押し花の作り方│電子レンジで簡単!アイロンやキットを使ったしおり

「押し花に挑戦したいけれど、どうすれば綺麗に作れるの?」そんな疑問をお持ちの方へ。この記事を読めば、電子レンジやアイロンを使った簡単な方法から、伝統的な作り方、長持ちさせるコツ、そして素敵な押し花しおりのアイデアまで、押し花の全てが分かります。身近な草花で手軽に始められる押し花作りで、あなたの毎日に優しい彩りを添えてみませんか。

目次

1. 押し花とは?魅力と楽しみ方

押し花は、野に咲く可憐な草花や、お庭で大切に育てたお花、記念日にもらった花束など、私たちの心に残る植物の美しい姿を、まるで絵画のように平面に写し取り、長く楽しむことができる素敵な方法です。自然の恵みである草花の色彩や形をそのままに、乾燥させて保存することで、思い出とともに暮らしを彩るアート作品へと生まれ変わります。この章では、そんな押し花の基礎知識から、押し花で作れる作品例まで、その魅力と楽しみ方をご紹介しますね。

1.1 押し花の基礎知識 身近な草花で作るアート

押し花とは、その名の通り、植物を紙などの間に挟んで圧力をかけ、水分を抜いて乾燥させたものを指します。特別な道具がなくても、身近にある本や新聞紙を使って手軽に始められるのが魅力の一つ。道端で見つけた小さな花や、庭に咲いた一輪の花も、押し花にすることで、その時の感動や風景を閉じ込めた、あなただけの小さなアート作品になります。

押し花は、ただ植物を乾燥させるだけでなく、その過程で植物と向き合い、自然の造形美に触れる時間も与えてくれます。季節の移ろいを感じながら、お気に入りの草花を集めて押し花にする作業は、忙しい毎日の中に、心豊かなひとときをもたらしてくれることでしょう。完成した押し花は、そのまま飾るだけでなく、さまざまなクラフトの素材としても活用できます。

1.2 押し花でできること 作品例を紹介

押し花は、眺めているだけでも心が和みますが、ひと手間加えることで、さらに素敵な作品へと姿を変えます。ここでは、押し花を使ってどのようなものが作れるのか、具体的な作品例をいくつかご紹介いたしましょう。あなたのアイデア次第で、楽しみ方は無限に広がりますよ。

1.2.1 押し花を使ったアクセサリー作り

押し花をレジン(透明な樹脂)などに閉じ込めると、世界にたった一つのオリジナルアクセサリーを作ることができます。例えば、小さな花びらを使った可憐なピアスやイヤリング、存在感のある花をあしらったネックレスやブローチなど、アイデアは尽きません。自然の色彩や繊細な形をそのまま活かせるので、身につけるだけで心が華やぎ、会話のきっかけにもなるかもしれませんね。お友達への心のこもったプレゼントとしても喜ばれます。

1.2.2 押し花を使ったレジンクラフト

押し花とレジンは、とても相性の良い組み合わせです。透明なレジンの中に押し花を配置することで、まるで水の中に花が浮かんでいるような、みずみずしい美しさを長く保つことができます。キーホルダーやバッグチャーム、コースター、ペーパーウェイト、スマートフォンのケースなど、日常で使えるさまざまな小物を作ることが可能です。光にかざすと、花びらの透け感が際立ち、とても美しいですよ。

1.2.3 押し花を使ったキャンドル作り

キャンドルの側面に押し花を貼り付けたり、キャンドルの中に押し花を閉じ込めたりすることで、見た目も華やかで、心癒されるボタニカルキャンドルを手作りできます。火を灯すと、押し花のシルエットが優しく浮かび上がり、幻想的な雰囲気を演出してくれます。香り付きのキャンドルにすれば、視覚と嗅覚の両方からリラックス効果を得られるでしょう。お部屋のインテリアとしても素敵ですし、特別な日の食卓を彩るアイテムとしても活躍します。

2. 押し花作りの準備をはじめよう

素敵な押し花を作るためには、まず準備が大切です。どんなお花が押し花に向いているのか、どんな道具を揃えれば良いのか、ここでは押し花作りの第一歩となる準備について、わかりやすくご紹介しますね。お気に入りのお花で、世界にひとつだけのアート作品を作るわくわく感を胸に、一緒に準備を始めましょう。

2.1 押し花に向いている花と選び方のコツ

押し花には、実は向いているお花とそうでないお花があるのをご存知でしたか?せっかく作るなら、きれいに仕上がるお花を選びたいものですよね。ここでは、押し花にしやすいお花の種類と、選ぶ際のちょっとしたコツをお伝えします。

押し花に向いているのは、水分が少なく、花びらが薄いもの、そして形が平たいお花です。こうした特徴を持つお花は、乾燥しやすく、色もきれいに残りやすい傾向があります。例えば、以下のようなお花がおすすめです。

  • パンジー、ビオラ
  • アジサイ(萼片一枚一枚)
  • カスミソウ
  • クローバー、シロツメクサ
  • ミモザ
  • 忘れな草
  • スミレ
  • ノースポール
  • バーベナ
  • レースフラワー
  • 葉もの(アイビー、クローバーの葉、モミジなど)

もちろん、これら以外にも押し花にできるお花はたくさんあります。お庭に咲いているお花や、お散歩中に見つけた可憐な草花など、身近な植物で試してみるのも楽しいですよ。

お花を選ぶ際のコツは、以下のポイントを参考にしてみてくださいね。

  • 新鮮なお花を選びましょう。咲ききったものよりも、咲き始めや七分咲きくらいのお花が、色も形も美しく仕上がりやすいです。
  • 雨上がりや朝露がついている時は避けましょう。お花が水分を多く含んでいると、乾燥に時間がかかったり、きれいに仕上がらなかったりすることがあります。できるだけ晴れた日の午後に摘むのがおすすめです。
  • 花びらが傷んでいたり、虫がついていたりしないか、よく観察しましょう。
  • 茎は、押し花にした後の使い道を考えて、少し長めに残しておくとアレンジしやすくなります。
  • 厚みのあるお花(バラやカーネーションなど)は、そのままでは押し花にしにくいですが、花びらを一枚ずつにしたり、半分にカットしたりする工夫で楽しむこともできますよ。

お花屋さんで購入する際は、お店の方に押し花にしたい旨を伝えて相談してみるのも良いでしょう。

2.2 押し花作りに必要な基本の道具

「押し花作りって、特別な道具がたくさん必要なのかしら?」と心配になるかもしれませんが、ご安心ください。実は、ご家庭にあるもので手軽に始められるんですよ。まずは基本的な道具を揃えて、気軽にチャレンジしてみましょう。

押し花作りに最低限必要な基本の道具は、主に以下のものです。

道具の名前役割・ポイント入手できる場所の例
新聞紙お花の水分を吸収します。インクの色移りが心配な場合は、無地の紙を挟むと良いでしょう。ご家庭にあるもの
ティッシュペーパーまたは和紙お花を直接挟み、優しく水分を吸い取ります。ティッシュペーパーは薄手で柔らかいものを。和紙は丈夫で毛羽立ちにくいものがおすすめです。ご家庭にあるもの、100円ショップ、文房具店
平らな板(厚手の段ボール、雑誌など)お花を挟んだ新聞紙などをさらに挟み、均等に圧力をかけるために使います。ご家庭にあるもの
重し(厚い本、辞書、電話帳など)お花に均等に圧力をかけて平らにし、水分を抜くために使います。5kg~10kg程度の重さが目安です。ご家庭にあるもの
ピンセット小さなお花や繊細な花びらを扱う際に便利です。手で直接触れると傷つけてしまうことがあるため、あると重宝します。100円ショップ、手芸店、文房具店
はさみお花の茎をカットしたり、形を整えたりするのに使います。切れ味の良いものを選びましょう。ご家庭にあるもの、100円ショップ、文房具店

これらの基本的な道具に加えて、あると便利なものとしては、専用の「乾燥シート」や「ウレタンマット(スポンジマット)」があります。乾燥シートは吸湿性に優れており、お花の色を鮮やかに保ちながら短時間で乾燥させるのに役立ちます。ウレタンマットは、お花と乾燥シートの間に挟むことで、圧力が均等にかかり、シワができにくいきれいな押し花を作る手助けをしてくれます。これらは手芸店やオンラインショップなどで手に入りますよ。

最初は新聞紙、ティッシュペーパー(または和紙)、平らな板(段ボールなど)、重しといった、ご家庭にあるものから始めてみて、慣れてきたり、もっとたくさんの種類のお花で試したくなったりしたら、専用の道具を少しずつ揃えていくのも良いですね。気軽に始められるのが押し花作りの魅力のひとつです。

3. 基本的な押し花の作り方 本や新聞紙でじっくり

押し花と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが、本や新聞紙を使った昔ながらの方法ではないでしょうか。特別な道具がなくても、お家にあるもので気軽に始められるのが魅力ですね。少し時間はかかりますが、じっくりと水分を抜いていくことで、自然の色のまま美しい押し花が出来上がります。ここでは、その伝統的な作り方と、きれいに仕上げるためのコツをご紹介します。

3.1 伝統的な押し花の作り方手順

まずは、基本となる本と新聞紙を使った押し花の作り方を見ていきましょう。手順はとてもシンプルですので、初めての方でも安心して挑戦できますよ。

準備するもの

準備するものポイント・役割
押したいお花摘みたての新鮮なものがおすすめです。雨上がりなど、水分を多く含んでいる場合は少し時間を置いてから使いましょう。
新聞紙お花の水分を吸い取り、クッションの役割も果たします。インクがお花に付かないか心配な場合は、習字用の半紙などを間に挟むと良いでしょう。
ティッシュペーパー(または和紙、キッチンペーパー)お花を直接挟み、水分を優しく吸収します。けばだちの少ないものを選ぶと、花びらに繊維がつきにくくきれいに仕上がります。
重しになる本厚くて重い電話帳や辞書、図鑑などが適しています。数冊用意して、均等に重さがかかるようにしましょう。
ピンセット繊細なお花を傷つけずに優しく扱ったり、配置を整えたりするのに便利です。
ハサミ茎の長さを調節したり、不要な葉を取り除いたりするのに使います。

作り方の手順

  1. お花の下準備をします
    まず、押したいお花を選びます。花びらが傷んでいたり、虫がついていたりしないか確認しましょう。茎が太い場合は、カッターナイフなどで少し削いでおくと、平らになりやすく、乾燥も早まります。お花についている余分な水分は、ティッシュペーパーで優しく拭き取っておきましょう。
  2. 新聞紙とティッシュペーパーを重ねます
    新聞紙を広げ、その上にティッシュペーパー(または和紙など)を2~3枚重ねて敷きます。これが一層分の土台になります。
  3. お花を並べます
    ピンセットを使って、用意したお花をティッシュペーパーの上に並べます。このとき、お花同士が重ならないように、少し間隔をあけて配置するのがポイントです。花びらが折れ曲がらないよう、丁寧に形を整えながら並べましょう。
  4. さらにティッシュペーパーと新聞紙を重ねます
    並べたお花の上に、再びティッシュペーパーを2~3枚そっと被せ、その上から新聞紙を重ねます。これで、お花がサンドイッチされた状態になります。
  5. 何層か繰り返し、本で挟んで重しをします
    たくさん作りたい場合は、手順2から4を繰り返し、何層か重ねていきます。ただし、あまり分厚くしすぎると、均等に圧力がかかりにくくなるので注意しましょう。最後に全体を分厚い本で挟み、さらにその上に重しとなる本を数冊乗せます。均等にしっかりと圧力がかかるように、平らな場所に置いてくださいね。
  6. 乾燥させます
    そのままの状態で、風通しの良い日陰に1週間から2週間ほど置いて乾燥させます。途中で2~3日に一度、中のティッシュペーパーと新聞紙を新しいものに取り替えると、湿気がこもらずカビの発生を防ぎ、よりきれいに仕上がります。このひと手間が大切です。
  7. 完成です
    お花がパリパリに乾燥し、ティッシュペーパーに水分がつかなくなったら完成です。ピンセットでそっと取り出しましょう。とても繊細なので、優しく扱ってくださいね。

3.2 きれいに仕上げるための押し花の作り方のポイント

せっかく作るなら、できるだけ美しい押し花に仕上げたいものですよね。ここでは、色や形をきれいに保ち、失敗を防ぐためのちょっとしたコツをご紹介します。

色を鮮やかに残すには

  • お花は新鮮なうちに押すのが基本です。摘みたてのお花や、購入してすぐのお花を使いましょう。時間が経つとしおれてしまい、きれいな色が出にくくなります。
  • 花びらが薄く、元々水分量が少ないお花は、色が残りやすい傾向にあります。例えば、パンジー、ビオラ、コスモス、アジサイのガクなどがおすすめです。
  • 乾燥時間をできるだけ短くすることも、変色を防ぐポイントです。ティッシュペーパーや新聞紙をこまめに取り替えて、お花が持つ水分を効率よく吸い取らせましょう。

形を美しく保つには

  • お花を並べる際は、花びらが折れたり重なったりしないよう、丁寧に配置することが大切です。ピンセットを上手に使って、一枚一枚の花びらの向きを整えながら並べると、仕上がりが格段に美しくなります。
  • バラのように厚みのあるお花や、中心部分が盛り上がっているお花は、そのまま押すと形が崩れたり、水分が抜けにくかったりします。そのような場合は、花びらを一枚ずつ分解して押したり、お花を半分にカットしたりすると、きれいに仕上がりやすくなりますよ。少し手間はかかりますが、試してみてくださいね。

カビを防ぐには

  • 押し花作りで最も気をつけたいのがカビの発生です。雨の日や湿度の高い日を避けて作業するのが、カビを防ぐための第一歩です。
  • 使用する新聞紙やティッシュペーパーは、必ず乾いた清潔なものを用意しましょう。一度使ったものでも、しっかり乾燥していれば再利用できますが、湿気を含んでいるものは避けてください。
  • 定期的な紙類の交換は、カビ防止に最も効果的です。特に最初の数日間は、お花から多くの水分が出ますので、1~2日おきに様子を見て、湿っていたらすぐに交換しましょう。このひと手間を惜しまないことが、美しい押し花への近道です。
  • 押し花を乾燥させている間は、直射日光を避け、風通しの良い場所に保管してくださいね。

これらのポイントを押さえて、ぜひ素敵な押し花作りに挑戦してみてください。ゆっくりと時間をかけて作る押し花は、愛着もひとしおですよ。

4. 電子レンジで簡単時短 押し花の作り方

お忙しい毎日の中でも、手軽にお花の美しさを残したい。そんな願いを叶えてくれるのが、電子レンジを使った押し花の作り方です。あっという間にできるので、思い立ったときにすぐチャレンジできますよ。ここでは、その簡単な手順と、きれいに仕上げるためのちょっとしたコツをご紹介します。

4.1 電子レンジを使った押し花の作り方手順

さっそく、電子レンジで押し花を作る手順を見ていきましょう。準備するものも少なく、ご家庭にあるもので手軽に始められます。

4.1.1 準備するもの

  • 押し花にしたいお花
  • キッチンペーパー(お花を挟むのに十分な大きさ)
  • 段ボール(同じ大きさにカットしたもの2枚、電子レンジに入るサイズ)
  • 輪ゴム(数本)
  • 耐熱皿
  • ピンセット(あれば便利です)

4.1.2 作り方のステップ

  1. まず、押し花にしたいお花を用意します。花びらに付いた水分は、キッチンペーパーなどで優しく拭き取っておきましょう。茎が長い場合は、押し花にした後の使い道を考えて、扱いやすい長さにカットします。
  2. 次に、段ボールを2枚用意し、その間にキッチンペーパー、お花、キッチンペーパーの順に重ねます。お花同士が重ならないように、少し間隔をあけて並べるのがポイントです。重ねたら、もう1枚の段ボールで挟み、輪ゴムで数カ所をしっかりと固定します。このとき、お花がずれないように気をつけてくださいね。
  3. これを耐熱皿に乗せ、電子レンジで加熱します。加熱時間は、お花の種類や量、電子レンジの機種によって異なりますが、まずは500W~600Wで30秒~1分程度から試してみましょう。 電子レンジのワット数 加熱時間の目安(初回) 500W~600W 30秒~1分程度 焦げ付きや色の変化を防ぐため、必ず短い時間から加熱し、様子を見ながら少しずつ時間を追加してくださいね。特に薄い花びらのお花は焦げやすいので注意が必要です。
  4. 加熱が終わったら、火傷に注意しながら電子レンジから取り出し、粗熱を取ります。少し冷めてから段ボールを開いて、お花の乾燥具合を確認しましょう。まだ湿り気が残っているようでしたら、再度20秒~30秒ずつ追加で加熱し、様子を見ます。この作業を、お花が完全に乾燥するまで繰り返します。
  5. お花がパリッとして、水分が完全に抜けていれば完成です。ピンセットなどを使って、優しく取り出してください。とても繊細なので、壊れないようにそっと扱いましょう。

薄い花びらのお花や、比較的小さなお花の方が、電子レンジでの押し花作りには向いています。例えば、パンジーやビオラ、アジサイのガク、コスモス、忘れな草などがおすすめです。短時間で手軽にできるので、いろいろなお花で試してみてくださいね。

4.2 電子レンジで押し花を作る際の注意点

手軽な電子レンジでの押し花作りですが、いくつか注意しておきたい点があります。これらを押さえておけば、失敗も少なく、より美しい押し花に仕上がりますよ。

  • 加熱しすぎは禁物です。お花が焦げてしまったり、色が黒っぽく変色してしまったりする一番の原因になります。最初は必ず短い時間で設定し、少しずつ様子を見ながら加熱時間を調整しましょう。「あと少しかな?」と思うくらいで止めて、余熱で乾燥させるくらいの気持ちでいると失敗が少ないですよ。
  • お花についている水分は、事前にしっかりと拭き取っておきましょう。特に雨上がりや朝露に濡れたお花は、そのまま使うと均一に乾燥しにくく、加熱ムラの原因になったり、色がくすんでしまったりすることがあります。
  • お花の種類や厚みによって、適切な加熱時間は変わってきます。花びらが薄いものは短時間で、少し厚みのあるお花や水分を多く含むお花は、様子を見ながら慎重に時間を延ばすなど、加減してください。一律の時間で加熱しようとせず、お花と対話するような気持ちで進めましょう。
  • 一度にたくさんのお花を加熱しようとせず、少量ずつ丁寧に作るのが、きれいに仕上げるコツです。欲張ってたくさん詰め込むと、加熱ムラができやすくなります。少しずつ、お花の様子を確認しながら作業を進めてくださいね。
  • 加熱直後の段ボールやお花は大変熱くなっていますので、火傷には十分注意してください。取り出す際は、ミトンを使用したり、少し時間を置いて冷ましてから触るようにしましょう。
  • お花の種類によっては、加熱中に特有の匂いがすることがあります。念のため、換気をしながら作業するとよいでしょう。窓を開けたり、換気扇を回したりして、空気を入れ替えながら楽しんでください。
  • 作業後は、電子レンジ庫内に花粉や細かい植物のかけらが落ちていることがあります。次のお料理に影響が出ないよう、使用後は庫内を軽く拭き掃除をしておくと気持ちよく使えますね。

これらのポイントに気をつけて、電子レンジでの押し花作りを楽しんでください。手軽にできるので、季節ごとのお花で試してみるのも素敵ですね。

5. アイロンでも手軽に 押し花の作り方

押し花を作ってみたいけれど、本や新聞紙でじっくり時間をかけるのは少し大変…と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな時におすすめなのが、ご家庭にあるアイロンを使った押し花の作り方です。アイロンを使えば、短時間で手軽に押し花が完成するので、思い立った時にすぐに挑戦できますよ。ここでは、アイロンを使った押し花の作り方の手順と、きれいに仕上げるためのコツをご紹介します。

5.1 アイロンを使った押し花の作り方手順

アイロンで押し花を作る際に準備するものは、特別なものはほとんどありません。お家にあるもので手軽に始められますので、ぜひ試してみてくださいね。

準備するものポイント・選び方
アイロンスチーム機能は必ずOFFにし、低温~中温(多くの機種で「低温」または「化繊・シルク」表示)に設定できるもの。
アイロン台平らで安定した場所で作業しましょう。
キッチンペーパーまたはティッシュペーパー花を挟んで水分を吸い取るために使います。吸水性の高い、無地で凹凸の少ないものを選びましょう。2枚1組で使います。
新聞紙または厚紙アイロン台を汚さないため、また均等に圧力をかけるために、キッチンペーパーの下に敷くと良いでしょう。
ピンセット細かい花びらを扱ったり、熱いペーパーから花を取り出したりする際に便利です。
(あれば)あて布薄手の木綿の布など。アイロンの熱から花を保護し、焦げ付きを防ぐのに役立ちます。必須ではありませんが、あるとより安心です。

道具が揃ったら、さっそく押し花作りに取り掛かりましょう。以下の手順で進めてみてください。

  1. 花の下準備をする
    押し花にしたい花を選び、花びらや茎についている余分な水分をティッシュペーパーなどで優しく拭き取ります。厚みのある花は、花びらを一枚ずつに分けたり、カッターナイフで半分にスライスしたりすると、きれいに仕上がりやすくなりますよ。
  2. 花をペーパーで挟む
    アイロン台の上に新聞紙または厚紙を敷き、その上にキッチンペーパーを1枚置きます。ピンセットを使って、花びらが重ならないように丁寧に花を並べ、もう1枚のキッチンペーパーでそっと覆いかぶせます。
  3. アイロンをかける
    アイロンを低温~中温(約100℃~140℃程度)に設定し、スチーム機能は必ずOFFにします。あて布をする場合は、キッチンペーパーの上に乗せましょう。花を挟んだキッチンペーパーの上から、アイロンを5~10秒ほど、力を入れずに軽く押さえるようにあてます。一箇所に長くあてすぎると焦げてしまうので注意してくださいね。
  4. 様子を見て冷ます
    一度アイロンを離し、キッチンペーパーを開いて花の乾燥具合を確認します。まだ湿っているようであれば、ペーパーを取り替えるか、同じペーパーでも少し位置をずらして、熱と湿気を逃がします。焦らず、少しずつ水分を飛ばしていくのがポイントです。
  5. 繰り返して乾燥させる
    手順3と4を、花がパリッとするまで数回繰り返します。キッチンペーパーが湿ってきたら、新しいものに取り替えましょう。完全に乾燥したら、アイロンでの押し花作りは完成です。熱が冷めるまでそっと置いておきましょう。

5.2 アイロンで押し花を作る際のコツ

アイロンで押し花を上手に作るためには、いくつか押さえておきたいコツがあります。これらを知っておくだけで、仕上がりがぐっときれいになりますよ。

  • アイロンの温度は「低温」から試す
    いきなり高温であてると、花びらが焦げたり、色が悪くなったりすることがあります。まずは低温から試し、花の様子を見ながら少しずつ温度を調整するのがおすすめです。
  • スチーム機能は絶対に使わない
    押し花作りは水分を抜く作業です。スチーム機能を使うと、逆に水分を与えてしまい、うまく乾燥できません。必ずOFFになっているか確認しましょう。
  • 押し付ける時間は短く、回数を重ねる
    一度に長時間アイロンをあてるのではなく、数秒あてては様子を見る、という作業を繰り返すのがきれいに仕上げる秘訣です。焦らず丁寧に進めましょう。
  • キッチンペーパーはこまめに取り替える
    花から出た水分を吸ったキッチンペーパーを使い続けると、乾燥効率が悪くなります。湿ってきたと感じたら、新しいものに取り替えることで、より早くきれいに仕上がります。
  • 厚みのある花は工夫する
    バラやつぼみなど、厚みのある花はそのままでは均等に圧力がかからず、きれいに仕上がりにくいことがあります。花びらを一枚ずつに分解したり、ガクや中心部分を少し取り除いたりする工夫をすると良いでしょう。
  • 色の変化を楽しむ
    アイロンの熱によって、生花の色とは少し違った、アンティーク調の落ち着いた色合いに変化することがあります。その色の変化も、アイロンで作る押し花の魅力の一つとして楽しんでみてくださいね。

アイロンを使った押し花作りは、特別な道具も少なく、手軽に挑戦できるのが嬉しいポイントです。ただし、一度にたくさんの量を作るのにはあまり向いていません。また、熱を加えるため、花の種類によっては色が大きく変わることもあります。これらの特性を理解した上で、押し花作りを楽しんでくださいね。

6. 初心者でも安心 押し花キットを使った作り方

押し花づくりに初めて挑戦する方や、道具を一つひとつ揃えるのが少し大変だと感じる方には、押し花キットのご利用がおすすめです。必要な材料や道具がセットになっているので、手軽に押し花作りを始められますよ。ここでは、押し花キットの種類や選び方、そして基本的な使い方についてご紹介しますね。

6.1 押し花キットの種類と選び方

市販されている押し花キットには、いくつかのタイプがあります。ご自身の作りたいものや、作業にかけられる時間などを考えて、ぴったりのキットを選んでみましょう。

キットの種類特徴おすすめポイント
乾燥シートタイプ乾燥剤が入ったシートとスポンジ、和紙などを重ねて花を挟み、重しを乗せてじっくり乾燥させる伝統的な方法に近いキットです。時間をかけて丁寧に仕上げたい方や、比較的多くの押し花を一度に作りたい方に向いています。自然な風合いに仕上がりやすいのが魅力です。
電子レンジ加熱タイプセラミック製の板や専用の袋などで花を挟み、電子レンジで加熱して短時間で水分を飛ばすキットです。とにかく早く押し花を作りたい方、手軽さを重視する方におすすめ。数分から数十分で完成するので、思い立ったらすぐに作れます。
簡易プレスタイプ専用の板とネジなどで圧力をかけて花をプレスするキットです。乾燥シートと併用するものもあります。しっかりと圧力をかけられるため、厚みのある花でもある程度対応できる場合があります。コンパクトな製品も多いです。

選ぶ際には、以下の点も考慮してみてくださいね。

  • セット内容:ピンセットや押し花を保存する袋など、どこまで揃っているか確認しましょう。初めての方は、より多くのアイテムが同梱されているものが安心です。
  • 作れるサイズや量:一度に作れる押し花の大きさや枚数もキットによって異なります。作りたい作品のイメージに合わせて選びましょう。
  • 説明書の分かりやすさ:初心者の方にとっては、丁寧で分かりやすい説明書がついていると心強いですね。購入前にレビューなどを参考にしてみるのも良いでしょう。
  • 価格:ご予算に合わせて、無理のない範囲で選ぶことも大切です。

ご自身の目的やライフスタイルに合わせて、最適なキットを見つけて、押し花作りを楽しんでくださいね。

6.2 市販の押し花キットを使った作り方ステップ

ここでは、一般的な乾燥シートタイプの押し花キットを使った基本的な作り方の流れをご紹介します。キットによって細かな手順や乾燥時間は異なりますので、必ずお手元のキットの説明書をよく読んでから作業を始めてくださいね。

  1. キットの内容を確認する
    まず、キットに入っているものをすべて確認しましょう。乾燥シート、スポンジマット、和紙(薄紙)、押し花板、チャック付き保存袋などが入っていることが多いです。
  2. 花を準備する
    押し花にしたい花を選び、必要であれば軽く水気を拭き取ります。茎が太い場合は少し削いだり、花びらが重なりすぎている場合は少し間引いたりすると、きれいに仕上がりやすくなりますよ。
  3. 花をセットする
    キットの説明書に従い、押し花板の上にスポンジマット、乾燥シート、和紙の順に重ねます。その和紙の上に、ピンセットなどを使って花が重ならないように丁寧に並べます。
  4. さらに重ねて密閉する
    花を並べた和紙の上に、さらに和紙、乾燥シート、スポンジマット、押し花板の順に重ねてサンドイッチのようにします。空気が入らないように注意しながら、付属のベルトやチャック付き保存袋などでしっかりと密閉します。
  5. 乾燥させる
    キットの説明書に記載されている時間、平らな場所に置いて乾燥させます。途中で様子を見ることができるキットもありますが、基本的には指定された時間、焦らずじっくりと待ちましょう。通常、数日から1週間程度かかることが多いです。
  6. 取り出して完成
    乾燥時間が過ぎたら、そっとキットを開けて押し花を取り出します。花が薄くパリッとした状態になっていれば完成です。まだ湿り気が残っているようであれば、乾燥シートを新しいものに交換して、もう少し乾燥させてみましょう。

押し花キットを使えば、専門的な知識がなくても、気軽に美しい押し花を作ることができます。ぜひ、お気に入りの花で挑戦してみてくださいね。手作りの押し花は、作品作りの幅を広げてくれることでしょう。

7. 押し花をきれいに長持ちさせる保存方法

せっかく心を込めて作った押し花、できることならいつまでもその美しい姿を眺めていたいものですよね。押し花はとてもデリケートなので、少しの工夫でその美しさを長く保つことができます。ここでは、大切な押し花を色褪せや劣化から守り、きれいに長持ちさせるための保存方法について、具体的なコツをご紹介します。

7.1 押し花の色褪せを防ぐコツ

押し花の色が時間とともに薄くなったり、茶色っぽく変わってしまったりするのは、主に「光(特に紫外線)」「湿気」「空気(酸素)」が原因です。これらの影響をできるだけ小さくすることが、色鮮やかな状態を保つ秘訣となります。

7.1.1 光(紫外線)から守る

太陽の光に含まれる紫外線は、押し花の色素を分解し、色褪せを引き起こす最大の原因のひとつです。直射日光が当たる場所での展示や保管は絶対に避けましょう。窓際に飾る場合は、UVカット効果のあるカーテンやガラスフィルムを利用するのも良い方法です。また、作品を保管する際は、光を通しにくい箱に入れたり、暗い場所にしまったりすることをおすすめします。

7.1.2 湿気から守る

湿気はカビや変色の原因となり、押し花の大敵です。押し花は乾燥した状態を保つことが大切です。保管する際には、お菓子などに入っているシリカゲルなどの乾燥剤を一緒に入れると効果的です。特に梅雨の時期や湿度の高い季節は注意が必要です。キッチンや洗面所など、湿気がこもりやすい場所での保管は避けましょう。

7.1.3 空気(酸素)から守る

空気に含まれる酸素も、時間をかけて押し花を酸化させ、色褪せや劣化を進める原因になります。できるだけ空気に触れさせないように工夫することがポイントです。押し花をラミネート加工したり、レジンに封入したりするのは、空気を遮断する効果的な方法です。また、密閉できる容器や袋に入れて保管することも、酸化を防ぐのに役立ちます。

7.2 押し花の正しい保管場所と方法

押し花を美しく保つためには、適切な場所に正しい方法で保管することが重要です。ここでは、具体的な保管場所の選び方と、おすすめの保管方法をご紹介します。

7.2.1 保管に適した場所の選び方

押し花の保管場所として理想的なのは、「直射日光が当たらず」「風通しが良く」「湿度が低い」場所です。具体的には、クローゼットの中や引き出しの中などが挙げられます。ただし、長期間しまいっぱなしにするのではなく、時々は状態を確認してあげてくださいね。

避けるべき場所の例を下にまとめましたので、参考にしてください。

避けるべき場所理由
窓際や直射日光の当たる場所紫外線による色褪せ
キッチンや浴室の近く湿気によるカビや変色
押し入れの奥など、空気が滞留しやすい場所湿気がこもりやすく、カビの原因になることも
照明器具の真下(特に蛍光灯やLED以外の古い照明)紫外線や熱による劣化の可能性

7.2.2 具体的な保管方法

押し花を保管する方法はいくつかあります。ご自身の用途や押し花の量に合わせて選んでみてください。

7.2.2.1 アルバムやファイルに挟んで保管する

作った押し花をコレクションとして楽しむなら、押し花専用のアルバムや、紙が酸性化しにくい「アシッドフリー」のファイルに挟んで保管するのがおすすめです。押し花同士がくっついたり、色が移ったりするのを防ぐために、薄い紙(グラシン紙やトレーシングペーパーなど)を間に挟むと、よりきれいに保てます。

7.2.2.2 密閉容器に入れて保管する

たくさんの押し花をまとめて保管したい場合や、湿気からしっかり守りたい場合は、蓋がしっかりと閉まるプラスチック製の保存容器(タッパーウェアなど)や、チャック付きのポリ袋が便利です。このとき、必ず乾燥剤(シリカゲル)を一緒に入れるのを忘れないでくださいね。乾燥剤は定期的に交換すると、より効果が持続します。

7.2.2.3 作品として飾って楽しむ場合の注意点

押し花を額に入れて飾る場合は、ガラスやアクリル板で表面を覆い、できるだけ空気に触れないようにすることが大切です。額の裏板と押し花の間に乾燥剤を薄く敷くのも良いでしょう。最近では、UVカット加工が施された額縁やアクリル板も市販されていますので、そういったものを選ぶと、より色褪せを防ぐことができます。飾る場所は、もちろん直射日光を避けた壁面を選んでくださいね。

8. 押し花を使ったしおりの作り方

心を込めて作った押し花を使って、世界でひとつだけのオリジナルしおりを作ってみませんか。読書の時間がより一層楽しくなるだけでなく、大切な方への心のこもったプレゼントとしても喜ばれます。ここでは、押し花しおり作りに必要な材料や道具、そしておしゃれに仕上げるためのアイデアをわかりやすくご紹介します。初めての方でも簡単に挑戦できますので、ぜひお気に入りの押し花で素敵な作品作りをお楽しみください。

8.1 しおり作りに必要な材料と道具

押し花しおりを作るために、まずは基本となる材料と道具を揃えましょう。多くはご自宅にあるものや、手芸店、文房具店、100円ショップなどで手軽に手に入りますよ。

分類品名ポイント・選び方
材料押し花ご自身で作られた押し花、または市販されている押し花をご用意ください。しおりに使用する際は、小さめの花や葉、薄いものが扱いやすく、きれいに仕上がります
ラミネートフィルム手貼りタイプのものを選べば、専用の機械がなくても手軽に作れます。より本格的で丈夫な仕上がりを目指すなら、ラミネーターと専用フィルムを使用するのも良いでしょう。
台紙画用紙、和紙、ケント紙、クラフト紙など、お好みのものを選びましょう。ハガキ程度の厚みがあると、しおりとして使いやすいです。押し花の色や雰囲気に合わせて台紙の色や質感を選ぶのも楽しいですね。
リボンや紐サテンリボン、麻ひも、刺繍糸、革紐など、しおりのアクセントになります。台紙や押し花の色とコーディネートして選ぶと、よりおしゃれな印象になります。
道具はさみ・カッター台紙やラミネートフィルムをカットする際に使用します。カッターを使用する場合は、安全のためにカッターマットも用意しましょう。
定規台紙などをまっすぐ、正確なサイズにカットするために必要です。
ピンセット細かい押し花を扱ったり、配置を調整したりする際に非常に便利です。指で直接触れるよりも、押し花を傷めにくく、きれいに作業できます。
のり押し花を台紙に仮止めする際に使います。つけすぎるとラミネート時に影響が出ることがあるため、薄く、少量を心がけましょう。スティックのりや、でんぷんのりがおすすめです。木工用ボンドを水で薄めて使う方法もあります。
穴あけパンチリボンや紐を通すための穴を開けるのに使います。一つ穴タイプが便利です。
あると便利なものラミネーターラミネーター用のフィルムを使用する場合に必要です。気泡が入りにくく、よりきれいで丈夫なしおりを作ることができます。
エンボスヒーター手貼りラミネートフィルムの気泡を抜いたり、フィルムをより密着させたりするのに役立つことがあります。ドライヤーの弱温風でも代用できる場合がありますが、熱風で押し花が変色したり傷んだりしないよう、十分注意してご使用ください。

これらの道具は、一度揃えておくと、押し花を使った他の作品作りにも応用できます。まずは手軽に始められるものから試してみてはいかがでしょうか。

8.2 おしゃれな押し花しおりの作り方アイデア

材料と道具が準備できたら、いよいよ押し花しおり作りの始まりです。基本的な作り方をマスターすれば、あとはアイデア次第でさまざまなデザインのしおりが楽しめます。ここでは、手軽にできる基本的な作り方と、個性が光るおしゃれなアレンジアイデアをいくつかご紹介します。

基本的な作り方(手貼りラミネートフィルムを使用する場合)

  1. 台紙を準備する:まず、お好みのサイズにしおりの台紙をカットします。一般的なしおりのサイズは、縦12cm~15cm、横4cm~5cm程度ですが、読んでいる本や手帳の大きさに合わせて調整すると使いやすいでしょう。画用紙や和紙など、お好きな素材を選んでくださいね。
  2. 押し花を配置する:カットした台紙の上に、ピンセットを使って押し花を自由に配置していきます。全体のバランスを見ながら、彩りや配置の奥行きを考えて飾ってみましょう。配置が決まったら、ごく少量ののりで押し花を台紙に軽く仮止めします。こうすることで、ラミネートする際に押し花がずれるのを防げます。
  3. ラミネートする:手貼りラミネートフィルムの説明書をよく読み、台紙をフィルムで丁寧に挟み込みます。空気が入らないように、フィルムの端からゆっくりと、布などで軽く押さえながら貼り合わせるのがきれいに仕上げるコツです。焦らず慎重に行いましょう。
  4. 仕上げる:ラミネートフィルムがしっかりと貼り付いたら、台紙の形に合わせて余分なフィルムをハサミやカッターでカットします。このとき、フィルムの端を台紙よりも2~3mm程度大きめに残してカットすると、端から剥がれにくくなります。角を丸くカットすると、より優しく安全な仕上がりになります。最後に、しおりの上部に穴あけパンチで穴を開け、お好みのリボンや紐を通せば、素敵な押し花しおりの完成です。

おしゃれなアレンジアイデア

  • 和紙で上品な和風しおり:台紙に友禅和紙や千代紙などの和紙を使うと、ぐっと趣のある和風のしおりが出来上がります。日本の伝統的な柄や色の和紙と、繊細な押し花の組み合わせは、落ち着いた美しさがあり、目上の方への贈り物にも喜ばれます。
  • クリア素材で透明感あふれるしおり:台紙を使わずに、ラミネートフィルムだけで押し花を挟み込むと、押し花がまるで宙に浮いているかのような、透明感あふれる涼しげなしおりが作れます。光にかざすと、花びらの繊細な脈や色が透けて見えて、とてもきれいです。この場合、押し花同士が重なりすぎないように配置するのがポイントです。
  • メッセージを添えて特別な一枚に:台紙の空いているスペースに、お気に入りの言葉や短いメッセージを美しい文字で書き込んだり、小さなスタンプを押したりするのも素敵です。手書きの文字や心のこもったメッセージは温かみがあり、世界でたった一つの特別な贈り物になりますね。
  • マスキングテープやレースでデコレーション:台紙にカラフルなマスキングテープを貼ったり、繊細なレースペーパーを背景として重ねたりして、土台を華やかにするのも楽しいアイデアです。押し花の色や形、雰囲気に合わせて、自由にアレンジを加えてみてください。素材の組み合わせ次第で、全く異なる印象のしおりが生まれます。

押し花しおり作りは、お子さんやお孫さんと一緒に楽しむ手作りの時間としてもおすすめです。どの押し花を使おうか、どんな配置にしようかと相談しながら作る作業は、きっと素敵な思い出になることでしょう。ご自身用にはもちろん、読書好きなご友人へのちょっとしたプレゼントにも最適です。ぜひ、楽しみながらオリジナルの押し花しおりを作ってみてくださいね。

9. 押し花作りのQ&A よくある質問

押し花作りを楽しんでいると、「あれ?なんだかうまくいかないな」「こんな時はどうしたらいいの?」と疑問に思うこともありますよね。ここでは、そんな押し花作りの際によく寄せられるご質問と、その解決策をまとめてみました。あなたの押し花ライフがもっと豊かになるヒントが見つかるかもしれませんよ。

9.1 押し花がうまくできない原因と対策

「せっかく挑戦したのに、なんだかうまくいかない…」そんなお悩みはありませんか?押し花作りでつまずきやすいポイントと、その解決策を一緒に見ていきましょう。焦らず、一つひとつ確認していくことが大切ですよ。

よくあるお悩み(原因)こうしてみましょう(対策)
お花が黒っぽく変色してしまうお花に含まれる水分が多すぎたり、乾燥が不十分だったりすると起こりがちです。花びらの水分をティッシュペーパーで優しく拭き取り、乾燥時間をしっかり確保しましょう。特に雨上がりや朝露に濡れたお花は、少し時間をおいてから摘むのがおすすめです。
花びらがシワシワになる、または破れてしまう圧力が均等にかかっていないか、お花がデリケートすぎるのかもしれません。厚紙や段ボールを重ねて均等に圧力をかけ、薄い花びらの場合は特に優しく扱いましょう。和紙や習字用の半紙を挟むと、よりきれいに仕上がることがあります。
カビが生えてしまった湿気が一番の原因です。押し花作りの際は乾燥剤(シリカゲルなどのお菓子に入っているものでも代用できます)を一緒に挟む、風通しの良い場所で作業するなど、湿気対策を心がけましょう。新聞紙やキッチンペーパーはこまめに取り替えるのがポイントです。
色が褪せてしまう、薄くなってしまう紫外線や空気に長時間触れることが主な原因です。完成した押し花は直射日光を避け、密閉できる容器や袋、アルバムなどに入れて保管するのがおすすめです。詳しくは「押し花をきれいに長持ちさせる保存方法」の章も参考にしてくださいね。

最初は失敗しても大丈夫。何度か試すうちに、きっとコツがつかめてきますよ。お花の種類や状態によっても仕上がりが変わるので、色々なお花で試してみるのも楽しいですね。

9.2 厚みのある花を押し花にする作り方のコツは?

バラやカーネーション、ランのように、ふっくらとした立体的なお花も、思い出と一緒に押し花にできたら素敵ですよね。少し手間はかかりますが、いくつかのコツを押さえれば、美しい姿を平面の世界に残すことができますよ。

  • お花を分解してみましょう。 バラなら花びらを一枚ずつ丁寧に外し、ガーベラやマーガレットなら、がくや花芯と花びらを分けてから押すと、きれいに仕上がりやすいです。後でパズルのように組み立てて作品にする楽しみもありますね。
  • 厚みを減らす工夫をしましょう。 特にバラのようなお花は、中心部分の厚みをカッターナイフなどでそっと半分くらいにスライスすると、乾燥しやすく、形もきれいに保てます。作業の際は、ケガには十分お気をつけくださいね。ランのようなお花も、裏側から少し厚みを削ぐと良いでしょう。
  • 水分を丁寧に拭き取ることが大切です。 分解したりスライスしたりした後は、切り口から出る水分をティッシュペーパーで優しく、こまめに拭き取りましょう。このひと手間が、変色を防ぎ、美しい仕上がりにつながります。
  • じっくり時間をかけて乾燥させましょう。 厚みのあるお花は、通常よりも乾燥に時間がかかります。焦らず、新聞紙や乾燥シートをこまめに取り替えながら、じっくりと水分を抜いていくのがポイントです。電子レンジやアイロンを使う場合も、様子を見ながら少しずつ加熱時間を調整してください。

少し難易度は上がりますが、大切な方からいただいたブーケや、庭で丹精込めて育てたお花などを残したい時には、ぜひ挑戦してみてください。きっと、かけがえのない宝物になりますよ。

9.3 押し花にした後の活用アイデアをもっと知りたい

押し花は、しおりやアクセサリー以外にも、私たちの暮らしを豊かに彩る素敵なアイテムに変身します。ここでは、さらに広がる押し花の活用アイデアをいくつかご紹介しますね。あなたの創造力を羽ばたかせて、オリジナルの作品作りに挑戦してみませんか。

  • スマートフォンケースをオリジナルデザインに。 透明なスマートフォンケースの内側に押し花を配置し、UVレジンでコーティングすれば、世界でたった一つの素敵なケースが作れます。毎日使うものだからこそ、お気に入りのデザインで楽しみたいですね。お友達へのプレゼントにも喜ばれそうです。
  • 季節のメッセージカードや年賀状にそっと添えて。 手作りのカードに押し花を一枚添えるだけで、温かみが増し、心のこもった特別な一枚になります。季節のお便りや、お祝いのメッセージにもぴったりです。受け取った方の笑顔が目に浮かびますね。
  • フォトフレームを華やかにデコレーション。 思い出の写真と一緒に押し花を飾れば、より一層素敵なインテリアになります。お気に入りの写真の周りに、その時の季節のお花をあしらってみてはいかがでしょうか。プレゼントにも喜ばれますよ。
  • アロマワックスサシェに閉じ込めて、香りと彩りを楽しむ。 火を使わないアロマキャンドルとも言われるアロマワックスサシェ。溶かした蝋(ろう)に押し花とお好みのアロマオイルを加えれば、見た目も香りも楽しめる素敵なアイテムに。クローゼットや玄関に飾れば、ふとした瞬間に優しい香りが漂います。
  • 透明なコースターや小さなトレイ作りに挑戦。 アクリル板やガラス板の間に押し花を挟んだり、UVレジンを使ったりすれば、押し花を閉じ込めた透明感あふれるコースターや小さなトレイも作れます。食卓がぱっと華やぎ、おもてなしにも活躍しそうですね。
  • キャンドルホルダーやランプシェードの飾りに。 無地のキャンドルホルダーやランプシェードの外側に押し花を貼り付け、上から専用のニスやデコパージュ液でコーティングすると、優しい光に照らされた押し花が幻想的な雰囲気を演出してくれます。

小さな押し花一つでも、アイデア次第で様々な作品が生まれます。お店で売っているような素敵なものが、ご自身の手で作れるかもしれません。ぜひ、自由な発想で、押し花作りのその先も楽しんでみてくださいね。

10. まとめ

この記事では、押し花の魅力から、伝統的な本を使った作り方、電子レンジやアイロンを活用した手軽な方法、そして初心者の方にも安心なキットを使った作り方まで、様々な角度からご紹介いたしました。押し花は、身近な草花で手軽に始められ、しおりやアクセサリーなど、暮らしに彩りを添える素敵な作品へと生まれ変わります。この記事を参考に、あなたも押し花作りに挑戦し、心豊かな時間をお過ごしになってはいかがでしょうか。お気に入りの花で、世界に一つだけの美しい作品作りをお楽しみください。

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この記事を書いた人

ハレノヒ編集部は、「わたしらしく、身軽に暮らす」をテーマに、日々の暮らしを前向きに楽しむためのヒントをお届けしています。
美容や健康、趣味、暮らしの工夫など、50代以降の女性を中心に、誰もが自分らしく輝けるような情報をやさしい目線で発信しています。
ちょっと気になる話題や、ふと心に残る言葉も添えて、皆さまの毎日が少し晴れやかになりますように。

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