11月が旬の食材は?晩秋の野菜・魚・果物一覧

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晩秋の気配が深まる11月、毎日の食卓にも季節の恵みを取り入れてみませんか。旬の食材は栄養価が高く、風味も格別。一年で最も美味しく、価格が手頃になるのもうれしい点です。この記事では、11月に旬を迎える野菜や魚介類、果物を一覧でご紹介します。美味しい食材の選び方から、素材の味を活かしたおすすめの食べ方まで、日々の献立作りのヒントが満載です。旬の味覚を存分に味わい、心も体も満たされる豊かな食卓を楽しみましょう。

目次

1. 11月に旬の食材を味わうべき理由

暦の上では冬が始まる11月。木々の葉が美しく色づき、ひんやりとした空気の中に、冬の気配を感じる季節ですね。そんな晩秋の時期は、自然の恵みがぎゅっと詰まった美味しい食材がたくさん登場します。旬の食材は、私たちの心と体にたくさんの喜びをもたらしてくれます。なぜ今、旬のものをいただくのが良いのでしょうか。その素敵な理由をいくつかご紹介しますね。

旬の食材が私たちの暮らしにもたらしてくれる、嬉しいポイントを一覧にしてみました。

うれしいポイント具体的な理由
体にやさしい自然のサイクルの中で最も栄養価が高まる時期なので、健康や美容を力強くサポートしてくれます。
心も満たされる味が濃く、香りも豊か。素材そのものの美味しさを存分に楽しめ、食卓から季節の移ろいを感じられます。
お財布にやさしいたくさん収穫される時期なので、価格が手頃になり、家計の強い味方になってくれます。

1.1 栄養満点で、体の中から元気に

旬の食材が素晴らしい一番の理由は、なんといってもその栄養価の高さにあります。野菜や果物は、最も成長が盛んな時期に、太陽の光をたっぷり浴びて育ちます。そのため、ビタミンやミネラルなどの栄養素が最も豊富に含まれているのです。例えば、冬に向けて旬を迎える野菜には、体を温めたり、風邪の予防に役立つ栄養素が多く含まれています。

旬の食材は、いわば自然の恵みが凝縮されたサプリメントのようなもの。美味しく食事を楽しみながら、冬に備えて健やかな体づくりができるのは、とても嬉しいことですね。

1.2 味が濃く、素材本来の美味しさを堪能できる

旬の食材は、味も格別です。最も美味しい時期に収穫されるため、野菜はみずみずしく甘みが強くなり、果物は糖度が増して香りが豊かになります。魚介類も、産卵前で脂がのっていたり、身が引き締まっていたりと、一年で最も美味しい状態になります。

素材そのものがごちそうになる、贅沢な味わいを楽しめるのが旬の醍醐味です。シンプルな調理法でも、驚くほど深い味わいを感じられるでしょう。余計な調味料をたくさん使わなくても満足できるので、塩分やカロリーが気になる方にもぴったりです。

1.3 お財布にやさしく、毎日の食卓に取り入れやすい

旬の時期には、その食材がたくさん収穫されます。市場に多く出回るため、価格がぐっと手頃になるのも見逃せないポイントです。スーパーの店頭で、きれいで立派な旬の野菜や果物が、お求めやすい価格で並んでいるのを見ると、なんだか嬉しくなりますよね。

美味しくて栄養満点な食材を、気兼ねなくたっぷり使えるので、毎日の献立にも気軽に取り入れられます。旬の恵みを上手に活用すれば、食費を抑えながら、豊かで健康的な食生活を送ることができますよ。

1.4 季節の移ろいを感じ、心豊かな暮らしを

食卓に並ぶ食材で、季節の移ろいを感じる。これは、日本の暮らしならではの素敵な習慣ではないでしょうか。色鮮やかな柿やりんごが並べば秋の深まりを感じ、鍋料理に欠かせない白菜や長ねぎを見れば冬の訪れを感じます。

旬のものをいただくことは、私たちの五感を通して、日本の美しい四季を体で感じることにつながります。日々の食事に季節感を取り入れるだけで、暮らしはもっと味わい深く、心豊かなものになるはずです。忙しい毎日だからこそ、食卓から季節の便りを受け取ってみませんか。

2. 11月が旬の食材 野菜一覧

朝晩の冷え込みが深まる11月。この寒さこそが、野菜たちを一層美味しくしてくれる魔法です。霜にあたることでぐっと甘みを増し、栄養をたっぷりと蓄えた冬野菜が、いよいよ食卓の主役になる季節。体を内側から温め、冬の寒さに負けないための元気をくれる、そんな頼もしい旬の野菜たちをご紹介しますね。

2.1 白菜

2.1.1 特徴と美味しい白菜の選び方

11月になると、みずみずしくて甘い白菜がたくさんお店に並び始めます。鍋物には欠かせない存在ですが、実はビタミンCやカリウム、食物繊維も豊富に含まれているんですよ。特に霜が降りた後の白菜は、寒さから身を守るために糖分を蓄えるので、驚くほど甘くなります。

美味しい白菜を選ぶときは、ずっしりと重みがあり、葉が根本までぎゅっと詰まっているものを選びましょう。カットされている場合は、切り口が白くみずみずしいものが新鮮な証拠です。葉に時々見られる黒い斑点は「ゴマ症」と呼ばれるもので、ポリフェノールの一種。食べても問題ありませんので、安心してくださいね。

2.1.2 おすすめの食べ方とレシピ

白菜の美味しさを存分に味わうなら、やはりお鍋が一番ですね。くたくたに煮込まれて甘みが溶け出した白菜は、心も体も温めてくれます。その他にも、豚肉と一緒に重ねて蒸し煮にする「白菜と豚バラのミルフィーユ鍋」や、シャキシャキ感を楽しめる浅漬けやサラダもおすすめです。外側の葉は煮込み料理に、内側の柔らかい葉はサラダや和え物にと、部位によって使い分けるのも暮らしの知恵ですね。

2.2 大根

2.2.1 特徴と美味しい大根の選び方

冬の大根は、みずみずしくて甘みがあり、辛味が穏やかなのが特徴です。煮物にすれば味がしみやすく、とろけるような食感に。また、でんぷんの消化を助ける酵素「ジアスターゼ」が豊富なので、胃腸が疲れているときにも優しい食材です。葉に近い上部は甘く、先端にいくほど辛味が強くなるので、料理によって使い分けるのがおすすめです。

美味しい大根を選ぶコツは、全体にハリとツヤがあり、表面がなめらかなもの。持ったときにずしっと重みを感じるものが、水分をたっぷり含んでいる証拠です。ひげ根の毛穴が少なく、まっすぐに伸びているものを選びましょう。葉付きの場合は、葉が生き生きとした緑色のものが新鮮ですよ。

2.2.2 おすすめの食べ方とレシピ

味が染み込みやすい冬の大根は、「ぶり大根」や「おでん」などの煮込み料理にぴったり。甘みのある上の部分は、サラダや大根おろしに。真ん中の部分は、煮物やふろふき大根に。辛味のある下の部分は、お漬物や薬味にすると、それぞれの持ち味を最大限に活かせます。葉っぱも栄養満点なので、じゃこなどと炒めてふりかけにするのも素敵ですね。

2.3 長ねぎ

寒さとともに甘みを増す長ねぎは、11月の食卓に欠かせない名脇役です。体を温める働きがあると言われ、独特の香りと辛味成分は、風邪の季節に積極的に摂りたいですね。加熱するととろりとした食感と甘みが引き出され、主役級の美味しさに変わります。白い部分にはビタミンCが、緑の葉の部分にはβ-カロテンやカルシウムが豊富なので、余すところなく味わいましょう。鍋物や汁物の具材はもちろん、シンプルに焼いて塩や味噌でいただく「ねぎの丸焼き」は、素材の味を存分に楽しめる一品です。

2.4 ごぼう

土の香りが豊かなごぼうも、秋から冬にかけて旬を迎えます。食物繊維が豊富なことで知られ、お腹の調子を整える手助けをしてくれます。あの独特の歯ごたえと風味は、きんぴらごぼうや筑前煮、豚汁などで大活躍しますね。ごぼうのうまみや栄養は皮のすぐ下に多く含まれているため、調理の際は皮をむきすぎず、たわしなどで軽く泥を洗い流す程度にするのがおすすめです。新ごぼうとはまた違った、しっかりとした食感と深い香りを楽しんでください。

2.5 れんこん

穴が開いていることから「見通しがきく」とされ、縁起物としても親しまれているれんこん。11月頃から収穫の最盛期を迎え、粘り気と甘みが増して美味しくなります。シャキシャキとした食感が魅力ですが、すりおろして使うともっちりとした食感に変わるのも面白いところ。ビタミンCやポリフェノールを豊富に含んでいます。きんぴらや煮物、天ぷらはもちろん、ひき肉を詰めたはさみ焼きにすると、食卓が華やぐ一品になりますよ。

2.6 里芋

ねっとり、ほくほくとした食感がたまらない里芋。秋の深まりとともに、その美味しさも深まります。里芋独特のぬめり成分には、体の調子を整える働きがあると言われています。煮っころがしや芋煮、けんちん汁など、日本の家庭料理に欠かせない存在ですね。皮をむくときは、一度蒸したり茹でたりすると、つるんと簡単にむける

3. 11月が旬の食材 魚介類一覧

晩秋の冷たい風が吹き始めると、海の幸はその身にぐっと旨味を蓄え、一層その輝きを増します。11月は、脂がのった魚たちが食卓を豊かに彩ってくれる季節。体を芯から温める鍋料理や、素材の味をじっくり楽しむ煮魚など、この時期ならではのごちそうを味わってみませんか。ここでは、11月にぜひ楽しんでいただきたい、旬の魚介類をご紹介します。

3.1 鮭

秋の味覚の代表格といえば、やはり鮭を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。産卵のために故郷の川へと戻ってくるこの時期の鮭は「秋鮭(あきさけ)」と呼ばれ、日本の食卓に古くから親しまれてきました。

3.1.1 特徴と美味しい鮭の選び方

11月に旬を迎える秋鮭(白鮭)は、産卵を控えているため、脂は控えめであっさりとしていますが、その分、身に凝縮された豊かな旨味が特徴です。DHAやEPAといった健康に嬉しい成分や、若々しさを保つアスタキサンチンも豊富に含まれています。また、この時期ならではの「生筋子(すじこ)」から作る自家製のいくらの醤油漬けは、格別の美味しさですよ。

美味しい鮭を選ぶときは、まず皮に注目しましょう。銀色に輝き、ハリとツヤがあるものが新鮮な証拠です。切り身の場合は、身の色が澄んだきれいなオレンジ色で、身と皮の間に透明感のある脂肪の層が見えるもの、そして身がふっくらと盛り上がっているものを選ぶのがおすすめです。

3.1.2 おすすめの食べ方とレシピ

秋鮭の上品な味わいは、さまざまなお料理で楽しむことができます。シンプルながらも素材の味をしっかりと感じられる食べ方がぴったりです。

  • 塩焼き:まずは定番の塩焼きで。大根おろしを添えれば、さっぱりといただけます。
  • ちゃんちゃん焼き:鮭と旬の野菜を味噌バターで炒め蒸しにする、北海道の郷土料理。心も体も温まります。
  • 石狩鍋:鮭の旨味が出た味噌仕立てのお鍋は、まさに絶品です。
  • 鮭ときのこの炊き込みご飯:秋の味覚を一度に味わえる、贅沢な一品です。

3.2 ぶり

冬に向けて脂をたっぷりと蓄え始めるぶりも、11月から美味しさが増してくる魚です。成長するにつれて名前が変わる出世魚としても知られ、縁起の良い魚としてお祝いの席にも登場しますね。

3.2.1 特徴と美味しいぶりの選び方

本格的な「寒ぶり」のシーズンはもう少し先ですが、11月のぶりも十分に脂がのりはじめ、濃厚な旨味を味わえます。青魚に豊富なDHAやEPA、そしてビタミン類も多く含まれており、健康維持にも役立つのが嬉しいですね。

美味しいぶりを選ぶには、切り身の血合いの部分を確認しましょう。この部分が鮮やかな赤色で、黒ずんでいないものが新鮮です。身には透明感とツヤがあり、パックの中に水分(ドリップ)が出ていないものを選んでくださいね。

3.2.2 おすすめの食べ方とレシピ

脂がのったぶりは、こってりとした味付けにも、さっぱりとした味付けにもよく合います。大根や長ねぎといった冬野菜との相性も抜群です。

  • ぶり大根:冬の和食の定番。ぶりの旨味が染み込んだ大根は、たまらない美味しさです。
  • 照り焼き:甘辛いタレがぶりに絡み、ご飯がどんどん進みます。
  • 塩焼き:シンプルに塩で焼くだけで、ぶりの上質な脂の甘みを楽しめます。
  • しゃぶしゃぶ:新鮮なぶりなら、さっとお湯にくぐらせるしゃぶしゃぶもおすすめです。

3.3 たら

漢字で「鱈」と書くように、雪のように白い身が特徴のたら。淡白で上品な味わいを持ち、脂肪が少なく高タンパクなので、体を気づかう方にも嬉しいお魚です。11月頃から旬を迎え、冬の鍋料理には欠かせない存在となります。ふっくらとした身はもちろん、濃厚でクリーミーな「白子(しらこ)」や、煮付けにすると美味しい「真子(まこ)」もこの時期ならではの味覚です。

選ぶ際は、切り身に透明感があり、ほんのりとピンク色を帯びているものを。ムニエルやフライ、ホイル焼きなど、洋風の調理法とも相性が良く、淡白な味わいだからこそ、さまざまな料理でその美味しさを発揮してくれます。

3.4 牡蠣

「海のミルク」と称されるほど栄養満点な牡蠣も、11月から本格的なシーズンが始まります。クリーミーで濃厚な旨味は、一度食べると忘れられないほどの美味しさです。亜鉛や鉄分、グリコーゲンなどを豊富に含み、疲れを感じやすい季節の変わり目に元気を与えてくれます。

スーパーでは「生食用」と「加熱用」が並んでいますが、これは鮮度の違いではなく、育った海域や殺菌処理の方法の違いによるものです。詳しくは、農林水産省の解説も参考になります。生でつるんといただくのはもちろん、カキフライや牡蠣鍋、炊き込みご飯、グラタンなど、加熱するとさらに旨味が増し、ぷりぷりの食感を楽しめますよ。

3.5 ししゃも

晩秋に旬を迎えるししゃも。実は、私たちが普段よく口にしているのは「カラフトシシャモ」という種類で、本物の「ししゃも」は、北海道の太平洋沿岸の一部でしか獲れない、とても貴重な魚なのです。この時期になると、市場にも出回るようになります。

子持ちのメスが人気ですが、身の味をじっくりと楽しむならオスもおすすめです。定番はやはり、香ばしく焼いた塩焼き。すだちをキュッと絞れば、それだけで立派なごちそうになります。天ぷらや南蛮漬けにしても美味しくいただけます。

3.6 あんこう

「西のふぐ、東のあんこう」と並び称される冬の高級魚、あんこう。見た目は少し個性的ですが、その味はまさに絶品です。淡白でぷりぷりとした身は低カロリーでコラーゲンがたっぷり。そして、「あん肝」と呼ばれる肝は、海のフォアグラとも称される濃厚でとろけるような味わいが魅力です。

あんこうは、身や皮、ヒレ、エラなど、骨以外はほとんど食べられる魚で、それぞれの部位を「七つ道具」と呼びます。これらの旨味が溶け込んだ「あんこう鍋」は、体の芯から温まる冬の贅沢。あん肝を溶かした味噌仕立てのスープは、一度味わうと忘れられない美味しさです。他にも、唐揚げや蒸し物などで楽しむことができます。

4. 11月が旬の食材 果物一覧

秋が深まる11月は、果物たちの甘みがぐっと増して、おいしさが最高潮に達する季節です。食後のデザートやおやつの時間に、自然の恵みをたっぷりと味わってみませんか?ここでは、晩秋の食卓を彩る、みずみずしくて栄養満点の果物たちをご紹介します。

4.1 りんご

「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがあるほど、りんごは栄養豊富な果物の代表格。11月には「ふじ」や「王林」など、蜜がたっぷり入った人気の品種が次々と旬を迎えます。シャキシャキとした食感と爽やかな甘酸っぱさは、毎日でも食べたくなるおいしさですね。

4.1.1 特徴と美味しいりんごの選び方

りんごには、お腹の調子を整える食物繊維や、若々しさを保つ手助けをしてくれるポリフェノールが含まれています。美味しいりんごを見分けるには、いくつかのポイントがあります。下の表を参考に、ぜひお店で手に取って確かめてみてください。

チェック項目美味しいりんごの特徴
重さ見た目よりもずっしりと重みがあるもの。果汁がたっぷり含まれている証拠です。
色とツヤ全体がきれいな赤色に染まり、自然なツヤがあるもの。お尻の部分が黄色やオレンジ色になっていると、完熟していて甘いですよ。
軸が太く、しおれていないものが新鮮です。
香り甘く爽やかなりんごの香りがするものを選びましょう。

4.1.2 おすすめの食べ方とレシピ

りんごの一番の魅力は、やはり皮ごとかじった時のシャキッとした食感とあふれる果汁です。皮と実の間には栄養がたっぷりなので、よく洗ってそのままいただくのがおすすめです。

少し趣向を変えたい時は、加熱調理も良いですね。芯をくり抜いてバターとシナモンを乗せてオーブントースターで焼くだけの「焼きりんご」は、体が温まる簡単スイーツ。薄切りにして豚肉と一緒に炒めたり、サラダに加えたりするのも、意外な組み合わせでお料理の幅が広がります。

4.2 柿

日本の秋の風景によく似合う柿は、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる果物です。この時期の柿は、とろりとした食感と濃厚な甘みが特徴。ビタミンCやカロテンが豊富で、季節の変わり目の体調管理や、お肌の健康維持にも役立ってくれます。

4.2.1 特徴と美味しい柿の選び方

美味しい柿は、見た目で判断しやすい果物の一つです。スーパーで選ぶ際には、ヘタの状態に注目するのがコツ。新鮮で甘い柿を選んで、秋の味覚を存分に楽しみましょう。

チェック項目美味しい柿の特徴
ヘタ実にぴったりと張り付いていて、緑色が残っているものが新鮮です。ヘタが実に張り付いていないものは、熟しすぎている可能性があります。
形と色ふっくらと丸みがあり、全体が均一なオレンジ色に色づいているものを選びましょう。
重さ手に持った時に、ずっしりと重みを感じるものがおすすめです。

4.2.2 おすすめの食べ方とレシピ

まずはそのまま、スプーンですくったり、くし形に切ったりして、柿本来の濃厚な甘さを味わってみてください。少し熟しすぎたかな?と感じるものは、冷凍庫で凍らせると、天然のシャーベットとして楽しめますよ。

お料理に使うなら、豆腐と和える「白和え」や、大根と合わせる「柿なます」といった和食がぴったり。生ハムやクリームチーズとの相性も抜群で、彩りも美しいオードブルになります。

4.3 みかん

冬が近づくと恋しくなるのが、こたつのお供、みかんですね。11月に出回るのは「早生(わせ)みかん」と呼ばれる品種で、皮が薄く、爽やかな甘酸っぱさが特徴です。手で簡単に皮がむけて手軽に食べられるので、ついつい手が伸びてしまいます。

ビタミンCが豊富で、風邪の予防にもぴったり。袋や白い筋にも食物繊維などの栄養が含まれているので、気にならなければ一緒に食べるのがおすすめです。選ぶときは、皮の色が濃く、ヘタの切り口が小さいものを探してみてください。平たい形をしていて、ずっしりと重いものが美味しいみかんの目印です。

4.4 洋梨

とろけるような舌触りと、豊潤な香りが魅力の洋梨。「ラ・フランス」などの品種が11月に旬を迎えます。洋梨は、買ってきてすぐに食べるのではなく、追熟させてからいただく果物です。常温で数日間置いておき、軸の周りをそっと押してみて、少し柔らかくなっていたら食べごろのサイン。甘い香りがしてきたら、最高の食べ時ですよ。

そのまま食べるのが一番ですが、生ハムと合わせたり、赤ワインで煮込むコンポートにしたりするのも、おしゃれで素敵な楽しみ方です。

4.5 ゆず

爽やかな香りで、お料理をぐっと引き立ててくれるゆずも、11月が旬の果物です。果物といっても、そのまま食べるよりは、香りづけや調味料として活躍してくれます。皮を細く刻んでお吸い物や茶わん蒸しに散らしたり、果汁を絞ってポン酢やドレッシングを手作りしたりするのも良いですね。

はちみつとお湯で割れば、体がぽかぽか温まる「ゆず茶」のできあがり。クエン酸やビタミンCが豊富なので、疲れを感じた時にもおすすめです。冬至のゆず湯でもおなじみの、日本の冬に欠かせない香り高い名脇役です。

5. 秋の味覚の代表格 11月が旬のきのこ類

秋の深まりとともに、恋しくなるのがきのこの豊かな風味ですね。11月は、たくさんの種類のきのこが旬を迎え、味も香りも一段と深まります。きのこは低カロリーでありながら、うま味成分が豊富で、お料理に深いコクを与えてくれる名脇役。さらに、お腹の調子を整える食物繊維や、健康維持に役立つビタミン類もたっぷり含まれています。毎日の食卓に上手に取り入れて、晩秋の味覚を存分に楽しんでみませんか。

5.1 しいたけ

和食には欠かせない、代表的なきのこのひとつが「しいたけ」です。独特の香りと強い旨みは、煮物や汁物、炊き込みご飯など、さまざまなお料理の味わいをぐっと引き立ててくれます。生しいたけはぷりっとした食感を、乾燥させた干ししいたけは凝縮された旨みと香りを楽しめるのが魅力です。

選ぶ際は、かさが開ききっておらず、肉厚で丸みがあり、裏側のヒダが白くきれいなものを探しましょう。軸が太く短いものが、新鮮で美味しいしいたけの目印ですよ。シンプルに焼いて醤油をたらすだけでも、ごちそうになる一品です。

5.2 まいたけ

ひらひらと舞うような形が美しい「まいたけ」。シャキシャキとした独特の歯ごたえと、豊かな香りが人気のきのこです。天ぷらにするとその食感と香りが際立ち、格別の美味しさ。ほかにも、炒め物やバターソテー、お味噌汁の具としても大活躍します。

美味しいまいたけは、かさの色が濃く、肉厚で、触ったときにパリッとしたハリがあるものです。パックの中でしんなりしていないか確認してみてくださいね。まいたけは水洗いすると風味が落ちてしまうため、汚れが気になるときはキッチンペーパーなどで軽く拭き取る程度にするのがおすすめです。

5.3 しめじ

「香りまつたけ、味しめじ」という言葉があるように、古くからその美味しさで知られる「しめじ」。現在、一般的に流通しているのは栽培された「ぶなしめじ」ですが、クセがなく、どんな料理にも合わせやすいのが嬉しいですね。シャキッとした歯ざわりと、料理に加えるだけで増す旨みが特徴です。

選ぶときには、かたく締まっていて、全体的にハリと弾力があるものを選びましょう。炒め物や和え物、パスタの具材など、和洋中を問わず使える万能きのこなので、冷蔵庫に常備しておくととても便利ですよ。

5.4 エリンギ

まるでアワビやホタテを思わせるような、コリコリとした食感が楽しい「エリンギ」。イタリアやフランスが原産のきのこで、クセがなく淡白な味わいなので、さまざまな味付けによく合います。特に、バターやオリーブオイルとの相性は抜群です。

美味しいエリンギは、軸が太く、白くて弾力があり、かさが開きすぎていないものです。調理するときは、食感を活かすために手で縦に食べやすく裂くのがおすすめ。ソテーやグリル、アヒージョなどで、その心地よい歯ごたえをぜひ楽しんでみてください。

きのこの種類特徴おすすめの調理法
しいたけ豊かな香りと強い旨み。生と干しで異なる魅力がある。焼き物、煮物、天ぷら、炊き込みご飯
まいたけシャキシャキした歯ごたえと芳醇な香り。天ぷら、炒め物、バターソテー、汁物
しめじクセがなく使いやすい。料理に旨みをプラスする。炒め物、和え物、パスタ、炊き込みご飯
エリンギアワビのようなコリコリとした食感が楽しめる。ソテー、グリル、アヒージョ、パスタ

きのこの栄養や種類について、より詳しく知りたい方は、農林水産省のウェブサイトも参考にしてみてくださいね。

6. 旬の食材で楽しむ11月のおすすめ料理

木枯らしが吹き始め、冬の訪れを感じる11月。そんな季節には、旬の食材をたっぷり使った温かいお料理で、心も体もほっこりと満たされたいものですね。ここでは、11月の味覚を存分に味わえる、おすすめのお料理をいくつかご紹介します。

6.1 体の芯から温まる鍋料理

晩秋の夜、食卓に湯気の立つお鍋があるだけで、なんだか幸せな気持ちになりませんか。家族や親しい方と食卓を囲む鍋料理は、体の芯から温まるだけでなく、心も通わせる素敵な時間になります。11月が旬の野菜やお魚は、お鍋との相性も抜群です。

お鍋の名前主役になる11月の旬食材
白菜と豚バラのミルフィーユ鍋白菜、長ねぎ
牡蠣の土手鍋牡蠣、春菊、長ねぎ
鮭の石狩鍋鮭、大根、白菜
あんこう鍋あんこう、白菜、春菊

白菜や長ねぎ、春菊、きのこ類など、11月に旬を迎える食材は、お鍋に入れると甘みが増して一層美味しくいただけます。お好みの食材を加えて、ご家庭ならではの味を見つけるのも楽しいひとときです。

6.2 旬の味を活かした煮物

ことこと煮込む時間は、どこか心安らぐもの。旬の食材の旨みがじんわりと染み渡った煮物は、日本の家庭料理の原点ともいえるやさしい味わいです。作り置きもできるので、忙しい日の食卓にも重宝します。

煮物の名前主役になる11月の旬食材
ぶり大根ぶり、大根
里芋の煮っころがし里芋
筑前煮ごぼう、れんこん、里芋
かぶのそぼろあんかけかぶ

大根や里芋、ごぼうといった根菜類は、煮込むことで味がよく染み、素材本来の甘みや食感を存分に楽しめます。少し多めに作って、翌日のお弁当のおかずにしたり、味の変化を楽しんだりするのもおすすめです。

6.3 素材の味を楽しむ炊き込みご飯

炊飯器の蓋を開けた瞬間にふわっと立ち上る、旬の香り。炊き込みご飯は、食材の旨みを余すことなくご飯に閉じ込めた、秋ならではの贅沢な一品です。おかずが少なくても満足感があり、食卓がぱっと華やぎます。

炊き込みご飯の名前主役になる11月の旬食材
鮭ときのこの炊き込みご飯鮭、しめじ、まいたけ
牡蠣の炊き込みご飯牡蠣
根菜と鶏肉の炊き込みご飯ごぼう、れんこん
ゆず香る鯛めしゆず

きのこ類を加えると香りが豊かになり、根菜を加えれば食感のアクセントが生まれます。おこげの部分もまた、格別のごちそうですね。ご紹介したお料理の中には、日本各地で親しまれている郷土料理もございます。ご興味のある方は、農林水産省のウェブサイト「うちの郷土料理」もご覧になってみてはいかがでしょうか。

7. まとめ

晩秋の深まりを感じる11月。この記事では、白菜や大根、鮭、りんごなど、この時期に美味しさの頂点を迎える山海の幸をご紹介しました。旬の食材は栄養価が高く、味が濃くて美味しいだけでなく、手頃な価格で手に入るのも嬉しい点です。自然の恵みをいただくことは、私たちの心と体を豊かにしてくれます。旬の味覚を食卓に取り入れて、季節の移ろいを楽しみながら、健やかで彩りある毎日を送ってみませんか。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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