によって食感が変わるのが魅力です。薄切りにして炒めれば「きんぴら」のシャキシャキ感が楽しめ、厚めに切って煮物にすればホクホクとした食感になります。鶏ひき肉を挟んで揚げる「はさみ揚げ」は、子どもから大人まで人気のメニュー。すりおろして丸め、お団子にして焼いたり、汁物に入れたりする「れんこん餅」も、もちもちとした食感が絶品です。
2.7 ごぼう
独特の土の香りと、しっかりとした歯ごたえが魅力のごぼう。冬のごぼうは香りが強く、やわらかいのが特徴です。食物繊維が豊富なことで知られ、お腹の調子を整える手助けをしてくれます。
2.7.1 美味しいごぼうの選び方とおすすめ料理
風味豊かなごぼうを選ぶには、泥付きのものを選ぶのがおすすめです。太さやひげ根の状態も確認しましょう。
ごぼうは、泥が付いたままのほうが風味や水分が保たれ、長持ちします。太さが均一で、あまり太すぎないもの(直径1.5cm〜2cm程度)が、筋が少なくやわらかくて美味しいです。ひげ根が少なく、表面がなめらかなものを選びましょう。洗いごぼうの場合は、肌が白く、みずみずしいものを選んでください。
ごぼうといえば、定番の「きんぴらごぼう」や、豚肉と一緒に煮込む「豚汁」が思い浮かびますね。香りを活かして、炊き込みご飯の具にするのもおすすめです。また、すりこぎなどで叩いて繊維を壊し、味を染み込みやすくした「たたきごぼう」は、おせち料理の一品としてもおなじみです。ごぼうの風味は皮の近くに多いため、調理の際はたわしで泥を洗い流す程度にし、皮はなるべく剥かないようにすると、より美味しくいただけます。
※食材の旬や選び方については、農林水産省の広報誌「aff(あふ)」なども参考に、新鮮な食材を見つけてみてくださいね。
3. 12月が旬の魚介類 おすすめの食材と食べ方

寒さが深まる12月は、海の幸がぐっと旨みを増す季節です。冷たい海で育った魚たちは、身にたっぷりと脂を蓄え、私たちの食卓を豊かに彩ってくれます。体を芯から温めてくれる旬の魚介類を味わい、健やかな毎日を送りませんか?ここでは、12月にぜひ味わっていただきたい、おすすめの魚介類とその楽しみ方をご紹介します。
3.1 ぶり
冬の魚の代表格といえば、やはり「ぶり」ではないでしょうか。成長するにつれて名前が変わる出世魚としても知られ、縁起の良い魚としてお祝いの席にも登場しますね。12月頃に獲れる「寒ぶり」は、丸々と太って脂がのり、とろけるような美味しさが格別です。お刺身はもちろん、様々な料理でその濃厚な旨みを堪能できます。
3.1.1 美味しいぶりの選び方とおすすめ料理
スーパーでぶりの切り身を選ぶときは、いくつかポイントがあります。まず、身と血合いの色に注目してみてください。身に透明感とハリがあり、血合いの部分が鮮やかな赤い色をしているものが新鮮な証拠です。パックの中に水分(ドリップ)が出ていないかも、大切なチェックポイントですよ。
ぶりを使った冬のごちそうといえば、やはり「ぶり大根」や「ぶりしゃぶ」が思い浮かびますね。定番から少し目先の変わった一品まで、ぶりの魅力を存分に味わえるおすすめの料理をまとめました。
おすすめ料理 | 楽しみ方のヒント |
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ぶり大根 | 冬の和食の定番。脂がのったぶりの旨みが染み込んだ大根は、まさに絶品です。ぶりのアラを使うと、より一層深いコクが出ますよ。 |
ぶりしゃぶ | 昆布だしにさっとくぐらせて、ポン酢やごまだれでいただく贅沢な一品。脂がほどよく落ち、さっぱりとしながらもぶりの濃厚な味わいを楽しめます。 |
照り焼き | 甘辛いタレが香ばしく、ご飯がすすむ定番料理。ふっくらと焼き上げたぶりの身に、タレをよく絡ませるのが美味しく作るコツです。 |
3.2 たら
漢字で「魚」へんに「雪」と書く「鱈(たら)」は、その名の通り、雪の降る寒い季節に旬を迎える魚です。脂肪が少なく淡白で、ふっくらとやわらかな白身が特徴。鍋物や煮付け、ムニエルなど、和洋中どんな料理にもよく合います。クセがないので、お子さまからご年配の方まで、家族みんなで楽しめるのも嬉しいですね。
3.2.1 美味しいたらの選び方とおすすめ料理
新鮮なたらは、身に透明感があり、ほんのりピンクがかった白色をしています。身が締まっていて、水っぽくなっていないものを選びましょう。鮮度が落ちると特有の匂いが出やすいので、購入したら早めに調理するのがおすすめです。また、この時期は真鱈の白子(雲子)も旬。とろりとした濃厚な味わいは、一度食べたら忘れられない美味しさです。
淡白な味わいのたらは、様々な調理法でその美味しさを引き出すことができます。体を温める鍋料理から、ちょっとおしゃれな洋風メニューまで、たら料理のレパートリーを広げてみませんか。
おすすめ料理 | 楽しみ方のヒント |
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たらちり鍋 | たらを使った鍋の定番。昆布だしでたらと野菜の旨みをシンプルに味わいます。ポン酢にもみじおろしを添えて、さっぱりといただくのがおすすめです。 |
ムニエル | 小麦粉をまぶしてバターで香ばしく焼き上げる洋風料理。レモンをきかせたバターソースをかければ、お店のような一皿に。 |
白子のポン酢和え | 新鮮な白子が手に入ったら、ぜひ試していただきたい一品。さっと湯通しした白子を、ポン酢と薬味で和えるだけ。日本酒が恋しくなる、冬の贅沢な味です。 |
3.3 あんこう
「東のあんこう、西のふぐ」と並び称される、冬の味覚の王様「あんこう」。見た目は少し個性的ですが、その味わいはまさに絶品です。淡白で上品な身、濃厚な旨みの「あん肝」、コラーゲンたっぷりの皮など、骨以外はほとんどの部分を食べられる「捨てるところがない魚」としても知られています。特に、あん肝は「海のフォアグラ」とも呼ばれ、多くの食通を魅了しています。
3.3.1 美味しいあんこうの選び方とおすすめ料理
ご家庭であんこうを調理する場合は、捌かれた切り身や、鍋用に下処理されたセットを購入するのが一般的です。選ぶ際は、身がきれいなピンク色で、弾力があるものが良いでしょう。あん肝は、ツヤとハリがあり、オレンジ色が鮮やかなものが新鮮です。
あんこうといえば、やはり鍋料理が一番。体の芯から温まる、冬ならではのごちそうを囲んで、家族団らんのひとときを過ごすのも素敵ですね。
おすすめ料理 | 楽しみ方のヒント |
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あんこう鍋 | あんこうの様々な部位から出る旨みが溶け出した、冬の贅沢鍋。味噌や醤油ベースの出汁で、野菜と一緒に煮込みます。〆は雑炊で、最後の一滴まで旨みを味わい尽くしましょう。 |
あん肝ポン酢 | 丁寧に蒸し上げたあん肝を、もみじおろしとポン酢でいただくお酒の肴。ねっとりと濃厚でクリーミーな味わいは、まさに冬の珍味です。 |
唐揚げ | 淡白なあんこうの身は、唐揚げにすると絶品。外はカリッと、中はふわふわの食感が楽しめます。少しカレー粉を加えても風味が変わって美味しいですよ。 |
3.4 牡蠣
「海のミルク」と呼ばれるほど栄養価が高く、クリーミーで濃厚な味わいが魅力の「牡蠣」。グリコーゲンやミネラルを豊富に含み、冬の疲れた体をやさしく労ってくれます。旬を迎える12月は、身がぷっくりと大きくなり、旨みも最高潮に。生で、焼いて、揚げてと、様々な食べ方で楽しめるのも嬉しいですね。
3.4.1 美味しい牡蠣の選び方とおすすめ料理
殻付きの牡蠣を選ぶなら、殻が固く閉じていて、持った時にずっしりと重みを感じるものが新鮮です。むき身の場合は、身がふっくらと盛り上がり、乳白色でツヤがあるもの、貝柱が半透明で身から離れていないものを選びましょう。また、牡蠣には「生食用」と「加熱用」があります。これは鮮度の違いではなく、育った海域や処理方法の違いによるものです。生で食べる際は、必ず「生食用」と表示のあるものを選んでくださいね。(参考:農林水産省「カキの「生食用」と「加熱用」の違いについて」)
牡蠣の濃厚な旨みは、冬の食卓を一層華やかにしてくれます。定番のカキフライから、心も体も温まる鍋料理まで、旬の味を存分にお楽しみください。
おすすめ料理 | 楽しみ方のヒント |
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カキフライ | 牡蠣料理の王様。揚げたての衣はサクサク、中からジュワッと牡蠣の旨みが溢れ出します。タルタルソースやレモンをたっぷりかけて召し上がれ。 |
牡蠣の土手鍋 | 鍋の縁に味噌を塗りつけて作る、広島の郷土料理。味噌の香ばしさと牡蠣の濃厚な旨みが溶け合い、体の芯から温まります。 |
牡蠣のオイル漬け | 加熱した牡蠣をにんにくやハーブと一緒にオイルに漬け込んだ一品。保存がきくので、作り置きにも便利です。パスタやパンに添えても美味しいですよ。 |
4. 12月が旬の果物 おすすめの食材と食べ方

冬の寒さが深まる12月は、こっくりとした甘みや爽やかな香りが楽しめる果物が旬を迎えます。ビタミンが豊富な旬の果物は、乾燥しがちな季節の体調管理にもぴったり。ここでは、12月にぜひ味わいたい代表的な果物と、その魅力を引き出す選び方や食べ方をご紹介します。
4.1 みかん
冬の果物といえば、やはり「みかん」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。こたつを囲んで家族といただくみかんは、日本の冬の温かい原風景ですね。12月は、代表的な品種である「温州みかん」が最も美味しくなる季節。甘みと酸味のバランスが良く、手で簡単に皮をむける手軽さも魅力です。
4.1.1 美味しいみかんの選び方とおすすめの食べ方
せっかくなら、甘くて美味しいみかんを選びたいもの。スーパーで選ぶ際に役立つ、簡単なポイントをまとめてみました。
チェック項目 | 美味しいみかんの特徴 |
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形 | まん丸よりも、少し平べったい「扁平(へんぺい)」な形をしているもの。 |
皮 | 色が濃いオレンジ色で、皮のキメ(油胞)が細かく、ハリとツヤがあるもの。 |
ヘタ | 軸が細く、緑色がかった黄色をしているものが新鮮です。 |
重さ | 手に持ったときに、ずっしりと重みを感じるものは果汁がたっぷりです。 |
食べ方としては、やはりそのままいただくのが一番。みかんの薄皮や白い筋には、食物繊維やポリフェノールの一種であるヘスペリジンが含まれているため、取らずに一緒に食べるのがおすすめです。
少し趣向を変えて、皮ごと輪切りにしてオーブントースターで軽く焼く「焼きみかん」も、甘みが増して美味しいですよ。また、ジャムにしたり、サラダの彩りとして加えたりするのも素敵です。
4.2 りんご
一年を通して手に入るりんごですが、品種によって旬の時期はさまざま。12月は、蜜が入りやすく甘みが強い「ふじ」や「サンふじ」が食べ頃を迎えます。シャキシャキとした食感と、口いっぱいに広がる甘い果汁は、この季節ならではのごちそうです。
4.2.1 美味しいりんごの選び方とおすすめの食べ方
美味しいりんごは、見た目や重さで判断できます。ぜひ、一つひとつ手に取って確かめてみてください。
チェック項目 | 美味しいりんごの特徴 |
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色とツヤ | 全体がしっかりと赤く色づき、ハリとツヤがあるもの。お尻の部分が緑色ではなく、黄色や飴色になっていると完熟のサインです。 |
軸(ツル) | 軸が太く、ピンとしていて、付け根が深くくぼんでいるもの。 |
重さ | 大きさが同じくらいなら、よりずっしりと重いものを選びましょう。 |
りんごは、皮と実の間にポリフェノールなどの栄養が豊富に含まれているため、よく洗って皮ごといただくのがおすすめです。くし形に切って、そのままのフレッシュな味わいを楽しみましょう。
また、加熱すると甘みと香りが一層引き立ちます。バターと砂糖でソテーしたり、芯を抜いてシナモンを振ってオーブンで焼く「焼きりんご」にしたり。すりおろして豚肉の生姜焼きに加えれば、お肉を柔らかくする効果も期待できますよ。
4.3 ゆず
お料理に華やかな香りを添えてくれるゆずも、12月に旬を迎える冬の味覚です。鮮やかな黄色い見た目と、爽やかな香りは、食卓を豊かにしてくれます。日本では古くから冬至の日に「ゆず湯」に入る習慣があり、暮らしに深く根付いた果物でもあります。
4.3.1 美味しいゆずの選び方とおすすめの食べ方
香りを存分に楽しむために、新鮮なゆずを選びましょう。
チェック項目 | 美味しいゆずの特徴 |
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皮 | 鮮やかな黄色で、表面にハリとツヤがあるもの。皮がゴツゴツしている方が香りが強いと言われています。 |
香り | 手に取ったときに、爽やかな香りがしっかりと感じられるもの。 |
重さ | ずっしりと重みがあるものは、果汁をたくさん含んでいます。 |
ゆずは、その香りと酸味を活かすのが上手な食べ方です。皮を薄く削いで千切りにし、お吸い物や和え物に散らすだけで、お料理がぐっと本格的な味わいになります。果汁は、お醤油と合わせて自家製ポン酢にしたり、オリーブオイルと混ぜてドレッシングにしたりと大活躍。
寒い日には、スライスしたゆずにはちみつを加えてお湯を注ぐ「ゆず茶」も体が温まりますね。また、中身をくり抜いて器に見立てる「ゆず釜」は、おもてなし料理にもぴったりです。
5. 12月のイベントを旬の食材で楽しむ
気ぜわしい師走の中にも、冬至やクリスマス、そして新しい年を迎える準備など、心温まる行事がたくさんありますね。そんな特別な日には、旬の恵みをふんだんに取り入れて、食卓を豊かに彩ってみませんか。旬の食材は、その時期に最も栄養価が高く、味わいも格別。季節の移ろいを感じながら、大切な人たちと囲む食事の時間は、きっと忘れられない思い出になることでしょう。
5.1 冬至におすすめの食材
一年で最も夜が長い冬至は、この日を境に再び日が長くなっていくことから「一陽来復(いちようらいふく)」とも呼ばれ、古くから運気が上昇する大切な日とされてきました。この日に、「ん」のつくものを食べて運を呼び込む「運盛り(うんもり)」という風習があります。栄養満点のかぼちゃ(南瓜)を食べて、寒い冬を元気に乗り越えようという、昔の人の知恵が詰まっています。
食材 | 縁起の良い理由 |
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南瓜(なんきん) | 「ん」が2つつき、栄養豊富で風邪予防になるといわれます。 |
蓮根(れんこん) | 穴が開いていることから、将来の見通しが良いとされます。 |
人参(にんじん) | 根菜なので体を温め、彩りも豊かにしてくれます。 |
金柑(きんかん) | 「ん」が2つ。きらきらとした黄金色が富を象徴します。 |
寒天(かんてん) | 食物繊維が豊富で、お腹の調子を整えるお手伝いをします。 |
銀杏(ぎんなん) | 独特の風味と食感が、季節の味わいを深めてくれます。 |
饂飩(うんどん) | うどんのこと。「運」がつくといわれ、温かい一杯が体を芯から温めます。 |
また、冬至といえば「ゆず湯」も欠かせませんね。湯船に浮かべたゆずの爽やかな香りは、心身をリラックスさせてくれます。お料理にも皮を刻んで添えれば、食卓が一層華やぎますよ。こうした行事食のいわれについては、農林水産省のウェブサイトでも詳しく紹介されており、由来を知るとより一層楽しめますね。
5.2 クリスマスディナーにおすすめの食材
クリスマスの食卓といえば、ローストチキンが定番ですが、今年は旬の食材を取り入れた、少し趣の違うお祝いはいかがでしょうか。旬の魚介や冬野菜を上手に取り入れるだけで、いつものディナーがぐっと華やかなおもてなし料理に変わります。
たとえば、脂がのった旬の「ぶり」を薄切りにして、オリーブオイルと塩、刻んだゆずの皮を散らせば、彩りも美しい和風カルパッチョに。ぷりぷりの「牡蠣」は、ほうれん草と一緒に熱々のグラタンにすれば、心も体も温まる一品になります。「れんこん」は厚めに切ってグリルするだけでごちそうになりますし、星形に飾り切りすれば、お皿の上がクリスマスらしく、かわいらしくなりますよ。鮮やかな緑色の「春菊」をサラダに使うのも、意外な組み合わせで喜ばれるかもしれません。
5.3 お正月準備に揃えたい縁起の良い食材
12月に入ると、少しずつ新しい年を迎える準備が始まりますね。年の瀬の慌ただしさの中でも、おせち料理に使う縁起の良い食材を揃え始めると、清々しい気持ちになるものです。食材に込められた願いを知ると、お料理の準備も一層楽しく、心豊かな時間になりますね。
おせち料理には、12月に旬を迎える食材もたくさん使われています。それぞれのいわれを知り、感謝の気持ちを込めて食卓に並べてみましょう。
食材 | 込められた願い |
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ぶり | 成長とともに名前が変わる出世魚。立身出世を願います。 |
れんこん | たくさんの穴から向こうが見えることから、将来の見通しがきくように。 |
ごぼう | 地中に深く根を張ることから、家の土台が安泰であるように。たたきごぼうは豊作を願う意味も。 |
日持ちのするごぼうやれんこんなどは、12月のうちに少し早めに用意しておくと、年末の忙しい時期に慌てずに済みます。そして、年末には新鮮なぶりを買い求めて、お正月の食卓を晴れやかに飾りたいですね。
6. 旬の食材がたっぷり 12月におすすめの鍋料理
ぐっと冷え込みが厳しくなる12月。そんな日の夜には、湯気の立つあたたかいお鍋が恋しくなりますね。旬を迎えたばかりの新鮮な野菜やお魚をたっぷり使えば、心も体もぽかぽかに温まります。ご家族や親しい方と食卓を囲んで、冬ならではのごちそうを味わってみてはいかがでしょうか。
6.1 体の芯から温まる ぶりしゃぶ
この時期にぜひ味わっていただきたいのが、旬の「寒ぶり」を使ったぶりしゃぶです。冬に備えて脂をたっぷりと蓄えたぶりは、まさに今が一番美味しい季節。さっとお出汁にくぐらせたぶりの身は、口の中でとろけるような旨味が広がります。薄切りにすることで、ぶりの繊細な美味しさを余すことなく楽しめますよ。
昆布だしを沸かせたシンプルなお鍋に、お好みの野菜や豆腐を加えて、ぶりの旨味と一緒にお楽しみください。つけだれは、定番のポン酢やごまだれがおすすめです。もみじおろしや刻みねぎ、香り高いゆず胡椒などの薬味を添えると、また違った味わいを発見できます。お鍋の締めには、ぶりの上品な出汁が溶け込んだスープで雑炊を作れば、最後の一滴まで美味しくいただけます。
分類 | 具材の例 |
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主役 | ぶり(刺身用・しゃぶしゃぶ用) |
野菜 | 白菜、長ねぎ、水菜、春菊、しめじ、えのき茸、にんじん |
その他 | 豆腐、葛切り、マロニーなど |
薬味 | もみじおろし、刻みねぎ、ゆず胡椒 |
6.2 冬野菜と楽しむ常夜鍋
「常夜鍋(じょうやなべ)」というお鍋をご存知でしょうか。「毎晩食べても飽きない」ことからその名がついたといわれる、とてもシンプルで滋味深い味わいのお鍋です。基本の材料は、旬のほうれん草と豚肉だけ。だからこそ、素材そのものの美味しさをじっくりと感じられるのが魅力です。
お鍋に日本酒と水を煮立て、豚肉を入れ、アクを取りながら火を通します。そこにざく切りにしたほうれん草を加え、さっと煮えたところをいただきます。ほうれん草の甘みと豚肉の旨味が体に染みわたり、ほっとする美味しさです。大根おろしをたっぷり入れたポン酢でいただくのが定番の食べ方。ほうれん草は、この時期に出回る縮みほうれん草を使うと、より一層甘みが際立ちます。きのこや豆腐を加えて、アレンジを楽しむのも良いですね。
6.3 魚介の旨味たっぷり寄せ鍋
冬の食卓を豪華に彩るなら、旬の魚介類をふんだんに使った寄せ鍋が一番です。12月に旬を迎える、たらや牡蠣、あんこうなどをはじめ、お好みの魚介と野菜を組み合わせれば、食材からあふれる旨味の相乗効果で、お出汁が何よりのごちそうになります。ご家庭ごとにお好みの具材を入れられる自由さも、寄せ鍋の楽しいところですね。
淡白で上品な味わいの「たら」、濃厚でクリーミーな「牡蠣」、ぷりぷりとした食感がたまらない「あんこう」など、主役になる魚介を選ぶ時間もわくわくします。帆立やえびなどを加えると、さらに彩りも旨味も豊かになりますよ。ベースとなる昆布だしに、魚介と野菜の美味しいエキスが溶け出して、まさに絶品。締めは、その旨味が凝縮されたスープにご飯と卵を入れて作る雑炊で、心ゆくまでお楽しみください。
分類 | 具材の例 |
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魚介類 | 生たら、牡蠣、あんこう、えび、帆立、はまぐり、いか |
野菜 | 白菜、長ねぎ、春菊、しいたけ、えのき茸、にんじん、ごぼう |
その他 | 焼き豆腐、しらたき、鶏肉、鶏だんご、油揚げ |
7. まとめ
今回は、12月に旬を迎える野菜や魚介類、果物をご紹介しました。旬の食材は、その時期に最も栄養価が高まり、味も濃く美味しくなるのが魅力です。寒い冬を元気に乗り切るための、自然からの恵みと言えるでしょう。ご紹介した白菜やぶりを使った温かい鍋料理、冬至やクリスマスといった季節の行事を彩る一品など、旬の味覚を食卓に取り入れてみませんか。日々の暮らしに旬の恵みを添えることで、心も体も満たされる豊かな時間をお過ごしくださいね。
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